ドメイン
Secret Garden
2ntブログ

新作もあります!

今週はリクエストの作品をブログにUPしました。
それに加えて更新と新作一本の更新です。
 
■更新
こちら今週で完結です!
果たしてカイトくんの運命は…
 
 
こちら今週からの新作です。
少し明るめな感じです。
 
  
■コメント返信
バスケ部気に入ってもらえて良かったです!
スケベな林間学校とかちょっと書いてみたいですね。

スラム街の決戦

ハイドランド。
 
かつては自由貿易で有名だった国だが、今はドゴラ帝国の侵略により属州化。
 
活気のあった市街も荒廃し、一部の復興が進む地域を除いてスラム化も広まっていた。
 
また、復興された地域に住むのも駐屯軍の帝国兵や祖国を売り渡した売国奴ばかりであり、日に日に高まっていく国民達の不満と憎しみ。
 
そんな中、帝国の支配に抗う集団が行動を起こす。
 
彼等は身寄りのない孤児同士などで徒党を組み、復興地域を支配する帝国関係の施設だけを狙って襲うようになったのだ。
 
そして、襲撃の際に奪った財を飢えに苦しむスラム街の住人などに配り回っていた。
 
そんな彼らは自然とスラム街の住人から支持を得る様になり、いつからか人々にこう呼ばれる様になる。
 
月光の盗賊団、ムーンライトシーフと―
 
 
「少佐! ドゴラ監獄から増援提供の申し出が…」
 
「キサラギからだと? そんなモノ無視しろ! ゴロツキ共の始末など我らだけで十分だ!」
 
「しょ、承知いたしました!」
 
 
復興地域の中心に位置する帝国軍の大規模軍事施設。
 
その中の一角に存在する治安維持部隊の施設内は慌ただしい雰囲気に包まれていた。
 
治安維持部隊とは駐屯軍の分隊の一つであり、主に市内の治安維持に努めている。
 
だが、その実態は恐怖と暴力によるハイドランド国民の支配だった。
 
そして、そんな治安維持部隊に盗賊団の討伐が命じられ、その討伐隊の編成に追われていたのだ。
 
 
「歩兵250、弓兵40、魔導士10…総勢300人。これだけの人数が居れば十分だろう。ゴロツキ共め…全員皆殺しにしてやる!」
 
 
先程から声を荒げているのは治安維持部隊を統括しているネウスという小太りの中年男であり、盗賊団の討伐に躍起になっていた。
 
何故なら盗賊団によって立て続けに引き起こされた支配地域内での襲撃は日増しに増え続け、治安維持を任されているネウスとしては目の上のたんこぶだったのだ。
 
加えてネウスは親族のコネで治安維持部隊の長を任されており、自身の安全な出世街道を阻む盗賊団を個人的にも嫌悪していた。
 
 
「し、しかし少佐、キサラギ所長からは捕縛の指示が―」
 
 
だが、盗賊団を皆殺しにすると息巻くネウスに対し、怯えながら異議を唱える部下。
 
実は盗賊団の討伐に際し、とある筋からの横やりで治安維持部隊に別命が指示されていた。
 
それは退役軍人で、今はドゴラ監獄という施設の所長をしているキサラギ・ダルトーンという人物からの要請であり、盗賊団の面々を生かしたまま捕らえろという内容だったのだ。
 
そんな特殊なコネを通じた指示にネウスは反発しており、キサラギからの増援提供も含めて全ての要請を無視しようとしていた。
 
 
「黙れ! 大体、軍の直轄でもない辺境監獄の所長になんの権限があるというのだ。大佐といっても退役前の話し…それにこちらは帝国軍直轄の治安維持部隊だぞ! それにだ! ゴロツキ共にどれだけ恥をかかされたと思っている! この前も支援者のギュスターヴを殺されたんだぞ…生かしてなどおけるか!」
 
