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Secret Garden 悲しき日々
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第一話 「反攻の代価」

全寮制の私立中高一貫男子校、帝天学園。入学さえ出来れば、人生の勝ち組とまで言われるこの私立校。無論、この学園に通う生徒は全員高貴な身分である。…一部の生徒を除いての話だが。



「翼!俺のロッカーから、歴史Dと数学Ⅲの教科書持ってこい」

「くっ……分かったよ…」


俺の名前は-荒巻 翼。この帝天学園の1年生。
今日も俺は「エリート共」に奴隷のように扱われている…なぜだって?
それは俺が「特待生」だからだ。特待生って聞こえはいいけど、学園内での扱いは奴隷並み。制服も着ることが許されず、いつも専用の体操着を着せられている。
しかも、アイツらエリートの命令には逆らえない…逆らっても屈辱的な私刑をされるだけだ。それに教師だって俺達を助けてくれないし、外出も禁止されて親にも連絡出来ない。
まさにこの学園は「監獄」だ……

翼は強張った表情を浮かべながら命令通り教科書をロッカーから取り出し、それをクラスメイトに渡した。

「御苦労さんv頭撫でてやるよw」

少年はご褒美だと言って立ち上がると、翼の頭を乱暴に撫で回す。

「やめろ…飼い犬じゃ在るまいし」

翼は少年の腕を片手で振りほどき、少年に向ってそう言った。この翼の対応はごく当たり前のことだが、この学園では特待生が反抗的な態度を取るのは御法度。少年は翼の抵抗に腹を立て、翼に向って屈辱的な言葉を言い放つ。

「はぁ?お前ら特待生はタダ飯食らってんだから犬みたいなもんだろ?調子に乗んなよ。素直に尻尾振ってご主人様のご機嫌取ってりゃいいんだよ」

半笑いでそう言いながら翼の頭をポンポン叩く少年。その様子を見ていた周囲のエリート生徒も、皆挙ってクスクスと翼を見て笑っていた。

「くっ………だから犬じゃねぇよ!!もういい加減にしろ!」

入学してから一か月、少年の屈辱的な犬発言が引き金となって、ついに翼の堪忍袋の緒が切れた。翼は少年のワイシャツの胸倉を掴むと、思いっきり拳を握り絞めて少年の顔面を勢いよく殴り付ける。

「グハッ…」

教室中に「バキッ!」という音が響き渡り、教室内の生徒が一斉に翼達の方に視線を向けた。一方、翼に不意に殴られた少年は、殴られた衝撃でふらふらと地面に倒れ込む。

「……」

俺は奴が倒れこんで行く様を眺めながら、奴を殴ってしまったことに対して物凄く後悔した。

「うっ…翼ぁあ……僕をぉ…この天上院 美鶴様をぉ…殴ったのかぁああ!!」

美鶴は物凄い形相で翼を睨み付ける。美鶴の激怒した様子にしまったと思った翼は、スグに美鶴に対しての謝罪の言葉を述べる。

「す、すまない…ゆる…うっ!痛いっ!」

その場に立ち上がった美鶴は、翼が謝罪し終わる前に翼の髪の毛を鷲掴みにし、強引に翼をその場に膝まづかせる。

「いい覚悟だよ、お前をクラス評議に掛けてやる。…おい!みんな!今日の放課後に議会を開くぞ」

美鶴はクラス評議と呼ばれる裁判の様なものを開くと宣言する。それ対してクラスの大半を占めるエリート生徒は、美鶴の提案に挙って賛成した。

「野蛮な貧民に罰を!」

「暴力はいけないよな…」

「それ相応の罰を与えなきゃなぁ…」

翼はエリート生徒から飛び交う、自分に対しての非難の言葉に恐怖する。やがて担任が教室に入ってくると、何事もなかったようにエリート生徒は慌ただしく一斉に自分の席に着く。

「ん?何かあったのか?」

教室の異様な雰囲気を感じ取った担任は、クラス委員長でもある美鶴にそう尋ねる。すると美鶴は淡々した態度で担任に話しを始めた。

「先生、その…先程ちょっと問題がありまして、放課後に評議会を開こうと思うのですが…」

「あぁ…そうか、許可するが…ほどほどにしとけよ」

「ハイ!」

大体の事情を察した担任は、議題の内容を理解したうえであっさりと美鶴に「私刑」の許可を出す。

「……」

やっぱり担任は見て見ぬふりだ…
俺は一体どんな罰を美鶴達に受けさせられるのだろう。

その後も翼は放課後に行われる評議会のことばかり考えていた。





そして、あっと言う間に時間は経過していき、いつの間にか恐怖の放課後になっていた。


「…よーし!これから被告、荒巻 翼の起こした暴力事件についての評議を始めるぞ」

美鶴は大声で評議の開始を宣言するものの、結局、放課後の教室に残っているのは翼と美鶴を含む、その下っ端3人組みの5人だけだった。

「って!残ったのはお前らだけかよ…まぁ、好きなようにしろってことか…」

ブツブツ独り言を言いながら教卓の前をウロウロする美鶴。やがて下っ端に指示を出し、翼を押さえつけさせて何処かに向って移動し始める。

「離せよ…離せってばぁ!」

必死に抵抗する翼だが、流石に三人がかりで押さえつけられると何も出来ない。翼は拘束されたまま無理やり校舎内を歩かさせられ、無人の第三体育倉庫と呼ばれる場所に連れ込まれた。

