王子調教 第二話「罪人ルーシュ」
たった一日という短期間で王宮を掌握したルーカス。これは、ルーカス自身が随分前から買収出来そうな貴族や騎士達を抱え込んでいたという根回しがあってこそ成立した謀反だ。
無論、その代償として新たに再編された重鎮達はどれもこれも信用できない人物ばかりなのだが…
ギシギシ ギシギシ
どうしてこんなことになってしまったんだろう…凶作でもなければ国民が飢えている訳でもない。そもそも父上の政策は間違ってなんか…
ルーシュは簡素な護送車の上に乗せられた鉄格子の中で、昨日の様に股間を隠しながらルーカスの謀反が成立した理由を考える。しかし、考えれば考えるほどその理由は分からずにいた。
そもそも、ルーシュは今回の謀反が「国民の総意」で行われたものだと思い込んでいる。だが、真実は金や権力を欲する私欲で大勢の家臣達や騎士達が王を裏切ったことが発端で起きた事だ。…身内を信用し過ぎるのを考えモノである。現に王室が滅亡したのだから…
「この糞王子!」
「えっ?」
「私達をずっと騙していたのね!」
「お前なんか死ね!」
「見ろよ!アイツ裸だぜ!ざまーみろ」
「なんで…」
「腐った王族は皆殺しだ!」
ルーシュを乗せた護送車が街の広場を通過して裁判所に向う際、道中に集まっていた民衆は護送車が来るや否やルーシュを一斉に罵倒し始める。ルーシュ自身もなぜ自分が責められているのか皆目見当もつかない様子だ。
俺はこんなに国民に嫌われていたのか?一体俺が何を…それとも、俺は自分でも知らないうちにみんなに酷いことを???あぁ、教えてください父上、母上…
その時、ツーッとルーシュの瞳から一筋の涙がこぼれ落ちた。
ところで、なぜ集まった民衆が挙ってルーシュを罵倒したのかというと、やはりこれもルーカスの計略である。ルーカスは買収した貴族達に前々からある噂を城下町に流すようにと働きかけていたのだ。その噂とは「現国王とその家族は国民から必要以上に税金を巻き上げ、クルゾア城では連日のように豪勢な宴会が開かれている」と言う様な噂であり、さらにルーカスはその噂に現実味を帯びさせるため王に極秘で税金を引き上げるという工作まで行った。その結果、王の知らぬところで国民達の王室への不満は日に日に高まって行き、ついに暴動が起きたのだ。
(ちなみにルーカスはその暴動を巧みに利用し、護衛隊と親衛隊の人員を割くことにも成功した。また、過分に徴収した税金は貴族と騎士達を買収するのに使用するという無駄の無さ)
やがて護送車はルーシュを罵倒しに集まっていた民衆で埋め尽くされた広場を抜け、裁判所に到着した。
「さぁ、降りるんだ」
「…」
ルーシュの入れられていた鉄格子の扉が開けられ、護衛兵がルーシュに降りてこいと命令
する。すると、ルーシュは無言で片手を股間に当てながらゆっくりと護送車から降りてきた。
「その状態なら手錠は不要だな。よし、裁判所に入るぞ」
「うぅ…」
股間を隠す両手が手錠代わりだと判断したのか、護衛兵はルーシュを特に拘束などはせずに裁判所に連行する。トボトボと丸裸で歩かされるルーシュの顔は恥ずかしさのあまり真っ赤に染まり、終始顔も俯かせていた。
「まったく、ボロ布でもいいから着せてあげればいいのに。まぁ、俺等の税金使って贅沢三昧していたんだからしょうがないか」
ルーシュの少し後ろを歩いていた護衛兵がブツブツそう呟く。
全裸で裁判に出廷させるというのは前代未聞のことだが、それ以上に王族が裁かれるということ自体が前代未聞の事態だ。この日に開かれた裁判はクルゾア国の全ての家臣と将軍達が集う大規模なものであり、もちろんその中にルーカスの姿もあった。
「皆の怒る気持ちはもっともだ!しかし、ルーシュは王族と言ってもまだ12歳の子供。殺すのはあまりにも可哀想じゃありませんか。そこで、私はルーシュを奴隷として城で働かせることをご提案します」
大きな円卓の中央には全裸のルーシュとそれを補佐する兵士が一人。そして、ルーシュを囲むようにして円卓の席につくクルゾア国の重鎮達。
裁判は既にルーシュの今後の処遇についての話し合いに移行しており、その間ルーシュは裁判が始まってから一度も発言を許されることは無く、何か口に出して発言しようとすると、すぐ隣にいる兵士にビンタされるという不当な扱われ方をしていた。
「なっ!お前の奴隷になるくらいなら死んだ方がマ…」
「黙れ!