「ですが、盗賊団の更生員は子供で…キサラギ所長は保護を…」
 
「それがなんだ? お前はギュスターヴの死に様を知らないのか? 首を吹き飛ばされていたんだぞ!」
 
 
盗賊団に支配地域の治安を乱されていたネウスの恨みは深く、幼い少年達で盗賊団が構成されていると知りながらも、全員を皆殺しにしようとしていた。
 
そして、そんな興奮気味のネウスの元にとある人物が監獄から派遣されてやってくる。
 
 
「取り込み中に失礼、私はドゴラ監獄の看守をしているセプテムという者だ。所長の命令で盗賊団の討伐に同行を―」
 
 
コツコツとブーツの音を響かせ、金の装飾が施された軍服を身に纏ったセプテムと名乗る人物が施設を訪れる。
 
セプテム・シュガ・ディメントはドゴラ監獄で看守をしている男であり、キリッとした顔立ちにメガネをかけた冷たい印象のある人物だった。
 
また、その付き添いとして二人の軍服姿の水色の長髪と短髪の幼い顔立ちの青年がそれぞれセプテムの後に続いて部屋に入って来る。
 
 
「っ!? セプテム! ぐぬぬ、キサラギといい退役軍人が現場にしゃしゃり出てきおって…それについさっき、援軍は必要ないと言ったハズだぞ!」
 
「そう言われても既に到着してしまった。だが、不要というなら勝手にやらせてもらうぞ」
 
「…ふん、邪魔だけはするなよ! 手柄もやらんからな!」
 
 
ネウスはキサラギ同様にセプテムのこともある程度は知っており、半ば強引にやって来たキサラギ同様に退役軍人であるセプテムを邪険に扱う。
 
本心ではセプテム達をスグにでも追い返したかったが、軍内の派閥関係なども考慮して渋々その滞在を許可する。
 
また、盗賊団討伐に関しても同行は許可したものの、両者は別行動を取ることになった。
 
その際、セプテムに同行していた青年二人は背を向けているネウスに向かってあかんべえをしてみせる。
 
やがて作戦開始の時刻になり、ネウスは討伐隊を率いて事前に調べていた盗賊団のアジトへ出陣。
 
セプテム達もその後に続いて施設を後にする。
 
 
「…セプテム様。ネウスのヤツ、キサラギ様の仰ったようにこっちの指示を無視するつもりみたいですね…殺します?」
 
「そうそう! 殺しちゃいましょう!」
 
 
遠巻きに討伐隊を見つめながら、セプテムに向かってそう告げる付き人。
 
二人はユキトとサトルという名であり、セプテムが軍人時代に東方遠征の際に占領地で捕らえた少年兵士だった。
 
捕らわれた二人はドゴラ監獄にあるSSS区画と呼ばれる少年だけが収監されている秘密のエリアで徹底的に洗脳・再教育を施され、紆余曲折を経てセプテムの専属性奴隷になっていたのだ。
 
キサラギが盗賊団の捕縛を命じたのもSSS区画で私欲を満たす目的のためであり、後々は二人のように性奴隷にすることが目的だった。
 
そして、そんな二人の提案に口元で笑みを浮かべるセプテム。
 
 
「ふん、私の調べでは盗賊団の面々は相当な手練れだ。構成員として記録している7人全員が何かしらのスキルを持っているだろう。属州の豚イビリしか経験のない部隊程度では手も足も出まい……放っておけ。それに今日は下見のようなものだ…まぁ、手ごろなヤツが居れば捕らえて連れ帰るがな」
 