「翼?この倉庫は誰の所有物か知っているか?」

「知るかよ…」

「正解はパパの出資で作ってもらった拷問部屋さぁ…」

「拷問???」

「拷問」という聞きなれない単語に反応する翼。これから自身に行われる行為を想像したのか、迫りくる恐怖に翼の全身がピクピクと震え始める。

「美鶴さん、コイツ震えていますよww」

下っ端の一人が笑いながらそう言った。そして、この時初めて自身が震えていることに気づく翼。

震えているのか?
なんで俺がこんな目に遭わなくちゃいけないんだ…貧乏だから?
そんなの変だよ…誰か助けて……俺は必至に心の中で助けを願った。

「怖いのか翼?おもしろい奴だなぁ……さて、拷問の下準備の開始だ。おい、コイツを翼に後ろ手で装着させろ」

「!!」

美鶴は一人の下っ端に手錠を投げつける。下っ端はそれを受け取ると、さっそく他の下っ端と共に暴れる翼をさらに強く押さえつけ、強引に腕を後ろ手にして無理やり手錠を嵌めた。その瞬間、人気のない体育倉庫に「ガチャリ」と手錠が嵌められる金属音が鳴り響く。

「ここまでするか普通…早く外せよ!」

後ろ手に手錠を嵌められた翼の抵抗は一段と強くなる。だが、しっかりと下っ端達に固定された体はピクリとも動かなかった。

「よしよし、お前らそのまま押さえつけていろよ」

何やら制服のポッケをモゾモゾと漁りながら、徐々に不気味な笑みを浮かべながら翼に詰め寄る美鶴。やがてポッケからカッターナイフを取り出すと、翼にそれをチラつかせながら「カチカチ」と音を立てて刃を伸ばしていく。

「な、なんだよ…これ以上俺に近寄るな!!うわぁああ!」

美鶴は翼の目の前まで来ると、持っていたカッターナイフで翼の体操着をゆっくりと切り刻み始めた。

「やめろぉ!やめろよ!」

「動くと怪我するぞ…」

ゆっくりと刃を上下に移動させて翼の体操着を中心から真っ二つに分断すると、美鶴は翼の切り裂かれた体操着を乱暴にビリビリと引き千切り始め、翼を上半身裸の状態にする美鶴。

「さぁて、お次は下の方だ。おい、全部脱がせ」

「ま、待て!」

美鶴はカッターナイフの刃を納めて再び制服のポッケに入れると、下っ端の一人に翼の短パンと下着をズリ下げるように命令した。

「やだぁ!その手を退けろよ!やめろぉおおおおお!」

翼の必死の静止を求める叫びも虚しく、下っ端はニヤニヤしながら翼の履いている短パンの両脇に手をかけ、一気にそれを足元までズリ下ろす。

「やぁ…見るなぁ…」

「あぁ、下着も支給品だったな。今時ブリーフなんて惨めだねぇ」

「うぅ…」

顔を俯かせ、恥ずかしさで涙目になる翼。その様子を楽しそうに眺めて笑う美鶴と下っ端達。

「コイツ、中学生なのにブリーフかよww」

「おいおい、ペンで名前まで書いてあるぞww」

「お前ら!汚ねぇブリーフの見物はもういいだろ。……さて、翼。いよいよお前のアレを見せてもらうぞ」

そう言うと美鶴は俺のブリーフに手を伸ばし、ゆっくりと下ろし始めた。
これ以上は耐えなれないと思った俺は、美鶴に屈辱的な謝罪をすることにした。

「み、美鶴…くん。もう、俺をゆるしてください。今朝の事は本当に反省してる…あっ!」

美鶴は翼を完全に無視してブリーフを下ろし、短パンと一緒に翼の体から無残にも剥ぎ取る。

「お前、僕が許すとでも思っているのか?馬鹿だなぁ…ん?これは…」

一糸纏わぬ姿で性器を露わにされた翼。まだ未成熟なその幼い肉体には薄いピンク色の突起物がそそり立ち、下半身には皮を被った小さな性器がだらしなく垂れ下がっていた。

「チン毛だと?生意気な奴…こんな物!」

「痛い!」

大人への一歩である陰毛を翼の性器に見つけた美鶴は、まだ数えるほどしか生えていないそれをブチブチと抜き始める。

「やめてぇ…痛い!痛いよぉ!」

「ふぅ、これでガキのかわいいチンコに逆戻りだな。ざまぁみろ翼」

翼の陰毛を一歩足らず残さず抜き取った美鶴は、満足そうな笑みを浮かべながら立ち上がった。そして、美鶴は自分のバックの方に歩き出し、目の前でしゃがみ込むとバックを漁り出した。やがて中から黒光りする首輪と長い鎖を取り出すと、今度は翼の首に首輪を嵌めようと近寄って来る。

「こうでもしないと逃げちゃうからなぁ翼は。おい、翼の頭を上げろ」

「くっ…やめろぉ…」

下っ端の一人が翼の髪を鷲掴みにして、無理やり翼の顔を上げさせる。その間に美鶴は翼の首に首輪を嵌めこみロックし、そして首輪のリングに鎖を取り付けた。

(なんで…こんなこと)

