生配信の罠 後編
翌日ー
「ん?週末?いいけど、ユウタから誘ってくるなんて珍しいな?なんかあんのかな?」
「ベ、別に何もないって!ってか、コウタが来ない週なんてないでしょ」
「確かにそうだなwまーいっか」
とりあえずコウタとの約束を取り付け、着々と計画を進めるユウタ。
約束の日は明後日であり、その間何度も配信の件をコウタに打ち明けようか悩んでいたが、結果言えないまま約束の日を迎えてしまうことに…
「おじゃましまーす」
コウタの挨拶が室内に響き渡るが返事はない、どうやらこの日もユウタの母親は仕事で家を空けている様だ。
「あれ?また配信してたのか…」
コウタが部屋に入ると、既に配信の準備は終わっていて、室内はあの日の様に薄暗くなっていた。
「そういえば俺も始めたんだけどさーなんか全然稼げないんだよなーコツ教えてくれよ」
さっきから心臓がドキドキして止まらない。コウタがなんか言ってるけど全然内容が入ってこないよぉ…
「…」
「うん?ユウタどうした?」
話しかけても上の空のユウタを心配したコウタがユウタの顔を覗き込んだ瞬間ー
「……ゴメン」
ボソッと消え入りそうな声でユウタがそう呟いた瞬間、ユウタは勢いに任せ、目の前にあるユウタの唇目掛けてスッと顔を近づけた。
そして、二人の幼い唇が重ね合い…そのまま時が止まり、一寸の空白が生まれた直後にコウタが叫んだー
「んっ!?……お、お前何!えっ?ええええ!?」
突然のユウタからの接吻に慌てて身を引くコウタ。黙って俯くユウタをコウタはキョトンとした表情で見つめていた。
この時ユウタは、自身で仕掛けていた動画配信の事などすっかり頭から飛んでいた。
そして、この接吻を冗談で誤魔化すのはやめようと決意を固め、秘めていたコウタへの思いを打ち明けるべく意を決して告白しようとする。
だがー
「急にゴメン…あのさコウタ…僕…」
「ユウタ!俺…お前のことやっぱ好きだ!」
それはコウタからの予期せぬ逆告白だった。
「…ふぁっ!?な、え?」
この時、僕は心臓が止まるかと思った。だってまさか僕らが両思いで、しかもコウタに逆告白されるなんて思ってもいなかったからだ…
意外な展開に放心状態のユウタをよそに、コウタは逆告白を続けるー
「実はずっと言い出せなくてさ…俺もお前も…まぁ男だし…でも、お前勇気あるな!まさかユウタが俺のこと好きだったなんて驚いた…スゲー嬉しかったけど」
ユウタの両肩をガッシリ掴むと、コウタはそう言って自分の想いをユウタに伝えた。
「え…あ…その…」
その言葉に、ユウタはひたすら嬉しいという思いが頭を駆け巡っていた。
ピコーン
「!?」
だが、そんな喜びも束の間、配信用にセットしていたタブレットから通知オンが流れ、その音に反応して咄嗟に近くに設置されていたタブレットを覗き込むコウタ。
「あれ、これって配信に使ってたやつだよな。」
「あ、まっ…」
ハッと我に返ったユウタが、コウタを静止しようとするが、それよりも早くコウタがそっとタブレットに触れると、画面がパッと明るくなり画面にはクマ次郎からのメッセージが表示されていた。
「なんだよこのメッセージ…おい、ユウタ!お前まさか…さっきのー」
【今のキス最高だったよwコウタくんに告られちゃったねーどうするの?】
まさかの凡ミスにより露呈してしまった隠し撮り、クマ次郎のメッセージを見てしまったコウタは激昂してしまいー
「コウタ!それは…」
「ふざけんなよ!なんでこんなこと…お前…最低だな!」
一連の出来事が仕組まれたことだったと、完全に勘違いしたコウタは、ギッとユウタを睨みつけ、そのまま黙って部屋から出て行く。
「違う待って…コウタ!」
ユウタは弁明しようとコウタを追いかけるが、どう説明したらいいのか分からず、あたふたと玄関に向かうコウタの後を追うがー
「絶交だ!…なんであんなコトしたんだよ!もう話しかけんな!」
玄関先で立ち止まり、コウタは震えた声で涙目になりながらユウタにそう告げると、そのままユウタの家を後にした。
「違うんだって…」
完全に動画配信のネタにキスされ、不快なショーのダシにされただけだと勘違いしたコウタだが、盗撮していたのは事実であり、ユウタはただ涙を流しながらコウタの去った玄関先で俯いていた。
「最悪だ…ってか…最低だよ…冗談にしてコウタとキスもしてお小遣いもゲットなんて都合のいいことしようとしたから…どうして…こんな」
ユウタは自身の浅はかな行為を反省しながらとぼとぼと自室に戻り、潜り込んだベットの布団の中で後悔の念に駆られながら泣きじゃくった。
そして、それから何度もコウタへの謝罪と説明も考えたのだが、結局答えがだせずに休み明けの月曜まで何もすることが出来なかったー
月曜日ー
「なーユウタ。お前コウタと喧嘩でもしたのか?いつもベタベタしてるくせにさー」
午前の授業が終わった頃、クラスメイトの一人が、いつもと違う二人の雰囲気を心配してユウタに声をかけてきた。
「なんだよベタベタって…別に…」
そう言って視線を逸らすユウタだが、何をするにしてもいつも一緒の二人は、実はとっくにクラスの中では既に公認カップルだったのだ。
そして、その時は唐突に訪れた。
「あっ…」
ユウタはたまたま廊下に出た際、トイレから戻ってきたコウタと意図せずばったり鉢合わせしてしまったのだ。
チラッとユウタを見ると、サッと視線を逸らして不機嫌そうな表情でその場を立ち去ろとするコウタ。
そんなコウタの態度に一瞬尻込みしてしまったが、ユウタは意を決してコウタに問いかけたー
「コウタ!…その、どうしたら許してくれる?」
「…っ!」
それを聞いたコウタは一瞬体をピクンと反応させると、背中越しにこう答えた。
「そういう話じゃないだろ」
「だ…よな。でもなんでもするから…」
機会さえ与えてくれないコウタに、ユウタは思わず感情を露わにして返答しながら咄嗟にあの日の様にコウタの手を掴んだ。