『はい、セプテム様!』
 
 
総勢300名が動員された大規模な討伐作戦だが、セプテムは端から討伐作戦が成功するとは考えていなかった。
 
それは独自の調査で盗賊団の面々が特殊な戦闘に特化したスキルを持った少数精鋭の人材だと知っていたからだ。
 
また、セプテムがネウスの元を強引に訪れたのは下見が目的であり、負け戦と知っていて討伐隊に同行していた。
 
その後、再開地区を抜けた討伐隊はスラム街に入って行く。
 
そこは戦後の復興もままならない状態であり、戦いの傷跡が数多く残されている場所だった。
 
損壊した建物には浮浪者や親を亡くした多くの戦争孤児などが住んでおり、ゾロゾロと隊列をなしてやってきた討伐隊の隊列を見て怯える住人達。
 
 
「ふん、こんなスラムなど焼き払ってしまえばいい! おい、そこの赤毛! 邪魔だ!」
 
「わぁ! ご、ごめんなさい!」
 
 
盗賊団のアジトはスラム街にあり、ネウスは我が物顔でスラム街に住む住民達を追いやりながら進軍する。
 
その際、赤毛の少年が危うくネウスに危害を加えられそうになるが、間一髪でそれを回避して道脇にしゃがみ込む。
 
少年はそのまま軍勢の隊列が通り過ぎるのをその場でジッと震えながら耐え続けた。
 
 
「…キミ、大丈夫? ケガとかない?」
 
「えっ? あ、はい…」
 
 
隊列が過ぎ去った後、蹲る赤毛の少年に声をかけるサトル。
 
だが、それは善意による声掛けでは無く、少年の容姿を確かめるための声掛けだった。
 
ドゴラ監獄の所長であるキサラギは無類の少年愛者であり、部下達にも少年集めを常設任務として与えていたのだ。
 
 
「ふふ、可愛い顔だね♪ ねぇ? お兄さん達と一緒に来る?」
 
 
サトルは赤毛の少年の容姿を確認し、唐突に誘いの言葉を投げかける。
 
それはSSS区画への拉致を意味しており、少年に迫る危機。
 
だが、セプテムはそんなサトルの行為を制止する。
 
 
「おい、今は不要だ……もう見られている。余計なイレギュラーを増やしたくないのでな」
 
 
実はこの時、セプテムは第三者からの視線を感じていた。
 
視線の正体が定かではない以上、盗賊団との遭遇前に目立った動きをしたくなかったのだ。
 
 
「はーい! でも、結構可愛いですよあの子…責めれば凄くイイ顔しそうですけど」
 
 
セプテムの指示で赤毛の少年を解放し、再び歩きだすサトル。
 
そんなサトルにユキトがそれとなく注意する。
 
 
「おバカ、今は盗賊団がメインでしょ? セプテム様もそう言ってるじゃんか」
 
「へいへい」
 
 
こうして立ち去っていく三人の後ろ姿をポカンとした表情を浮かべながら見つめる赤毛の少年。
 
程なくして何かを思い出し、足早にその場を立ち去っていく。
 
 
「……あっ、そうだ…早く帰らないと…ティオが―」
 
 
その少年は後にドゴラ監獄のSSS区画に収監されてしまう運命だったが、今はまだその時では無かった。
 
一方、討伐隊やセプテム達の動向を遠巻きから見つめていた視線の主も動き出す。
 
軽快な動きで建物の屋根に上がると、屋根から屋根に颯爽と飛び移って移動し始めた。
 
 
「ふぅ、相変わらずどんくさいなアルは…でも無事で良かった。それより、間違いない…あの軍勢はアジトに向かってる。早くリーダーに報告しないと」
 
 
視線の主の正体は盗賊団メンバーの一人であり、スラム街の見回りの最中に討伐隊を目撃して物陰からジッと様子を伺っていたのだ。
 
やがて軍勢の進行方向から自分達のアジトに向かっていることを察知すると、そのコトを報告するために討伐隊を先回りするようにして急ぎアジトに向かう。
 
 
「治安維持部隊の連中が大勢でここに向かってるだって? いやぁ、オレ達も随分と有名になったじゃないの…なぁ、リーダー」
 
「油断するなよアレックス。相手は一応は正規軍だ…」
 
「ふん、どうせ居残りの雑兵だろ。主力はワイアットとの国境方面に展開してるって聞いてるけど」
 
 
アジト方面を目指す軍勢の報告を受け、討伐隊の存在を知った盗賊団の面々。
 
アレックスと呼ばれるメンバーは楽観的な様子だが、リーダーのロイは神妙な面持ちで討伐隊を目撃したメンバーであるアラドに詳細を尋ねる。
 
 
「…ところでアラド、間近で見ていてどんな感じだった? 軍勢の規模は?」
 
「うーん、人数は相当だけど…特に俺達の脅威になるようなヤツは居なかったです。でも、変な三人組が―」
 
 
討伐隊の中に脅威は居なかったと報告するアラド。
 
だが、ふと何かを告げようとした際にメンバーの一人であるアレックスがアラドに抱き付き発言を遮ってしまう。
 
 
「だから、どうせ雑魚だろ? 盛大に返り討ちにしてやろうぜぇ! なぁ、アラド!」
 
「ちょっ! アレックスさん…苦しいぃ!! もう!」
 
 
アラドの頭をクシャクシャと乱暴に撫でるアレックス。
 
そんなアレックスにプクっとアラドは頬を膨らませて怒る。
 
 
「そういうのはクランやルゥにしてくださいよぉ」
 
 
この時、アラドは奇妙な気配を放っていたセプテム達のことをロイに報告しようとしていたが、アレックスが茶々を入れたことでそのままアラドは言いかけていたことを忘れてしまう。
 