「完成だ。……お前ら今まで御苦労だったな、もう翼を離してもいいぞ」

それまで翼を拘束していた下っ端達は、一斉に翼の体から手を離す。下っ端の拘束から解放された翼ではあったが、両腕を後ろ手に拘束され、服もすべて取りあげられていて首には鎖付きの首輪まで嵌められている。もはや逃げることは不可能な状態に陥っている。

「…これで満足か?俺をこんな格好にして。この変態野郎!」

股間を隠すような姿勢になりながら、強気で美鶴に向ってそう言う翼。

「はぁ?ショータイムはこれからだぞ翼」

美鶴はそう翼に言い返すと、翼の首に繋がれている鎖を思いっきり引っ張りながら翼を無理やり倉庫の奥に連れ込んだ。

「くっ…もう帰してくれよ!!なぁ、聞いて…痛!」

抵抗する翼の尻を乱暴に蹴っ飛ばす下っ端。その後も下っ端達は翼の後ろにピッタリと張り付き、翼が抵抗する度に暴力を振る。

「うぅ…酷過ぎる…」

やがて、翼は抵抗することを止めて従順に美鶴の後に付いて歩き始めた。

「翼、この台の上に乗れ…ホラ!」

突然、美鶴は足を止めると、翼に目の前にある長方形の台の上に乗れと命令。暴行を恐れ、その命令に渋々了解した翼は言われた通りに台の上に乗っかる。

「これでいいのか?」

「あぁ、そんなもんだろ…」

美鶴はそう言うと、今度は手に持っていた鎖を台の奥に立っている柱に結びつけ、翼と柱までの長さを調節し始めた。

「これぐらいかなぁ…計算上は問題無いはずだ…よし。……それでは荒巻 翼くん。待ちに待った拷問を開始するぞ」

拷問の開始が宣言された瞬間、美鶴は近くの端末を操作する。

「拷問って…うわっ!な、なんだ!床が!」

美鶴が端末のエンターキーを押すと、突然ノロノロと翼の乗せられた台がベルトコンベアーのように動き始める。

「とりあえず翼には、これからその調教用ルームランナーで42.195キロを時速20キロで走ってもらうぞ。もちろん走りぬいたら解放してやるよ」

「42…?待って…うわぁあああ!」

さらに美鶴は端末を操作し、ルームランナーの速度を20キロに引き上げた。

「ほら、頑張らないと死んじゃうよ、翼?」

「うっ…」

首輪の鎖を柱に固定されているため、強制的に全裸で後ろ手に拘束された状態でランニングを強要された翼。翼は必至にルームランナーの速度に食らいつき、全裸姿で恥辱塗れになりながら懸命に走る。

「くっ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ」

「まだまだ先は長いぞ、頑張れ翼!…ん?美鶴さん!見てくださいよ!翼の奴がチンチン振って声援に応えていますよwwww」

「あぁ、情けない姿だな。見ている此方が恥ずかしいよww」

翼の生死を掛けたランニング拷問を楽しそうに眺めて野次る美鶴達。翼は走らされながら、物凄い形相で美鶴達を横目で睨みつけた。

「美鶴さんアイツ…」

「いいよ、そのうち余裕もなくなるだろう」



それから十分が経過…翼は美鶴の予測通りに消耗し、どんなに屈辱的な言葉を投げられても反応せず、ひたすら前を向いて必死に走る。

そんな翼の全身からはジワジワと汗が噴き出し、翼の全身は自身の分泌した汗でコーティングされて汗塗れになり、体中がテカテカと妖しく輝いていた。

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「はぁ…はぁ…はぁあ…はぁ……はぁ……あぁ…」

「おい翼、まだ5キロだぞ?もう限界か?」

「美鶴さん、本当に限界みたいですよ」

下っ端の一人が美鶴にそう言うと、美鶴当人もそう感じたのか翼に向ってアル提案を持ちかける。

「翼、もし僕の「ペット」つまり専属奴隷になるなら今すぐに開放してやるぞ?」

「はぁ…はぁ………はぁ…」

翼は美鶴の言葉には耳を傾けず、ただ苦しそうな表情を浮かべながら荒い息を上げて前を向いて走り続けた。しかし、さすがに意地を貫き通すつもりだった翼も限界を向かえ、ついに足を滑らせてルームランナーの上に倒れこんでしまった。

「あぁあああ…ぐるじぃいぃいい!」

もはや立ち上がることすら出来ない翼は、柱に繋がれた鎖に引きずられるようにルームランナーの上でジタバタともがき苦しむ。

「おい、このままじゃ本当に死ぬよ?こんな惨めな姿で死にたいのか?」

「やだぁああ…じにぃだくなぁいぃ…だずげてぇえ!…苦しぃ」

あまりの苦しみに涙を流して美鶴に命乞いを始める翼。まだ、中学1年生の身である翼には酷過ぎる仕打ちだったのだ。

「助けてやってもいいけど…僕をご主人様と認めてペットになるか?」

「なりまずうぅ…ぺぇッドぉでも…奴隷ぃでも…なんでもぉしまずぅ…あぁあああ…」

切羽詰まった翼は、なりふり構わず美鶴の条件を受け入れた。
否、これは受け入れさせられたと言うべきだろうか。

「まったく、素直に最初からペットになりますって言えばいいのに」

美鶴はブツブツ言いながら端末でルームランナーの電源を落とすと、柱の鎖を下っ端の一人に解かせた。

「はぁ…はぁ…た、助かったぁ…はぁ…ひゃ!!」

拷問から解放されてその場に倒れ込んだ翼に、美鶴はバックから取り出したペットボトルの水を翼の体に少量掛け、その後ペットボトルの飲み口を翼に付きつけて、その中見を少しずつ床に垂らし始める美鶴。