「離せよ!」
コウタはユウタの腕を振り解こうとするが、思った以上に力強く握られた手は離れない。
そもそもコウタがユウタを拒絶している最大の理由は隠し撮りの件ではなく、自分が勘違いをしてユウタに告白してしまった件を直接拒絶されるのが怖くて避けていたのだ。
だが、その予想に反してユウタは拒絶するどころか必死に自分に許しを求めているー
その様子にコウタは、少なくともあの日の告白でユウタに軽蔑されている訳ではなかったんだと気づき、少し安心した。
「どうしても許して欲しいなら、コレ持ってこいよ」
でも、盗撮の件を簡単に許すつもりもないコウタは、思わずユウタに無理難題を投げつける。
「え…それコウタがずっと欲しがってたやつ…でも、そんなの無理だよ…それってそもそもー」
コウタが許してくれる条件。それはコウタがコレクションしているカードゲームのレアカードだった。
でも、それは簡単に手に入るものじゃないカードだと知っているユウタは提示された条件に絶句する。
何故なら、コウタが盗撮の件を絶対に許さないとい意思表示に受け取ったからだ。
「そうだよ、なんでも金で解決できると思ったか?馬鹿にすんなよ……」
意地悪な要求だと分かっていながらも、それだけ自分が怒っているという意思表示をするコウタ。
だが、二人の認識のズレは大きくなる一方で、今度はユウタがそれを深読みしてしまいー
「ごめん…やっぱり無理ってことだよね…」
そう呟くと、ユウタは握っていたコウタの手を離し、その場から逃げ出した。
「ユウタ!」
どうあっても自分を許す気がないと判断したユウタには、コウタの静止する声も届いていなかった…
それ以降、その日二人が話す機会はなく放課後になってしまう。
「んーもう最悪だ……そもそも僕が最低なのが悪いんだけど…」
自宅に帰宅し、部屋のデスクに座って項垂れるユウタ。
暫くの沈黙が続いた後、学校でのことを思い出しながら、どうしてもコウタと仲なおりしたいと思うがあまり、この後ユウタは最悪の手段を選んでしまうー
「ダメ元で聞いてみようかな」
なんと、あろうことかユウタはクマ次郎にカードの件を相談してしまったのだ。
【ユウタくんって。遊技王やってたんだね。しかも、こんな高額プロモに興味あるなんて】
「うそ…マジで…なんで持ってんのこの人」
メッセージと共に添付されていたレアカードの画像。どうやらお目当てのレアカードをクマ次郎は所有している様子だった。
そして、続けてクマ次郎から送信されてきたメッセージにはとんでもない内容が記載されていた。
【どうしても欲しいなら譲ってあげるよ。ただ、直接会って24時間ユウタくんの体を私が好きにしていいのが条件だけど】
数百万クラスのカードと引き換えにクマ次郎が提示してきた常軌を逸した条件ー
会ったこともない人間に何をされるかも分からず、到底受け入れられる条件ではないのだが…
「体を好きにって…コイツ何言ってんだ…でも、コレがあればコウタが許してくれる…」
僕はそれが絶対やっちゃいけないことだと分かっていたけど、どうしてもこのチャンスを逃したくなかった。
【ユウタくんは物欲凄いねw本気なら詳細送るよ】
この人は人として最低の人間だろう。でも僕も同じぐらい最低だ…
そう、これは罰なんだ…最低な僕にピッタリのー
日頃のやり取りから、これから自分の身に起きることをある程度推測したユウタ。だが、それはコウタへの贖罪でもあると自分に言い聞かせ、あえてクマ次郎の提案を受け入れた。
「…ホント…最低だよ…」
その週の週末に罰を受ける約束をしたユウタ。
母親にはコウタの家に泊まると伝えて許可をもらい。やがてついに約束の日に…
早朝から足早に町中を駆ける一人の少年の姿があった。
「ユウタ…アイツまさか…クソ!俺がもっと早く許してやれば!」
実はコウタはこの日の朝。母親からユウタが泊まりに来る件を尋ねられ、ユウタが嘘をついて外泊する情報を掴んでいたのだ。
これは、ユウタの母親がお礼の電話をコウタの母親にしたのが発覚の原因だったのだが、頻繁に泊まりに来ていたのが仇となり、息子が自分に言い忘れただけだろと思い込んでしまったことで逆にユウタの嘘がバレる機会が失われ、結果的に事態は最悪の方向に進展していた。
「クソ!アイツ電話にも出ないしメールも見てないのかよ!」
ユウタの行き先がわからないコウタは、必死にユウタに連絡をとりながら、ユウタが家を出る前に捕まえようと走る。
「ユウタ!?」
次の瞬間、たまたま視線が向いた先にユウタらしき人影を見つけたコウタは思わず足を止めた。
遠すぎてハッキリとは見えないが、それは確かにユウタの姿だった。
「あのビルって確か今はカラだったよな。なんであんなとこに…」
ユウタが入っていたのは最近潰れた施設の跡地。そこは後日、解体される予定の無人のビルだった。
今は簡単な規制線が張られているだけなので、入ろうとすれば誰でも簡単に入れるのだ。
同時刻ー
「ここだよね。まさかこんな場所に呼び出すなんて…」
約束の日、ユウタはクマ次郎に予め指定されたビルの下まで来ていた。朝から今日のことで頭がいっぱいのユウタは、スマホに残るコウタからの大量の着信履歴に気づくこともなく…
「中には簡単に入れたけど、本当にここに居るのかな…」
外はまだ全然明るいが、人気のない無地のコンクリートだけの静寂な空間は、逆に不気味な雰囲気を漂わせていた。
そして、恐る恐る廃ビルの最上階を目指し、ユウタは黙々と非常階段を登っていく。
コツコツと音を立てながら、一段階段を上がるごとに、これから自分がクマ次郎にされるであろう卑猥な要求の想像を膨らませながらー
「ここが最上階かな…」
やがて、たどり着いた最上階。予めクマ次郎から共有されていたフロアの写真を頼りに、待ち合わせ場所に指定されていた小部屋を探すユウタ。
意外にも、最上階の内装は下層とは違い、