このことは後の戦闘に大きな影響を与えることになり、ロイはセプテム達の存在を知らぬまま討伐隊を迎え撃つために残りのメンバーを招集し始める。
 
 
「…よし、みんなを集めてくれ―」
 
 
その後、アラドに遅れて盗賊団のアジトを目指していた討伐隊はようやく周辺に到着。
 
 
「ほぉ、ここがゴロツキ共の巣か…クズに相応しい薄汚いアジトだな。よし、周囲を囲め! 誰一人逃がすなよ!」
 
 
ネウスはアジトとされている廃屋を大群で囲ませると、同行していた魔導士たちに奇襲攻撃を命じる。
 
 
「…よし、まずはボロ屋を焼き払え魔導士たち! それで、中から火だるまのガキ共が出てきたら皆殺しだ!!」
 
 
この世界には魔導と呼ばれる術があり、先天的に誰もが持っている守護属性に応じた魔導を利用することが可能だった。
 
魔導士はその守護属性を直接物理現象に転用できる術者であり、この日に集められていたのは全員が火の守護属性を持つ魔導士である。
 
それぞれが火球を生み出すと、それを一斉に盗賊団のアジト目掛けて放つ。
 
こうして廃屋は一瞬で火に包まれ、直後にネウスは弓兵に弓を構えさせる。
 
 
「フハハ! いいぞ! さぁ、巣穴から出てこいゴロツキ共! さぁ!!」 
 
 
燃え盛るアジトに向かってそう叫ぶネウス。
 
だが、どれだけまっても燃え盛るアジトから盗賊団の面々は誰一人として飛び出してくることはなかった。
 
実は既にアジトはものけの殻であり、事前に討伐隊の接近を察知していた盗賊団は逆に討伐隊の周囲を囲うようにして隠れ潜んで居たのだ。
 
そして、逆にリーダーのロイの合図と共に四方八方から討伐隊を襲撃し始める盗賊団の面々。
 
 
「はぁ!」
 
 
ロイの魔導攻撃が魔導士たちを襲い、その攻撃を皮切りに四方から聞こえる兵士の叫び声。
 
予期せぬ奇襲にネウスは慌てふためき、キョロキョロと周囲を見渡しながら大雑把な指示を出す。
 
 
「て、敵襲だぁ! ゴロツキ共を迎え撃てぇ!! 殺せ! 見つけて殺せぇ! 殺せぇ!!」
 
 
ネウスの声で一斉に武器を構える兵士たちだが、肝心のターゲットの姿が見つけられずに次々と闇に紛れている団員達に惨殺されていく。
 
また、アジトを囲うように戦力を四方に分散してしまったことが仇になり、物量を活かして隊列を組んでの迎撃が困難になっていた。
 
こうして戦闘開始から数十秒の間に30名以上の兵士が殺され、怯えたネウスは燃え盛るアジトの建物を背に自身を囲うようにして円陣を組ませて盗賊団を迎え撃つが、その後も円陣の端に居る兵士からどんどん殺され続けていく。
 