ピシッ!
ルーカスの提案に声を荒げて反抗するルーシュだが、喋り終わる前に再び兵士のビンタがルーシュの左頬を直撃する。これで兵士に叩かれたのは6回目だが、既にルーシュの左頬は真っ赤にプクリと腫れ上がっていた。
「うぅ…死んだ方がマシだぁ…」
「そう言われると尚更殺したくなくなるよ」
涙目になりながら殺せと訴えるルーシュを、ニヤニヤ笑みを浮かべながら見つめてそう言うルーカス。
その後の処遇決定についての流れとしては、ルーシュの復讐を恐れて処刑を望む声も多かったが、結局裁判はルーカスの提案が採用されることになり、ルーシュは今後「奴隷」として生きていくことが正式に決定された。そして、ルーカスは裁判が終わるや否や、さっそく準備していたアルものを兵士達に用意させる。
「ルーカス様、ご命令通り用意させていただきましたが…」
数人の兵士達がルーカスの元に運びこんできたのはメラメラと火が点った火鉢。
「ご苦労、火鉢は私の手が届く場所にでも適当に置いといてくれ」
「…招致しました」
火鉢を持ってきた兵士達は粗方ここでこれから行われることを知ってか、火鉢を適当に配置し終わると逃げる様にさっさと部屋から出て行く。
「さぁ、ルーシュ。奴隷の刻印を身体に刻ませてもらうよ」
「何を…」
この時、ルーシュからは見えていなかったが、ルーカスの手には火鉢で熱せられ、先端が溶岩の様に真っ赤に染まった焼きゴテが握られていた。
ルーカスの数人の私兵によって手足を押さえつけられ、俺は床に無理やりうつ伏せの状態に押さえつけられる。これから一体何をされるのかと思ったその時…
ジュウウウゥゥゥ!!
何かを焦がすような蒸発音。背中に熱気がすると同時に物凄く熱い物が俺の背中に押しあてられた感覚、あまりの熱さに俺は絶叫し、身体をジタバタと暴れさせようとするが、兵士達にガッシリ押さえつけられたせいで身動き一つとることが出来ない。
「くっ…ぐぅあぁぁあああぁあぁあぁあ!!…くぁぁあぁあ!」
ルーシュの絶叫と共に全身から流れ出る大量の汗。
「はははっ!これで正真正銘お前は「私の」奴隷だ」
「くぁぁあぁあぁ…」
ルーシュに施されたのは奴隷商人等が使う焼印であり、ルーシュの色白な背中の一部は焼きゴテの熱によって焼き尽くされ、この地方では「奴隷」と意味する文字が痛々しく焼け焦げた部分に刻まれていた。
「あぁ…」
と次の瞬間、突然ルーシュの身体がビクンビクンと小刻みに揺れる。その直後、ルーシュの股間付近を中心に水溜りのようなものが広がって行く。どうやらルーシュは未だかつて味わったことのない痛みで失禁してしまったようだ。
「なんだ?お漏らししちゃったのか?…おい、ルーシュを放してやれ」
ルーカスの指示で、ルーシュを押さえつけていた兵士がルーシュから手を放す。
焼印を施され、さらにそのショックで失禁してしまったのだ。元王子であるルーシュにとっての肉体的・精神的ダメージは計り知れないものだろう。ルーシュは解放されたのにも関わらず、自ら排泄したオシッコの水溜りにうつ伏せたままピクリとも動かなくなった。
「どうしたルーシュ。いつまでオシッコプールに浸かっているつもりだ」
そう言ってルーシュの頭を鷲掴みにしてグイっと引き上げるルーカス。
「もう、やだぁよぉ…お願い…殺してぇえ…ぇ…」
無理やりルーカスによって頭を引き上げられたルーシュの顔面は涙と鼻水で汚れグシャグシャになっていた。そして、ルーシュはルーカスに向って震えた声で「殺してくれ」と頼みながらゆっくりと目を閉じて行く。
「……」
「気絶したか」
その後、ルーカスは気を失ったルーシュを兵士達に王宮の牢獄まで運ばせた。
焼印とかやり過ぎたかな…
無論、その代償として新たに再編された重鎮達はどれもこれも信用できない人物ばかりなのだが…
ギシギシ ギシギシ
どうしてこんなことになってしまったんだろう…凶作でもなければ国民が飢えている訳でもない。そもそも父上の政策は間違ってなんか…
