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Secret Garden 誤認
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誤認

「痛ってー」

「大丈夫かダイマル?」

「なんとか…」

俺の名前は杉原 ダイマル。翔晃男子中学校の1年生。
ちなみに俺、勉強は苦手だけど運動には結構自身があるんだぜ。
けど、今日の昼休みに角川達とサッカーした時に俺としたことが怪我しちまった…
保健の先生の話だと、どうにも午後の水泳の授業は出られそうにないそうだ。






「どうした杉原?見学か?」

ジリジリと地上を焦がすように照らす太陽の元で行われる水泳の授業。不貞腐れた表情でキラキラと輝くプールの水面を見つめていたダイマルに体育教師の大久保が話しかけてきた。

「いや、さっき転んじゃって…んで、保健の先生がプールは見学だって…」

振り返って悔しげな表情を浮かべながら大久保にそう答えるダイマル。

「そうか、ならお前にはプールサイドの掃除でもしてもらおうかな。…さぁ、さっさと水着に着替えてこい」

「うぇ?体操服じゃダメ…ですか!?」

泳げないから体操服を着て来たのに、大久保の奴は俺に水着に着替えてこいと言いやがった。

「体育委員だろ」

「…うぃーす」

ダイマルは体育委員だからという訳のわからない理由をとりあえず渋々ながらも受け入れ、急いで水着に着替えに更衣室に向う。

「上着は着てこいよ。今日は日差しが強いからな」

「は、はい」





ダイマルが更衣室に入ると既に人の気配は無かったが、小さな棚に乱雑して置かれたたくさんの制服やバックが少し前のこの場の慌ただしさを物語っていた。

「毎度だけど俺の場所消えてるし…」

俺はブツブツ文句を言いながらなんとかギュウギュウになった棚から自分のバックを発見し、その中から水着を取り出していそいそと着替え始める。

時間的に余裕が無いのと周りに誰も居ないためか、着替え始めたダイマルは堂々とパンツごと短パンをズリ下ろし、下半身の小振りで引き締まったプリプリのお尻や幼い小さなモノをプラプラと揺らしながら乱暴に水着に足を通して一気に引き上げ、仕上げにズレ落ちないように紐を固く結ぶ。

「んぅ~なんか不自然だよな…でも、どっかで見たような気がする」

半袖+水着というスタイルになったダイマルは、なんとなくだがその格好に違和感を感じていた。だが、特に服装に対して疎いダイマルにとっては些細なことなのか、「まぁ、いいや!」と済ませてそのままプールに向うことに…





「ダイマ…っておい!なんだよその格好!」

「何だよ?」

プールに戻るや否や、視線に入った俺のことをガン見してそう言う角川。

「お前、それ…ブルマみたいだぞ」

「へ?」

角川のブルマ発言に一瞬その場が凍りつく。しかし、その沈黙はその場に居合わせた数人の生徒達の大きな笑い声によってすぐさま破られた。

「本当だ!杉原の奴がブルマ履いてるぞww」

「この学校は女子禁制だww」

「ブ、ブルマなんて穿いてねーよ!お前等と同じ水着だろ!」

「いやいやダイマル。その格好はブルマ履いてるようにしか見えないってww」

俺はブルマなんて穿いた覚えはまったく無い。…でも、確かに言われてみれば小学生の頃、体育の時間に女子が穿いていたブルマとブリーフみたいな形のこの水着はそっくりだ。とりあえず俺は一時的に角川達の視線から逃れるためにその場を離れた。


「角川の奴ぅう!俺に恥かかせやがって!いや、そもそも大久保が俺にこんな格好させるから…」

「おい杉原。何をブツブツ言っている」

クラスメイト達に軽く辱められ、顔を真赤に染めながら独り言を呟くダイマルに背後から大久保が話しかける。すると、思わずダイマルは大久保の方に俯きながら振り向きこう言った。

「あっ先生。その……短パンに着替えてきても」

「はぁ?そんなことより早く準備体操を始めろ。みんなお前を待っているぞ」

「…はい」

ダイマルの些細な要求は軽く跳ねのけられ、大久保は体育委員の仕事である準備体操をクラスメイト達の前で早く行えとダイマルに催促する。そして、半ば無理やりにダイマルは準備体操を始めることになった。






「次は前屈」

「もっとそのブルマ姿をみせてくれよダイマルw」

「くっ…1・2・3…」

既に準備体操の内容は全て俺の頭の中に記憶されているが、時折投げかけられる野次につい反応してしまいグダグダな準備体操に…

「ダイマル!ブルマ似合ってるぞ~」

「2・2・3・4…」

(ブルマじゃない!ブルマなんかじゃ…)

露出度でみれば俺がこの中で一番少ない。なのに、なぜかブルマ呼ばわりされたせいでこんな惨めな思いをしなければならないなんて…着替えているときには想像もしていなかったことだ。

「おい、なんかダイマルの顔赤くねぇか?」

「確かに赤いな。ブルマって言われて意識しているのか」

「3・2・3・4…」

(…もっと聞こえないぐらいの大きさでヒソヒソ話せよ)

終始に渡ってクラスメイト達から漏れる自分を野次る雑音の中、その後なんとかダイマルは恥辱塗れの準備体操を終わらせると、いそいそとプールサイドの端にある掃除箱にモップとホースを取りに向かった。







「おーいダイマルちゃん。しっかり掃除しろよ!」

「ブルマがケツに食い込んでるぞ~」


00054.jpg



準備体操が終わって水泳の授業が始まっても度々プールからプールサイドを掃除しているダイマルへの言葉責めは続けられ、その内容もどんどん悪化していく。

「黙れ!…あーもう、そもそも日焼けがなんだ!」

徐々に本格的に女子扱いされるという屈辱的な状況に耐えられなくなったダイマルは、ついにブルマ扱いの原因である上着に手を掛け、それをプールサイドでモゾモゾと脱ぎ始める。すると、ダイマルが上着を脱いでいるのを見かけた大久保はなぜかそれを静止。

「何をしている杉原。脱いでいいとは言ってないぞ」

「でもっ!アイツ等みんなブルマって言うし…」

大久保の静止に思わず脱ぐのを止めるダイマルであったが、その表情は若干涙目になっていて、自身が女子扱いされていることを大久保に告げるダイマル。しかし、それを聞いた大久保からは想像もしていなかった返答された。

「体育委員がだらしなく体育の授業を見学しているんだぞ。いいお仕置きじゃないか」

「なっ、それじゃワザと?」

「当たり前だ」

どうやら大久保の奴は最初から俺をみんなの前で辱めるつもりだった様だ。でも、いくら俺が体育委員なのに体育の授業に出られないからってこれはあんまりの仕打ちだ。
…だけど、これ以上何を言っても無駄だと思った俺は特に何も言い返さず、大久保の気が済むまで奴の指示にしたがうことにした。

「…」

「その傷口が塞がるまで、俺の水泳の授業はその格好で見学してもらうからな」

「…はい」





その後、俺は…

夕焼けの光が射し込む更衣室。俺は朦朧とする意識の中で差し込む光の延長線上を辿りながら呆然と只時が過ぎていくのを待ち続けていた。



最近書いてないと思って無理して書くんじゃなかったよ…

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