一方、討伐隊を囲うようにして外側から攻める盗賊団の勢いは圧倒的だったのだが、その一角で異変が起きようとしていた。
 
 
「へへん! 楽勝だなルゥ!」
 
「もぉ、油断しないでよクラン!」
 
 
ペアを組んで戦っていた盗賊団のクランとルゥ。
 
暗器を得物にして近接戦が得意なクランが前衛を務め、その後衛を魔導士であるルゥが務めていた。
 
二人は盗賊団の中では小柄なメンバーだったが、そんな二人による猛攻で次々と倒されていく兵士達。
 
だが、次の瞬間にルゥの背後に魔の手が迫る。
 
 
「っ!? あぁ!…ぐぅ!! か、体が動かないぃ…うぅ…ぁあぁ!!」
 
「…っ!? ルゥ!? どうし―っ!?」
 
 
ルゥの苦しむ声を聞いて咄嗟に声のする方に振り向くクラン。
 
直後、ユキトとサトルが揃って短刀を構えてクランに襲い掛かる。
 
 
「やぁ、キミが盗賊団のメンバー? ホントに子供なんだねぇ…ちょっと昔のサトルに似てるかな?」
 
「おいユキト! 俺はもっとカッコいいだろぉ!」
 
「な、なんだお前ら! 邪魔するなぁ! っう…ぐぅ! これは…うぅ…うぁああぁあぁ!!」
 
 
二人からの不意打ちを辛うじて退けたクランだったが、急に何かがその身体をキュッと締め付ける。
 
それはルゥの方も同じ状況であり、二人はあっという間に細い針金のような糸で縛り上げられてしまったのだ。
 
 
「なんだこれぇ…うぅ…ぁあぁあぁ!!」
 
「…無駄な抵抗は止めておけ、無理をすると全身が千切れるぞ」
 
「っ!?」
 
 
暗がりから姿を現し、抵抗を続けるクランにそう告げたのはセプテムだった。
 
二人を拘束する糸はセプテムが得意とする緊縛術によるものであり、暴れる程に身体にギチギチと食い込む。
 
一度その糸に捕らわれたら最後、自力での脱出は困難だった。
 
 
「あれだけ堂々とスラム街を進めばこうもなる……無能め。よし、この二人を連れて監獄に帰還するぞ。討伐隊が全滅するのも時間の問題だからな―」
 
 
漁夫の利を得る形で混戦に割り込み、不意打ちでまんまと二人の団員を捕らえたセプテム。
 
そのまま討伐隊を支援する素振りも見せず、捕らえたクランとルゥを連れて戦場を離脱しようとしていた。
 
だが、そんなセプテムに向かってクランとルゥの危機を察知した別の団員が兵士達を薙ぎ払いながら迫る。
 
 
「っ!?」
 
「おぃ! 二人を離せぇ!!」
 
「ほぉ、もう一人近くに居たのか…」
 
 
二人のピンチに駆け付けて来たのは、たまたま近くで戦闘をしていた盗賊団のメンバーであるロックだった。
 
ロックは盗賊団の切り込み隊長のようなポジションであり、勇猛にセプテムに向かって得物の斧を構えながら切りかかる。
 
だが、あと少しのところでその身体はピクリとも動けなくなってしまう。
 
 
「っ!? こ、これは!? ぐぅ…うぅ…」
 
「フフ、突撃してきたのがお前のような脳筋で助かったぞ。おい、コイツも回収だ」
 
「ぐぅ! こんなものぉおぉお!!」
 
 
勢い任せに正面からセプテムに突っ込んだ結果、糸の罠にハマってしまったロック。
 
他の二人同様に全身を糸で縛り上げられ、ジタバタとその場で糸から逃れようと暴れ回る。
 
だが、盗賊団の中でもトップクラスの腕力を持つロックでも糸を千切ることができず、その身体はいつの間にか縛られたチャーシューのような姿にされてしまった。
 
 
「ぐぁああぁあぁあぁ!!」
 
「ロック! くそぉ! このぉ…っあぁあぁ!!」
 
「うぅ…二人とも力任せに抵抗しちゃダメだぁ!」
 
 
絶叫を上げるロックとクラン。
 
ルゥはスグに糸の特性に気付いて抵抗するのを辞めたが、他の二人は力任せに糸を千切ろうとして悶え苦しむ。
 
そして、二人にアドバイスするルゥの頭をブーツで踏みつけるセプテム。
 
 
「お前は少し利口のようだな。だが、ならどうやって抜け出す?」
 
「っああぁぁ!!」
 
 
頭部を踏まれて叫ぶルゥ。
 
そんなルゥを助けようとロックとクランが暴れ、更に身体に食い込む糸。
 
同時に二人の絶叫がもその場に響く。
 
 
「ぐぁあぁあぁあぁ!!!」
 
「くぅうぅ! あぁあぁ!!」
 
 
こうして三人の盗賊団を相手にしながらも、余裕の振る舞いで口元をニヤつかせるセプテム。
 
討伐隊を囮とした挟撃ということもあるのだが、圧倒的な実力差を見せつける。
 
 
「いい鳴き声だぁ…ククク」
 
「ちょ、セプテム様!?……あーダメだ。スイッチ入っちゃってるよぉ」
 
 
当初の予定ではスグに撤収するつもりだったセプテム達。
 
だが、気分をよくしたセプテムはその場で捕らえた三人に簡易的な緊縛調教を始めてしまう。
 
無類の緊縛好きであるセプテムは、監獄でも緊縛をメインとした調教を得意としており、極上の素材を目にして欲望が抑えきれなくなってしまったのだ。
 
そんなセプテムをユキトとサトルは止めようとするが、セプテムはあと少しと言うばかりで一向に責めを止めようとしなかった。
 
 
「なに…少しだけ…少しだけだ味見するだけだ…」
 
 
その後、セプテムは拘束された三人の身体をそれぞれ糸で廃屋の柱に吊るし上げると、ポンと吊るされた体を手で押して揺らし始める。
 
すると、身体の揺れに連動して糸が三人の身体をギリギリと締め上げ、絶叫を上げる三人。
 
 
「あぁあぁああぁあぁ!!」
 
「んぐぅうぅ!!」
 
「あぁあぁ!! 痛いぃ!! 痛いよぉ!!」
 
 
セプテムは三人の絶叫を聞きながら、まるでリズムを刻むように吊るされた三人の身体を揺らし続ける。
 
だが、そうこうしているウチに戦闘の音で騒々しかった周囲が静かになり始め、直後に三人が吊るされていた糸が何かによって切断された。
 
 
「っ!?」
 
 
ドサっと三人の身体が地面に転がり、その直後に矢の雨がセプテム目掛けて降り注ぐ。
 
セプテムは咄嗟に後ろに下がって矢を避けるが、さらにその頭上からは盾を構えながら剣を突き立てる団員がセプテム目掛けて襲い掛かる。
 
 
「くっ! どうやら時間切れか…」
 
 
セプテムの直上から襲い掛かって来たのは団員の一人であるアラドであり、セプテムは咄嗟に得物の糸でアラドの突きを受け流す。
 
だがその直後、続けて再び矢の掃射がセプテムを襲う。
 
それは後方からアレックスが放っていたモノであり、セプテムの急所を狙った数多の矢がアラドの攻撃を受け流した直後のセプテムを今まさに射抜こうとしていた。
 
 