まだ当時の面影を感じられる状態が保たれていた。
「ここって漫画喫茶だったのかな…カラッポの本棚がいっぱいだ」
空になった大量の本棚と、区分けされた四角いブース。そこはユウタの推測通り、かつて漫画喫茶として利用されていたフロアだった。
そして、クマ次郎が指定したのは、かつて漫画喫茶の管理人室があった受付奥の小部屋。
入り口からであれば最短のなのだが、非常階段経由で入り込んだため、一番距離のある場所であった。
「この部屋かな…」
何枚か送られた写真の中にあった金属製のドアの部屋を見つけると、ユウタはゴクリと息を飲んでドアノブに手を掛けた。
不気味な金属音を立てながらもドアはすんなりと開く。
そこは、コンクリートの壁で覆われた窓もない密室で、すでに管理人室の内装撤去は完了している様子だ。
だが、そこには明らかに最近持ち込まれたと思われる簡易的に設置された照明器具と、真新しい光沢を放つ青い体操マットが設置されていた。
「やぁ、初めまして?…なのかな?ユウタくぅん」
部屋の奥からそう言いながら、上機嫌で迫ってくる巨漢の小汚い中年男。恐らく相手は男性だろうとは考えていたユウタだが、あまりにも醜い容姿に思わず顔が引き攣ってしまった。
「ク、クマ次郎さんですか?」
「そうだよ。やっと生のキミに会えて嬉しいよ。予想通り可愛い顔してるね。」
不気味に微笑みながらジリジリとユウタに迫るクマ次郎。
「ユウくんは配信してる時は顔を隠していたけど、やっぱり解析の通りだったね」
そう言いながら、クマ次郎はスマホを取り出し、ユウタの過去配信からキャプチャーした解析画像の写真をチラつかせる。
そこには、確かにユウタの顔がハッキリと写り込んでいた。
「あ…それ…消してください…あと、終わったら…約束守ってくださいね…」
ヤバイ…この人ヤバイ!どうしよう…でも、今更逃げるなんて無理だよ…画像も消して貰わないと…
危険な状況を肌で感じつつも、すでに引き返せない状況に、ユウタは怯えながらも精一杯の要求を伝えた。
「勿論だよーさぁコレに着替えようか」
クマ次郎はサラッとユウタの要望を流すと、小動物の様に小刻みにプルプルと震えるユウタの身体を、下から上まで舐め回す様に眺めながら、足元の鞄から取り出した革と金属製の塊をユウタに差し出す。
「な、これ…着るの?ってか服なのこれ?」
受け取った衣類を見ながら混乱するユウタ。なぜなら、それはどう見ても服ではなく、首輪や手足を拘束するためのベルトでしか無かったからだ。
「あの…これ、着ろって言われても」
「あーこういうの初めて?だったらおじさんが着せてあげるよ」
その場でモジモジしているユウタに対し、クマ次郎はそう言いながらユウタの身体に手を伸ばし、強引に上着を剥ぎ取ろうとする。
「やっ…やだよ!何するんだ!」
咄嗟に激昂してクマ次郎に抵抗するユウタ。しかし、圧倒的な体格差の暴力に押され、意図も容易くユウタの服は剥ぎ取られて行く。
「いいから、抵抗すると服が破けちゃうよ?ほらブリーフ裂けちゃうよ?」
「この…あっ!やだ…やだよ!!ぐっ!」
最後の砦の下着も、半ば強引に剥ぎ取られた直後、今度は冷たい革と金属の感触がユウタを襲う。
「ちょっ…離してよ!くっ…何だこれ…」
「ほら暴れない。絶対ユウくんなら似合うよ!今度配信するときはこれ着てみれば?」
一件、バラバラに見える首輪や手枷も、実は一つのベルトや鎖で繋がれたボンテージ衣装であり、ユウタはあっと言う間に首輪を嵌められ、その首輪から伸びるベルトの先の手枷に両手をそれぞれ後ろ手に拘束されてしまった。
そして、仕上げにクマ次郎はユウタに革製のアイマスクを装着させると、更に首輪に犬用のリードを取り付け乱暴にユウタの身体を床の体操マット目掛けて突き飛ばした。
「うわっ!」
「はい出来上がり!どう?プライベートも守れて感覚も倍増するからメリットばかりでしょう?」
そう言いながらスマホでマットの上のユウタを撮影し始めるクマ次郎。アイマスクはプライベートへの配慮だと言うが、そもそも撮影するなんて約束はユウタとはしていない。
「いったぁ…くっ…ふざけるな!今すぐ外してよ!ある程度はokって言ったじゃん!なんでここまでするの?」
視界を奪われたユウタは声のする方に向かってそう伝えると、ガチャガチャ音を立てながら必死に手枷を破壊しようと試みる。
しかし、本格的なSMで使用する衣装はビクともせず、ユウタがもがく度にギチギチとボンテージが少年の肉体にキツく食い込み、その絵図らはAVのワンシーンの様だった。
「ユウくん。まさかオナニー 見せて終わりとか考えてた?」
録画中のスマホ片手に、半笑いでそうユウタに尋ねるクマ次郎。
「えっ…何を…おちんちん見たいだけでしょ…いいつもそうじゃん!今回は直接見れるし…なんだったら触ってもいいよ!…だから…だから…これ取ってよ!!!」
想像を絶する事態にパニックなるユウタ。必死にクマ次郎に向かって叫ぶが、その反応自体がクマ次郎を楽しませるものでしかなかった。
「あのさ、あのカード幾らするか知ってんでしょ?それで済むわけないよね」
「す、済むも何も他に何するんだよ!キ、キスとかするの?」
「あははははは!え?なに?それ演技?冗談だよねユウくん?いいねぇ…何にしてもますます犯しがいがあるよ。君みたいな金銭感覚が狂った馬鹿ガキにはピッタリの躾だ」
自分の性器を晒して小銭を稼ぐ様な子供はロクでもないと思っていたクマ次郎だが、意外にもピュアなユウタに更に興奮し、息を荒げる。
「あ…や…やだ…ヤダァ…」
一方のユウタは恐怖で身体の震えが止まらなくなり、今度はクマ次郎から距離を取ろうと逃げようとするのだが…
「この機会に狂った金銭感覚治しておこうか?とりあえず自分の価値を再確認ということで」
「ぐっうぅ!」
そう告げながら、首輪に繋がれていたリードをグイグイと引っ張り、無理やりユウタを足元に引き寄せるクマ次郎。
そして、カチャカチャと何かを外す音がした次の瞬間、ユウタのピンク色のほっぺに醜く膨張したクマ次郎のアレが押し当てられた…
「な、なにこれ…あったかい…なに?」
「ユウくんがコレから綺麗にお掃除しないといけないモノだよ」
「そ、掃除…これ…え?」
「んっ…んっ…」
「ほら、もっと舌を動かして」
身体を拘束され、目隠しをされたユウタは、ソレが何かも理解できていないまま、クマ次郎によって無理やり鬼頭を舐めさせられていた。
「うぅ…やぁ…」
臭い…さっきから舐めさせられてるコレってなんなの?たまにピクピク動くし、気持ち悪い…
「ユウくんお掃除苦手かな?もっとお口にいっぱい入れてもいいんだよ?」
「んっ…絶対嫌だ!ってか、いつまで舐めてればいいの!もう解放してよ…」
クマ次郎の文句に反論するユウタ。
視界が遮断されていなければ、おそらくユウタの抵抗はもっと凄まじいモノだったハズだが、恐怖心もあり、その後もチロチロと舌先を使って許しが出るまでクマ次郎の肉棒に奉仕を続けた。
「ふぅ…いいねぇ…上手くなってきたよ。よしよしいい子だ」
「んっ…触るなぁ…」
次第にユウタの舌先の動きが活発になり、それに満足したクマ次郎はサラサラのユウタの頭を撫でる。
だが、褒められても嬉しくもないユウタは頭を左右に振ってそれを拒絶した。そして次の瞬間ー
バチン!という音が室内に響き渡る。
「痛い!何するんだよ!」
「何だその態度は?ご主人様に失礼だと思わないのかな?」
音の正体は、ユウタの態度にイラついたクマ次郎が、衝動的にユウタの頬を平手打ちした音だった。
ユウタを拘束し、自身の肉棒を舐めさせている行為に全能感を感じていたクマ次郎は、徐々にその卑劣な本性を剥き出しにし始め、より横暴で乱暴な態度になっていた。
「ユウくんにはキツいお仕置きが必要だね。素直に従ってれば、いっぱいオモチャで気持ちよくなってから、繋がれたのに…」
「な、なに言ってるんだ…何する気だ…」
クマ次郎はユウタの耳元でそう呟いた後、片手に持っていた撮影用のスマホを、持参していた簡易三脚に取り付け始める。
「何してんの?ねぇ!」
間近でガチャガチャと音が響き、その正体不明の音に怯えるユウタ。そんなユウタの様子をニヤニヤと見つめながらスマホを固定カメラとして撮影の準備を進めるクマ次郎。
やがて撮影の準備が整うと、クマ次郎は首輪のリードをグイっと引っ張り、ユウタを自身に引き寄せる。
「こ、今度はなにする気だぁ…」
「怖がらなくていいよ。これからユウくんはおじさんの生オナホになるだけだから」
「な、生オナホ…なにそれ…」
遠回しにユウタへ、これから犯すと伝えたクマ次郎だったが、その意味はユウタには伝わらなかった。だが、問答無用でクマ次郎は行為の準備を進める。
「ローションは要らないかな。ユウくんがコーティングしてくれたしねwユウくんの方は可哀想だけど逆らったら罰としてツバだけね」
「だからなにする気だよ!あっ!離せ!」
クマ次郎はそう言いながらユウタを背中向きにし、無理やり四つん這いの姿勢にさせると、ユウタの小さな秘部にツバを吹きかけた。
「ひゃっ!な、なに!?お尻になにしたの!?」
突然、肛門付近に感じた不快感に思わず声をあげるユウタ。そして、その不快感は次の瞬間にはクマ次郎の指によって肛門全体にヌチャヌチャと広げられることに。
「くっ…そんなとこに…なんで」
「あれ?ユウくんエッチだからなんとなく知ってるんじゃないの?さっきだって何だかんだでオジサンのチンチン舐めてくれてたしw」
「はっ…おえぇええええ!!ゲホ…オェえ…」
クマ次郎との会話から、さっきまで自分が舐めさせられていたのがクマ次郎のアレだったと知った瞬間、とてつもない吐き気を催すユウタ。
実際に嘔吐物が出たわけではないが、必死に口内に残る感触をかき消そうとする。
「うっ…サイアクだ…オェえぇ…」
「あーショックだな。そこまでされると本当に辛いよ…ご主人様に失礼でしょ」
「ふざけるな!何がご主人様だ!僕はお前のペットじゃないぞ!」
「んー確かに違うね。ユウくんは生オナホ性奴隷の方が相応わしいかな」
「ど、奴隷?」
「そうだね。そして、これからご主人様のチンチンを奴隷のココにぶち込むんだよ」
「んっ!やっ!」
そう言いながら、クマ次郎は唾液塗れになったユウタの肛門の筋をジュルっと言う粘着質な音をたてながら人差し指指で撫で回す。
「ヤダァ…ヤダァ…そんなの無理だって…お願いじまずぅ…ゆるじでぇ…」
「今更無理でしょ、何だかんだでオジサンも限界だからねっ!」
泣き叫ぶユウタをよそに、無慈悲にもクマ次郎はユウタの肛門目掛け、自身の肉棒を押し付けようとした。
「助けてコウタぁぁああああ!!!!!」
何故か分からないけど、僕は最後にコウタに助けを求めていた。こういう時って親とかなんだろうけど、コウタと一緒に過ごした時間は誰よりも長くて大切で…だから僕は最後にコウタの名前を叫んだー
「コウタ?あーあの友達の…」
ユウタの叫んだ名前に一瞬クマ次郎の身体が止まった。そして、それと同時に管理人室の扉が勢いよく開かれた。
バンっ!
「ハァ…ハァ……ユウタ…無事か!?」
「あっ…コウタ?コウタなの!?」
目隠し越しでも判るその声は、まさしくコウタのものだった。
ユウタの居場所が判らず、下層からしらみ潰しに各階を探索してきたせいか、コウタの息は荒々しかったが、なんとか親友の危機に間に合ったのである。
「お前さぁ…電話出ろよなぁ…んでオッサン!この礼はたっぷりしてやるから覚悟しろよ…」
そして、この後二人は…
ー完ー
これからという感じですがここで終了です。
この後、コウタも捕まって二人でホモショタAV撮影か、オッサンを撃退して、家で反省会兼のあまあまエロルートか悩みましたが…書ききれなかった!
「ん?週末?いいけど、ユウタから誘ってくるなんて珍しいな?なんかあんのかな?」
「ベ、別に何もないって!ってか、コウタが来ない週なんてないでしょ」
「確かにそうだなwまーいっか」
とりあえずコウタとの約束を取り付け、着々と計画を進めるユウタ。
約束の日は明後日であり、その間何度も配信の件をコウタに打ち明けようか悩んでいたが、結果言えないまま約束の日を迎えてしまうことに…
「おじゃましまーす」
コウタの挨拶が室内に響き渡るが返事はない、どうやらこの日もユウタの母親は仕事で家を空けている様だ。
「あれ?また配信してたのか…」
コウタが部屋に入ると、既に配信の準備は終わっていて、室内はあの日の様に薄暗くなっていた。
「そういえば俺も始めたんだけどさーなんか全然稼げないんだよなーコツ教えてくれよ」
さっきから心臓がドキドキして止まらない。コウタがなんか言ってるけど全然内容が入ってこないよぉ…
「…」
「うん?ユウタどうした?」
話しかけても上の空のユウタを心配したコウタがユウタの顔を覗き込んだ瞬間ー
「……ゴメン」
ボソッと消え入りそうな声でユウタがそう呟いた瞬間、ユウタは勢いに任せ、目の前にあるユウタの唇目掛けてスッと顔を近づけた。
そして、二人の幼い唇が重ね合い…そのまま時が止まり、一寸の空白が生まれた直後にコウタが叫んだー
「んっ!?……お、お前何!えっ?ええええ!?」
突然のユウタからの接吻に慌てて身を引くコウタ。黙って俯くユウタをコウタはキョトンとした表情で見つめていた。
この時ユウタは、自身で仕掛けていた動画配信の事などすっかり頭から飛んでいた。
そして、この接吻を冗談で誤魔化すのはやめようと決意を固め、秘めていたコウタへの思いを打ち明けるべく意を決して告白しようとする。
だがー
「急にゴメン…あのさコウタ…僕…」
「ユウタ!俺…お前のことやっぱ好きだ!」
それはコウタからの予期せぬ逆告白だった。
「…ふぁっ!?な、え?」
この時、僕は心臓が止まるかと思った。だってまさか僕らが両思いで、しかもコウタに逆告白されるなんて思ってもいなかったからだ…
意外な展開に放心状態のユウタをよそに、コウタは逆告白を続けるー
「実はずっと言い出せなくてさ…俺もお前も…まぁ男だし…でも、お前勇気あるな!まさかユウタが俺のこと好きだったなんて驚いた…スゲー嬉しかったけど」
ユウタの両肩をガッシリ掴むと、コウタはそう言って自分の想いをユウタに伝えた。
「え…あ…その…」
その言葉に、ユウタはひたすら嬉しいという思いが頭を駆け巡っていた。
ピコーン
「!?」
だが、そんな喜びも束の間、配信用にセットしていたタブレットから通知オンが流れ、その音に反応して咄嗟に近くに設置されていたタブレットを覗き込むコウタ。
「あれ、これって配信に使ってたやつだよな。」
「あ、まっ…」
ハッと我に返ったユウタが、コウタを静止しようとするが、それよりも早くコウタがそっとタブレットに触れると、画面がパッと明るくなり画面にはクマ次郎からのメッセージが表示されていた。
「なんだよこのメッセージ…おい、ユウタ!お前まさか…さっきのー」
【今のキス最高だったよwコウタくんに告られちゃったねーどうするの?】
まさかの凡ミスにより露呈してしまった隠し撮り、クマ次郎のメッセージを見てしまったコウタは激昂してしまいー
「コウタ!それは…」
「ふざけんなよ!なんでこんなこと…お前…最低だな!」
一連の出来事が仕組まれたことだったと、完全に勘違いしたコウタは、ギッとユウタを睨みつけ、そのまま黙って部屋から出て行く。
「違う待って…コウタ!」
ユウタは弁明しようとコウタを追いかけるが、どう説明したらいいのか分からず、あたふたと玄関に向かうコウタの後を追うがー
「絶交だ!…なんであんなコトしたんだよ!もう話しかけんな!」
玄関先で立ち止まり、コウタは震えた声で涙目になりながらユウタにそう告げると、そのままユウタの家を後にした。
「違うんだって…」
完全に動画配信のネタにキスされ、不快なショーのダシにされただけだと勘違いしたコウタだが、盗撮していたのは事実であり、ユウタはただ涙を流しながらコウタの去った玄関先で俯いていた。
「最悪だ…ってか…最低だよ…冗談にしてコウタとキスもしてお小遣いもゲットなんて都合のいいことしようとしたから…どうして…こんな」
ユウタは自身の浅はかな行為を反省しながらとぼとぼと自室に戻り、潜り込んだベットの布団の中で後悔の念に駆られながら泣きじゃくった。
そして、それから何度もコウタへの謝罪と説明も考えたのだが、結局答えがだせずに休み明けの月曜まで何もすることが出来なかったー
月曜日ー
「なーユウタ。お前コウタと喧嘩でもしたのか?いつもベタベタしてるくせにさー」
午前の授業が終わった頃、クラスメイトの一人が、いつもと違う二人の雰囲気を心配してユウタに声をかけてきた。
「なんだよベタベタって…別に…」
そう言って視線を逸らすユウタだが、何をするにしてもいつも一緒の二人は、実はとっくにクラスの中では既に公認カップルだったのだ。
そして、その時は唐突に訪れた。
「あっ…」
ユウタはたまたま廊下に出た際、トイレから戻ってきたコウタと意図せずばったり鉢合わせしてしまったのだ。
チラッとユウタを見ると、サッと視線を逸らして不機嫌そうな表情でその場を立ち去ろとするコウタ。
そんなコウタの態度に一瞬尻込みしてしまったが、ユウタは意を決してコウタに問いかけたー
「コウタ!…その、どうしたら許してくれる?」
「…っ!」
それを聞いたコウタは一瞬体をピクンと反応させると、背中越しにこう答えた。
「そういう話じゃないだろ」
「だ…よな。でもなんでもするから…」
機会さえ与えてくれないコウタに、ユウタは思わず感情を露わにして返答しながら咄嗟にあの日の様にコウタの手を掴んだ。