「翼、喉が渇いたろう?飲んでいいよ…だってお前はもう僕のペットなんだからv」

「うぅ…」

「ほら、早く食らいつかないと全部流れちゃうよ?」

差し出された水に有り付けば、自分が美鶴のペットだと再認識させられるだけだと思っていた翼だが、目の前をチョロチョロと流れ落ちる水に最高まで高まった喉の渇きが敏感に反応してしまい、ついに翼はプライドを捨ててペットボトルの飲み口を咥え込んだ。

「うぅん…うぅん…うぅん」

翼は物凄い勢いでゴクゴクと美鶴に差し出された水を飲み込む。全裸姿で首輪を嵌められて、主人に与えられる水に一心にしゃぶりつくその姿はまさに「犬」そのものである。

「美鶴さん、翼の奴は完全に堕ちましたね。おめでとうございます」

「おめでとうございます!」

「おも…おめでとうございます!」

みっともない翼の姿を見た下っ端の三人組みは、美鶴に向ってそう言った。

「おいおい、こんな貧乏人の一人や二人…これからの時代はペットとして所持するのは当然の時代だぞwwわははははははっ!」

美鶴は満足そうな表情でそう言うと、ペットボトルにしゃぶりつく翼の頭をやさしく撫で回した。



たまには学園ものを…え?狂ってる?

第二話 「恥辱の食事」


第三体育倉庫から出た後、美鶴は下っ端の3人組みを寮に返し、一人翼を鎖で先導して本館の地下室に入っていった。

「本館にこんな地下室があったなんて…」

「ここもパパが作ってくれたんだ。さぁ、もうすぐ翼がこれから過ごす犬小屋に到着するぞ」

「犬小屋って…」

薄暗い地下室を進む二人、やがて眼前に小さな鉄扉が見えてくる。美鶴は鉄扉の前までくると、制服のポッケから鍵束を取り出し扉の鍵を解除。そして、鈍い錆びた金属音を立てながら鉄扉を美鶴が開くと、中には和式便器と小さな窓が付いた牢屋が見える。

「ま、まさか…こんな場所で生活を?」

「嫌ならいいよ、あの拷問を再開するだけだから」

「……文句……ないです」

翼は顔を俯かせて美鶴にそう告げた。

「よしよし、翼はお利口さんだねvそれじゃあ、さっそく翼を犬小屋の中に入れて上げるよ」

美鶴はそう言って牢屋の扉を開けると、翼を牢屋の中に招き入れて首輪の鎖を外して翼を牢屋に閉じ込める。

「さぁ、手錠も外すから後ろを向け」

万が一のことを考え、美鶴は翼を後ろ手に拘束している手錠をあえて翼が牢屋に入った後に鉄格子越しに外す。美鶴の抜かりない行動に、翼は逃げだす最後のチャンスすら与えてもらえなかったのだ。

「…俺をこんな所に監禁してどうするんだ?」

「さぁ?まだ決めていないよ、そんなこと。とりあえず夕食の時にまた来るからさ」

「ちょ、待てよ!…待ってよぉ!」

翼の静止を無視し、美鶴は翼の牢屋のある部屋から立ち去る。その後、一人牢屋の中に取り残された翼は牢屋の隅に蹲り大声で泣き始めた。





あれからどのくらいの時間が経過しただろう…
いつの間にか牢屋には電気が付いている。
どうやら俺は泣き疲れて寝てしまったみたいだ。

「おい、起きろよ!ゴハンの時間だぞ」

「!?」

部屋の入口には、夕食らしき物が乗ったトレーを持った美鶴の姿が見える。やがて美鶴は翼の牢屋の目の前までやってきて、そこにしゃがみ込んだ。

「ほら、うまそうだろ翼?」

美鶴の手には、今日の献立のメニューであるハンバーグ、ごはん、サラダが盛ってある皿の乗ったトレーが握られている。

「うぅ………うん」

翼は先程の拷問ランニングで体力をかなり消費しており、すでに結構な空腹状態に陥っていた。翼は目の前にある夕食をゴクリと唾を飲みながら眺める。

「腹ぺこか?今食わせてやるからなぁ」

夕食を凝視する翼の様子から、翼の空腹を察した美鶴は飼い犬に餌を与えるような口調で翼にそう言うと、美鶴は空っぽの鉄製の大きな皿を床に置き、なんとその中に夕食をすべてぶち込み始め、スプーンでそれをグチャグチャにかき混ぜ始めたのだ。

「な、なにやってんだよ!!そのまま食べさせてくれよ!やめろって!」

目の前でご馳走がグチャグチャに混ぜられる様子に絶叫する翼。そんな翼に美鶴はこう答える。

「駄目、翼はペットなんだから。人間らしい食事なんてさせる訳無いだろう?…さぁ、仕上げだ」

グチャグチャに混ぜられた夕食の上に、美鶴はニヤニヤしながら仕上げと言って牛乳を掛ける。そして、完成した夕食を牢屋に空いている物の受け渡し専用の隙間から、翼の居る牢屋の中に差し入れる美鶴。