「セプテム様!」
 
「カバーするぞサトル!」
 
 
矢の命中は確実だったが、咄嗟に矢とセプテムの間に割って入ったユキトとサトルによって弾かれる。
 
しかし、全ての矢を弾けずに数本の矢がサトルの身体に命中。
 
思わずサトルはその場にしゃがみ込んでしまう。
 
 
「ぐっ! うぅ…」
 
「サトル!? お前それ…」
 
「大丈夫…うぅ…」
 
 
そして、その間に床に倒れていた団員達がまた別の団員によって救出されていた。
 
それを行なったのはセプテムと同系統のスキルを持つライアンという団員であり、セプテム達はいつの間にか複数の団員達に囲まれていたのだ。
 
 
「また新手か!? この状況、既に討伐隊の方は半壊したということか?…チっ、無能な連中め……引くぞ!」
 
 
次から次へと現れる団員と部下の負傷に早々に撤退を決意するセプテム。
 
直後、それに呼応するかのようにユキトが煙幕を放ち、周囲が一瞬で白いモヤに包まれる。
 
 
「っ!? 煙幕!? 逃げる気か!」
 
 
周囲が煙で覆われる中、一人で眼前に居たセプテム達を追撃しようとするアラド。
 
それを後ろからやってきたアレックスが制止するが、アラドはそれを無視して煙幕の中を突き進む。
 
 
「そいつらは普通じゃない! 深追いするなアラド! おい!」
 
「大丈夫ですよ! アイツ等は俺が片付けますから―」
 
 
そう言って煙幕の中に消えていくアラド。
 
 
「アラドぉ!!」
 
 
周囲を覆う煙幕に向かって叫ぶアレックスだが、アラドから返事が返って来ることは無かった。
 
一方、クランとルゥに任せていた方角から不穏な気配を感じ、自分以外の団員を全員援護に向かわせて一人で討伐隊の相手をしていたロイ。
 
既に100人程度は盗賊団の面々によって倒されていたが、それでもまだ200人近くの兵士が残っていた。
 
個人の能力では討伐隊の兵士を圧倒しているものの、その物量に少しずつだがロイの息が荒くなっていく。
 
 
「はぁ…はぁ…流石にこの人数は…疲れるな…」
 
 
人海戦術で徐々に周囲を散り囲まれていくロイ。
 
四方八方から襲い来る兵士達を次々と切り伏せている最中、ふと倒した兵士の死体に足を取られてしまう。
 
 
「しまっ!?」
 
「今だ! 切り殺せ!!」
 
 
普段ならあり得ないミスだったが、様々な要因が重なって致命的なスキを生んでしまったロイ。
 
そのチャンスにネウスは声を荒げて体勢を崩したロイを兵士に襲わせる。
 
そして、四方からロイに迫る刃の数々。
 
流石にロイもある程度のダメージは覚悟するが、その瞬間に包囲網の外から雄叫びが響く。
 
 
「うぉぉぉおぉお!! どけぇぇええぇ!!」
 
「この声…アラドか!?」
 
 
そこに現れたのはセプテム達を追っていたアラドだった。
 
実は煙幕の中に方向感覚を狂わす仕掛けが施されており、アラドはいつの間にかセプテム達とは間反対に向かって走らされていたのだ。
 
こうして包囲網を強引に破ってロイと合流したアラド。
 
意図せずロイの窮地を救う。
 
 
「あれ? どうしてリーダーがここに!?」
 
「それはこっちのセリフだ! クランとルゥは無事か?」
 
「ピンチでしたけど、俺達でバッチリ助けました!」
 
 
ロイの問いかけにニコっと笑みを浮かべて返答するアラド。
 
それを聞いてロイは安堵すると、気を引き締めて剣を構える。
 
「そうか…良かった。……ふぅ、とりあえず俺も助かったよ。さぁ、残りの連中を叩くぞアラド!」
 
「え? あ、はい!」
  
 
偶然にもロイの危機を救ったアラドは、そのままロイと共に討伐隊を迎え撃つ。
 
その後、二人は互いに背中を預け合いながら次々と周囲を囲う兵士達を切り倒していき、程なくしてネウスと対峙するアラド。
 
 
「お前が指揮官か? でも、今日切った中では一番弱そうだけどなぁ…」
 
「くっ! こ、こんな子供に―っ!?」
 
「ほら、やっぱり…弱すぎなんだよなぁ」
 
 
アラドとネウスの対決は一瞬で決着がつき、ネウスが騒いでいる間にアラドの剣先がその身体を切り裂く。
 
そもそも前線での戦闘経験がないネウスが勝てるハズもなく、こうして指揮官を失った討伐隊は全滅。
 
僅かに生き残った兵士達は指揮官のネウスが討たれたことにより、散り散りにその場から逃げ出す。
 
 
「…それで話しの続きだけど―」
 
 
逃げ出した兵士たちの背中を見つめながら、改めて襲撃者についてアラドに尋ねるロイ。
 
すると、遠くから敗走した兵士たちを惨殺しながらアレックスたちが駆け寄って来る。
 
 
「おーい! 大丈夫かロイ! んっ? アラド!? どうしてお前が…」
 
「いやぁ、俺にもよく分からなくて…アハハ」
 
 
セプテム達を追って消えたアラドの姿を見て驚くアレックス。
 
次の瞬間、アレックスはアラドに抱き付いて首を絞める。
 
 
「この野郎ぉ! 俺の指示を無視して突っ込みやがって!」
 
「いや、だって倒せそうだったじゃないですかぁ! ちょ、アレックスさん!」
 
 
こうしてセプテムの介入もあり予期せぬ苦戦を強いられた盗賊団の面々だが、結果的には大勝を納める。
 
また、帝国軍による盗賊団の討伐は失敗に終わり、この日だけで治安維持部隊は指揮官のネウスに加えて8割以上の人員を一度に失ってしまったのだ。
 
そして、戦場から離脱していたセプテムは、アレックスの攻撃で負傷したサトルの治療を行いながら遠巻きからネウスの死体を双眼鏡のレンズ越しに確認してこう呟く。
 
 
「……既に討たれていたか…まぁ、どの道あれだけの大敗、無事では済まなかっただろうさ」
 
「あ、あのセプテム様…すいません。貴重な魔導結晶まで…」
 
 
光る石を片手に申し訳なさそうな顔で主人であるセプテムに謝罪するサトル。
 
それは魔導結晶と言われる不思議な鉱物であり、純度に応じてどんな致命的な傷も癒せる奇跡のような鉱物だった。
 
アレックスから受けた矢の傷も一瞬で癒されていく。
 
 
「お前とユキトは私の専属性奴隷だからな。気にするな………それより外で全員を捕らえるのは難しいな。監獄に誘い出す必要がありそうだ。仮に真っ向勝負を挑むならギース、ラインハルト辺りがいないとまず無理だ。まぁレーヴェンガルドが居れば盤石だが…ヤツは諜報部所属で所長を嫌ってるからな」
 