ルーシュは簡素な護送車の上に乗せられた鉄格子の中で、昨日の様に股間を隠しながらルーカスの謀反が成立した理由を考える。しかし、考えれば考えるほどその理由は分からずにいた。
そもそも、ルーシュは今回の謀反が「国民の総意」で行われたものだと思い込んでいる。だが、真実は金や権力を欲する私欲で大勢の家臣達や騎士達が王を裏切ったことが発端で起きた事だ。…身内を信用し過ぎるのを考えモノである。現に王室が滅亡したのだから…
「この糞王子!」
「えっ?」
「私達をずっと騙していたのね!」
「お前なんか死ね!」
「見ろよ!アイツ裸だぜ!ざまーみろ」
「なんで…」
「腐った王族は皆殺しだ!」
ルーシュを乗せた護送車が街の広場を通過して裁判所に向う際、道中に集まっていた民衆は護送車が来るや否やルーシュを一斉に罵倒し始める。ルーシュ自身もなぜ自分が責められているのか皆目見当もつかない様子だ。
俺はこんなに国民に嫌われていたのか?一体俺が何を…それとも、俺は自分でも知らないうちにみんなに酷いことを???あぁ、教えてください父上、母上…
その時、ツーッとルーシュの瞳から一筋の涙がこぼれ落ちた。
ところで、なぜ集まった民衆が挙ってルーシュを罵倒したのかというと、やはりこれもルーカスの計略である。ルーカスは買収した貴族達に前々からある噂を城下町に流すようにと働きかけていたのだ。その噂とは「現国王とその家族は国民から必要以上に税金を巻き上げ、クルゾア城では連日のように豪勢な宴会が開かれている」と言う様な噂であり、さらにルーカスはその噂に現実味を帯びさせるため王に極秘で税金を引き上げるという工作まで行った。その結果、王の知らぬところで国民達の王室への不満は日に日に高まって行き、ついに暴動が起きたのだ。
(ちなみにルーカスはその暴動を巧みに利用し、護衛隊と親衛隊の人員を割くことにも成功した。また、過分に徴収した税金は貴族と騎士達を買収するのに使用するという無駄の無さ)
やがて護送車はルーシュを罵倒しに集まっていた民衆で埋め尽くされた広場を抜け、裁判所に到着した。
「さぁ、降りるんだ」
「…」
ルーシュの入れられていた鉄格子の扉が開けられ、護衛兵がルーシュに降りてこいと命令
する。すると、ルーシュは無言で片手を股間に当てながらゆっくりと護送車から降りてきた。
「その状態なら手錠は不要だな。よし、裁判所に入るぞ」
「うぅ…」
股間を隠す両手が手錠代わりだと判断したのか、護衛兵はルーシュを特に拘束などはせずに裁判所に連行する。トボトボと丸裸で歩かされるルーシュの顔は恥ずかしさのあまり真っ赤に染まり、終始顔も俯かせていた。
「まったく、ボロ布でもいいから着せてあげればいいのに。まぁ、俺等の税金使って贅沢三昧していたんだからしょうがないか」
ルーシュの少し後ろを歩いていた護衛兵がブツブツそう呟く。
全裸で裁判に出廷させるというのは前代未聞のことだが、それ以上に王族が裁かれるということ自体が前代未聞の事態だ。この日に開かれた裁判はクルゾア国の全ての家臣と将軍達が集う大規模なものであり、もちろんその中にルーカスの姿もあった。
「皆の怒る気持ちはもっともだ!しかし、ルーシュは王族と言ってもまだ12歳の子供。殺すのはあまりにも可哀想じゃありませんか。そこで、私はルーシュを奴隷として城で働かせることをご提案します」
大きな円卓の中央には全裸のルーシュとそれを補佐する兵士が一人。そして、ルーシュを囲むようにして円卓の席につくクルゾア国の重鎮達。
裁判は既にルーシュの今後の処遇についての話し合いに移行しており、その間ルーシュは裁判が始まってから一度も発言を許されることは無く、何か口に出して発言しようとすると、すぐ隣にいる兵士にビンタされるという不当な扱われ方をしていた。
「なっ!お前の奴隷になるくらいなら死んだ方がマ…」
「黙れ!
ピシッ!
ルーカスの提案に声を荒げて反抗するルーシュだが、喋り終わる前に再び兵士のビンタがルーシュの左頬を直撃する。これで兵士に叩かれたのは6回目だが、既にルーシュの左頬は真っ赤にプクリと腫れ上がっていた。
「うぅ…死んだ方がマシだぁ…」
「そう言われると尚更殺したくなくなるよ」
涙目になりながら殺せと訴えるルーシュを、ニヤニヤ笑みを浮かべながら見つめてそう言うルーカス。
その後の処遇決定についての流れとしては、ルーシュの復讐を恐れて処刑を望む声も多かったが、結局裁判はルーカスの提案が採用されることになり、ルーシュは今後「奴隷」として生きていくことが正式に決定された。そして、ルーカスは裁判が終わるや否や、さっそく準備していたアルものを兵士達に用意させる。
「ルーカス様、ご命令通り用意させていただきましたが…」
数人の兵士達がルーカスの元に運びこんできたのはメラメラと火が点った火鉢。
「ご苦労、火鉢は私の手が届く場所にでも適当に置いといてくれ」
「…招致しました」
火鉢を持ってきた兵士達は粗方ここでこれから行われることを知ってか、火鉢を適当に配置し終わると逃げる様にさっさと部屋から出て行く。
「さぁ、ルーシュ。奴隷の刻印を身体に刻ませてもらうよ」
「何を…」
この時、ルーシュからは見えていなかったが、ルーカスの手には火鉢で熱せられ、先端が溶岩の様に真っ赤に染まった焼きゴテが握られていた。
ルーカスの数人の私兵によって手足を押さえつけられ、俺は床に無理やりうつ伏せの状態に押さえつけられる。これから一体何をされるのかと思ったその時…
ジュウウウゥゥゥ!!
何かを焦がすような蒸発音。背中に熱気がすると同時に物凄く熱い物が俺の背中に押しあてられた感覚、あまりの熱さに俺は絶叫し、身体をジタバタと暴れさせようとするが、兵士達にガッシリ押さえつけられたせいで身動き一つとることが出来ない。
「くっ…ぐぅあぁぁあああぁあぁあぁあ!!…くぁぁあぁあ!」
ルーシュの絶叫と共に全身から流れ出る大量の汗。
「はははっ!これで正真正銘お前は「私の」奴隷だ」
「くぁぁあぁあぁ…」
ルーシュに施されたのは奴隷商人等が使う焼印であり、ルーシュの色白な背中の一部は焼きゴテの熱によって焼き尽くされ、この地方では「奴隷」と意味する文字が痛々しく焼け焦げた部分に刻まれていた。
「あぁ…」
と次の瞬間、突然ルーシュの身体がビクンビクンと小刻みに揺れる。その直後、ルーシュの股間付近を中心に水溜りのようなものが広がって行く。どうやらルーシュは未だかつて味わったことのない痛みで失禁してしまったようだ。
「なんだ?お漏らししちゃったのか?…おい、ルーシュを放してやれ」
ルーカスの指示で、ルーシュを押さえつけていた兵士がルーシュから手を放す。
焼印を施され、さらにそのショックで失禁してしまったのだ。元王子であるルーシュにとっての肉体的・精神的ダメージは計り知れないものだろう。ルーシュは解放されたのにも関わらず、自ら排泄したオシッコの水溜りにうつ伏せたままピクリとも動かなくなった。
「どうしたルーシュ。いつまでオシッコプールに浸かっているつもりだ」
そう言ってルーシュの頭を鷲掴みにしてグイっと引き上げるルーカス。
「もう、やだぁよぉ…お願い…殺してぇえ…ぇ…」
無理やりルーカスによって頭を引き上げられたルーシュの顔面は涙と鼻水で汚れグシャグシャになっていた。そして、ルーシュはルーカスに向って震えた声で「殺してくれ」と頼みながらゆっくりと目を閉じて行く。
「……」
「気絶したか」
その後、ルーカスは気を失ったルーシュを兵士達に王宮の牢獄まで運ばせた。
焼印とかやり過ぎたかな…