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Secret Garden 虐げられた猫族 第二話「囚われの2匹」
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虐げられた猫族 第二話「囚われの2匹」

猫の家本館

見るからに高そうな家具や装飾品に包まれた部屋。そこはレイトの父、ロードナルの部屋だった。その部屋を訪れていたゴードンは、上質な木材と見事な金細工が施された机の椅子にドンと腰掛けている立派な顎髭が特徴のロードナルと何やら話し込んでいた。

「ゴードン。その話は本当か?」

「はい旦那様」

「…何か問題が起こる前に「あの猫」を処分しておけ」

どうやら、ゴードンはレイトとミケの関係についてロードナルに警告程度の告げ口をしに来ていた様だが、その話を聞いたロードナルは息子が猫族と親しくするに大きな危機感いだき、ゴードンにすぐさまミケを処分するようにと命令を下す。

「だ、旦那様?よろしいのですか?坊ちゃんが…」

「処分」という言葉に驚くゴードン。

「何を言うかゴードン!お前が私に警告したのだぞ?いいから処分しろ」

ゴードンの言葉にロードナルは表除を顰めて激怒すると、再度ゴードンにミケを処分しろと強い口調で言い渡した。

「…かしこまりました」








朝起きて、スグに飼育小屋に向い「おはよう」とミケに言うのが俺の日課になっていた。
でも、今日はなぜか居るハズの飼育小屋の檻にミケの姿がない。俺はミケに何かあったのだと思い、そのまま店の近くに住んでいるゴードンの家に全速力で向う。


「おはようございます坊ちゃん。こんな朝早くに何事ですか?」

血相を変えて走ってきたレイトに対し、ケロッとした顔で笑みを浮かべながらレイトに挨拶するゴードン。この時ゴードンは家の前で、朝市で手に入れた食材や酒などを荷車に積み込んで店に運ぶ準備をしていた。

「おい、猫はどうした!」

単刀直入にゴードンにミケのことを尋ねるレイト。

「何のことです坊ちゃん?」

「あの茶色い…」

「あぁ、あの猫ならもう居ませんよ」

「何?それはどういうことだ?何処にやった!!」

ゴードンのもう居ないという言葉に、レイトは思わずゴードンに激しく詰め寄よってミケのことを問いただす。

「あの猫のことはお忘れください…お願いします」

「何処にやったか聞いてるんだ!さっさと答えろ!ゴードン!!」

俺は明らかにミケの行方について何か知っているゴードンの胸倉を思いっきり掴み、大声でミケの行方を問い詰める。すると、ゴードンはついにミケの行方について語り始めた。

「は、放してください坊ちゃん…く、苦しい…がぁ…マタ、マタタビ亭ですぅう!…あの猫はマタタビ亭に」

「マタタビ亭だと!お前…」
マタタビ亭…家の店同様に猫族を使ってショーを行う飲食店だ。でも、マタタビ亭で行われるショーはどれも卑猥なものばかり。恐らくミケも無理やりHなことをさせられるに違いない。そう思った俺はゴードンに幾らでミケを売ったのかさらに聞きだし、ミケを買い戻すために必要な金貨を取りに急いで家に向って走る。

「坊ちゃん!」







「んぁあぁあ…うあぁあぁ!」

薄暗いホールの様な場所にあるステージの上で、全裸姿で両手に手錠を嵌められ、ガタイのいい上半身裸の男に尻尾を撫で回されて喘ぎ声を上げるミケ。

「猫族は尻尾も性感帯なんだよなぁ?」

そう言いながら豪勢なソファーに寄り掛かり、ニヤニヤ不気味な笑みを浮かべながら拘束されて尻尾を弄られているミケを見つめる初老の男。その男の正体はマタタビ亭のオーナー「コスタス」であり、どうやらミケを使って夜のショーの予行練習を行わせている様だ。

「離せぇ…んぁあぁぁあああ!!」

猫族の特徴であり、弱点でもある尻尾。引っ張られたり握られたりした程度では問題は無いのだが、執拗に撫で回し続けたり摩り続けたりすると、対象者に性器を刺激されているかのような感覚を与える。また、先の「獣狩り」戦争では、捕虜になった猫族の拘束方法として複数の猫族の尻尾をまとめて縛りあげるという方法が使われた。

「夜のショーでもその調子で頼むぞ」

相変わらず尻尾を撫で回され、皮の被った未成熟な性器をコスタスや他の従業員に晒しながらピクンピクンと反応させて喘ぐミケ。

「やめぇん…んぁあぁ…」

ミケが尻尾責めされているのと同じくして、ホールの目と鼻の先にあるマタタビ亭入り口では小さな小競り合いが起こっていた。

「通せ!俺はコスタスに用事があるんだ!」

騒ぎの元はミケを取り戻しにマタタビ亭を訪れたレイトあり、レイトはマタタビ亭の入口でコスタスに合わせろと屈強なガードマンに詰め寄る。

「何の騒ぎだ?」

マタタビ亭の入口付近が騒がしくなったことに何事だと部下に尋ねるコスタス。慌てて状
況の確認に向う部下。やがて部下が戻ってくると、レイトがコスタスに合わせろと騒いでいることを伝える。

「ロードナルの息子、レイトの様ですが…コスタス様にお会いしたいとか」

「んぁ…レイト?」

コスタス達の会話に出てきた「レイト」という単語にピクっと反応するミケ。

「構わん、レイトを連れてこい。…おい、客人が来る。このエロ猫を檻に戻しておけ」

レイトを招き入れることにしたコスタスは、部下にミケを檻に戻す様に命令。ミケはレイトが来ると悟って若干の抵抗を行うが、尻尾責めを行っていた男に抱き抱えられるようにして舞台裏に無理やり連れていかれた。

「ようこそレイトくん。商売敵の息子が私に何の用だね?」

ミケとすれ違うようにしてコスタスの居るホールに入ってきたレイト。その表情は穏やかでなく、終始鋭い目つきでコスタスを含む周囲の人間全てを睨み付ける。

「お前の店と家の店を一緒にするな!大体…」

「ワザワザ来たのはそんな話をするためか?」
さっさとレイトを追い出したいのか、要件だけ聞こうとするコスタス。

「いや、今日はある猫を取り返しに来た。売値の2倍の金貨を出すから返してくれ」

「猫?…あぁ、あの子か。悪いが2倍の金貨程度じゃ返せないな」

「何だと?それなら幾らで返してくれる」

「猫の家を店仕舞いしろ。それなら返してやる」

ミケを返して欲しかった猫の店を閉めろと要求してくるコスタス。その条件は奴隷一匹と交換するには到底了承できないようなケタ違いの悪質な要求だった。当然レイトはその条件を即答で拒む。

「なっ!…無理を言うな。俺の店じゃないんだぞ…」

「ふん、結構かわいいなお前」

「???」

唐突に俺をかわいいと言ってきたコスタス。俺は一瞬、コイツ何を言っているんだと思いつつも、どこか冗談では無いというコスタスの表情に悪感を抱く。

「この薬を飲んで俺の言う事を聞くなら猫を返してやる。どうだ?」

そう言ってコスタスは何処からか緑色の液体が入った瓶を取り出すと、それをレイトに差し出す。レイトはコスタスから薬を受け取ると、なんと中身も効果も何も分からない正体不明の薬を、ミケを救い出すという一心だけで一気に飲み干す。その行為は大胆で危険極まりない愚かな振る舞いとしか言いようが無い。

「うっ…約束は…守れよ」

薬を一気に飲み干した後、レイトはコスタスに向ってそう言う。

「!…奴隷一匹のために飲んだ?ふん、おもしろい奴だ」

「さぁ、言われた通り飲…うっ!な、なんだ!体が…うぅううあぁぁあああぁあ!!」

パリンッ!

レイトが手にしていた薬の空き瓶が床に落下し剛快に割れると共に、何の前触れも無く突然苦しみ出すレイト。

全身を駆け巡る説明できないくらいの痛み。こんなの生まれて初めてだった。俺はスグに立っていられなくなりその場に倒れ、床に蹲るようにして痛みを堪える。しかし、次の瞬間には意識が段々無くなって行くのを感じた。






「…ト、レイト!起きてよ、レイト!」

俺の頭に鳴り響く声…その声は俺の名前を叫ぶ声だった。しかも、その声は聞き覚えのある声で…

「んっ?俺…!!ミケ!?ここは…」

ミケに抱きかかえられるようにして眠っていたレイト。意識が戻り寝ぼけ眼でミケの無事を確認してバッと身体を置き上がらせると、レイトの視線の先にはコスタスの姿があった。

「目が覚めたかレイト…いや、子猫のレイトくんと言った方がいいかな?」

「何を…!あ、あぁ…体が…」

俺は思わず言葉を失った。なぜなら、ふと目に入った俺の身体の一部が獣化していたからである。手足の先は鼠色の毛に覆われ、手の平や足の裏にはピンク色の大きな肉球。しかも、よくよく体を探ってみると尻の少し上に尻尾、それと頭部にやわらかい感触。恐らくそれは猫耳だろう…とにかく俺の体は完全に猫族化していた。その衝撃は裸にされていることなどはどうでもよく感じられる程のものだ。

「西の森に住む「魔女」の薬の効果だ。それに貴重な薬なんだぞ?上物の美少年に飲ませ、合法的にペットとして飼おうと思い用意していたんだが…それがロードナルの息子に使う事になるとは」

半笑いしながら猫化したレイトにそう告げるコスタス。

「俺を猫にしてどうするつもりだ!それに…」

「どうする?奴隷の分際で何を言っているのだ?お前等「二匹」は今日から私の店で性商品として働くんだ」

つまり単純な結論から言うと、レイトはコスタスが前々から欲していた「人間」のペットにされてしまったということだ。それは即ちコスタスにいいように騙されたということになる。無論コスタスは端っからミケを手放すつもりは無く、たまたまミケを取り返しにきたレイトが自分好みの美少年だったことから例の薬を飲ませたに過ぎない。

「騙したな!汚いぞ!おい、コスタス!!」

「ふん、猫族との約束なんて私は知らん。さぁ、今夜のショーの予行練習を改めて再開するぞ。また「新しい猫」が手に入ったんだからな」

つい先程にレイトと交わした約束など知らないというコスタス。挙句の果てに猫化させたレイトをミケとセットでショーに出す魂胆のようだ。

「レイト…」

不安げな表情を浮かべながらレイトにピタッと寄り添うミケ。それとは真逆にコスタスを物凄い形相で睨みつけるレイト。

「くっ…」

「ふ~む、とりあえずセックスしろお前等」

唐突にその場で二匹にセックスしろと命令するコスタス。その言葉にミケは意味が分からずポカーンとしていたが、少し性知識のあるレイトは若干顔を赤く染めながらコスタスを怒鳴り付ける。

「ふざけんな!なんで俺達がそんなことしなきゃいけないんだ!大体、ミケも俺も男だぞ」

「美しい少年達の禁断の愛。そこらのアバズレ猫をステージで乱れさせるよりもよっぽどいいじゃないか」

「変態野郎…」

元々コスタスは少年愛傾向が強い人物。ショーに出す猫族は大体がメスの猫族だが、依然からかわいらしい容姿を持った少年達をショーに出そうと計画していたのだ。

「おい、さっさと始めろ。やらないとお前の友達を鞭打つぞ」

そう言ってレイトに鞭をチラつかせるコスタス。

「レイト。僕達どうなっちゃうの?」

二人の会話の意味が今一つ理解できていないミケ。ピクピクと身体を震わせながらレイトにそう尋ねる。

あんな鞭でミケがいたぶられるのを見たく無い。それに、コスタスにミケを傷つけられるくらいなら俺が…そう思った俺は意を決してミケを押し倒す。

「ミケ…少しの間我慢してくれ」

「えっ?うわっ!レイト?やぁ、うんぅ…」

ミケに覆いかぶさるようにして抱きつき接吻を行うレイト。ミケはレイトの突然の接吻に驚き混乱し、軽いパニック状態に陥りジタバタと暴れてレイトの身体を引き剥がそうとする。

「駄目ぇ…レイトぉ…」

その時、偶然にもミケは思いっきりレイトの尻尾を握ってしまった。本来ならば握られた程度は同と言う事の無い尻尾だが、尻尾の感覚に慣れていないレイトにとっては直接前立腺を刺激されたに等しいくらいの快感が身体を突き抜ける。

「ひゃ!尻尾?んぁ、ミケぇ…尻尾から手をぉん!んぁぁあぁ!」

これまで体験したことのない未知なる快感に身体をクネらせるレイト。離せと言っているのに中々尻尾から手を放そうとしないミケに対し、お返しと言わんばかりにミケの尻尾を掴んで撫で回す。

「んぁ!離してぇんレイト…変になっちゃうよぉ。んぁあぁ!」

尻尾の刺激には耐性のあるミケだが、レイトが来るまでの間に弄られていたことや、レイトと裸で抱き合い接吻するという状況で初めから興奮していたこともあり、意図も簡単にミケの尻尾も性感帯と化していた。

「ふふふ、どうやら変態はお前等の方だった様だな。さぁ、遠慮せずにどんどん抱き合って扱きあえ」

さり気無く羞恥心を煽るような言葉を投げかけるコスタス。しかし、もはや今の二匹にはコスタスやその部下達の姿は見えず、言葉も届いていないといった状態となっている。

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「はぁあぁん!ミケ、大好きぃだぁん!んぁぁあぁああぁん!」

「僕もぉん、レイトがぁん!んぁあぁあぁ!」

本能で愛し合う二匹。猫族は一度性行為を始めると周りが見えなくなるほど熱くなるというが、今の二匹はまさにそのことを証明していた。やがて、お互いの尻尾を扱き合っていた二匹の性器はムクムクと膨張を始め、あっと言う間に勃起を完了させると、二匹はお互いの勃起した性器を擦り付け合うようにして腰を振りながら抱きあう。

クチュ

「はぁん、うんぁぁあぁあぁ!はぁぁあぁあぁああん!!」

クチュ クチュ

「はぁ、はぁ…んぁ、うんぁぁあああぁああぁん!!」

チュ チュパ チュッチュ

二匹の絶叫混じりの快楽を堪能する喘ぎ声。擦り合う性器から漏れる粘着質ないやらしい音。そして、途切れることのない舌の絡み合う大人の接吻音。性知識の乏しい二人の性行為で性器の挿入は行われないものの、二匹の行為は十分にコスタスを満足させるものだった。

「…ミケぇん、うんぁぁああぁあ!」

「…レイトぉん、もっとぉんキスしてぇん」

「すばらしい!これで二匹に「ちゃんとした性知識」を学ばせれば…この店も安泰だ。…おい、このエロ猫共を夜まで檻で休ませておけ!そうそう、ちゃんとそれぞれ別の檻に入れておくんだぞ。中で続きをやられたら使いものにならんからな」

「かしこまりましたコスタス様!」

コスタスは部下に強引に二匹の性行為を止めさせ、それぞれ別の檻に監禁しろと命令する。しかし、猫族の性行為を止めるのは容易では無く、結局二人を止めるのに大人4人掛かりでやっと抱き合う二人を引き剥がしたという。



最終話に続く

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