「そ、そこまでの相手ですか?」
 
「あぁ、特に弓使いのヤツは危険だ。それと相性が悪いヤツが一人交じっていたな。まさか、私の糸をあそこまで容易く切断するとは…途中まで追ってきたバカは大丈夫だろう」
 
 
ブツブツとそう呟きながらレンズを勝利に喜ぶ盗賊団の面々に向けるセプテム。
 
まだその時では無かったが、遠からず盗賊団に破滅の時が迫りつつあった。
 
 
「さて、所長に色々と報告に向かうとするか―」
 
 
一方、誰一人として欠けることなく戦闘を終えた盗賊団の面々は、その場を後にして新しいアジトに向かう。
 
盗賊団はアジトをスラム街にいくつも構えており、不測の事態に備えていたのだ。
 
やがて新しいアジトに到着した面々は戦いの勝利を祝って宴会を始める。
 
 
「へへ! やっぱり俺達は無敵だぜぇ!」
 
「ひゃっほー!」
 
「帝国なんて怖くない♪ 怖くないったら怖くない♪」
 
 
飲み物の入った樽を片手にアジトの中で騒ぐ団員の面々。
 
本格的な帝国軍との武力衝突は今回が初めてであり、討伐隊相手に圧勝したことで舞い上がっていた。
 
だが、ロックを含めたセプテムと邂逅してしまった三人は何処か元気がない様子であり、そんな三人を気遣うロイ。
 
 
「おいおい、そんなに落ち込むなよロック…他の二人もな!」
 
「ロイ…すまない。俺は前衛なのに二人をカバーできなかった…くそ!」
 
「だから気にするなって! 相性が悪かったんだろ? そうそう、二人は何か気付いたことは無かったか?」
 
 
セプテムのことはアレックスからも報告を受けていたロイだが、実際に戦闘した三人からセプテムの情報を集めていた。
 
 
「うーん、なんか普通の兵士とは全然違う感じ…ライアンみたいな攻撃をしてくるんだ!」
 
「はぁ、オイラ全然ダメだったな。特にあのメガネのヤツが強すぎるよぉ…他の二人はまぁまぁかな? それで―」
 
「あーおつかれっす! リーダー! うぃ!」
 
 
二人からセプテムの話をロイが聞いている最中、その会話を遮るようにしてロイの目の前に何者かがフラフラと乱入してくる。
 
それは何故か全裸になったアラドだった。
 
 
「―なっ!? 何やってんだアラド!?」
 
「あ、いやぁ…アレックスさん達とのゲームで負けちゃって…裸で踊ってますぅ!」
 
「ゲームで負けたって…はぁ、浮かれ過ぎだぞ…」
 
 
アレックスとライアンとのクジ引きに負け、罰として全裸になって踊っていると上機嫌で話すアラド。
 
そんなアラドに違和感を感じながらもため息をつき、ロイは持っていた子樽の中身を飲み干す。
 
 
「はぁ、全く…んっ…ゴクゴク…ゴクゴク…ふぅ…」
 
「うぉい! そんなに気にするなよロイ! 帝国なんて雑魚だ雑魚ぉ…うぅ…いえーい!」
 
「アレックス!?」
 
 
すると、今度はニヤニヤ笑みを浮かべながらアレックスがフラフラとロイに絡んできた。
 
その際、ロイはアレックスの口元から香る特有の匂いを嗅いで違和感の正体に気付く。
 
 
「ん? なんか臭いぞアレックス…まさかお前ら!!」
 
「いやぁ…たまにはいいだろぉ…ヒック! なぁ、みんなぁ!」
 
 
実は宴会の際に団員に配られた子樽には酒が混ぜられており、ロイが気付いた時にはほとんどのメンバーが酔いつぶれていた。
 
先程までセプテムの話を聞いていた三人も酔いがまわってフワフワし始め、ロイの顔も火照り始める。
 
 
「うぅ…酒なんか飲んで浮かれやがって! おい! もう服着ろアラド!」
 
「えぇ~いいじゃないれすかぁ…ほら、リーダーも脱いで踊りましょうよ! あ、でもリーダー粗チンだからはず―」
 
「っ!?」
 
 
酔った勢いでアラドが口走ってしまった言葉。
 
それは団員の中では禁句とされていた単語だった。
 
直後、それを聞いたロイの表情が豹変する。
 
 
「あっ!?……その…す、すいません…」
 
 
アラドは一気に酔いが冷め、震えた声でロイに謝罪する。
 
だが、酔いがまわり始めていたロイがそれを許すことはなく、直後にパパンとその場に往復ビンタの音が響く。
 
 
「……りゃめだぁ! おみゃぁ罰としてみんなの前でイけぇ! シコれぇ!!」
 
 
実はロイはモノが短小であり、密かにそれを悩んでいた。
 
自然とその事実は団員の中でも禁句となり、特に盗賊団の中で一番の巨チンであるアラドに対して内心では嫉妬していたロイ。
 
その不満が酔った勢いで爆発したこともあり、その場での自慰行為をアラドに命じる。
 
 
