少年の誇り 第一話 「避けられぬ罠」
~数日後 クフィリオス城~
「ここがクフィリオスか…こんなに遠いとは思わなかったぜ。地図だとこんなに近いのになぁ」
ダーカンドラから数日かけてクフィリオス城の城門前までたどり着いたシオン。
思った以上の長旅に、ブツブツと愚痴を零しながら乗って来た馬から降りる。
「クフィリオスの周辺は山々に囲まれていますからね…」
「っ!アンタは?」
俺もそれなりに気配とかに敏感な体質なのだが、そいつはいきなり俺の前に現れ、涼しい顔して唐突に地形の説明なんてしてやがる。まるで、今まで俺と一緒に居た様な口振りで…
「私はクノ王に仕えております宰相のラドスです。衛兵からの知らせで、貴方をダーカンドラの使節団の方とお見受けしてお迎えに上がりました。…本隊は今どちらに?」
突然シオンの目の前に現れ、自らをクフィリオスの宰相と言うラドスと名乗る人物。どうやら見張りの兵からの伝令で城から出てきたということだが、どこか人離れした雰囲気が漂う男だ。
「いや、俺が今回の大使だ。出迎え御苦労だぞ」
「えっ?貴方様が…ですか?」
シオンを見下ろすラドスはその答えに興味深そうな眼差しで見つめる。
というのも、13歳のシオン単騎での行動ではさほど珍しくない対応であり、ごく普通のリアクションなのだが…ラドスの場合は少違った反応ともいえる素振りを振る舞う。
だが、そこまでは気が付いていないシオンは、いつも通りに不機嫌な顔をし、大人にしてみれば腹の立つ偉そうな態度をとる。
「そうだ、俺が……えっと、俺はこう見えてもダーカンドラの将軍だぞ?人を見かけで判断するのはどうかと思うぞ?」
「これは失礼しました。ご無礼をお許しください…ホント、あまりにも幼い容姿なものですから」
一瞬笑みを浮かべてそう言うラドス。
「…ふん、まぁいい。さっさと玉座に案内してくれ。クノ王宛ての陛下の親書を預かっているのでな」
コイツ、一瞬笑った?気持ちの悪い奴だ…とにかく面倒な仕事はさっさと終わらせて、城下町でいっぱい遊ぶぞー!
ラドス対応に少し不信感を抱くシオンであったが、任務後の自由時間の方にばかり気が行ってしまい、それ以上勘ぐろうとはしなかった。
「御意…」
その後、シオンはラドスに連れられ長い大理石の廊下を真っ直ぐに進んだ後、何度か階段と同じような通路を行き来し、ついにクノ王が居る玉座までたどり着く。
「王様、ダーカンドラ国より使者が参りました。…さぁ、お入りください」
扉越しにクノ王に向かってそう伝えたラドスは、扉の左右に立っている衛兵達に玉座に繋がる扉を開けさせ、シオンを玉座のある部屋に招き入れる。
「…なっ!」
進んだ先に広がっていた光景に絶句して歩みを止めるシオン。
豪華な装飾のされた室内の先にある高台。そこに「クノ王」と呼ばれる王が座っているのだろが…果たして今王座に腰かけている子供は一体…
シオンが絶句した理由。それは部屋を進んだ先にある玉座に座っていたのが、明らかに自分よりも年下の少年だったからである。そして、一瞬の沈黙の後、絶句しているシオンに向かって少年が話しかける。
「どうしたのだ?余の顔に何か付いておるのか?」
「い、いえ…こちらが陛下からの親書です。お納めください…」
少年の反応に、恐らくあの子供が「クノ王」だと思ったシオンは慌ててその場に膝まずくと、ダーカンドラ王から預かった親書をクノに差し出す。
すると、クノの指示で近くにた家来がさっとシオンに近寄り、シオンの前で一礼して親書をそっとシオンの手から受け取り、それを、まるで卵を扱うかの様に大事に両手で抱えながらクノの所まで持ち帰り、クノの眼前で膝まずいて親書を差し出した。
「うむ…。ふむ…ふむ…ふむ…読めん!」
家来から親書を受け取り、食い入るようにしてそれを読み始めるクノ。だが、すぐにその表情の雲行きは怪しくなっていき、挙句の果てに「読めん」と言い放って親書を家来につき返す。
「よ、読めないとは…」
あまりにも意味不明な状況に混乱するシオン。そもそも、眼の前の子供がクノ王であるのかということ自体に再び疑問を抱く。しかし、シオンがそのことを尋ねようとしたその時、間にラドスが割って入り、クノに膝まずいてこう言う。
「王様、私目にお任せください」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!幾ら宰相だからって、陛下の親書を…」
王が王へ宛てた手紙を読む。子供であるシオンにすら、それがどれだけ王族の権威を汚すことか容易に分かることなのに、ラドスはそれをあえて承知しているかの様な口調で弁解した。
「先王が急死なされたため、国政は私が一手に担っているのです。どうぞお気になさらず」
「気にするなって…しかし…」
この国はコイツが既に牛耳っているのか?そんで、あの子供を良い様に利用しているって訳か…さっき会った時から気に食わない奴だと思ってたが…結構達が悪いな。
クフィリオスの内情を「ワザワザ」見せつけられたシオンは、この何とも言い表せない不穏な空気を本能で感じ取り、そっと誰にも気づかれないように腰の長剣に手を伸ばす。
「……なんと、大変です王様!これは親書などではありませんぞ!」
「????」
玉座に響くラドスの声。シオンはラドスの言っていることの意味が理解できず、呆然とした態度でラドスの言葉に聞き入る。
「これは…ダーカンドラからの侵略戦争の開始を告げる宣戦布告の書類です!…即時降伏せねばクフィリオスを火の海にするとか…」
「なっ!」
思わず耳を疑うような発言に驚くシオン。もちろん、ダーカンドラがクフィリオスに攻め入るなどと言う話は初耳であった。
「それは本当なのかラドス?ダーカンドラが余の国に攻めてくるというのは!」
傀儡であるクノも、流石に自国が戦争になるという言葉には驚きを隠せずに慌てふためく。
「そんな…おい、親書を見せろ!」
ラドスの言うことがデタラメだと思い、とっさにラドスから親書を奪い返そうとするシオン。しかし、こうなることは最初から決まっていたかのようにラドスの掛け声とともに大量の重装備兵士がドッと玉座に流れ込む。
「衛兵!直ちにこの無礼者を捕らえよ!即刻地下牢にぶち込むのだ!」
「だから親書を…って放せ!おいっ!こんなことして…」
剣を抜くか迷ったシオンだが、その迷いが命取りとなり一瞬で遅れる。
「くっ…ラドス!」
それは一瞬の出来事だった。俺がラドスに掴みかかろうとした瞬間。俺は大勢の兵士達に取り押さえられ、床に押し付けられたかと思ったらあっという間に荒縄で全身を縛りあげられてしまい、次に視界が良好になった時には俺を万弁の笑みを浮かべながら見下ろすラドスの姿が…
結局大した抵抗も出来ぬまま、一連の騒ぎで気を失ったシオンはラドスの命令で地下独房に移送されることになった。
「危うく王様を危険に晒すところでした…まさか、ダーカンドラの連中がこんな大胆なことをするなんて」
「まったくじゃ、余の納めるクフィリオスをバカにしおって!思い返せば、大使にあんな子供をよこす時点で既に余をバカにしておる!」
騒ぎの後、ラドスは改めて親書の内容が宣戦布告を告げるものだとクノに教え込むと、次第に幼いクノはラドスの考えに同調していき、ラドスの思惑通りに反ダーカンドラの思いを強めていく。
「確かに王様のおっしゃる通りでございます。後ほど、正式にダーカンドラに対して我々の断固とした意見を返し、あの子供にはキツイお仕置き与えておきます」
「ふむ…まぁ、子供じゃから手荒なマネはするなよ」
「はい…それは十分に承知しております…十分に」
クフィリオス城の西側にある施設。その地下は監獄としても機能しており、罪人扱いとなったモノたちは全てこの暗闇が支配する施設に収監される。無論、国賓扱いであるシオンは例外のハズなのだが…
「こんにゃろぉ!さっさと牢屋から出しやがれ!…それと、装備返せぇぇええぇ!!」
言われなき容疑で地下の独房に投獄されたシオン。着ていた装備はもちろん、青いスタライプの下着以外は全て没収されてしまい、もはや自身がダーカンドラの将軍であるという証は鍛え上げられて培った引き締まった身体の筋肉ぐらいだろう。
「黙れ!このクソガキ!…ったく、本当にあれがダーカンドラの将軍かよ…」
「将軍ですよ」
「っ!ラドス様!…こ、このような場所に何用でおこしに?」
またもや何処からともなく現れたラドス。自国の宰相とはいえ、クフィリオス城の兵士達もラドスとその側近には少なからず恐怖という名の警戒心を持っている。
「いえ、ちょっとあの坊やに聞きたいことがありましてね…それで、君は少し席を外してもらいたいのだが」
本来、受刑者への面会は担当の兵士が原則として一人付く決まりになっているのだが、この兵士はラドスの鋭い視線と重圧に耐えられず、特例としてシオンへの面会を許可。さらには見張りの任まで放棄するという始末だ。
「は、はぁ…ラドス様がお望みとあれば」
少し怯えた様な表情を浮かべながら、見張りの兵士はそそくさと地下独房から飛び出していった。
「さて……ご機嫌いかがですか「将軍」?」
コツコツと足音を立たせながら、徐々にシオンの入れられている牢に近づいていくラドス。そして、自身の牢に近寄ってくるラドスを物凄い形相で睨みつけるシオン。
「ラドス…だったな。何が目的だ?」
ラドスが牢の前に来るや否や、先程の行為の真意を問いただすシオン。
「おや、あの親書の内容を聞いていなかったのですか?貴国の王はクフィリオスに戦線布告したのですよ?」
「それはテメェーのでっちあげだろ!陛下が軍部の意見無しに戦を企てるハズが無い!お前の狙いは一体何だ!戦争を起こして…」
誤魔化そうとするラドスに対し、一歩も食い下がろうとしないシオン。だが、シオンがしゃべり終わる前にラドスがそれをかき消すかのようにして口を開く。
「お前に答える通りは無い。…それより、自分の身の心配をした方がいいぞ、明日からお前の拷問を始めるからな」
「ご、拷問!?」
「拷問」という二文字に驚くシオン。
「ふふ、さっきまでの威勢はどうした?恐怖で体がプルプル震えているぞ?」
「べ、別にそんなこと…」
戦士として、常に死は隣合わせだということを多少心得ているシオンであったが、実際にこのような危機に陥ったことが無いので、内心不安で満ちていた。
そして、それを見抜いているラドスは、さらにシオンを精神的に追い詰めて弄ぶために次から次へと恐ろしい拷問方法を口頭で語って行く。
「…鋭角の三角木馬に掲げ、喉が枯れて叫べなくなり失禁するまで鞭で痛めつけられる…そして、抉れた皮膚に特製の塩キズ薬を塗り込むんだ…ふふ、安心しろ、拷問の担当は私だ。死なない程度にたっぷりと料理してやるから楽しみに待っているがいい」
「ぐっ…くそぉ…」
やがて、ラドスは脅かせるだけシオンを脅かすと、さっさと帰っていった。
「ど、どうしよう…俺…」
その日は「あえて」拷問は行われなかったが、シオンはその夜、独房の片隅で丸く蹲りプルプルと身体を震わしていたという。
「ここがクフィリオスか…こんなに遠いとは思わなかったぜ。地図だとこんなに近いのになぁ」
ダーカンドラから数日かけてクフィリオス城の城門前までたどり着いたシオン。
思った以上の長旅に、ブツブツと愚痴を零しながら乗って来た馬から降りる。
「クフィリオスの周辺は山々に囲まれていますからね…」
「っ!アンタは?」
俺もそれなりに気配とかに敏感な体質なのだが、そいつはいきなり俺の前に現れ、涼しい顔して唐突に地形の説明なんてしてやがる。まるで、今まで俺と一緒に居た様な口振りで…
「私はクノ王に仕えております宰相のラドスです。衛兵からの知らせで、貴方をダーカンドラの使節団の方とお見受けしてお迎えに上がりました。…本隊は今どちらに?」
突然シオンの目の前に現れ、自らをクフィリオスの宰相と言うラドスと名乗る人物。どうやら見張りの兵からの伝令で城から出てきたということだが、どこか人離れした雰囲気が漂う男だ。
「いや、俺が今回の大使だ。出迎え御苦労だぞ」
「えっ?貴方様が…ですか?」
シオンを見下ろすラドスはその答えに興味深そうな眼差しで見つめる。
というのも、13歳のシオン単騎での行動ではさほど珍しくない対応であり、ごく普通のリアクションなのだが…ラドスの場合は少違った反応ともいえる素振りを振る舞う。
だが、そこまでは気が付いていないシオンは、いつも通りに不機嫌な顔をし、大人にしてみれば腹の立つ偉そうな態度をとる。
「そうだ、俺が……えっと、俺はこう見えてもダーカンドラの将軍だぞ?人を見かけで判断するのはどうかと思うぞ?」
「これは失礼しました。ご無礼をお許しください…ホント、あまりにも幼い容姿なものですから」
一瞬笑みを浮かべてそう言うラドス。
「…ふん、まぁいい。さっさと玉座に案内してくれ。クノ王宛ての陛下の親書を預かっているのでな」
コイツ、一瞬笑った?気持ちの悪い奴だ…とにかく面倒な仕事はさっさと終わらせて、城下町でいっぱい遊ぶぞー!
