アイドルになります! その1
その日、俺は昔から胸に秘めていた夢を叶える為にある芸能事務所に面接を受けに行った。だが、この面接の合否が俺の運命を「ある意味」大きく左右すること…
俺の家はハッキリ言ってド貧乏。その日の食事程度なら何とかなっていたが、ホントに最低限の生活水準しかない貧困生活。そういう訳で俺は高校進学を断念して来年の春からは近所の工場で働くことになっていた。しかし、そんな俺のつまらない人生のレールの上に、ある日を境にして分岐点が現れる。その分岐点とは、偶然俺が友人に見せてもらっていた雑誌の巻末にあった求人広告だ。そこには…
「君も明日から有名人!レッスン料無料の住み込み生活!しかも、研修中でも一律「5万円」のお給料が出ちゃいます!さぁ、今すぐお電話…」
前から芸能関係の仕事に憧れていた俺にとってその求人広告は神からの掲示に思えてならなかった。俺はその広告を見た次の日、親に一言も相談することなく自分の貯金箱と少ない私物を持って電車に飛び乗り、その芸能事務所へ…
「え~と、桃山 竜之介くんだね。…ほぉ、14歳の現役中学生か」
緊張した竜之介の座る椅子の前には、面接前に竜之介に書かせたプロフィールを食い入るように見つめる面接官らしき中年の男が椅子に腰かけていた。
「頑張りますのでよろしくお願いします!」
「いや、君の様なかわいい子は大歓迎だよ。今日から早速ここで暮らしてもらっていいかね?」
面接官は特に質問等を行うこと無く、なんと速攻で竜之介に合格を言い渡す。
「え、ってことは…合格ですか?」
「勿論だよ!あと、給料は全額君の実家に送金でいいのかな?」
「は、はい。ありがとうございます!」
呆気無いほど簡単に合格してしまった竜之介。その後、簡単な手続きを行い竜之介は早々とこの事務所で暮らすことになった。しかし、家出中の義務教育も済んでいない中学生を親の許可なしに受け入れるというのは違法な行為。それを理解した上で受け入れたということは…
「竜之介くん、これにすぐ着替えてくれる?」
案内人の男に「養成所」と書かれたフロアに連れて来られた竜之介は、男に学校で着る体操服のようなシンプルなデザインの半袖・短パンとジャージ一式を手渡され、すぐにそれに着替えるように指示される。
「え…は、はい!」
通路でいきなり体操服を渡され、さらにここでそれにすぐ着替えろと言われて戸惑ったけど、俺は特に気にもせず受け取った体操服に着替え始めた。
「中山さん!」
「?」
竜之介が着替えを始めた直後、通路の奥から誰かが慌ただしく案内人に駆け寄ってくる。それに対し、体操服に着替えようとしていた竜之介も思わず手を止めた。
「どうした?そんなに慌てて…」
「それが、監督が…」
何やら二人は竜之介に聞こえないようにヒソヒソと会話を始める。
(着替えるなら今か…)
二人の会話に省かれた竜之介は二人が話しこんでいる隙にそそくさと着替えを始め、会話の終わらぬ間に着替えを終わらせることに…やがて会話が終わったのか、先程駆け寄ってきた人物は再び来た方向に駆け出していく。
「…お待たせ竜之介くん。あれ?もう着替えちゃったの?…ってそんなことよりビックニュースだよ!」
「え?」
「監督が早速竜之介くんを撮りたいんだってさ」
何をコソコソ話していたかと思えば、どうやら急に俺を撮影したいという話だったようだ。
確かに新人の俺にはまたとないビックチャンスである。
竜之介は若干興奮ぎみに確認の意味も込めて返答した。
「えー!本当ですか?だって素人ですよ俺!!」
「自然な感じで撮りたいんじゃないかな…さぁ、行くよ」
「は、はい!」
案内人は養成所に向うのを中止すると、今度は竜之介を連れて撮影所に向って歩き出す。
突然の撮影要請に驚き慌てる竜之介だったが、その顔からは自然と笑みが漏れていた。
慌ただしい撮影所の中、竜之介は異様な格好で撮影が始まるのを待っている。
「ふぅん…うぅん…」
息苦しそうに呻き声を上げる竜之介の姿は競泳用水着に両手を後ろ手に手錠で拘束され、口にギャグを咥えさせられた上に水泳キャップを顔面に被せられた状態で牢屋の様なセットに入れられていた。
(なんでこんな恥ずかしい格好で捕まってるシーンからなんだ?早く終わらないかな…)
「よーし、撮影開始だ」
監督の合図と共に撮影が始まったのか、辺りが急に静まり返る。俺は予定通りひたすら呻き声を上げて撮影が終わるのを待った。
「うぅんーふぅんー!」
「コイツが新しい奴隷か…さぁて、楽しませてもらうぜ」
「!?」
役者のアドリブなのか、突然竜之介の腹の辺りをけり飛ばし後ろに倒す相手役者。竜之介は聞かされていた予定に無い行動に少し焦る。しかし、これからさらに事態は竜之介の想像をしていなかった悪い方向にどんどん進んでいく。
「まずはアソコからだ…」
相手役者がそう言った直後、相手役者は躊躇なく竜之介の股間部に片足を乗せ、グリグリと竜之介のモノを足裏でいやらしくこねくり回し始める。もちろんこれも竜之介に事前に知らされていない事だ。
「ふぅん!ふぅうんうぅ!!」
俺はいきなりチンコを踏みつけられて驚く同時に、もしかしたら自分はとんでもない撮影に参加してしまったのでは無いかと思い始める。だが、両手は後ろ手に手錠で固定され、口には変なボールを咥えさせられているせいで既にどうしようもない状況になっていた。
「どうだ、奴隷になって責められる気分は?」
「ふぅんぅんぅー!」
とその時、竜之介の顔面に被せられていた帽子が暴れた衝撃でズレ落ち視界が戻る。そして、ふと竜之介が監督の方に視線を向けるとニヤニヤ不気味にほほ笑む監督の姿が…
俺はその監督の様子で悟った。ここがまともな場所では無かったということを…
いつの間にかホモ向けのAVに出演させられてしまった竜之介。
次で責め書いて完結させます。(かなりハードにしようかと…