「離せよ!」
コウタはユウタの腕を振り解こうとするが、思った以上に力強く握られた手は離れない。
そもそもコウタがユウタを拒絶している最大の理由は隠し撮りの件ではなく、自分が勘違いをしてユウタに告白してしまった件を直接拒絶されるのが怖くて避けていたのだ。
だが、その予想に反してユウタは拒絶するどころか必死に自分に許しを求めているー
その様子にコウタは、少なくともあの日の告白でユウタに軽蔑されている訳ではなかったんだと気づき、少し安心した。
「どうしても許して欲しいなら、コレ持ってこいよ」
でも、盗撮の件を簡単に許すつもりもないコウタは、思わずユウタに無理難題を投げつける。
「え…それコウタがずっと欲しがってたやつ…でも、そんなの無理だよ…それってそもそもー」
コウタが許してくれる条件。それはコウタがコレクションしているカードゲームのレアカードだった。
でも、それは簡単に手に入るものじゃないカードだと知っているユウタは提示された条件に絶句する。
何故なら、コウタが盗撮の件を絶対に許さないとい意思表示に受け取ったからだ。
「そうだよ、なんでも金で解決できると思ったか?馬鹿にすんなよ……」
意地悪な要求だと分かっていながらも、それだけ自分が怒っているという意思表示をするコウタ。
だが、二人の認識のズレは大きくなる一方で、今度はユウタがそれを深読みしてしまいー
「ごめん…やっぱり無理ってことだよね…」
そう呟くと、ユウタは握っていたコウタの手を離し、その場から逃げ出した。
「ユウタ!」
どうあっても自分を許す気がないと判断したユウタには、コウタの静止する声も届いていなかった…
それ以降、その日二人が話す機会はなく放課後になってしまう。
「んーもう最悪だ……そもそも僕が最低なのが悪いんだけど…」
自宅に帰宅し、部屋のデスクに座って項垂れるユウタ。
暫くの沈黙が続いた後、学校でのことを思い出しながら、どうしてもコウタと仲なおりしたいと思うがあまり、この後ユウタは最悪の手段を選んでしまうー
「ダメ元で聞いてみようかな」
なんと、あろうことかユウタはクマ次郎にカードの件を相談してしまったのだ。
【ユウタくんって。遊技王やってたんだね。しかも、こんな高額プロモに興味あるなんて】
「うそ…マジで…なんで持ってんのこの人」
メッセージと共に添付されていたレアカードの画像。どうやらお目当てのレアカードをクマ次郎は所有している様子だった。
そして、続けてクマ次郎から送信されてきたメッセージにはとんでもない内容が記載されていた。
【どうしても欲しいなら譲ってあげるよ。ただ、直接会って24時間ユウタくんの体を私が好きにしていいのが条件だけど】
数百万クラスのカードと引き換えにクマ次郎が提示してきた常軌を逸した条件ー
会ったこともない人間に何をされるかも分からず、到底受け入れられる条件ではないのだが…
「体を好きにって…コイツ何言ってんだ…でも、コレがあればコウタが許してくれる…」
僕はそれが絶対やっちゃいけないことだと分かっていたけど、どうしてもこのチャンスを逃したくなかった。
【ユウタくんは物欲凄いねw本気なら詳細送るよ】
この人は人として最低の人間だろう。でも僕も同じぐらい最低だ…
そう、これは罰なんだ…最低な僕にピッタリのー
日頃のやり取りから、これから自分の身に起きることをある程度推測したユウタ。だが、それはコウタへの贖罪でもあると自分に言い聞かせ、あえてクマ次郎の提案を受け入れた。
「…ホント…最低だよ…」
その週の週末に罰を受ける約束をしたユウタ。
母親にはコウタの家に泊まると伝えて許可をもらい。やがてついに約束の日に…
早朝から足早に町中を駆ける一人の少年の姿があった。
「ユウタ…アイツまさか…クソ!俺がもっと早く許してやれば!」
実はコウタはこの日の朝。母親からユウタが泊まりに来る件を尋ねられ、ユウタが嘘をついて外泊する情報を掴んでいたのだ。
これは、ユウタの母親がお礼の電話をコウタの母親にしたのが発覚の原因だったのだが、頻繁に泊まりに来ていたのが仇となり、息子が自分に言い忘れただけだろと思い込んでしまったことで逆にユウタの嘘がバレる機会が失われ、結果的に事態は最悪の方向に進展していた。
「クソ!アイツ電話にも出ないしメールも見てないのかよ!」
ユウタの行き先がわからないコウタは、必死にユウタに連絡をとりながら、ユウタが家を出る前に捕まえようと走る。
「ユウタ!?」
次の瞬間、たまたま視線が向いた先にユウタらしき人影を見つけたコウタは思わず足を止めた。
遠すぎてハッキリとは見えないが、それは確かにユウタの姿だった。
「あのビルって確か今はカラだったよな。なんであんなとこに…」
ユウタが入っていたのは最近潰れた施設の跡地。そこは後日、解体される予定の無人のビルだった。
今は簡単な規制線が張られているだけなので、入ろうとすれば誰でも簡単に入れるのだ。
同時刻ー
「ここだよね。まさかこんな場所に呼び出すなんて…」
約束の日、ユウタはクマ次郎に予め指定されたビルの下まで来ていた。朝から今日のことで頭がいっぱいのユウタは、スマホに残るコウタからの大量の着信履歴に気づくこともなく…
「中には簡単に入れたけど、本当にここに居るのかな…」
外はまだ全然明るいが、人気のない無地のコンクリートだけの静寂な空間は、逆に不気味な雰囲気を漂わせていた。
そして、恐る恐る廃ビルの最上階を目指し、ユウタは黙々と非常階段を登っていく。
コツコツと音を立てながら、一段階段を上がるごとに、これから自分がクマ次郎にされるであろう卑猥な要求の想像を膨らませながらー
「ここが最上階かな…」
やがて、たどり着いた最上階。予めクマ次郎から共有されていたフロアの写真を頼りに、待ち合わせ場所に指定されていた小部屋を探すユウタ。
意外にも、最上階の内装は下層とは違い、