ラドス対応に少し不信感を抱くシオンであったが、任務後の自由時間の方にばかり気が行ってしまい、それ以上勘ぐろうとはしなかった。
「御意…」
その後、シオンはラドスに連れられ長い大理石の廊下を真っ直ぐに進んだ後、何度か階段と同じような通路を行き来し、ついにクノ王が居る玉座までたどり着く。
「王様、ダーカンドラ国より使者が参りました。…さぁ、お入りください」
扉越しにクノ王に向かってそう伝えたラドスは、扉の左右に立っている衛兵達に玉座に繋がる扉を開けさせ、シオンを玉座のある部屋に招き入れる。
「…なっ!」
進んだ先に広がっていた光景に絶句して歩みを止めるシオン。
豪華な装飾のされた室内の先にある高台。そこに「クノ王」と呼ばれる王が座っているのだろが…果たして今王座に腰かけている子供は一体…
シオンが絶句した理由。それは部屋を進んだ先にある玉座に座っていたのが、明らかに自分よりも年下の少年だったからである。そして、一瞬の沈黙の後、絶句しているシオンに向かって少年が話しかける。
「どうしたのだ?余の顔に何か付いておるのか?」
「い、いえ…こちらが陛下からの親書です。お納めください…」
少年の反応に、恐らくあの子供が「クノ王」だと思ったシオンは慌ててその場に膝まずくと、ダーカンドラ王から預かった親書をクノに差し出す。
すると、クノの指示で近くにた家来がさっとシオンに近寄り、シオンの前で一礼して親書をそっとシオンの手から受け取り、それを、まるで卵を扱うかの様に大事に両手で抱えながらクノの所まで持ち帰り、クノの眼前で膝まずいて親書を差し出した。
「うむ…。ふむ…ふむ…ふむ…読めん!」
家来から親書を受け取り、食い入るようにしてそれを読み始めるクノ。だが、すぐにその表情の雲行きは怪しくなっていき、挙句の果てに「読めん」と言い放って親書を家来につき返す。
「よ、読めないとは…」
あまりにも意味不明な状況に混乱するシオン。そもそも、眼の前の子供がクノ王であるのかということ自体に再び疑問を抱く。しかし、シオンがそのことを尋ねようとしたその時、間にラドスが割って入り、クノに膝まずいてこう言う。
「王様、私目にお任せください」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!幾ら宰相だからって、陛下の親書を…」
王が王へ宛てた手紙を読む。子供であるシオンにすら、それがどれだけ王族の権威を汚すことか容易に分かることなのに、ラドスはそれをあえて承知しているかの様な口調で弁解した。
「先王が急死なされたため、国政は私が一手に担っているのです。どうぞお気になさらず」
「気にするなって…しかし…」
この国はコイツが既に牛耳っているのか?そんで、あの子供を良い様に利用しているって訳か…さっき会った時から気に食わない奴だと思ってたが…結構達が悪いな。
クフィリオスの内情を「ワザワザ」見せつけられたシオンは、この何とも言い表せない不穏な空気を本能で感じ取り、そっと誰にも気づかれないように腰の長剣に手を伸ばす。
「……なんと、大変です王様!これは親書などではありませんぞ!」
「????」
玉座に響くラドスの声。シオンはラドスの言っていることの意味が理解できず、呆然とした態度でラドスの言葉に聞き入る。
「これは…ダーカンドラからの侵略戦争の開始を告げる宣戦布告の書類です!…即時降伏せねばクフィリオスを火の海にするとか…」
「なっ!」
思わず耳を疑うような発言に驚くシオン。もちろん、ダーカンドラがクフィリオスに攻め入るなどと言う話は初耳であった。
「それは本当なのかラドス?ダーカンドラが余の国に攻めてくるというのは!」
傀儡であるクノも、流石に自国が戦争になるという言葉には驚きを隠せずに慌てふためく。
「そんな…おい、親書を見せろ!」
ラドスの言うことがデタラメだと思い、とっさにラドスから親書を奪い返そうとするシオン。しかし、こうなることは最初から決まっていたかのようにラドスの掛け声とともに大量の重装備兵士がドッと玉座に流れ込む。
「衛兵!直ちにこの無礼者を捕らえよ!即刻地下牢にぶち込むのだ!」
「だから親書を…って放せ!おいっ!こんなことして…」
剣を抜くか迷ったシオンだが、その迷いが命取りとなり一瞬で遅れる。
「くっ…ラドス!」
それは一瞬の出来事だった。俺がラドスに掴みかかろうとした瞬間。俺は大勢の兵士達に取り押さえられ、床に押し付けられたかと思ったらあっという間に荒縄で全身を縛りあげられてしまい、次に視界が良好になった時には俺を万弁の笑みを浮かべながら見下ろすラドスの姿が…
結局大した抵抗も出来ぬまま、一連の騒ぎで気を失ったシオンはラドスの命令で地下独房に移送されることになった。
「危うく王様を危険に晒すところでした…まさか、ダーカンドラの連中がこんな大胆なことをするなんて」
「まったくじゃ、余の納めるクフィリオスをバカにしおって!思い返せば、大使にあんな子供をよこす時点で既に余をバカにしておる!」
騒ぎの後、ラドスは改めて親書の内容が宣戦布告を告げるものだとクノに教え込むと、次第に幼いクノはラドスの考えに同調していき、ラドスの思惑通りに反ダーカンドラの思いを強めていく。
「確かに王様のおっしゃる通りでございます。後ほど、正式にダーカンドラに対して我々の断固とした意見を返し、あの子供にはキツイお仕置き与えておきます」
「ふむ…まぁ、子供じゃから手荒なマネはするなよ」
「はい…それは十分に承知しております…十分に」
クフィリオス城の西側にある施設。その地下は監獄としても機能しており、罪人扱いとなったモノたちは全てこの暗闇が支配する施設に収監される。無論、国賓扱いであるシオンは例外のハズなのだが…
「こんにゃろぉ!さっさと牢屋から出しやがれ!…それと、装備返せぇぇええぇ!!」
言われなき容疑で地下の独房に投獄されたシオン。着ていた装備はもちろん、青いスタライプの下着以外は全て没収されてしまい、もはや自身がダーカンドラの将軍であるという証は鍛え上げられて培った引き締まった身体の筋肉ぐらいだろう。
「黙れ!このクソガキ!…ったく、本当にあれがダーカンドラの将軍かよ…」
「将軍ですよ」
「っ!ラドス様!…こ、このような場所に何用でおこしに?」
またもや何処からともなく現れたラドス。自国の宰相とはいえ、クフィリオス城の兵士達もラドスとその側近には少なからず恐怖という名の警戒心を持っている。
「いえ、ちょっとあの坊やに聞きたいことがありましてね…それで、君は少し席を外してもらいたいのだが」
本来、受刑者への面会は担当の兵士が原則として一人付く決まりになっているのだが、この兵士はラドスの鋭い視線と重圧に耐えられず、特例としてシオンへの面会を許可。さらには見張りの任まで放棄するという始末だ。
「は、はぁ…ラドス様がお望みとあれば」
少し怯えた様な表情を浮かべながら、見張りの兵士はそそくさと地下独房から飛び出していった。
「さて……ご機嫌いかがですか「将軍」?」
コツコツと足音を立たせながら、徐々にシオンの入れられている牢に近づいていくラドス。そして、自身の牢に近寄ってくるラドスを物凄い形相で睨みつけるシオン。
「ラドス…だったな。何が目的だ?」
ラドスが牢の前に来るや否や、先程の行為の真意を問いただすシオン。
「おや、あの親書の内容を聞いていなかったのですか?貴国の王はクフィリオスに戦線布告したのですよ?」
「それはテメェーのでっちあげだろ!陛下が軍部の意見無しに戦を企てるハズが無い!お前の狙いは一体何だ!戦争を起こして…」
誤魔化そうとするラドスに対し、一歩も食い下がろうとしないシオン。だが、シオンがしゃべり終わる前にラドスがそれをかき消すかのようにして口を開く。
「お前に答える通りは無い。…それより、自分の身の心配をした方がいいぞ、明日からお前の拷問を始めるからな」
「ご、拷問!?」
「拷問」という二文字に驚くシオン。
「ふふ、さっきまでの威勢はどうした?恐怖で体がプルプル震えているぞ?」
「べ、別にそんなこと…」
戦士として、常に死は隣合わせだということを多少心得ているシオンであったが、実際にこのような危機に陥ったことが無いので、内心不安で満ちていた。
そして、それを見抜いているラドスは、さらにシオンを精神的に追い詰めて弄ぶために次から次へと恐ろしい拷問方法を口頭で語って行く。
「…鋭角の三角木馬に掲げ、喉が枯れて叫べなくなり失禁するまで鞭で痛めつけられる…そして、抉れた皮膚に特製の塩キズ薬を塗り込むんだ…ふふ、安心しろ、拷問の担当は私だ。死なない程度にたっぷりと料理してやるから楽しみに待っているがいい」
「ぐっ…くそぉ…」
やがて、ラドスは脅かせるだけシオンを脅かすと、さっさと帰っていった。
「ど、どうしよう…俺…」
その日は「あえて」拷問は行われなかったが、シオンはその夜、独房の片隅で丸く蹲りプルプルと身体を震わしていたという。
本日より
少年の誇り 序章
小さな小窓から射す光に反射され、薄暗い室内に囚われている少年の裸体が照らされる。
「あっ…み、見るなぁああぁ!」
少年は叫ぶ、必死に迫りくる外敵から身を守りながら…
俺の名前はシオン。あの、気高く誇り高きダーカンドラ王国の将軍だ!凄いだろ?
でも、なんでこうなってしまったのか分かんねぇけど、今はスゲー…恥ずかしい目に…
こんなことになるなら出しゃばらずに、大人しくダーカンドラに居ればよかったぜ…はぁ。
~数日前 ダーカンドラ王宮~
俺はいつもの様に玉座前で「元」大親友のロイと仕事を掛けてバトルを繰り広げていた。
「クフィリオスには僕が行くって段取りじゃないですか!デコ助はお呼びじゃないですよ!」
「なんだとインテリメガネ!将軍の俺に向かって暴言吐くなんていい度胸してぇんじゃねぇーか!」
ダーカンドラの王宮。しかも、その国を治める国王が居る玉座を前にして、恐れ多くも喧嘩をする二人の少年。なぜ、このような場所に場違いな子供が居るのかと言うと、なんとこの二人は列記としたこの国の将軍と軍師なのだ。
「痛っ!…うぅ、何するんですか…」
口論の末、軍師である相棒ロイの頭をガツンと叩くシオン。毎度のことだが、大体はこれで喧嘩は終幕を迎える。そして…
「いい加減にしろ!ワシはお前達の才能を認め、それぞれ将軍と軍師の位を与えたが…お前達は事あるごとにワシの眼前で喧嘩ばかりしおって!」
と、ダーカンドラ王がいつもの様に二人を怒鳴りつけて完全に争いを鎮火する。
「も、申し訳ありませんでした陛下!」
「すみませんでした…でも」
怒ったダーカンドラ王に顔を俯かせて謝罪する二人。しかし、軍師であるロイの方は
喧嘩両成敗に納得がいかずにダーカンドラ王に食い下がろうとするが、「でも」とロイが言いだした瞬間にダーカンドラ王はキッとロイを睨む。
「…何でも無いです」
二人の喧嘩はいつものことだが、今回の争いの元は元々ロイが王命で実行しようとしていたクフィリオス訪問を、いざ出発する際にシオンが「俺が行く」とワガママを言ったことから始まったものだった。当然ロイには何の非も無いのだが、ムキになって権利をシオンと奪い合ったことでダーカンドラ王の怒りを買ってしまったようだ。
「とにかくじゃ、こうなったらどちらでも構わんから、さっさとワシの親書をクフィリオス王国の新国王であるクノ王に届けてくれ」
疲れ果てた様な顔でダーカンドラ王はそう言うと、誰に差し出すでもなくクノ王宛ての親書が入った金細工の施された巻物をスッと二人の前にかざす。
「へへっ…そんじゃ俺が」
そう言って何の躊躇も無く、親書をダーカンドラ王から奪い取る様にして受け取るシオン。
「あぁ!デコ助!それは僕が!」
「うるせぇー!早いもん勝ちだよぉーん!」
出遅れたロイは、咄嗟に親書を手にしたシオンから親書を奪い取ろうとするが、身軽なシオンを中々捉える事が出来ず、今さっき怒られたばかりなのに二人は再び玉座の前でドタバタ暴れまわり始める。
「お前達…さっきワシが言ったことは覚えていないのかぁ~!」
二人の振る舞いに今一度声を荒げて激怒するダーカンドラ王。
「し、失礼しましたぁー!」
その瞬間、二人は身体を大きくビクンと震え上がらせた後、声を揃えて玉座から急ぎ足で立ち去った。
その後、玉座を追われる様にして出てきた二人は、不機嫌そうな顔でお互いの肘をぶつけ合いながらダーカンドラ王宮中心部にある中庭までたどり着く。
王宮中心部に存在する中庭は、建国当時から存在するダーカンドラの貴重な文化遺産でもありながら、庭園内には今も朽ちることなくダーカンドラ城の浄水を一手に引き受ける噴水が設置されている。
今は喧嘩の絶えないシオンとロイではあるが、嘗てはこの噴水の縁に二人仲好く寄り添いながら腰かけ、取るに足らないことをいつまでも笑顔で話し合っていたという。しかし、今となってはそれも既に二人の記憶の片隅に追いやられ、最近ではもっぱらの口喧嘩会場となり果てていた。
「あのさ、何でシオンは何かと出しゃばってくるワケ?僕に恨みでもあるの?」
庭園内の噴水前で立ち止まり、さっとシオンの方に向かってそう尋ねるロイ。
「別にー。ただ、お前が手柄立てるのがしゃくにさわるだけ」
ロイの問いに、シオンは目も合わせずにそっぽ向きながら不貞腐れた顔でそう答える。
これには流石のロイも堪忍袋の緒が切れたのか、普段は言わない様な子供染みた台詞をズラリと並べてシオンに浴びせる。
「……くっ…うぅ…お前って本当に嫌な奴だな!小さい頃はずっと僕の隅に隠れてたクセに!このデコ助!バーカ!バーカ!」
ロイは言うだけ言うと、シオンの反撃を許さずにその場からさっさと立ち去った。一方、一人取り残されたシオンは立ち去るロイを自分で怒らせておいてどういう訳か引き止めるが…
「おい、ロイ!何処に行くんだよ!親書は…」
「お前が行くんだろ!さっさと行けよ!妖怪デコデコ!」
顔をパンパンに膨らませ、振り向きざまにシオンの悪口を言うロイ。
「あの野郎ぅ…帰ったら頭ぶん殴ってやるからな…フンッ」
少しムキになって思わず親書を取っちまったが、妖怪デコデコは言い過ぎだ!
俺はロイに親書を返してやるつもりだったが、それは止めて再び親書を懐に戻した。
でも、この行為が後に最悪に繋がるなんてこの時はこれっぽっちも思わなかったんだ…
「あっ…み、見るなぁああぁ!」
少年は叫ぶ、必死に迫りくる外敵から身を守りながら…
俺の名前はシオン。あの、気高く誇り高きダーカンドラ王国の将軍だ!凄いだろ?
でも、なんでこうなってしまったのか分かんねぇけど、今はスゲー…恥ずかしい目に…
こんなことになるなら出しゃばらずに、大人しくダーカンドラに居ればよかったぜ…はぁ。
~数日前 ダーカンドラ王宮~
俺はいつもの様に玉座前で「元」大親友のロイと仕事を掛けてバトルを繰り広げていた。
「クフィリオスには僕が行くって段取りじゃないですか!デコ助はお呼びじゃないですよ!」
「なんだとインテリメガネ!将軍の俺に向かって暴言吐くなんていい度胸してぇんじゃねぇーか!」
ダーカンドラの王宮。しかも、その国を治める国王が居る玉座を前にして、恐れ多くも喧嘩をする二人の少年。なぜ、このような場所に場違いな子供が居るのかと言うと、なんとこの二人は列記としたこの国の将軍と軍師なのだ。
「痛っ!…うぅ、何するんですか…」
口論の末、軍師である相棒ロイの頭をガツンと叩くシオン。毎度のことだが、大体はこれで喧嘩は終幕を迎える。そして…
「いい加減にしろ!ワシはお前達の才能を認め、それぞれ将軍と軍師の位を与えたが…お前達は事あるごとにワシの眼前で喧嘩ばかりしおって!」
と、ダーカンドラ王がいつもの様に二人を怒鳴りつけて完全に争いを鎮火する。
「も、申し訳ありませんでした陛下!」
「すみませんでした…でも」
怒ったダーカンドラ王に顔を俯かせて謝罪する二人。しかし、軍師であるロイの方は
喧嘩両成敗に納得がいかずにダーカンドラ王に食い下がろうとするが、「でも」とロイが言いだした瞬間にダーカンドラ王はキッとロイを睨む。
「…何でも無いです」
二人の喧嘩はいつものことだが、今回の争いの元は元々ロイが王命で実行しようとしていたクフィリオス訪問を、いざ出発する際にシオンが「俺が行く」とワガママを言ったことから始まったものだった。当然ロイには何の非も無いのだが、ムキになって権利をシオンと奪い合ったことでダーカンドラ王の怒りを買ってしまったようだ。
「とにかくじゃ、こうなったらどちらでも構わんから、さっさとワシの親書をクフィリオス王国の新国王であるクノ王に届けてくれ」
疲れ果てた様な顔でダーカンドラ王はそう言うと、誰に差し出すでもなくクノ王宛ての親書が入った金細工の施された巻物をスッと二人の前にかざす。
「へへっ…そんじゃ俺が」
そう言って何の躊躇も無く、親書をダーカンドラ王から奪い取る様にして受け取るシオン。
「あぁ!デコ助!それは僕が!」
「うるせぇー!早いもん勝ちだよぉーん!」
出遅れたロイは、咄嗟に親書を手にしたシオンから親書を奪い取ろうとするが、身軽なシオンを中々捉える事が出来ず、今さっき怒られたばかりなのに二人は再び玉座の前でドタバタ暴れまわり始める。
「お前達…さっきワシが言ったことは覚えていないのかぁ~!」
二人の振る舞いに今一度声を荒げて激怒するダーカンドラ王。
「し、失礼しましたぁー!」
その瞬間、二人は身体を大きくビクンと震え上がらせた後、声を揃えて玉座から急ぎ足で立ち去った。
その後、玉座を追われる様にして出てきた二人は、不機嫌そうな顔でお互いの肘をぶつけ合いながらダーカンドラ王宮中心部にある中庭までたどり着く。
王宮中心部に存在する中庭は、建国当時から存在するダーカンドラの貴重な文化遺産でもありながら、庭園内には今も朽ちることなくダーカンドラ城の浄水を一手に引き受ける噴水が設置されている。
今は喧嘩の絶えないシオンとロイではあるが、嘗てはこの噴水の縁に二人仲好く寄り添いながら腰かけ、取るに足らないことをいつまでも笑顔で話し合っていたという。しかし、今となってはそれも既に二人の記憶の片隅に追いやられ、最近ではもっぱらの口喧嘩会場となり果てていた。
「あのさ、何でシオンは何かと出しゃばってくるワケ?僕に恨みでもあるの?」
庭園内の噴水前で立ち止まり、さっとシオンの方に向かってそう尋ねるロイ。
「別にー。ただ、お前が手柄立てるのがしゃくにさわるだけ」
ロイの問いに、シオンは目も合わせずにそっぽ向きながら不貞腐れた顔でそう答える。
これには流石のロイも堪忍袋の緒が切れたのか、普段は言わない様な子供染みた台詞をズラリと並べてシオンに浴びせる。
「……くっ…うぅ…お前って本当に嫌な奴だな!小さい頃はずっと僕の隅に隠れてたクセに!このデコ助!バーカ!バーカ!」
ロイは言うだけ言うと、シオンの反撃を許さずにその場からさっさと立ち去った。一方、一人取り残されたシオンは立ち去るロイを自分で怒らせておいてどういう訳か引き止めるが…
「おい、ロイ!何処に行くんだよ!親書は…」
「お前が行くんだろ!さっさと行けよ!妖怪デコデコ!」
顔をパンパンに膨らませ、振り向きざまにシオンの悪口を言うロイ。
「あの野郎ぅ…帰ったら頭ぶん殴ってやるからな…フンッ」
少しムキになって思わず親書を取っちまったが、妖怪デコデコは言い過ぎだ!
俺はロイに親書を返してやるつもりだったが、それは止めて再び親書を懐に戻した。
でも、この行為が後に最悪に繋がるなんてこの時はこれっぽっちも思わなかったんだ…
なんと…
おひさな
虐げられた猫族 第4話 「禁断のステージ」
薄暗くて埃っぽい舞台裏の控え室…否、あえて例えるならそこは控え室では無く「控え檻」と言った方が正しいだろう。そんな冷たい鉄の塊で出来ている控え檻に監禁された、一糸纏わぬ全裸姿の幼いオス猫二匹に、汚らわしく欲の塊の様な者達の魔の手が迫る。
…結局、二匹はゴードンが戻ってくるまでの時間を稼ぐことも出来ず、コスタスが不気味な笑みを浮かべながら見守る中、コスタスの部下達によって引きずり出される様にして檻から出される。
「ぐっ、放せぇ!」
ミケは多少なりとも雑な扱いには元々慣れていたが、今日まで人間として…しかも、それなりの財ある家庭で育ったレイトにとっては、自身が家畜の様に扱われるのは耐えられなかったのか、ジタバタと両手足を暴れさせて必死に抵抗を続けるレイト。
「ベタベタ触るなぁ!」
「レイト…」
その様子を見ていたコスタスは、何か閃いたような表情を浮かべると、暴れるレイトに向かってこう言った。
「お前は猫になっても生意気だな、レイト!大人しくしないとミケが酷い目にあうぞ?」
がむしゃらに暴れていたレイトだが、コスタスの言葉を聞いた途端に身体をピクッと反応させる。そして、今まで暴れていたのが信じられないくらい大人しくなり、手荒な扱いに抵抗するのを止めた。
「くっ…」
自分が抵抗すれば、ミケが罰を受ける。傍から見れば単純明解な仕組みではあるが、ある意味では堅牢な鋼鉄の鎖で繋がれているよりもレイトに対しては拘束力のある原理だ。現にレイトは抵抗することを止めているのだから。
「レイト、僕達これから何させられるの?またさっきみたいにアイツ等の前でHなことしないといけないの?」
コスタス達によって、マタタビ亭のステージに移送されている最中、ミケはレイトの耳元で不安げな表情を浮かべながらそう尋ねる。
「そうだけど…今度はさっきより状況が悪いよ。なんたって変態共の前でやらされるんだから…」
半ば諦めた様な表情でそう呟くレイト。
「そんな…」
普段のレイトなら、ミケを安心させるような返答を行っているところだろうが、今の自分にはミケを守るどころか、自分自身だって無力な囚われの身である。頼みの綱のゴードンも間に合わなかった今、レイトに行えることはミケと辱めを共有し、負担を少しでも減らす程度のことだけだった。
冷たい床の感触と緊張でプルプルと震える二匹。その二匹の怯えきった様子をコスタスはニヤニヤ見つめながら移動を続ける。
やがて二人は、ステージ前でコスタスの指示により鎖で繋がった首輪を装着させられ、後ろ手に縄で軽く縛りあげられた後、客達の待っている広間に追いやられる様にしてステージ上に上がらさせられた。
「うっ!」
「やぁ…」
二匹がステージに上がるや否や、広間に居る大勢の客の視線がグッと全裸姿の二匹目掛けて飛び交う。
二匹はその視線に一秒も絶えることが出来ず、すぐさま顔を真っ赤に染めてステージ裏に逃げ込もうとするが、二匹の身体はガッチリとコスタスの部下達によって押さえつけられ、嫌でも客達に全てを曝け出す様な格好を強いられた。
「なんだ?男のガキじゃねぇーか!いつもの淫乱猫はどうしたぁー!」
「そうだそうだー!」
「どういうつもりだ、コスタス!こっちは高い金払って見に…
大勢の人間に全裸姿で拘束されている姿を見られて恥らう二匹をよそに、見物人たちはいつもと違う出し物、しかも男の猫族の登場に対して不満の声が上がり始まる。
「まぁまぁ、落ち着いてくださいみなさん。今日はいつもと違う出し物ですが、きっとすぐに気に入ってもらえると思いますよ。…さぁ、ショータイムだ!お前達、予定通り頼むぞ」
予期せぬ事態に反発する客達をなだめるコスタス。結局、全員の納得を得る前に半ば強引に部下に指示を出してショーの開始を宣言した。
「了解ですコスタス様」
コスタスの指示を受けた部下達は、二匹が逃げられないように片手で身体を抑えつけながら、もう一方の空いた利き手で二匹の肛門から少し上に、にょきっとかわいらしく生えているフサフサの尻尾をぎゅっと掴みあげる。
「くぁ!な、何を…っ!」
「んはぁ!そこに触るなぁ…」
いきなり猫族の性感である尻尾を握られ慌てる二匹、どうにかして尻尾を解放しようと自由の利かない身体を左右に揺さぶるが、抵抗すればするほど尻尾への刺激は反比例するように強くなって深みにハマって行き、いつの間にか行為の制止を訴えていた口ぶりはやマリ、代わりに華細い喘ぎ声が二匹の口から震えた音程で漏れだす。
「はぁぁああぁ!レイトぉ…んはぁ」
「ミケ…くぁぁああぁ!」
尻尾への刺激に加え、二匹へ注がれる客達の眼差しも興奮剤となって二匹を責め立てる。
そして、ついに二匹の性器がピクピクと脈打ち震えだすと、次第に小振りな性器はムクムクとその体積をゆっくり膨らませながら勃起を始めた。
「はぁんぁ…」
「あぁっ!た、たつなぁああぁ!うぁあぁ…見るな!見るなぁあああぁ!」
舞台慣れしていないレイトは、恥ずかしさのあまり必死に大声を上げて性器の勃起を客達の目から離そうとするが、無論それは叶わず結果的に勃起過程を全て客達に晒す羽目になることに。ミケも場慣れしているとはいえ、普段からこういうことをしている訳では無いのでレイト程の慌てぶりはしないものの、涙目になりながら顔を俯かせて恥じらう態度を見せる。
「今日のステージは、みなさんの前でいやらしくチンコを立たせている、この幼い淫乱猫達の乱れ狂う絡み合いをご覧いただきたいと思います」
コスタスが客達に向かってそう言いだした頃には、先程までレイト達の登場に文句を言っていた客達もすっかり二匹に魅せられて黙りこみ、誰もがいやらしい目つきで幼い二匹の欲情していく様を眺めていた。
「ふふふ、客達の反応も上々じゃないか…やはりワシの目に狂いはなかった。まぁ、色々と仕込みたかったということもあるが、これからたっぷり調教していけばいいことだねぇ」
客の様子に満足し、ブツブツとそう呟くコスタス。そして、タイミングを見計らってショーを進める。
「お前達、さっきみたくいやらしく扱きあえ!」
予めショーの進行については部下達と予定を組んでいたのか、コスタスが二匹に向かってそう言うと、二匹を逃げないように押さえつけていた部下達が二匹の縄を解いて解放する。
そして、解放された二匹はコスタスの部下達によってジリジリとステージ先に追い詰められて行く。
「嫌だよぉ…」
「くっ…」
ピタッとレイトの陰に隠れ、震えた声で要求を拒むミケ。一方、レイトはコスタス達を鋭い目つきで睨みつける。しかし、相変わらず二匹の性器はビンビンに勃起したままであり、客達にはプリンプリンの桃尻を余すことなく晒すという見っとも無い様を晒し続けることに。
「さっきも言ったが…」
レイトに向かって何かを言いだそうとするコスタス。だが、コスタスがそれを言い終わる前にレイトがコスタスに答える。
「分かってる!」
コスタスの言うことを拒めばミケが酷い目に会う…ついさっきコスタスに言われた脅し文句がレイトの脳裏を横切っていた。そして、レイトは次の瞬間に行動を起こす。
「…ミケ…ゴメンっ!」
「うわっ!レイト…んっ!んはぁ…やめぇ!」
ミケに向かってゴメンと言った直後、レイトはバッとミケにいきなり抱きつき接吻した。
「んっ…」
二匹の距離が近づくと同時にジャラジャラと二匹を繋ぐ首輪の鎖が音を奏で始める。
ミケはレイトからの不意の接吻に困惑するが、特にそれを拒絶する訳でもなく受け入れた。
チュッ チュパ
ステージの上で鳴り響く二匹の粘着質な接吻音。その様子からは、まるで強制的に行為をさせられているようには到底見えなかった。寧ろ、どうしようもない状況に追い詰められた結果、周囲の目など気にせずに喜んで絡み合っているようにも見える。
「ひゃっ!」
興奮したミケは、クネクネと宙を漂うレイトの尻尾をぎゅっと握り、それと同時にレイトの口から悲鳴のような高音の叫び声が飛び出す。
「レイト…僕ぅ…もぉ…」
そう言いながらレイトの尻尾を、まるで性器を弄る様な手付きで刺激し始めるミケ。また、レイトもミケの尻尾責めにお返しだと言わんばかりにミケの背後を弄り、尻尾を掴んでギュッと握り返した。
「くぁぁあぁ!」
レイト同様に敏感な性感である尻尾を掴まれて叫び声を上げるミケ。
「止まんないよぉ…レイトぉ…んはぁあぁ!」
「ミケぇ…大好きぃだぁ…んっんんぁ!」
二匹は抱き合ったまま、互いの勃起した性器から少し飛び出したピンク色の先端部分をツンツンと擦り合せるようにして擦り付け合い、兜合わせを堪能する。
「くぅふぅんぁぁぁ!はぁ、はぁ…ミケぇえぇ…」
「いいよぉ…もっとツンツンしてぇぇええぇ!ねぇ、レイトぉおぉ…」
いつの間にか行為自体も過激になって行き、既にコスタスの思惑通りの行為を再び無意識に、本能の欲望のままに開始し始める二匹。もはや二人には周りなど見えておらず、ただひたすら性を発散するためにいやらしく絡み合うだけになっていた。
「…ぼ、坊ちゃんが!遅かったか…あぁ、旦那様に何て報告すればいいんだ………でも、坊ちゃんがあんな姿で乱れ、性商品にされている姿を見ていると無性に…」
マタタビ亭の排気口から二匹の乱れた姿を覗き込む人物。それは「逆転の口付け」を取りに行っていたゴードンだった。
「しかし、どうやって坊ちゃんを助けだせば…今飛び出してもあの厳ついコスタス共のボディガードにボコボコにされるのがオチだろうし…ここはショーが終わるまで待っていた方が無難か…」
「逆転の口付け」をレイトの言いつけ通りに2本手に入れたゴードンであったが、肝心のレイトがショーに出されている今、手出しできずに考え込むゴードン。
「んはぁぁあぁ…ミケ…俺ぇ…んぁはぁぁあぁ!!」
「レイトぉ…んはぁぁああぁぁん!!」
人間に戻るクスリをゴードンが既に持ち帰っていることなど知らない二匹は、依然としていやらしい行為をたくさんの客の前で恥じらいも無く続ける。と言っても、本能が暴走している状況ではあまり意味の無いことではあるが…と、そうこうゴードンが慌てている最中、レイトとミケの行為がさらにエスカレートしていく。
クチャ クチュ ビシャアァアアァ!
二匹が激しく身体を擦り付け合ったその時、二匹の性器からは、まるで放尿しているのかというほどガマン汁がダラダラと絶え間なく噴出し始め、2匹の身体は自分達が排出した汁に塗れに。
「はぁぁあぁっ!なんかぁ…違うのぉ出たぁ…」
「すごいでしょぉ…僕らぁ…いっぱいでぇるんだよぉ…」
この現象は元来、生殖能力の高い猫族独自のモノであり、1度や2度の行為で果てること無く何度も繰り返して性行為を行える体の造りになっているという要因から発生するものである。
「レイトぉ…続けよぅ」
「あぁ、はぁぁあぁっ!」
辺りかまわず乱れ狂う二匹の様子に、客達の興奮も天上知らずに上がって行く。その様子に興奮しながらも、予想以上の二匹の働きぶりに喜ぶコスタス…と次の瞬間。誰もが予期していなかった事態が二匹と客、そしてコスタス達を襲う。
また終了させることに失敗してしまった…もう1ヶ月に1話程度書いていこうかな。
…結局、二匹はゴードンが戻ってくるまでの時間を稼ぐことも出来ず、コスタスが不気味な笑みを浮かべながら見守る中、コスタスの部下達によって引きずり出される様にして檻から出される。
「ぐっ、放せぇ!」
ミケは多少なりとも雑な扱いには元々慣れていたが、今日まで人間として…しかも、それなりの財ある家庭で育ったレイトにとっては、自身が家畜の様に扱われるのは耐えられなかったのか、ジタバタと両手足を暴れさせて必死に抵抗を続けるレイト。
「ベタベタ触るなぁ!」
「レイト…」
その様子を見ていたコスタスは、何か閃いたような表情を浮かべると、暴れるレイトに向かってこう言った。
「お前は猫になっても生意気だな、レイト!大人しくしないとミケが酷い目にあうぞ?」
がむしゃらに暴れていたレイトだが、コスタスの言葉を聞いた途端に身体をピクッと反応させる。そして、今まで暴れていたのが信じられないくらい大人しくなり、手荒な扱いに抵抗するのを止めた。
「くっ…」
自分が抵抗すれば、ミケが罰を受ける。傍から見れば単純明解な仕組みではあるが、ある意味では堅牢な鋼鉄の鎖で繋がれているよりもレイトに対しては拘束力のある原理だ。現にレイトは抵抗することを止めているのだから。
「レイト、僕達これから何させられるの?またさっきみたいにアイツ等の前でHなことしないといけないの?」
コスタス達によって、マタタビ亭のステージに移送されている最中、ミケはレイトの耳元で不安げな表情を浮かべながらそう尋ねる。
「そうだけど…今度はさっきより状況が悪いよ。なんたって変態共の前でやらされるんだから…」
半ば諦めた様な表情でそう呟くレイト。
「そんな…」
普段のレイトなら、ミケを安心させるような返答を行っているところだろうが、今の自分にはミケを守るどころか、自分自身だって無力な囚われの身である。頼みの綱のゴードンも間に合わなかった今、レイトに行えることはミケと辱めを共有し、負担を少しでも減らす程度のことだけだった。
冷たい床の感触と緊張でプルプルと震える二匹。その二匹の怯えきった様子をコスタスはニヤニヤ見つめながら移動を続ける。
やがて二人は、ステージ前でコスタスの指示により鎖で繋がった首輪を装着させられ、後ろ手に縄で軽く縛りあげられた後、客達の待っている広間に追いやられる様にしてステージ上に上がらさせられた。
「うっ!」
「やぁ…」
二匹がステージに上がるや否や、広間に居る大勢の客の視線がグッと全裸姿の二匹目掛けて飛び交う。
二匹はその視線に一秒も絶えることが出来ず、すぐさま顔を真っ赤に染めてステージ裏に逃げ込もうとするが、二匹の身体はガッチリとコスタスの部下達によって押さえつけられ、嫌でも客達に全てを曝け出す様な格好を強いられた。
「なんだ?男のガキじゃねぇーか!いつもの淫乱猫はどうしたぁー!」
「そうだそうだー!」
「どういうつもりだ、コスタス!こっちは高い金払って見に…
大勢の人間に全裸姿で拘束されている姿を見られて恥らう二匹をよそに、見物人たちはいつもと違う出し物、しかも男の猫族の登場に対して不満の声が上がり始まる。
「まぁまぁ、落ち着いてくださいみなさん。今日はいつもと違う出し物ですが、きっとすぐに気に入ってもらえると思いますよ。…さぁ、ショータイムだ!お前達、予定通り頼むぞ」
予期せぬ事態に反発する客達をなだめるコスタス。結局、全員の納得を得る前に半ば強引に部下に指示を出してショーの開始を宣言した。
「了解ですコスタス様」
コスタスの指示を受けた部下達は、二匹が逃げられないように片手で身体を抑えつけながら、もう一方の空いた利き手で二匹の肛門から少し上に、にょきっとかわいらしく生えているフサフサの尻尾をぎゅっと掴みあげる。
「くぁ!な、何を…っ!」
「んはぁ!そこに触るなぁ…」
いきなり猫族の性感である尻尾を握られ慌てる二匹、どうにかして尻尾を解放しようと自由の利かない身体を左右に揺さぶるが、抵抗すればするほど尻尾への刺激は反比例するように強くなって深みにハマって行き、いつの間にか行為の制止を訴えていた口ぶりはやマリ、代わりに華細い喘ぎ声が二匹の口から震えた音程で漏れだす。
「はぁぁああぁ!レイトぉ…んはぁ」
「ミケ…くぁぁああぁ!」
尻尾への刺激に加え、二匹へ注がれる客達の眼差しも興奮剤となって二匹を責め立てる。
そして、ついに二匹の性器がピクピクと脈打ち震えだすと、次第に小振りな性器はムクムクとその体積をゆっくり膨らませながら勃起を始めた。
「はぁんぁ…」
「あぁっ!た、たつなぁああぁ!うぁあぁ…見るな!見るなぁあああぁ!」
舞台慣れしていないレイトは、恥ずかしさのあまり必死に大声を上げて性器の勃起を客達の目から離そうとするが、無論それは叶わず結果的に勃起過程を全て客達に晒す羽目になることに。ミケも場慣れしているとはいえ、普段からこういうことをしている訳では無いのでレイト程の慌てぶりはしないものの、涙目になりながら顔を俯かせて恥じらう態度を見せる。
「今日のステージは、みなさんの前でいやらしくチンコを立たせている、この幼い淫乱猫達の乱れ狂う絡み合いをご覧いただきたいと思います」
コスタスが客達に向かってそう言いだした頃には、先程までレイト達の登場に文句を言っていた客達もすっかり二匹に魅せられて黙りこみ、誰もがいやらしい目つきで幼い二匹の欲情していく様を眺めていた。
「ふふふ、客達の反応も上々じゃないか…やはりワシの目に狂いはなかった。まぁ、色々と仕込みたかったということもあるが、これからたっぷり調教していけばいいことだねぇ」
客の様子に満足し、ブツブツとそう呟くコスタス。そして、タイミングを見計らってショーを進める。
「お前達、さっきみたくいやらしく扱きあえ!」
予めショーの進行については部下達と予定を組んでいたのか、コスタスが二匹に向かってそう言うと、二匹を逃げないように押さえつけていた部下達が二匹の縄を解いて解放する。
そして、解放された二匹はコスタスの部下達によってジリジリとステージ先に追い詰められて行く。
「嫌だよぉ…」
「くっ…」
ピタッとレイトの陰に隠れ、震えた声で要求を拒むミケ。一方、レイトはコスタス達を鋭い目つきで睨みつける。しかし、相変わらず二匹の性器はビンビンに勃起したままであり、客達にはプリンプリンの桃尻を余すことなく晒すという見っとも無い様を晒し続けることに。
「さっきも言ったが…」
レイトに向かって何かを言いだそうとするコスタス。だが、コスタスがそれを言い終わる前にレイトがコスタスに答える。
「分かってる!」
コスタスの言うことを拒めばミケが酷い目に会う…ついさっきコスタスに言われた脅し文句がレイトの脳裏を横切っていた。そして、レイトは次の瞬間に行動を起こす。
「…ミケ…ゴメンっ!」
「うわっ!レイト…んっ!んはぁ…やめぇ!」
ミケに向かってゴメンと言った直後、レイトはバッとミケにいきなり抱きつき接吻した。
「んっ…」
二匹の距離が近づくと同時にジャラジャラと二匹を繋ぐ首輪の鎖が音を奏で始める。
ミケはレイトからの不意の接吻に困惑するが、特にそれを拒絶する訳でもなく受け入れた。
チュッ チュパ
ステージの上で鳴り響く二匹の粘着質な接吻音。その様子からは、まるで強制的に行為をさせられているようには到底見えなかった。寧ろ、どうしようもない状況に追い詰められた結果、周囲の目など気にせずに喜んで絡み合っているようにも見える。
「ひゃっ!」
興奮したミケは、クネクネと宙を漂うレイトの尻尾をぎゅっと握り、それと同時にレイトの口から悲鳴のような高音の叫び声が飛び出す。
「レイト…僕ぅ…もぉ…」
そう言いながらレイトの尻尾を、まるで性器を弄る様な手付きで刺激し始めるミケ。また、レイトもミケの尻尾責めにお返しだと言わんばかりにミケの背後を弄り、尻尾を掴んでギュッと握り返した。
「くぁぁあぁ!」
レイト同様に敏感な性感である尻尾を掴まれて叫び声を上げるミケ。
「止まんないよぉ…レイトぉ…んはぁあぁ!」
「ミケぇ…大好きぃだぁ…んっんんぁ!」
二匹は抱き合ったまま、互いの勃起した性器から少し飛び出したピンク色の先端部分をツンツンと擦り合せるようにして擦り付け合い、兜合わせを堪能する。
「くぅふぅんぁぁぁ!はぁ、はぁ…ミケぇえぇ…」
「いいよぉ…もっとツンツンしてぇぇええぇ!ねぇ、レイトぉおぉ…」
いつの間にか行為自体も過激になって行き、既にコスタスの思惑通りの行為を再び無意識に、本能の欲望のままに開始し始める二匹。もはや二人には周りなど見えておらず、ただひたすら性を発散するためにいやらしく絡み合うだけになっていた。
「…ぼ、坊ちゃんが!遅かったか…あぁ、旦那様に何て報告すればいいんだ………でも、坊ちゃんがあんな姿で乱れ、性商品にされている姿を見ていると無性に…」
マタタビ亭の排気口から二匹の乱れた姿を覗き込む人物。それは「逆転の口付け」を取りに行っていたゴードンだった。
「しかし、どうやって坊ちゃんを助けだせば…今飛び出してもあの厳ついコスタス共のボディガードにボコボコにされるのがオチだろうし…ここはショーが終わるまで待っていた方が無難か…」
「逆転の口付け」をレイトの言いつけ通りに2本手に入れたゴードンであったが、肝心のレイトがショーに出されている今、手出しできずに考え込むゴードン。
「んはぁぁあぁ…ミケ…俺ぇ…んぁはぁぁあぁ!!」
「レイトぉ…んはぁぁああぁぁん!!」
人間に戻るクスリをゴードンが既に持ち帰っていることなど知らない二匹は、依然としていやらしい行為をたくさんの客の前で恥じらいも無く続ける。と言っても、本能が暴走している状況ではあまり意味の無いことではあるが…と、そうこうゴードンが慌てている最中、レイトとミケの行為がさらにエスカレートしていく。
クチャ クチュ ビシャアァアアァ!
二匹が激しく身体を擦り付け合ったその時、二匹の性器からは、まるで放尿しているのかというほどガマン汁がダラダラと絶え間なく噴出し始め、2匹の身体は自分達が排出した汁に塗れに。
「はぁぁあぁっ!なんかぁ…違うのぉ出たぁ…」
「すごいでしょぉ…僕らぁ…いっぱいでぇるんだよぉ…」
この現象は元来、生殖能力の高い猫族独自のモノであり、1度や2度の行為で果てること無く何度も繰り返して性行為を行える体の造りになっているという要因から発生するものである。
「レイトぉ…続けよぅ」
「あぁ、はぁぁあぁっ!」
辺りかまわず乱れ狂う二匹の様子に、客達の興奮も天上知らずに上がって行く。その様子に興奮しながらも、予想以上の二匹の働きぶりに喜ぶコスタス…と次の瞬間。誰もが予期していなかった事態が二匹と客、そしてコスタス達を襲う。
また終了させることに失敗してしまった…もう1ヶ月に1話程度書いていこうかな。
早くしないと!
疾風伝はSPより今日の方が燃えたwちなみに、先週は前半部分で萌えたw
そうそう、脱皮サスケのねっとり具合にエロさを感じた俺は末期ですかね?
ってか、これはマジでどうでもいいことだけど、どうもギャグ漫画の影響で
サスケの「憎しみ」が…「肉染み」って脳内変換されちまうwまさに「俺の肉染みは消えない」w
連絡
イナズマ着色は今日のうp分で中断します。
それから、明日「虐げられた猫族」の続きをうpする予定です。
そうそう、脱皮サスケのねっとり具合にエロさを感じた俺は末期ですかね?
ってか、これはマジでどうでもいいことだけど、どうもギャグ漫画の影響で
サスケの「憎しみ」が…「肉染み」って脳内変換されちまうwまさに「俺の肉染みは消えない」w
連絡
イナズマ着色は今日のうp分で中断します。
それから、明日「虐げられた猫族」の続きをうpする予定です。
満足なんて忘れたって…どういうことだよ!
オトナノオモチャ
衝撃?のケツ末
ムダと言えばムダ
今さっき帰還したので、今日も更新無し夫です。うっはー疲れたよ…
今日は7時半に起きてGX見た後、某ジャスコで限定DDを買うために電車で埼玉にw
ショタっ子&同類オタク&親との三つ巴の争奪戦を勝ち抜き1個ゲット!ってか、そんなに田舎
じゃないので苦労したし、お一人様1個という…
ちなみに、並んでる最中に小学生が「父ちゃんも買ってよ!価値がつくから」的な
モロに転売します的なこと言ってるヤバイ奴も居れば、整理券を手に記念撮影してる
バカ親&ショタがいたりなんかしてましたw
んでんで、その後も色々あったけど無事に帰宅。でも、忙しいのはそれから
帰ったらスグにスーツに着替え、今度は茨城に電車で移動w(マジデバックレヨウトオモタ
会う人会う人にペコペコ頭下げたりマズイ飯を食ったり…挙句の果てにロリをショタと
見間違える大失態をやらかしたwそんで、8時にやっと解放されて今に至る訳です。
って、何の話やねんっ!
今日は7時半に起きてGX見た後、某ジャスコで限定DDを買うために電車で埼玉にw
ショタっ子&同類オタク&親との三つ巴の争奪戦を勝ち抜き1個ゲット!ってか、そんなに田舎
じゃないので苦労したし、お一人様1個という…
ちなみに、並んでる最中に小学生が「父ちゃんも買ってよ!価値がつくから」的な
モロに転売します的なこと言ってるヤバイ奴も居れば、整理券を手に記念撮影してる
バカ親&ショタがいたりなんかしてましたw
んでんで、その後も色々あったけど無事に帰宅。でも、忙しいのはそれから
帰ったらスグにスーツに着替え、今度は茨城に電車で移動w(マジデバックレヨウトオモタ
会う人会う人にペコペコ頭下げたりマズイ飯を食ったり…挙句の果てにロリをショタと
見間違える大失態をやらかしたwそんで、8時にやっと解放されて今に至る訳です。
って、何の話やねんっ!
マジで凹む時
明日はパーティーだと聞いて、最近気に入ってる床屋に行ったんですが
なんか、うまい人が休みだとか…まぁ、普段ならそこで帰るのも良しだけど
田舎の老人共は都会ヘアーが大嫌いで、いつも俺に髪型の嫌味を言うわけですよ。
つー訳で少しは切らなくちゃいけない!ってな理由で切ってもらうことに…
鏡 Σ(゚Д゚) (^Д^)オニアイデス
メッチャ失敗した…見事に坊ちゃんヘアーにされた…サイドバッサリやられた…死にたい…
そんで俺が「ダサい」と言うと、奴はこう言ったんだ「俺はこっちの方がいいから」って
…゚(∀) ゚ エッ?
テメェーの意見なんて聞いてねぇよボケぇ!俺が満足してぇんだYO!
あぁ、明日行きたくない。出来れば延びるまで自室に籠りたい。
(ちなみに、こだわるなら美容院行けよクズ!とか思う人もいるだろうけど
俺からすれば美容院は高いのだ。)
↓流石にオチは公開しても意味が無いので、線画うpはこれで終わりです。
後は完成させて…
なんか、うまい人が休みだとか…まぁ、普段ならそこで帰るのも良しだけど
田舎の老人共は都会ヘアーが大嫌いで、いつも俺に髪型の嫌味を言うわけですよ。
つー訳で少しは切らなくちゃいけない!ってな理由で切ってもらうことに…
鏡 Σ(゚Д゚) (^Д^)オニアイデス
メッチャ失敗した…見事に坊ちゃんヘアーにされた…サイドバッサリやられた…死にたい…
そんで俺が「ダサい」と言うと、奴はこう言ったんだ「俺はこっちの方がいいから」って
…゚(∀) ゚ エッ?
テメェーの意見なんて聞いてねぇよボケぇ!俺が満足してぇんだYO!
あぁ、明日行きたくない。出来れば延びるまで自室に籠りたい。
(ちなみに、こだわるなら美容院行けよクズ!とか思う人もいるだろうけど
俺からすれば美容院は高いのだ。)
↓流石にオチは公開しても意味が無いので、線画うpはこれで終わりです。
後は完成させて…
恥ずかしいです
あと少しだ!
GO!
いつの間にか
ホムカムに夢中になって更新忘れてた…でも、なんとかクリア出来たぜ!
ジョシュアが最後に「smile!」って言ってくれたとこが一番良かった!…後は微妙www
だって、どう考えても2のまんまだろw
あぁーそうそう、エレメントハンター見たんだ今日w感想は…普通?ってか、アリーが地球に居るしw
Vジャン番もコロニーチームやめるのかな?まぁ、そんなことより終始俺の目線はレンだがwww
↓立向居に攻められる円堂。次はどうしよう…また逆転させるかw
↓イラストがご無沙汰なので、とりあえず吹雪兄弟で!なるべく早く仕上げる予定です。
漫画も終わらせて無いし…ってか、急に構図が思い浮かんだ勢いですwww
連絡
「イナズマイレブン」のカテゴリーを追加しました。
その名の通り、イナイレ創作関連の記事をまとめてあります。(ゲーム・アニメ感想はショタバナ)
ジョシュアが最後に「smile!」って言ってくれたとこが一番良かった!…後は微妙www
だって、どう考えても2のまんまだろw
あぁーそうそう、エレメントハンター見たんだ今日w感想は…普通?ってか、アリーが地球に居るしw
Vジャン番もコロニーチームやめるのかな?まぁ、そんなことより終始俺の目線はレンだがwww
↓立向居に攻められる円堂。次はどうしよう…また逆転させるかw
↓イラストがご無沙汰なので、とりあえず吹雪兄弟で!なるべく早く仕上げる予定です。
漫画も終わらせて無いし…ってか、急に構図が思い浮かんだ勢いですwww
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「イナズマイレブン」のカテゴリーを追加しました。
その名の通り、イナイレ創作関連の記事をまとめてあります。(ゲーム・アニメ感想はショタバナ)
ラフラフ
ギャァァアアああぁ!!無理して沖縄のプレミアルート上段クリアしたのに…カノンがぁ!
ブリザードじゃ入手不可能だとぉおおおぉ!!(かわりに豪炎寺の弟を貰ったお。
OPがつながリーヨで、ガゼルも手に入るという好条件だったのに…ってか、豪炎寺の弟なんだから
ファイアにしておけよwwwまぁ、イケメンだからいいけどさ…(イイノカホモ野郎!
今日からイナイレ18禁を再開します。流れ的には、円堂と立向居の立場が逆転したってな感じです。
とりあえずオチはギャグっぽいので考えてますが、後何P描くのかは決めてないww
まぁ、後で着色もしなければいけないので10P~12P程度でしょうかねぇー
↓コマ数も少ないので、少しクオリティを上げねば…明日うp予定です。
連絡
拍手&コメありがとうございます!
ふむふむ、凌辱END萌えですか…よし、猫耳は凌辱ENDだ!
イナズマ漫画が完成したら、次は久々にファンタジー系のイラスト+小説書こうと思います…
とりあえず大雑把な設定は…
・基本エロw(でもショタ×ショタだよ!
・主人公は小国の「少年王」
・責めは羞恥系
・責め役は敵国の「少年将軍」
ってな、既に何度も使ってるような設定ですw(魔法は無し)
ブリザードじゃ入手不可能だとぉおおおぉ!!(かわりに豪炎寺の弟を貰ったお。
OPがつながリーヨで、ガゼルも手に入るという好条件だったのに…ってか、豪炎寺の弟なんだから
ファイアにしておけよwwwまぁ、イケメンだからいいけどさ…(イイノカホモ野郎!
今日からイナイレ18禁を再開します。流れ的には、円堂と立向居の立場が逆転したってな感じです。
とりあえずオチはギャグっぽいので考えてますが、後何P描くのかは決めてないww
まぁ、後で着色もしなければいけないので10P~12P程度でしょうかねぇー
↓コマ数も少ないので、少しクオリティを上げねば…明日うp予定です。
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拍手&コメありがとうございます!
ふむふむ、凌辱END萌えですか…よし、猫耳は凌辱ENDだ!
イナズマ漫画が完成したら、次は久々にファンタジー系のイラスト+小説書こうと思います…
とりあえず大雑把な設定は…
・基本エロw(でもショタ×ショタだよ!
・主人公は小国の「少年王」
・責めは羞恥系
・責め役は敵国の「少年将軍」
ってな、既に何度も使ってるような設定ですw(魔法は無し)
うぉおおぉゲット!
早速、俺の劇的なレポをWWWにデリートされたw
大分テンションダウンしてますが、2度目のレポを…
帰りにゲットしてきましたぜエグゼ!今回は1をほぼそのままリメイクってな感じですが…
スイマセン!実は俺…エグゼのゲームって「3B」と「6G」しかプレイしたことないんです!(うぉいw
でも、プレイしてみて「!」ロックマン&熱斗がしゃべったぁあぁあぁぁぁああぁ!(少ないけど
んでんで、↓画面のPET表示にロックマンが表示されてて、しかもお触りできるぅうううぅ!
無駄に使用しないタッチペンで突っついてますwってな訳でこれだけで満足です!
あぁ、熱ッキュンかわいいぃ~。(結局それかいっ!)
↑貰えないかと思ったら貰えたw人気無いのかな…うぅ…熱斗カワユス!
さて、一応は9歳のショタなんで紹介しときますが、↓の怖い顔の少年。ジョシュアをただ今追跡中ですw
マジでパケ絵は怖いけど、ゲーム内の動きは実にショタショタしてますw
連絡
・猫耳について
最後の更新時に「次回で最終回」とか言っちまいましたが、今の俺には終わらせられねぇぇぇえぇw
ってな訳で、今月中にもう一話をうpしたいと思います。ってか、凌辱ENDかハッピーENDで悩む…
大分テンションダウンしてますが、2度目のレポを…
帰りにゲットしてきましたぜエグゼ!今回は1をほぼそのままリメイクってな感じですが…
スイマセン!実は俺…エグゼのゲームって「3B」と「6G」しかプレイしたことないんです!(うぉいw
でも、プレイしてみて「!」ロックマン&熱斗がしゃべったぁあぁあぁぁぁああぁ!(少ないけど
んでんで、↓画面のPET表示にロックマンが表示されてて、しかもお触りできるぅうううぅ!
無駄に使用しないタッチペンで突っついてますwってな訳でこれだけで満足です!
あぁ、熱ッキュンかわいいぃ~。(結局それかいっ!)
↑貰えないかと思ったら貰えたw人気無いのかな…うぅ…熱斗カワユス!
さて、一応は9歳のショタなんで紹介しときますが、↓の怖い顔の少年。ジョシュアをただ今追跡中ですw
マジでパケ絵は怖いけど、ゲーム内の動きは実にショタショタしてますw
連絡
・猫耳について
最後の更新時に「次回で最終回」とか言っちまいましたが、今の俺には終わらせられねぇぇぇえぇw
ってな訳で、今月中にもう一話をうpしたいと思います。ってか、凌辱ENDかハッピーENDで悩む…
虐げられた猫族 第三話「新たな道」
本能が爆発し、お互いにハチャメチャになった後、二匹はコスタスの部下に連れられマタタビ亭のステージ裏にある鉄檻に一糸纏わぬ全裸姿で閉じ込められていた。
「ミケ、さっきはゴメン。なんか途中から訳わかんなくなっちゃって…」
「気にしなくていいよ。猫族はHなことになると理性がぶっ飛んじゃうし」
先程のやり取りを思い出しながら、レイトはミケに背を向けて股間を隠すようにして体育座をしながら、シュンと顔を両足の間にグッと埋める。一方、ミケの方は場慣れしているせいもあって、キョロっとした顔で恥じることなく猫族の習性だからとレイトを励ます。
「…今日以外でHなことなんてしたことあるのか?」
ミケの呆気ない態度に突っ込むレイト。
「レイトだって1人でたまにやってるんじゃないの?」
「えっ?…あぁーアレね。でも、まだミケはやる様には見えないんだけど」
ミケの言葉に自分の自慰行為を脳裏に浮かべると、レイトは若干頬を赤く染めながらそう言い返す。
「子供扱いするなよ!………ところで、レイトはどうして僕を連れ戻しに来たの?ここが危険な所だって知ってたんでしょ?」
「そりゃ、お前が俺の友達だからだよ。友達が酷い目に会うって分かっていて放っておく奴はいないだろう」
「だからって、そんな姿にされてまで…」
「でも、これで完全に上下関係無くなっただろう?これからは本当にミケと対等で居られる」
自分のせいだと落ち込むミケに、レイトは特に気にしていない様な素振りでミケにそう告げる。
「僕は…僕は別にレイトが猫族でも人間でもどっちでもいいよ…」
内心では、ミケもレイトの様に考えていない訳では無かったのだが、口には出さないレイトの落ち込んだ背中を見ると、ミケは「そうだね」とは安易に言えなかった。
「まぁ、何にしても…とりあえずココから脱出する方法考えないと。毎日、変態共の前でミケが甚振られるのなんて見たくないし」
「僕だったレイトが酷い目に遭う姿なんて…でも、どうやってココから逃げ出すの?」
「それは考え中…だけど、もしさぁ…無事に逃げ出せたらミケの故郷に連れてってくれよ。猫族の姿じゃ街で暮らして行けないし」
脱出後、ミケの生まれ故郷である猫族の里に連れて行けというレイトの言葉に、少し戸惑いながらもミケはにっこり微笑んで了承する。
「…いいよ。まだ在ればだけど、逃げ出せたら僕の家に招待してあげるね」
ガタっ!
二匹の落ち込んでいた雰囲気が晴れかかったちょうどその時、二匹以外はだれも居ないハズの空間に第三者の存在を告げる物音が鳴り響く。慌てるミケに対し、レイトは物音のした方を鋭い目つきで睨む。
「誰だ?コスタスか?」
「…です。私です!」
薄暗いステージ裏に突如として現れたフード姿の男。男はレイトに慣れなれしく接近してきたと思ったら、二匹が入れられている檻の前で立ち止まり、頭を覆っていたフードをずり下げて顔を露わにする。
「っ!お、お前は…ゴードン!!どうして…」
なんと、フードの男の正体は猫の家の店主であると同時にレイトのお目付け役でもあるゴードンだった。どうやらマタタビ亭から中々戻ってこないレイトを心配して、こっそりマタタビ亭に侵入していた様だ。
「坊ちゃん!その姿は…通りで客間に居ない訳だ。コスタスの奴に「猫賢者の悪ふざけ」を飲まされたんですね。…でも、安心してください坊ちゃん!「逆転の口付け」を急いで用意しますから」
レイトの変わり果てた姿に驚くゴードンだが、特殊な薬品の知識があるのか、二匹が聞いたことも無いような薬の名前をペラペラと口にする。
「逆転の口付け?人間に戻れるのか?」
「勿論ですよ。少々値が張る品ではありますが、坊ちゃんのため…」
「なぁ、ゴードン。それをミケの分も用意してくれ。猫族にも効果あるんだろう?」
「はい……ってえぇえええぇえっ!?」
ミケの分も、というレイトの発言に言葉を失うゴードン。
「レイト?」
「確かに猫族にも効きますが…そいつに飲ませてどうするんですか?勿体ないですよ!」
猫族を普段から見下しているゴードンにとって、レイトの言っていることは到底納得できない要求であり、ゴードンは頑なにレイトの要求を拒む。しかし、逆にレイトも一歩も引かぬという姿勢を貫くつもりなのか、ついにはとんでもないことを言いだし始めた。
「…用意出来ないなら家には帰らない」
「なっ!えぇ!ちょ、坊ちゃん!?何を言い出すんですか?」
「レイト!」
「ミケは黙って…さぁ、ゴードン。二人分用意してくれる気になったか?」
「どうだ」というような、高圧的な態度と眼差しでゴードンを見つめるレイト。
「ぐっ…」
自分の主人であるロードナルの一人息子レイト。お目付け役のゴードンにとっては自身の身より大切な人物だ。万が一にも失うようなことがあれば、当然自分の身も只では済まされないだろう。そんな考えが刹那の間にゴードンの脳裏を横切った。
「うぅ……わ、分かりましたよぉ坊ちゃん。二人分用意させてもらいます…」
結局は猫族がどうこう以前に、自身の身も危険だと感じたゴードンは早々に折れることに。
「分かればよろしい♪」
ガクリと項垂れるゴードンとは対照的に、万弁の笑みを浮かべてミケにⅤサインを出すレイト。ちなみに、レイトは露わになった股間の小振りな物体を隠し忘れるほどに浮かれていた。
「でも、坊ちゃん。そいつを人間にしてどうするんですか?」
「…そうだなぁ…俺の弟にでもするかな…」
「弟ぉお!?」
「僕がぁ!?」
ミケとゴードン、一人と一匹は同時に同じようなリアクションで驚く。
「そ、それは絶対に駄目です!弟は駄目です!従業員として雇うとか…召使にするというだけでも抵抗があるというのに…何より旦那様が黙っていませんよ?」
「そうだよ、レイト!レイトが僕のことを対等に見てくれるのは嬉しいけど、弟はちょっと…」
「なんだよ、俺の弟になるのが嫌なのか?それとも…実は俺より年上だったとか?」
「どっちも違うよ!僕はレイトの友達で居られるだけでいいからさぁ…」
流石にレイトの弟になるのは気が引けるのか、ミケもレイトの意見に賛同はしなかった。だが、どことなくその表情には笑みが混じっていた。
「でも、家族になればミケだって贅沢できるんだぜ?これからは恥ずかしい格好しなくても、好きなように好きな格好で踊れるようにもなるし…」
「それは…」
「それだけは了承できませんからね!…って、聞いていますか坊ちゃん?」
二匹の会話に割って入り、改めてレイトに向かってそう告げるゴードン。その後も危機的状況にも関わらずに口論は継続されたが、ミケも積極的ではないということでミケをレイトの弟にするという話は無くなった。
そして、ようやくゴードンはレイトを人間に戻すために「逆転の口付け」をミケの分含む二匹分用意するために急ぎ足でその場から立ち去る。
「はぁ、でも…こんなに早く元に戻れるなんて…ミケも人間になれるしね」
猫族として暮らしてもいいと言っていたレイトだが、やはり人間の姿が恋しかったのか、元に戻れると分かって安堵するレイト。
一方、ミケの方はこの世界では上位種気取りの人間のことを良い様には思っていないが、実際に自分自身がその人間なるということで複雑な心境を抱いていた…
「う、うん…でもさぁ、僕は本当に人間になれるのかな?」
「大丈夫だって!現に「猫賢者の悪ふざけ」ってクスリは俺を猫に変えちゃった訳だしさぁ」
「……チミ達。なんだかさっきから随分賑やかだねぇ~」
突然響き渡る災厄の声。それはレイトやミケを性玩具として弄ぶコスタスの声だった。
「っ!!」
「コスタス!」
「さぁ、もうすぐショーの時間だよ」
「くっ…」
檻越しに不気味な笑みを浮かべながら二匹を見下ろすコスタス。だが、その様子から、どうやら先程のやり取りは聞かれずに済んだ様だ。しかし、ゴードンがクスリを持ち帰る前にコスタスがショーの開始を宣言するという絶対絶命な状況に追い詰められた二匹。
「ミケ、さっきはゴメン。なんか途中から訳わかんなくなっちゃって…」
「気にしなくていいよ。猫族はHなことになると理性がぶっ飛んじゃうし」
先程のやり取りを思い出しながら、レイトはミケに背を向けて股間を隠すようにして体育座をしながら、シュンと顔を両足の間にグッと埋める。一方、ミケの方は場慣れしているせいもあって、キョロっとした顔で恥じることなく猫族の習性だからとレイトを励ます。
「…今日以外でHなことなんてしたことあるのか?」
ミケの呆気ない態度に突っ込むレイト。
「レイトだって1人でたまにやってるんじゃないの?」
「えっ?…あぁーアレね。でも、まだミケはやる様には見えないんだけど」
ミケの言葉に自分の自慰行為を脳裏に浮かべると、レイトは若干頬を赤く染めながらそう言い返す。
「子供扱いするなよ!………ところで、レイトはどうして僕を連れ戻しに来たの?ここが危険な所だって知ってたんでしょ?」
「そりゃ、お前が俺の友達だからだよ。友達が酷い目に会うって分かっていて放っておく奴はいないだろう」
「だからって、そんな姿にされてまで…」
「でも、これで完全に上下関係無くなっただろう?これからは本当にミケと対等で居られる」
自分のせいだと落ち込むミケに、レイトは特に気にしていない様な素振りでミケにそう告げる。
「僕は…僕は別にレイトが猫族でも人間でもどっちでもいいよ…」
内心では、ミケもレイトの様に考えていない訳では無かったのだが、口には出さないレイトの落ち込んだ背中を見ると、ミケは「そうだね」とは安易に言えなかった。
「まぁ、何にしても…とりあえずココから脱出する方法考えないと。毎日、変態共の前でミケが甚振られるのなんて見たくないし」
「僕だったレイトが酷い目に遭う姿なんて…でも、どうやってココから逃げ出すの?」
「それは考え中…だけど、もしさぁ…無事に逃げ出せたらミケの故郷に連れてってくれよ。猫族の姿じゃ街で暮らして行けないし」
脱出後、ミケの生まれ故郷である猫族の里に連れて行けというレイトの言葉に、少し戸惑いながらもミケはにっこり微笑んで了承する。
「…いいよ。まだ在ればだけど、逃げ出せたら僕の家に招待してあげるね」
ガタっ!
二匹の落ち込んでいた雰囲気が晴れかかったちょうどその時、二匹以外はだれも居ないハズの空間に第三者の存在を告げる物音が鳴り響く。慌てるミケに対し、レイトは物音のした方を鋭い目つきで睨む。
「誰だ?コスタスか?」
「…です。私です!」
薄暗いステージ裏に突如として現れたフード姿の男。男はレイトに慣れなれしく接近してきたと思ったら、二匹が入れられている檻の前で立ち止まり、頭を覆っていたフードをずり下げて顔を露わにする。
「っ!お、お前は…ゴードン!!どうして…」
なんと、フードの男の正体は猫の家の店主であると同時にレイトのお目付け役でもあるゴードンだった。どうやらマタタビ亭から中々戻ってこないレイトを心配して、こっそりマタタビ亭に侵入していた様だ。
「坊ちゃん!その姿は…通りで客間に居ない訳だ。コスタスの奴に「猫賢者の悪ふざけ」を飲まされたんですね。…でも、安心してください坊ちゃん!「逆転の口付け」を急いで用意しますから」
レイトの変わり果てた姿に驚くゴードンだが、特殊な薬品の知識があるのか、二匹が聞いたことも無いような薬の名前をペラペラと口にする。
「逆転の口付け?人間に戻れるのか?」
「勿論ですよ。少々値が張る品ではありますが、坊ちゃんのため…」
「なぁ、ゴードン。それをミケの分も用意してくれ。猫族にも効果あるんだろう?」
「はい……ってえぇえええぇえっ!?」
ミケの分も、というレイトの発言に言葉を失うゴードン。
「レイト?」
「確かに猫族にも効きますが…そいつに飲ませてどうするんですか?勿体ないですよ!」
猫族を普段から見下しているゴードンにとって、レイトの言っていることは到底納得できない要求であり、ゴードンは頑なにレイトの要求を拒む。しかし、逆にレイトも一歩も引かぬという姿勢を貫くつもりなのか、ついにはとんでもないことを言いだし始めた。
「…用意出来ないなら家には帰らない」
「なっ!えぇ!ちょ、坊ちゃん!?何を言い出すんですか?」
「レイト!」
「ミケは黙って…さぁ、ゴードン。二人分用意してくれる気になったか?」
「どうだ」というような、高圧的な態度と眼差しでゴードンを見つめるレイト。
「ぐっ…」
自分の主人であるロードナルの一人息子レイト。お目付け役のゴードンにとっては自身の身より大切な人物だ。万が一にも失うようなことがあれば、当然自分の身も只では済まされないだろう。そんな考えが刹那の間にゴードンの脳裏を横切った。
「うぅ……わ、分かりましたよぉ坊ちゃん。二人分用意させてもらいます…」
結局は猫族がどうこう以前に、自身の身も危険だと感じたゴードンは早々に折れることに。
「分かればよろしい♪」
ガクリと項垂れるゴードンとは対照的に、万弁の笑みを浮かべてミケにⅤサインを出すレイト。ちなみに、レイトは露わになった股間の小振りな物体を隠し忘れるほどに浮かれていた。
「でも、坊ちゃん。そいつを人間にしてどうするんですか?」
「…そうだなぁ…俺の弟にでもするかな…」
「弟ぉお!?」
「僕がぁ!?」
ミケとゴードン、一人と一匹は同時に同じようなリアクションで驚く。
「そ、それは絶対に駄目です!弟は駄目です!従業員として雇うとか…召使にするというだけでも抵抗があるというのに…何より旦那様が黙っていませんよ?」
「そうだよ、レイト!レイトが僕のことを対等に見てくれるのは嬉しいけど、弟はちょっと…」
「なんだよ、俺の弟になるのが嫌なのか?それとも…実は俺より年上だったとか?」
「どっちも違うよ!僕はレイトの友達で居られるだけでいいからさぁ…」
流石にレイトの弟になるのは気が引けるのか、ミケもレイトの意見に賛同はしなかった。だが、どことなくその表情には笑みが混じっていた。
「でも、家族になればミケだって贅沢できるんだぜ?これからは恥ずかしい格好しなくても、好きなように好きな格好で踊れるようにもなるし…」
「それは…」
「それだけは了承できませんからね!…って、聞いていますか坊ちゃん?」
二匹の会話に割って入り、改めてレイトに向かってそう告げるゴードン。その後も危機的状況にも関わらずに口論は継続されたが、ミケも積極的ではないということでミケをレイトの弟にするという話は無くなった。
そして、ようやくゴードンはレイトを人間に戻すために「逆転の口付け」をミケの分含む二匹分用意するために急ぎ足でその場から立ち去る。
「はぁ、でも…こんなに早く元に戻れるなんて…ミケも人間になれるしね」
猫族として暮らしてもいいと言っていたレイトだが、やはり人間の姿が恋しかったのか、元に戻れると分かって安堵するレイト。
一方、ミケの方はこの世界では上位種気取りの人間のことを良い様には思っていないが、実際に自分自身がその人間なるということで複雑な心境を抱いていた…
「う、うん…でもさぁ、僕は本当に人間になれるのかな?」
「大丈夫だって!現に「猫賢者の悪ふざけ」ってクスリは俺を猫に変えちゃった訳だしさぁ」
「……チミ達。なんだかさっきから随分賑やかだねぇ~」
突然響き渡る災厄の声。それはレイトやミケを性玩具として弄ぶコスタスの声だった。
「っ!!」
「コスタス!」
「さぁ、もうすぐショーの時間だよ」
「くっ…」
檻越しに不気味な笑みを浮かべながら二匹を見下ろすコスタス。だが、その様子から、どうやら先程のやり取りは聞かれずに済んだ様だ。しかし、ゴードンがクスリを持ち帰る前にコスタスがショーの開始を宣言するという絶対絶命な状況に追い詰められた二匹。
ピキピキ
ついに立向居が触手…じゃなくて、ムゲン・ザ・ハンドを会得したと思ったら
バーン&ガゼルの微妙な技名のシュートにあっけなくやられてもうたw
ってか、10点も先取された後に気合いを入れなおす立向居萌えwベンチに戻る歩き方もウザかわいい!
あぁ、それと…ゲームの方だけど「円堂カノン」を軽い気持ちで仲間にしようとしたら大変なことに
プレミア試合のウザルールに邪魔され思うように先に進めない!(今更レベル35以下とか居ネェ
ってな訳でしてリクの小説は明日にうpするので…すいません。
バーン&ガゼルの微妙な技名のシュートにあっけなくやられてもうたw
ってか、10点も先取された後に気合いを入れなおす立向居萌えwベンチに戻る歩き方もウザかわいい!
あぁ、それと…ゲームの方だけど「円堂カノン」を軽い気持ちで仲間にしようとしたら大変なことに
プレミア試合のウザルールに邪魔され思うように先に進めない!(今更レベル35以下とか居ネェ
ってな訳でしてリクの小説は明日にうpするので…すいません。
木曜発売だから!
明後日はエグゼの発売日だ!身を犠牲にして布教活動行ったんだから売れるハズ!(なんのこっちゃw
当然、俺は発売日に買いに行くぜ!え?予約?イーカプ?そんな情報は一切知らなかったんだぜ!
イナイレ未来のことも昨日知ったくらいですよ?俺は情報弱者さ…カノンかわいいよ!(円堂の孫だっけ?
くそぉ、コロコロをあの夏の日に止めなきゃ余裕だったのにっ!
そういえば、インフルってさりげなく広がってますね。だって、平日なのにショタっ子がわんさか居たしw
学級閉鎖ウラヤマス。うちなんて「隔離処置」だけですよ?しかも、自己判断のw予防する気ねぇだろw
消毒液とかも一本も置いて無いし…
↓とりあえず、昨日の作業分を終わらせやした。
当然、俺は発売日に買いに行くぜ!え?予約?イーカプ?そんな情報は一切知らなかったんだぜ!
イナイレ未来のことも昨日知ったくらいですよ?俺は情報弱者さ…カノンかわいいよ!(円堂の孫だっけ?
くそぉ、コロコロをあの夏の日に止めなきゃ余裕だったのにっ!
そういえば、インフルってさりげなく広がってますね。だって、平日なのにショタっ子がわんさか居たしw
学級閉鎖ウラヤマス。うちなんて「隔離処置」だけですよ?しかも、自己判断のw予防する気ねぇだろw
消毒液とかも一本も置いて無いし…
↓とりあえず、昨日の作業分を終わらせやした。
降参!
今日はセーフ!だが、ブツはアウト?
滑り込みoutってやつですね!
なんてこったい
今日からスタート!
ダメージ!
た、立向居がガゼル&バーンにレイープされてるよ!まさに「あれじゃ、立向居が持たない!」状態w
フルボッコにされてるタチムーもカワユスカワユス!ってか、流石ですよ円堂さん!
前半はギャル男に立向居を独占されつつも、後半はかわいい後輩のために危険をかえりみずに
強烈シュートに突っ込むなんて!ふつくしい!
そうそう、ゲームでキャラ強化に闇靴を複数集めようとしたら、前に見逃しただけかもしれないけど
エンディングに追加?シーンが…ってか、お別れのシーンでキャラバン追いかける立向居がいいっ!
きっと「円堂さーーーーーんっ!」なんだろうな…(俺の腐った脳内で
ってか、俺はすっかり稲妻に洗脳されてるなwこの調子で漫画でも描くかw
というか、早めにリクの小説も書かねば…
あぁーショタに関係無い話しですが(イキナリ)どうも俺的に印象に残っちまったので宣言しときます。
こないだリアルで怒らせちゃった人スイマセンでした!朝から会う人会う人ノリがよくてフレンドリーだったので、ついつい初対面?にも関わらずワケワカンメーどうでもいいこと言っちゃって…まぁ、もう二度と目を合わせてもらえないかもしれないですけどサ―センでした。
(俺的には正直、あんなに不機嫌に返答されるとは思わなかったのですよ…)
フルボッコにされてるタチムーもカワユスカワユス!ってか、流石ですよ円堂さん!
前半はギャル男に立向居を独占されつつも、後半はかわいい後輩のために危険をかえりみずに
強烈シュートに突っ込むなんて!ふつくしい!
そうそう、ゲームでキャラ強化に闇靴を複数集めようとしたら、前に見逃しただけかもしれないけど
エンディングに追加?シーンが…ってか、お別れのシーンでキャラバン追いかける立向居がいいっ!
きっと「円堂さーーーーーんっ!」なんだろうな…(俺の腐った脳内で
ってか、俺はすっかり稲妻に洗脳されてるなwこの調子で漫画でも描くかw
というか、早めにリクの小説も書かねば…
あぁーショタに関係無い話しですが(イキナリ)どうも俺的に印象に残っちまったので宣言しときます。
こないだリアルで怒らせちゃった人スイマセンでした!朝から会う人会う人ノリがよくてフレンドリーだったので、ついつい初対面?にも関わらずワケワカンメーどうでもいいこと言っちゃって…まぁ、もう二度と目を合わせてもらえないかもしれないですけどサ―センでした。
(俺的には正直、あんなに不機嫌に返答されるとは思わなかったのですよ…)
痛すぐる
いつも以上に自己満足な稲妻の腐小説を書いてもうた…
ノーマルうpは痛すぎると判断したので、現在挿絵を用意中です。
そうそう、ゲームの方はクリアしたとたんに飽きちまって困ったw
ガゼルのダイヤモンドダストと一度も戦ってないというのにwww
ってか、ストーリーで絡ませろや!!あぁー後は通勤でタチムーをちまちま育成してくか…
バタフライドリームとかを円堂×立向居でやらせたいなぁ…秘伝書プリーズ!
どうせロリだと思ったら、鍛冶屋の子供は♂だったのね…カワユスカワユス。
さて、寝るか…
連絡
・リクエスト内容について
医者プレイだったら…う~んどうでしょうw俺はチンチン検査しか頭に無かったですw(変態!
ちなみに、シュンはカケルには食われてないですよ~
・次回のキリバン
3万だと果てしない気がするので…22222にします!では、見てる方よろしく!
ノーマルうpは痛すぎると判断したので、現在挿絵を用意中です。
そうそう、ゲームの方はクリアしたとたんに飽きちまって困ったw
ガゼルのダイヤモンドダストと一度も戦ってないというのにwww
ってか、ストーリーで絡ませろや!!あぁー後は通勤でタチムーをちまちま育成してくか…
バタフライドリームとかを円堂×立向居でやらせたいなぁ…秘伝書プリーズ!
どうせロリだと思ったら、鍛冶屋の子供は♂だったのね…カワユスカワユス。
さて、寝るか…
連絡
・リクエスト内容について
医者プレイだったら…う~んどうでしょうw俺はチンチン検査しか頭に無かったですw(変態!
ちなみに、シュンはカケルには食われてないですよ~
・次回のキリバン
3万だと果てしない気がするので…22222にします!では、見てる方よろしく!
青空の下で 円堂×立向居
「円堂さんがリベロ…」
立向居は一人グランドを離れ、ブツブツ独り言を言いながら半壊した雷門中内を当てもなく彷徨っていた。
俺がまぐれでムゲン・ザ・ハンドを出したせいで、円堂さんがキーパーを…
円堂さんは気にするなって言ってくれたけど、今まで雷門のゴールを守ってきたのは
紛れもなく円堂さんだ。やっぱり俺には…
元々のGKである円堂を差し置いて、自分が雷門のGKになることに抵抗を感じていた立向居は、守備の要であるGKというポジションへの重圧と円堂への負目に耐えられず、監督である瞳子にGKの辞退を伝えに行こうと決意する。
「どうした?立向居?」
「!?」
瞳子の元に向かおうとしたその時、不意に背後から呼び止められた立向居。その聞き覚えのある声は、立向居が今もっとも顔を合わせたくない人物であり、尊敬する先輩でもある円堂 守の声だった。
「え、円堂さん!」
慌てて声のする方に振り返る立向居。
「お前がフラフラとグランドから離れていくのを見かけてさ…どうしたんだよ?」
「それは…その……」
「お前が雷門のGKだ」
申し訳なさそうに俯く立向居を見て、円堂はすっと立向居に接近すると、やさしくポンと立向居の肩を叩いてそう告げた。
「えっ?」
円堂の発言に驚き、立向居は俯かせた顔をバッと上げて円堂を凝視する。
どうやら、円堂さんにはバレバレだったようだ。ポジションを監督の意向でチェンジされたのにも関わらず、文句一つ言わずにチームと勝利に尽くす円堂さん。それだけでも凄いのに、俺のことまで気にかけてくれるなんて…やっぱり円堂さんはスゴイ人だ!
「気にするなって言っただろう?それに、今はエイリアの連中を倒すのが先決だ。お前には才能があるんだよ、自信を持つんだ立向居!」
立向居の両肩をがっしりと掴み、力づよく励ます円堂。
「円堂さん……ハイっ!俺、絶対あの技を完成させてみせます!」
「よし、それなら早速俺と練習だ!ガンガン行くぜ!」
「は、はいっ!よろしくお願いします!」
その後、立向居はムゲン・ザ・ハンドを会得するため、円堂は新しいシュート技の構想を完成させるために、二人はこれでもかと言うほど激しい練習を繰り返し行った。
「はぁ、はぁ…技が出ない…」
ジリジリと大地を照らす太陽の下、既に受けたシュートの数すら忘れてしまうくらいに円堂の放った数多のシュートを受けきった立向居だが、依然としてムゲン・ザ・ハンドの会得には至らなかった。また、円堂の方も従来の技を超えるような強力なシュート技を生み出すことが出来ず、結果的に二人の体力だけが削られただけという厳しい現実が残る。
「なんたって究極奥儀だ。そう簡単には会得させてくれないさ…だから、諦めないで頑張って会得しようぜ!」
思うように技を出せず、ゴールネットの前に汗だくになりながらしゃがみ込んだ立向居に、円堂はそう言いながら近づき、すっと片手を立向居に向けて差し出す。
「円堂さん…」
円堂さんだって辛いのに…俺はこの程度でヘコたれてだらしない!俺は自分自身にそう言い聞かせ、感謝の気持ちを込めながら円堂さんの手を掴んだ。
「おっと、大丈夫か立向居!?」
「こ、これぐらい…なんでも…うぅ」
円堂の補助で立ち上がった立向居だったが、既にその体力は限界に達しており、円堂の手を離した瞬間に姿勢を崩す立向井。円堂は慌てて立向居腰に手を回して立向居の身体を支える。
「無理するな。そこのベンチで少し休もう」
「す、すみません円堂さん…」
立向居は円堂に支えられるようにして近くのベンチまで運ばれ、やがてたどり着いたベンチに二人はどんっと力無く座り込む。
「うぅ…」
「立向居?おい…居……」
ベンチに座り込むや否や、いきなり円堂の方に上半身を傾ける立向居。どうやら疲労で意識が保てなくなったようだ。立向居の視界から、自分の名を叫ぶ円堂の姿がどんどん霞がかっていき、ついには完全に見えなくなると同時に意識も途切れる。
(寝ちゃったんだ………………ん?なんだろう…この暖かい感触…!
あぁ…も、もしかして円堂さんに膝枕してもらっている???)
意識が戻ったと思ったら、なんと俺は図々しくも憧れの円堂さんに膝枕してもらっていた。
ここはスグにでも起き上って謝罪するべきなんだろうけど、こんな機会は滅多に無いっていうかみなさんも居ないし…
「立向居…お前はスゴイ奴だよ」
「!?」
立向居が目覚めているとは知らず、円堂は寝ている立向居に語りかける様にして突然そう言いだすと同時に、立向居の頭をやさしく撫で始める。
え、円堂さんに頭なでなでされちゃった!感激だ!…円堂さんには悪いけど、もう少しだけこのままにさせてもらおうかな…
「…俺なんかよりずっと」
「!」
立向居の頭を撫でていた手を止め、急に顔色を曇らせ始める円堂。
「正直、お前が羨ましい。俺は何度やっても駄目だったんだ…何も掴めなかった!」
(円堂…さん?)
「ムゲン・ザ・ハンド…俺にも出来れば!」
そうか、やっぱり円堂さんも人知れずあの技の特訓を続けていたんだ…たった一人で…
「…出来ますよ!円堂さんなら絶対出来ます!!」
何か思うことがあったのか、立向居は半ば反射的にその場に起き上がり、円堂に向かって大声でそう叫ぶ。
「た、立向居!お、起きていたのか!?」
「あっ…いや…すいません…」
予期せぬ事態に両手を上げて驚く円堂。一方、立向居はしまったというような表情を浮かべると共に、顔を真っ赤に染めて両手で口を塞ぐ。
「…」
普段は余程のことが無い限り動じない天然気質な円堂だが、チームメンバーの前では決して口にしないようなことを聞かれて動揺を隠せずに沈黙する円堂。しかも、それが同じGKである立向居なら尚更だろう。
「…」
後から考えてみれば一瞬のやり取りだったんだろうけど、俺にしてみれば時間が止まった様に感じられた。円堂さんも何か話さなきゃって顔をしてたけど、俺の方がガマン出来なくて…
一瞬の沈黙の後、先に沈黙を破ったのは円堂では無く立向居の方だった。
「い、いきなりこんなことを言うのもなんですが…え、円堂さんは俺にとって太陽なんです!それで、いつも俺を見守って照らしてくれて…その…俺は…大好きなんです!円堂さんが大好きなんです!」
憧れである円堂の、しかも、その眼前で話すということもあって終始に渡って緊張気味の立向居。聞く側の円堂もポカーンというような表情で立向居を見つめる。
「えっ…お前何言って…」
「はぁわわわっ!…す、すいません!!いきなり変なこと言いだして!…と、とにかく俺は、止まってる円堂さんよりも突っ走っている円堂さんが…」
「俺も好きだ」
立向居が再び意味不明な弁解をしている最中、円堂はボソリとそう呟いて立向居をギュッと抱きしめた。立向居は円堂からの突然の抱擁に、キョトンした表情を浮かべながら瞳をパチパチと瞬きさせる。
「へっ…!!」
「見っとも無い台詞聞かせちゃって悪かったな」
立向居の背中越しにそう告げる円堂。
「え、円堂さん!?」
「あぁ、いきなり抱き締めちゃったりしてゴメンな!そもそも、お前は俺に憧れているだけで…」
そう言いながら少し頬を赤く染め、すっと立向居を放す円堂。すると、円堂がしゃべり終わる前に今度は逆に立向居が円堂に勢いよく抱きついて耳元で呟く。
「愛してます…円堂さん」
「!……そっか」
立向居の対応に、円堂は一瞬ハッとした表情を浮かべた後、そっと一言告げて立向居を包み込むようにして手を回した。
湿ったユニフォームに当たる風は心地よくも少し肌寒いけど、今は円堂さんと共有しているこの感覚がたまらなく愛おしい…出来ればもう少し、もう少しだけこのまま二人っきりでいられれば…
言われる前に「きんもーっ☆」www
まだ、ズプズプヤリあってる文の方がマシか…
立向居は一人グランドを離れ、ブツブツ独り言を言いながら半壊した雷門中内を当てもなく彷徨っていた。
俺がまぐれでムゲン・ザ・ハンドを出したせいで、円堂さんがキーパーを…
円堂さんは気にするなって言ってくれたけど、今まで雷門のゴールを守ってきたのは
紛れもなく円堂さんだ。やっぱり俺には…
元々のGKである円堂を差し置いて、自分が雷門のGKになることに抵抗を感じていた立向居は、守備の要であるGKというポジションへの重圧と円堂への負目に耐えられず、監督である瞳子にGKの辞退を伝えに行こうと決意する。
「どうした?立向居?」
「!?」
瞳子の元に向かおうとしたその時、不意に背後から呼び止められた立向居。その聞き覚えのある声は、立向居が今もっとも顔を合わせたくない人物であり、尊敬する先輩でもある円堂 守の声だった。
「え、円堂さん!」
慌てて声のする方に振り返る立向居。
「お前がフラフラとグランドから離れていくのを見かけてさ…どうしたんだよ?」
「それは…その……」
「お前が雷門のGKだ」
申し訳なさそうに俯く立向居を見て、円堂はすっと立向居に接近すると、やさしくポンと立向居の肩を叩いてそう告げた。
「えっ?」
円堂の発言に驚き、立向居は俯かせた顔をバッと上げて円堂を凝視する。
どうやら、円堂さんにはバレバレだったようだ。ポジションを監督の意向でチェンジされたのにも関わらず、文句一つ言わずにチームと勝利に尽くす円堂さん。それだけでも凄いのに、俺のことまで気にかけてくれるなんて…やっぱり円堂さんはスゴイ人だ!
「気にするなって言っただろう?それに、今はエイリアの連中を倒すのが先決だ。お前には才能があるんだよ、自信を持つんだ立向居!」
立向居の両肩をがっしりと掴み、力づよく励ます円堂。
「円堂さん……ハイっ!俺、絶対あの技を完成させてみせます!」
「よし、それなら早速俺と練習だ!ガンガン行くぜ!」
「は、はいっ!よろしくお願いします!」
その後、立向居はムゲン・ザ・ハンドを会得するため、円堂は新しいシュート技の構想を完成させるために、二人はこれでもかと言うほど激しい練習を繰り返し行った。
「はぁ、はぁ…技が出ない…」
ジリジリと大地を照らす太陽の下、既に受けたシュートの数すら忘れてしまうくらいに円堂の放った数多のシュートを受けきった立向居だが、依然としてムゲン・ザ・ハンドの会得には至らなかった。また、円堂の方も従来の技を超えるような強力なシュート技を生み出すことが出来ず、結果的に二人の体力だけが削られただけという厳しい現実が残る。
「なんたって究極奥儀だ。そう簡単には会得させてくれないさ…だから、諦めないで頑張って会得しようぜ!」
思うように技を出せず、ゴールネットの前に汗だくになりながらしゃがみ込んだ立向居に、円堂はそう言いながら近づき、すっと片手を立向居に向けて差し出す。
「円堂さん…」
円堂さんだって辛いのに…俺はこの程度でヘコたれてだらしない!俺は自分自身にそう言い聞かせ、感謝の気持ちを込めながら円堂さんの手を掴んだ。
「おっと、大丈夫か立向居!?」
「こ、これぐらい…なんでも…うぅ」
円堂の補助で立ち上がった立向居だったが、既にその体力は限界に達しており、円堂の手を離した瞬間に姿勢を崩す立向井。円堂は慌てて立向居腰に手を回して立向居の身体を支える。
「無理するな。そこのベンチで少し休もう」
「す、すみません円堂さん…」
立向居は円堂に支えられるようにして近くのベンチまで運ばれ、やがてたどり着いたベンチに二人はどんっと力無く座り込む。
「うぅ…」
「立向居?おい…居……」
ベンチに座り込むや否や、いきなり円堂の方に上半身を傾ける立向居。どうやら疲労で意識が保てなくなったようだ。立向居の視界から、自分の名を叫ぶ円堂の姿がどんどん霞がかっていき、ついには完全に見えなくなると同時に意識も途切れる。
(寝ちゃったんだ………………ん?なんだろう…この暖かい感触…!
あぁ…も、もしかして円堂さんに膝枕してもらっている???)
意識が戻ったと思ったら、なんと俺は図々しくも憧れの円堂さんに膝枕してもらっていた。
ここはスグにでも起き上って謝罪するべきなんだろうけど、こんな機会は滅多に無いっていうかみなさんも居ないし…
「立向居…お前はスゴイ奴だよ」
「!?」
立向居が目覚めているとは知らず、円堂は寝ている立向居に語りかける様にして突然そう言いだすと同時に、立向居の頭をやさしく撫で始める。
え、円堂さんに頭なでなでされちゃった!感激だ!…円堂さんには悪いけど、もう少しだけこのままにさせてもらおうかな…
「…俺なんかよりずっと」
「!」
立向居の頭を撫でていた手を止め、急に顔色を曇らせ始める円堂。
「正直、お前が羨ましい。俺は何度やっても駄目だったんだ…何も掴めなかった!」
(円堂…さん?)
「ムゲン・ザ・ハンド…俺にも出来れば!」
そうか、やっぱり円堂さんも人知れずあの技の特訓を続けていたんだ…たった一人で…
「…出来ますよ!円堂さんなら絶対出来ます!!」
何か思うことがあったのか、立向居は半ば反射的にその場に起き上がり、円堂に向かって大声でそう叫ぶ。
「た、立向居!お、起きていたのか!?」
「あっ…いや…すいません…」
予期せぬ事態に両手を上げて驚く円堂。一方、立向居はしまったというような表情を浮かべると共に、顔を真っ赤に染めて両手で口を塞ぐ。
「…」
普段は余程のことが無い限り動じない天然気質な円堂だが、チームメンバーの前では決して口にしないようなことを聞かれて動揺を隠せずに沈黙する円堂。しかも、それが同じGKである立向居なら尚更だろう。
「…」
後から考えてみれば一瞬のやり取りだったんだろうけど、俺にしてみれば時間が止まった様に感じられた。円堂さんも何か話さなきゃって顔をしてたけど、俺の方がガマン出来なくて…
一瞬の沈黙の後、先に沈黙を破ったのは円堂では無く立向居の方だった。
「い、いきなりこんなことを言うのもなんですが…え、円堂さんは俺にとって太陽なんです!それで、いつも俺を見守って照らしてくれて…その…俺は…大好きなんです!円堂さんが大好きなんです!」
憧れである円堂の、しかも、その眼前で話すということもあって終始に渡って緊張気味の立向居。聞く側の円堂もポカーンというような表情で立向居を見つめる。
「えっ…お前何言って…」
「はぁわわわっ!…す、すいません!!いきなり変なこと言いだして!…と、とにかく俺は、止まってる円堂さんよりも突っ走っている円堂さんが…」
「俺も好きだ」
立向居が再び意味不明な弁解をしている最中、円堂はボソリとそう呟いて立向居をギュッと抱きしめた。立向居は円堂からの突然の抱擁に、キョトンした表情を浮かべながら瞳をパチパチと瞬きさせる。
「へっ…!!」
「見っとも無い台詞聞かせちゃって悪かったな」
立向居の背中越しにそう告げる円堂。
「え、円堂さん!?」
「あぁ、いきなり抱き締めちゃったりしてゴメンな!そもそも、お前は俺に憧れているだけで…」
そう言いながら少し頬を赤く染め、すっと立向居を放す円堂。すると、円堂がしゃべり終わる前に今度は逆に立向居が円堂に勢いよく抱きついて耳元で呟く。
「愛してます…円堂さん」
「!……そっか」
立向居の対応に、円堂は一瞬ハッとした表情を浮かべた後、そっと一言告げて立向居を包み込むようにして手を回した。
湿ったユニフォームに当たる風は心地よくも少し肌寒いけど、今は円堂さんと共有しているこの感覚がたまらなく愛おしい…出来ればもう少し、もう少しだけこのまま二人っきりでいられれば…
言われる前に「きんもーっ☆」www
まだ、ズプズプヤリあってる文の方がマシか…