「さぁ、お食べ…」

「……」

差し出された夕食を無言で眺める翼。お腹は確かに減っているが、どうしてもそれに手をつける気にはなれなかった。

「ふぅ…食べ終わるまで待っていてやるよ」

美鶴は翼にそう言うと、部屋の隅に置かれたパイプ椅子を牢屋の前まで運び、それを簡単に組み立ててその上に座る。そして、翼が食事を始めるのを今か今かと待ちながら翼を眺め始める。

こんな犬の餌みたいなの食えるかよ…しかも美鶴の目の前で。
俺は空腹を抑えながら美鶴と夕食に背を向けた。


グ~

「!!…やぁ」

しばらくその場は沈黙に包まれていたが、翼の意図しない生理現象によってその沈黙は破られ、美鶴は翼の腹の音を聞き、クスクスと笑って喋りはじめる。

「翼…本当は腹ぺこで限界なんだろ?意地を張ってないで食えよ。冷めちゃうよ、翼の「エサ」」

「うぅ……」

美鶴にハッキリ餌だと言われてショックを受ける翼。だが、これ以上の抵抗に意味も見出せずにいた翼は、ついに鉄製の食器に手を伸ばすことにする。

「お、やっと餌を食べる気になったか」

「……」

せめてもの抵抗なのか、翼は食器を持つと再び美鶴に背を向け、美鶴に見えないようにそれを抱え込むと、スプーンを手に取り夕食をムシャムシャ食べ始めた。

「うぅん…うぅん……うぅん…」

「チッ!コソコソ食いやがって…おい!前を向いて食わないとお仕置きするぞ!」

「んぅ…」

お仕置きという言葉に反応し、やむをえず食事を中断する翼。この時、翼の脳裏を先程の過酷な仕打ちの記憶が横切る。

(また、あんな酷い事を…それなら…いっそ…従った方が…)

やがて翼は観念したのか、ほおを真っ赤に染めて美鶴の方に体を振りかえり、涙を流しながら食事を再開した。

「そうそう、素直にならなくちゃねw」

泣きながら全裸姿で夕食を食べる翼の姿に美鶴は満足すると、今度はズボンのポッケから携帯を取り出して、羞恥塗れの翼の写メや動画をあらゆる角度や方向から撮影し始める。

「撮るな!撮らないでよぉ!」

翼は必死に撮影を止めるように美鶴に頼むが、美鶴が翼の撮影を止めることはなく、結局携帯の容量がいっぱいになるまで、翼に対する恥辱の撮影会は終わらなかった。



次回はエロを含ませようかと…

第三話 「無慈悲な扱い」


「…やっと食い終わったか。…うわっ、もう8時半かよ」


途中、翼の撮影会が入ったせいもあり、翼が食事を食べ終わるのに結局1時間以上も掛ってしまい、美鶴は予定が狂ったのか少し困った表情を浮かべている。

「…アイツ等を呼びだすか」

美鶴は少し考えた後、下っ端の三人組みを呼び出すことに決めたのか、携帯でリーダー各の下っ端に電話を掛け始める。


「……ああ、一人じゃ無理そうなんでな…頼むぞ…」

簡単な要件だけ伝え、美鶴はさっさと携帯を切った。

(あの三人組みをここに?…今度は何をするつもりなんだ…)


しばらくすると部屋の外からガヤガヤと声が聞こえてくる。どうやら下っ端三人組みが到着したようだ。

「ん?到着したのか?」

美鶴が部屋の扉の方に顔を向けると同時に勢いよく扉が開き、下っ端三人組みが部屋に入ってくる。

「美鶴さん、お待たせしました」

「お待たせしました」

「お股…お待たせしました」

「随分早かったなお前等。…それじゃ早速実行しますかね。…おい、誰か翼を後ろ手に拘束して牢屋から出せ」

牢屋に一番近い下っ端の一人が床に置いてある手錠を拾い牢屋の中に入ると、暴れる翼を押さえつけて後ろ手に拘束し始める。

「離せぇ!離せよ!!」

「おい、大人しくしろ!暴れても無駄だぞ!くっ…コイツ…誰か補助してくれ…」

所詮は温室育ちのお坊ちゃま。一対一では翼を屈伏させることが出来ず、仲間に応援を求めた。

「まったく…貧乏人も侮れんな。待っていろ、今行くぞ」

「くっ………や、やめろぉ!」

翼は二人相手によく健闘したが二対一では分が悪く、結局後ろ手に押さえつけられて再び手錠を嵌められてしまう。

「くそっ…」

「手間掛けさせやがって…ペッ!」

予想以上の翼の抵抗にイラついたのか、下っ端の一人が翼の顔に唾を吹きかける。

「やぁ…てめぇー!何しやがる!」

その行為に激怒した翼は大暴れし始め、唾をかけてきた下っ端に向って体当たりをして牢屋の壁に叩きつけた。だが、それに対しやられた下っ端も黙っておらず、もう一人に翼を抱き締めさせて身動きとれない状態にすると、お返しとばかりに翼の腹をけり飛ばす。

「ぐあぁあ!!」

腹部をけり飛ばされ、その苦痛に苦悶の表情を浮かべる翼。

「この貧乏人が!もう…」

「いつまで僕の翼で遊ぶつもりだ!!さっさと連れてこい!」

下っ端が翼にもう一撃入れようとしたその時、美鶴が大声を上げてそれを静止した。その声に我に帰った下っ端の一人は美鶴に平謝りすると、もう一人の下っ端と共に暴れる翼を牢屋から連れ出した。

「翼、ペットになるって誓っただろ?あんまり抵抗すると、今のよりキツイお仕置きするぞ?」

「うっ……」

美鶴の「お仕置き」の言葉に急に大人しくなる翼。

「脅さないと言うことを聞かないなんて……ふん、バカな犬だ。」

そう翼を罵倒しながら美鶴は翼の首輪に短い鎖を繋げ、若干抵抗する翼を無理やり壁際まで移動させると、その鎖の先端を部屋の壁のフックに繋いだ。

「さぁ、これから翼の体の洗浄を開始するぞ。お前ら蛇口にホースを付けろ、あぁ…それと強水圧ノズルも忘れるな」

美鶴は翼に体を洗浄すると告げると、何やら下っ端達に下準備をさせる。

(洗浄…ホース…まさか!)

「美鶴さん、準備が出来ましたよ」

「…よし、水を出せ」

下っ端からホースを受け取った美鶴は、今度は水を流せと命じた。

「了解~!」

そう言って下っ端が蛇口を全開にひねる。次の瞬間、それを見ていた翼が強張った表情で叫ぶ。

「ま、待てぇええ!!」

美鶴の意図をハッキリと理解した翼は美鶴に行為の停止を訴えるが、その翼の悲痛な叫びも虚しく、ホースの先端からは勢いよく翼の体に向って冷水が噴き出した。

「うあぁあああああああ!」

容赦ない冷水責めに耐えられず、思わず絶叫を上げる翼。短い鎖で繋がれているため、しゃがむことも背を向けることも出来ない。

「どうだ、気持ちいいだろ?今日はいっぱい汗を搔いたんだから遠慮するなよ、翼ちゃんv」

「ぶあっ!やめでぇええぇええぇええ!づめぇだいよぉ!!」

絶叫する翼を無視し、美鶴は翼の体に冷水を頭の先からつま先まで満遍なく浴びせる。

「だずげでぇええぇえ!!おねがいぃいい!もぉうやめでぇえええ!!」

冷水責めと家畜のような扱を受けて泣き叫ぶ翼に、下っ端達は大笑。

「翼かわいそうwww」

「やべぇwなんか興奮するなwww」

「最高にスカッとするぜwww」


美鶴はある程度翼を冷水責めで痛ぶると、一度下っ端に水を止めるようにと命令した。
その命令に下っ端達はいまいち刺激が足りなかったのか、水を止めた後に美鶴にこう尋ねる。

「美鶴さん…もういいんですか?」

その質問に対して、美鶴は半笑いで答えた。

「安心しろ、僕もこれで終わりにする気はないよ。さて、さっそくだが次の仕事だ。お前らで翼を「気持ちよく」してあげてこい」

「え?気持ちよく…………あぁ!解りましたよ、美鶴さん!任せてください!」

美鶴のオーダーを理解した下っ端の1人は、他の下っ端達に真意を説明。それを聞いた他の下っ端は少しテンションが上がり興奮し始める。

「おぉ!おもしろそうww」

「悲惨だなぁwww」

やがて三人組はニヤニヤしながら、冷水責めで弱っている翼に詰め寄り始めた。

「はぁ…はぁ…な、なにを…俺に…する気…だ…」

「気持ちよくさせてやるんだよ、お前ら二人は乳首を責めろ。俺は「本体」を責めるw」

「ラジャーww」

「ブ…じゃなくて、…ラジャーww」

乳首担当になった二人は、翼の後ろに回り込みそれぞれ翼の両肩を片手で掴むと、残った方の腕の人差し指で翼の薄いピンク色のかわいらし突起物をグリグリと責め立てる。

「な、触るな!やめろぉ!」

「落ち着け、こっちが本命だ…」

「……やぁ!そこは…」

翼の性器担当は、翼の前にしゃがみ込んでツンツンと翼の性器を突っ突き出す。

「やぁめろ…やめてよぉ…」

「オラオラ~さっさと起たせろよ、糞チンコをよぉ。美鶴さんがお待ちだぞ」

次第に下っ端達の手付きもいやらしくなり、必死に責めに耐えていた翼もついに持続的に与えられる甘い刺激に耐えられなくなり、幼い性器がピクピクと反応を始める。

「だめぇ…やだぁあ!やだぁああ!うわぁあああああ!」

「美鶴さん、始まりましたよ、翼の勃起!…おい、乳首責はもう十分だ」

下っ端達が一斉に翼から離れ距離を取る。そして、美鶴を含む全員で翼の勃起を眺め始めた。

「もう止まらないでしょ、あの変態雄犬はww」

「美鶴さんも何か変態犬に言ってやってくださいよww」

「…あぁ、そうだな。……僕のクラスにマゾ犬が紛れ込んでいたなんてビックリしたよ。まぁ。生まれた時から俺達エリートの犬になることは決まっていたんだろうけど…」

「ん?美鶴さんの言葉に犬のチンコが反応したぞwww」

それは駄目押しの言葉責めだった。翼は言われなき屈辱的な言葉の数々に怒りはしていたものの、それよりも結果的には羞恥心の方が勝ってしまっていたのだ。

「あぁぁあ…ちがうぅ…変態じゃないぃ…やぁあ…戻ってよぉ…」

こうなったら勃起はもう止められない。次々に浴びせられる罵倒にピクピクと反応して伸び続ける翼の性器。

「見るなぁ…お願いだからぁ…こっち見ないでよぉ…」

やがて、一定の長さに達するとそこで勃起は止まり、ただ度々ヒクヒクと動くだけになった。すると、その様子に美鶴はボソッとこう言い放つ…

「もう限界サイズかな…」

美鶴とその下っ端達の眼前には、自身の性器を限界まで勃起させられて涙を流す翼の惨めで卑猥な光景が広がっていた。



うぎゃ…中途半端やなぁ。

第四話 「亀頭責め」

「5~6センチってとこかな、翼の勃起したチンコの長さは。ふぅ…飼い主としてペットのあらゆるスペックを理解しないとね」

「ぐぅうぅ……」

美鶴は勃起した翼の性器の長さを大雑把に測り、メモ帳のような物に記録する。

「…よし、次は中途半端に被った皮を剥くぞ。おい、誰か翼のバナナを剥きたい奴はいるか?」

「俺が剥きます!」

「いいだろう、お前に任せる」

下っ端の一人が美鶴の呼び掛けに勢いよく名乗り出ると、笑みを浮かべながら翼にジリジリと詰め寄った。

「来るな!来るな!!」

「今からお前の小さくて短いバナナの皮を剥いてやるよww」

「やだぁあぁ!やぁあ…うんぁああ」

「剥いてやるんだから喜べよ…」

嫌がる翼の勃起した性器を掴むと、下っ端はゆっくりと性器に半分以上覆い被さった皮を剥き始める。

「やぁああ…やめてぇえ」

「悪いことはしてないぞ?そんなに嫌がるなよ…」

「やだぁ!触るなぁ!やめろぉおおお!」

下っ端が皮をカリの部分まで捲り上げると、今まで上の部分しか見えていなかった翼のピンク色の亀頭が完全に姿を現した。

「あぁ…」

「いい感じだな…美鶴さん、終わりましたよ!」

翼の性器の皮をある程度剥き終わると、下っ端が振り向き美鶴にそう告げる。それに対して美鶴は満足げな表情を浮かべて頷き、下っ端を自分の元に呼び戻す。

「さてと、これで全ての準備は整ったな…仕上げだ!」

美鶴はそう言うと再びホースを手に持ち、ホースの先端部分のノズルを別の物に交換し始める。やがてそれに連動して、下っ端達も所定の位置に付き美鶴の指示を待つ。

「用意はいいか?…よし、水を出せぇ!」

下っ端の一人が美鶴の掛け声と共に、再び水道の蛇口を全開に開放する。すると、先程のように荒々しい水流では無いが、美鶴の握るホースの先端から細いレーザーのような水が吹き出し、翼のズル剥け状態の亀頭を目掛けて一直線に冷水が進む。

「うあぁあああぁあああぁ!痛いぃ!やめでぇえぇええ!!やぁぁああああああ!」

亀頭に冷水が直撃して絶叫をあげる翼。ノズルから噴射される冷水は特殊な方法で圧縮され、その水圧は通常の何倍にも引き上げられている。翼が絶叫するのは当たり前だ。しかも、普段から露出していない亀頭に当てられているのだから、通常時の数倍の苦痛が翼を襲っているのだろう。

「やぁあぁああ!!やめでぇええぇえ!やめでぇえよおぉおおぉおお!!」

必死に冷水を避けようとする翼だが、拘束されているせいで美鶴のホーミングからまったく逃れることが出来ず、常にピンポインで亀頭を水責めされる。

「どうだ、翼!気持ちいいだろう!」


041.jpg


「もうぉやめでぇええぇええ!痛いぃ!いだぁいぃよぉお!!お願いぃいやめでぇえええ!!」

「チンカスは全部吹き飛んだかな?……………ちっ……おい、水を止めろ。翼が限界らしい」

亀頭に走る激痛に狂った様に絶叫する翼。さすがに美鶴もかわいそうだと思ったのか、早々に水責め中断することにした。

「うぁあぁあ…あぁ…酷いよぉお…酷過ぎるよぉ…なんで…」

地獄の様な亀頭責めから解放された翼だが、自身に対するあまりにも理不尽で屈辱的な扱いにワンワンと号泣し始める。

「うぅうう…うぅううう…」

やがて、ついさっきまでビンビンに勃起していた性器もいつの間にか皮を被って萎んでいた。

「あちゃ~、少しやり過ぎたかな?……今日はこの辺でやめてやるかな…」

美鶴はボソボソとそう言うと、下っ端達に翼の拘束を解除させて牢屋に戻すように命令する。そして、再び牢屋に入れられた翼は美鶴の方を向きこう言う…

「こっから出せよ…俺を寮に帰せよ!もう十分楽しんだだろ!!…帰してよぉ」

「黙れ、お前の部屋は今日から一生ここだ!この犬小屋なんだよ。…それじゃ、また明日な!」

「え、ちょっと…」

翼の問いに答えると、美鶴は下っ端達と共に翼を一人牢屋に投獄したまま部屋を後にする。

「おやすみ翼ちゃんww」

「バイバイww」

「夜中にシコるなよ、じゃあな変態犬ww」

部屋の扉が閉められる瞬間、下っ端三人組みが笑顔で翼に向って各々おやすみの言葉を告げた。

「待って…待ってよぉ…行かないでぇよぉ…うぅうう……ここから出してぇ…うぅ」

震えた声で翼は美鶴達を引きとめようとするが、すでに扉は閉められている。

「あぁあ…あぁあああ…」

たった一人牢屋に入れられたまま部屋に残された翼。この時、なんとも言えない絶望感が翼を包み込んでいた。



あれ?…イってないですね。(ツギコソ!

第五話 「登校準備」

「朝だぞぉおおおぉ!!」

「!?」

全裸で牢屋の隅に蹲る様にして寝ていた翼を、美鶴は大声を上げて起こした。やがて、その声に反応して目覚めた翼は、ゆっくりと目を開け辺りを見渡す。

「朝ぁ?う~ん」

俺は寝ぼけ眼で牢屋の小窓を見上げる。
そこにはサンサンと太陽の光が射し込んでいた。

「ホラ、朝飯だ」

専用の小口から、牛乳がたっぷり染み込んだバナナ入りのコーンフレークが入った鉄皿が翼の牢屋に差し入れされる。

「…」

(普通の朝食だ…これなら食べられるかも…)

昨夜の様な物とちがい、朝食として出された物はある程度まともな物だったためか、翼は抵抗なく朝食をムシャムシャと食べ始めた。

「おいしいか?」

「……うん…」

美鶴の問いに素直に頷く翼。


やがて翼が朝食を食べ終わり、空き皿を牢屋の外に出す。すると、皿の受け渡し時に美鶴は新しい体操着を鉄格子の隙間から牢屋の中に入れてきた。

「あっ…」

「それに着替えろ。流石に学校で全裸は不味いからな…」

翼は差し入れられた体操着を手に取ると、何やら不満があるのか着替える前に美鶴に質問をする。

「あの、…下着は?それに…上履きも…」

「あぁ…下着は不要だろ?どうせ破いたり汚したりするんだから。…あと、上履きは部屋から出る時に履かせてやるよ。…それと、昨日は裸足で連れ回して悪かったな…今日から外に出る時は、部屋の外に設置してある下駄箱を利用してくれ」

美鶴の説明に半分以上納得がいかない翼だが、これ以上全裸で居るのも嫌だったため、渋々渡された体操着を着こみ始めた。

「…あれ?なんかサイズが小さい……おい、サイズは幾つだよ」

「130」

「130!?なんだよそれ!」

「黙って着替えろ、別に入らないわけじゃないだろ?」

確かに着られないことは無い。だが、実際に翼がそれを着用すると、シャツの青く縁取りされた部分が腕や首に食い込み、さらに短パンは股下の部分が殆ど無いという状態だ。

0044.jpg


「なかなかエロいなww」

美鶴は着替え終わった俺の体操着姿をジロジロと見つめてくる。
なんだかいつも着ていた服なのに、俺は急に恥ずかしくなってきた。

「恥ずかしいのか?」

「!?…べ、別に…」

「でもさ、顔が真っ赤だよww」

「なっ…」

平静を装っていた翼だが、いつの間にか顔面は真っ赤に染まりきっている。それを美鶴に指摘されると、翼は体をモジモジさせながら頭を下に俯かす。


バタン!


「おっはー!翼ちゃんww」

「迎えに来たぞ」

「登校時間だぞ~」

突如、部屋の扉が開いたかと思うと、ドタドタと荒々しく下っ端三人組みが突入してきた。

「遅い、とっくに翼は餌を食い終わって体操着に着替え終わっているぞ」

美鶴は入ってきた下っ端達にそう言い、さっそく仕事を与える。

「お前等、牢屋に入って翼を後ろ手に手錠で拘束しろ」

「了解~」

「ういっす」

「かしこまり~」

下っ端達は総出で牢屋の中に入り翼を三人がかりで押さえつけると、翼の腕を後ろに回して手錠を嵌めた。

「卑怯だぞ!手錠を外せよ!おい、外せって…むぐぅ!」

「どうだ、翼?」

大声で喚く翼の口に、下っ端の一人が何処からか持ってきたボールギャグを無理やり押し込んで装着させる。

「美鶴さん、このオプションどうです?駄目ですかね?」

「まぁ、教室でギャーギャー喚かれるのも迷惑だしな…いいだろう。よし、翼を牢屋から出せ」

美鶴はボールギャグの使用を認めると、拘束された翼を牢屋から出すように命じた。そして、下っ端達に引きずられながら牢屋から出てきた翼の首輪に美鶴は鎖を取り付ける。


「うぅん!…きゃねえぇかぁ!…はんがぁあ!」

まともに喋ることが出来ない翼は、意味不明の言葉を美鶴に向って叫ぶ。

「はぁ?…ごめん翼。僕は犬語なんて解らないよwww」

美鶴は吹き出しそうな表情を浮かべ、半笑いで翼に答えた。その様子に、終始二人のやりとりを見ていた下っ端達が一斉に笑いだす。

「ちょwww翼www」

「面白すぎだろww」

「やべぇww可笑しくてたまんねぇww」

「おいおい、あんまり笑うなよww可哀想だろwwさて、教室に向うかww」

美鶴は下っ端達に俺を笑うなと言っているけど、どう見ても一番笑っているのは美鶴だ。
この時、俺は無意識に涙をボロボロと流しながら泣いていた。





やがて美鶴は翼に上履きを履かせると、嫌がる翼を鎖で無理やり引っ張りながら下っ端達と共に教室を目指して歩き出し始める。



ついにクラスメイトに公開だww
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Spec:2次ショタ大好きショタコン学生→オッサンに進化!

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