まだ当時の面影を感じられる状態が保たれていた。
「ここって漫画喫茶だったのかな…カラッポの本棚がいっぱいだ」
空になった大量の本棚と、区分けされた四角いブース。そこはユウタの推測通り、かつて漫画喫茶として利用されていたフロアだった。
そして、クマ次郎が指定したのは、かつて漫画喫茶の管理人室があった受付奥の小部屋。
入り口からであれば最短のなのだが、非常階段経由で入り込んだため、一番距離のある場所であった。
「この部屋かな…」
何枚か送られた写真の中にあった金属製のドアの部屋を見つけると、ユウタはゴクリと息を飲んでドアノブに手を掛けた。
不気味な金属音を立てながらもドアはすんなりと開く。
そこは、コンクリートの壁で覆われた窓もない密室で、すでに管理人室の内装撤去は完了している様子だ。
だが、そこには明らかに最近持ち込まれたと思われる簡易的に設置された照明器具と、真新しい光沢を放つ青い体操マットが設置されていた。
「やぁ、初めまして?…なのかな?ユウタくぅん」
部屋の奥からそう言いながら、上機嫌で迫ってくる巨漢の小汚い中年男。恐らく相手は男性だろうとは考えていたユウタだが、あまりにも醜い容姿に思わず顔が引き攣ってしまった。
「ク、クマ次郎さんですか?」
「そうだよ。やっと生のキミに会えて嬉しいよ。予想通り可愛い顔してるね。」
不気味に微笑みながらジリジリとユウタに迫るクマ次郎。
「ユウくんは配信してる時は顔を隠していたけど、やっぱり解析の通りだったね」
そう言いながら、クマ次郎はスマホを取り出し、ユウタの過去配信からキャプチャーした解析画像の写真をチラつかせる。
そこには、確かにユウタの顔がハッキリと写り込んでいた。
「あ…それ…消してください…あと、終わったら…約束守ってくださいね…」
ヤバイ…この人ヤバイ!どうしよう…でも、今更逃げるなんて無理だよ…画像も消して貰わないと…
危険な状況を肌で感じつつも、すでに引き返せない状況に、ユウタは怯えながらも精一杯の要求を伝えた。
「勿論だよーさぁコレに着替えようか」
クマ次郎はサラッとユウタの要望を流すと、小動物の様に小刻みにプルプルと震えるユウタの身体を、下から上まで舐め回す様に眺めながら、足元の鞄から取り出した革と金属製の塊をユウタに差し出す。
「な、これ…着るの?ってか服なのこれ?」
受け取った衣類を見ながら混乱するユウタ。なぜなら、それはどう見ても服ではなく、首輪や手足を拘束するためのベルトでしか無かったからだ。
「あの…これ、着ろって言われても」
「あーこういうの初めて?だったらおじさんが着せてあげるよ」
その場でモジモジしているユウタに対し、クマ次郎はそう言いながらユウタの身体に手を伸ばし、強引に上着を剥ぎ取ろうとする。
「やっ…やだよ!何するんだ!」
咄嗟に激昂してクマ次郎に抵抗するユウタ。しかし、圧倒的な体格差の暴力に押され、意図も容易くユウタの服は剥ぎ取られて行く。
「いいから、抵抗すると服が破けちゃうよ?ほらブリーフ裂けちゃうよ?」
「この…あっ!やだ…やだよ!!ぐっ!」
最後の砦の下着も、半ば強引に剥ぎ取られた直後、今度は冷たい革と金属の感触がユウタを襲う。
「ちょっ…離してよ!くっ…何だこれ…」
「ほら暴れない。絶対ユウくんなら似合うよ!今度配信するときはこれ着てみれば?」
一件、バラバラに見える首輪や手枷も、実は一つのベルトや鎖で繋がれたボンテージ衣装であり、ユウタはあっと言う間に首輪を嵌められ、その首輪から伸びるベルトの先の手枷に両手をそれぞれ後ろ手に拘束されてしまった。
そして、仕上げにクマ次郎はユウタに革製のアイマスクを装着させると、更に首輪に犬用のリードを取り付け乱暴にユウタの身体を床の体操マット目掛けて突き飛ばした。
「うわっ!」
「はい出来上がり!どう?プライベートも守れて感覚も倍増するからメリットばかりでしょう?」
そう言いながらスマホでマットの上のユウタを撮影し始めるクマ次郎。アイマスクはプライベートへの配慮だと言うが、そもそも撮影するなんて約束はユウタとはしていない。
「いったぁ…くっ…ふざけるな!今すぐ外してよ!ある程度はokって言ったじゃん!なんでここまでするの?」
視界を奪われたユウタは声のする方に向かってそう伝えると、ガチャガチャ音を立てながら必死に手枷を破壊しようと試みる。
しかし、本格的なSMで使用する衣装はビクともせず、ユウタがもがく度にギチギチとボンテージが少年の肉体にキツく食い込み、その絵図らはAVのワンシーンの様だった。
「ユウくん。まさかオナニー 見せて終わりとか考えてた?」
録画中のスマホ片手に、半笑いでそうユウタに尋ねるクマ次郎。
「えっ…何を…おちんちん見たいだけでしょ…いいつもそうじゃん!今回は直接見れるし…なんだったら触ってもいいよ!…だから…だから…これ取ってよ!!!」
想像を絶する事態にパニックなるユウタ。必死にクマ次郎に向かって叫ぶが、その反応自体がクマ次郎を楽しませるものでしかなかった。
「あのさ、あのカード幾らするか知ってんでしょ?それで済むわけないよね」
「す、済むも何も他に何するんだよ!キ、キスとかするの?」
「あははははは!え?なに?それ演技?冗談だよねユウくん?いいねぇ…何にしてもますます犯しがいがあるよ。君みたいな金銭感覚が狂った馬鹿ガキにはピッタリの躾だ」
自分の性器を晒して小銭を稼ぐ様な子供はロクでもないと思っていたクマ次郎だが、意外にもピュアなユウタに更に興奮し、息を荒げる。
「あ…や…やだ…ヤダァ…」
一方のユウタは恐怖で身体の震えが止まらなくなり、今度はクマ次郎から距離を取ろうと逃げようとするのだが…
「この機会に狂った金銭感覚治しておこうか?とりあえず自分の価値を再確認ということで」
「ぐっうぅ!」
そう告げながら、首輪に繋がれていたリードをグイグイと引っ張り、無理やりユウタを足元に引き寄せるクマ次郎。
そして、カチャカチャと何かを外す音がした次の瞬間、ユウタのピンク色のほっぺに醜く膨張したクマ次郎のアレが押し当てられた…
「な、なにこれ…あったかい…なに?」
「ユウくんがコレから綺麗にお掃除しないといけないモノだよ」
「そ、掃除…これ…え?」
「んっ…んっ…」
「ほら、もっと舌を動かして」
身体を拘束され、目隠しをされたユウタは、ソレが何かも理解できていないまま、クマ次郎によって無理やり鬼頭を舐めさせられていた。
「うぅ…やぁ…」
臭い…さっきから舐めさせられてるコレってなんなの?たまにピクピク動くし、気持ち悪い…
「ユウくんお掃除苦手かな?もっとお口にいっぱい入れてもいいんだよ?」
「んっ…絶対嫌だ!ってか、いつまで舐めてればいいの!もう解放してよ…」
クマ次郎の文句に反論するユウタ。
視界が遮断されていなければ、おそらくユウタの抵抗はもっと凄まじいモノだったハズだが、恐怖心もあり、その後もチロチロと舌先を使って許しが出るまでクマ次郎の肉棒に奉仕を続けた。
「ふぅ…いいねぇ…上手くなってきたよ。よしよしいい子だ」
「んっ…触るなぁ…」
次第にユウタの舌先の動きが活発になり、それに満足したクマ次郎はサラサラのユウタの頭を撫でる。
だが、褒められても嬉しくもないユウタは頭を左右に振ってそれを拒絶した。そして次の瞬間ー
バチン!という音が室内に響き渡る。
「痛い!何するんだよ!」
「何だその態度は?ご主人様に失礼だと思わないのかな?」
音の正体は、ユウタの態度にイラついたクマ次郎が、衝動的にユウタの頬を平手打ちした音だった。
ユウタを拘束し、自身の肉棒を舐めさせている行為に全能感を感じていたクマ次郎は、徐々にその卑劣な本性を剥き出しにし始め、より横暴で乱暴な態度になっていた。
「ユウくんにはキツいお仕置きが必要だね。素直に従ってれば、いっぱいオモチャで気持ちよくなってから、繋がれたのに…」
「な、なに言ってるんだ…何する気だ…」
クマ次郎はユウタの耳元でそう呟いた後、片手に持っていた撮影用のスマホを、持参していた簡易三脚に取り付け始める。
「何してんの?ねぇ!」
間近でガチャガチャと音が響き、その正体不明の音に怯えるユウタ。そんなユウタの様子をニヤニヤと見つめながらスマホを固定カメラとして撮影の準備を進めるクマ次郎。
やがて撮影の準備が整うと、クマ次郎は首輪のリードをグイっと引っ張り、ユウタを自身に引き寄せる。
「こ、今度はなにする気だぁ…」
「怖がらなくていいよ。これからユウくんはおじさんの生オナホになるだけだから」
「な、生オナホ…なにそれ…」
遠回しにユウタへ、これから犯すと伝えたクマ次郎だったが、その意味はユウタには伝わらなかった。だが、問答無用でクマ次郎は行為の準備を進める。
「ローションは要らないかな。ユウくんがコーティングしてくれたしねwユウくんの方は可哀想だけど逆らったら罰としてツバだけね」
「だからなにする気だよ!あっ!離せ!」
クマ次郎はそう言いながらユウタを背中向きにし、無理やり四つん這いの姿勢にさせると、ユウタの小さな秘部にツバを吹きかけた。
「ひゃっ!な、なに!?お尻になにしたの!?」
突然、肛門付近に感じた不快感に思わず声をあげるユウタ。そして、その不快感は次の瞬間にはクマ次郎の指によって肛門全体にヌチャヌチャと広げられることに。
「くっ…そんなとこに…なんで」
「あれ?ユウくんエッチだからなんとなく知ってるんじゃないの?さっきだって何だかんだでオジサンのチンチン舐めてくれてたしw」
「はっ…おえぇええええ!!ゲホ…オェえ…」
クマ次郎との会話から、さっきまで自分が舐めさせられていたのがクマ次郎のアレだったと知った瞬間、とてつもない吐き気を催すユウタ。
実際に嘔吐物が出たわけではないが、必死に口内に残る感触をかき消そうとする。
「うっ…サイアクだ…オェえぇ…」
「あーショックだな。そこまでされると本当に辛いよ…ご主人様に失礼でしょ」
「ふざけるな!何がご主人様だ!僕はお前のペットじゃないぞ!」
「んー確かに違うね。ユウくんは生オナホ性奴隷の方が相応わしいかな」
「ど、奴隷?」
「そうだね。そして、これからご主人様のチンチンを奴隷のココにぶち込むんだよ」
「んっ!やっ!」
そう言いながら、クマ次郎は唾液塗れになったユウタの肛門の筋をジュルっと言う粘着質な音をたてながら人差し指指で撫で回す。
「ヤダァ…ヤダァ…そんなの無理だって…お願いじまずぅ…ゆるじでぇ…」
「今更無理でしょ、何だかんだでオジサンも限界だからねっ!」
泣き叫ぶユウタをよそに、無慈悲にもクマ次郎はユウタの肛門目掛け、自身の肉棒を押し付けようとした。
「助けてコウタぁぁああああ!!!!!」
何故か分からないけど、僕は最後にコウタに助けを求めていた。こういう時って親とかなんだろうけど、コウタと一緒に過ごした時間は誰よりも長くて大切で…だから僕は最後にコウタの名前を叫んだー
「コウタ?あーあの友達の…」
ユウタの叫んだ名前に一瞬クマ次郎の身体が止まった。そして、それと同時に管理人室の扉が勢いよく開かれた。
バンっ!
「ハァ…ハァ……ユウタ…無事か!?」
「あっ…コウタ?コウタなの!?」
目隠し越しでも判るその声は、まさしくコウタのものだった。
ユウタの居場所が判らず、下層からしらみ潰しに各階を探索してきたせいか、コウタの息は荒々しかったが、なんとか親友の危機に間に合ったのである。
「お前さぁ…電話出ろよなぁ…んでオッサン!この礼はたっぷりしてやるから覚悟しろよ…」
そして、この後二人は…
ー完ー
これからという感じですがここで終了です。
この後、コウタも捕まって二人でホモショタAV撮影か、オッサンを撃退して、家で反省会兼のあまあまエロルートか悩みましたが…書ききれなかった!