「えぇ!?…そんなぁ…でもぉ…」
 
 
両方の頬を赤く染めながら困惑するアラド。
 
 
「ほら、さっさとシコれよアラド! シコれ! シコれ!」
 
「いえーい! シコシコ、アラド! シコシコ、アラド!」
 
 
アレックスを筆頭にその場に響くオナニーコール。
 
それを聞いたアラドは困惑してしまうが、直後にロイがそんなアラドに背後から抱き着く。
 
 
「あぁ? 急に酔いが冷めたゃかぁ? ほら、おりゅも手伝ってやるよぉ」
 
「あっ! ちょ、リーダー!! うぅ…恥ずかしいぃ…やめぇ…んぁあぁ!! やだぁ!」
 
 
敏感な部分を直接ロイの手で扱かれ、プルプル震えるアラドの身体。
 
普段は天然気質のアラドだが、流石に団員全員の前でするオナニーショーは恥ずかしかったのか、顔を真っ赤に染めて喘ぎ声をあげ始める。
 
そして、程なくしてムクムクとアラドのモノが大きくなり始め―
 
 
「―はっ! 夢? ここは…」
 
 
ハッと意識が覚醒すると、そこはアジトの中ではなく見慣れない牢獄のような場所だった。
 
どうやら俺は夢を見ていたようだ。
 
でも、何故か俺の体は素っ裸だった。
 
 
「あれ? 服…んっ?…なんだ!? 体が動かないぃ! くぅ!」
 
 
身体を動かそうとしても何かに邪魔されて全く身動き出来なくなっていたアラド。
 
この時、アラドの身体は全裸で鋼鉄の晒し台に拘束されていたのだ。
 
また、ふとアラドが左右に視線を向けると、なんとそこには他の団員達も意識を失った状態で全裸で拘束されていた。
 
 
(ど、どういうことだ!? どうしてこんな…みんなクジ引きで負けたのか!?)
 
 
状況が理解できずに困惑するアラド。
 
だが、そんなアラドの眼前にはドゴラ監獄の所長であるキサラギ・ダルトーンの姿があり、その姿を見て驚くアラド。
 
加えてキサラギの背後にはセプテムを含めた監獄の看守が勢揃いしていたのだ。
 
 
(あ、アイツはこの前の!?)
 
 
不気味なヤツの背後には、討伐隊との戦闘中に襲ってきたヤツも混じっていた。
 
そして、一番偉そうにしていたヤツがリーダーの頭を掴む。
 
 
「ぐぅ…くぅ…」
 
「やぁ、お目覚めかなロイくん? ようこそ…ドゴラ監獄へ」
 
 
無様な姿で拘束されたロイを見下ろしながら、ニコリと不気味にほほ笑むキサラギ。
 
そう、盗賊団は全員がキサラギの仕掛けた卑劣な罠によってドゴラ監獄に収監されてしまったのだ。
 
それから程なくして、表向きには盗賊団の団員は全員が処刑されたことになり、その身柄はドゴラ監獄にあるSSS区画に移される。
 
こうして盗賊団の恥辱塗れ囚人性活が始まった。
 
 
(…あれ? そうか、俺は捕まって……)
 
 
また意識が飛び、気が付いたら俺は牢屋の床で寝かされていたんだ。
 
しかも、首には窮屈な首輪が取り付けてあり、どんなに引っ張っても外すことはできない。
 
 
「クソ…ミスった! みんなは―? みんな? いや、俺はずっと一人で…あれ?」
 
 
俺は仕事でミスって捕まったんだけど、なんだか記憶がハッキリしない。
 
何か大事なコトを忘れている気がするんだけど…何も思い出せなかった。

ぜひ×2

あんスタが大型CPを始めたので未プレイの方は是非!
 
無料で最高レアの創ちゃん+好きなキャラが貰えますよ!
 
ここには直接載せないですが、メールフォームのアドレスにID送って貰えればフレンド申請しますよ!初心者CPは別に捨て垢でも出来るので、既にやってる人でもいいですよー
 
■更新
コチラは2話になります。
次週で完結です!
 
コチラは半分リクエストの短編です。
実はちょっと前から書いていたモノになります…

話のネタ

今週もお疲れ様です!
なんと昔みたいに書くネタが本当にないw 
 
アニメとか見なくなったからかな…
 
■更新
こちら新作になります。
三話予定です。
 
 
■コメント返信
いつもありがとうございます!
バスケ部の短編やってみましょうか!

勢いで

今週も平常運転になります!
よい週末を!
 
■更新
コチラで先週からのは完結です!
 
勢いで書いたヒーロー責めの読み切りです。
 
■コメント返信
今後の部活シリーズにもご期待ください!
プロフィール

blue‐flag

Author:blue‐flag
Spec:2次ショタ大好きショタコン学生→オッサンに進化!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる