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Secret Garden 第一話 「高貴な使用人」
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第一話 「高貴な使用人」

既に日も落ちようとしていて、空は一面だいだい色に染まっていた。

夕暮れのノックスの街中に立っている、一際目立つ豪邸。その豪邸の一室の窓際には、一人の美少年が窓の外を眺めながら立っているのが見える。




「今日は僕の12歳の誕生日、お父さんはプレゼントに使用人を一人くれるって言ってたけど、一体どんな奴かなぁ…」

クリフは自室の窓から家の門の方を眺め、父親が帰ってくるのを楽しみに待っていた。やがて、通りの奥から大きな馬車がやってきて、クリフの家の門の前で止まる。

「あれ、父さんかな……間違い無い!父さんだ!」

馬車から降りてくる人物を確認すると、クリフは自室を飛び出し、屋敷の玄関に向って走り出した。やがてクリフが屋敷の玄関に到着すると、既にクリフの父親が到着しており、クリフの父親は息子の姿を確認すると、クリフに向ってお祝いの言葉を投げかけた。

「クリフ、お誕生日おめでとう!」

「父さんお帰り!!僕の使用人は?」

クリフは早速、自分の父親に誕生日プレゼントについて尋ねる。すると、クリフの父親は笑顔で答える。

「無論連れて来たぞ。さぁ、コイツが今日からクリフの使用人だ。おい、さっさとこっちに来い!」

クリフの父親が細い腕を引っ張ると、クリフの目の前に物凄い豪華な衣装に身を包んだ、まるで女の子のようなかわいい黒髪の少年が現れた。

「クリフ、コイツは先日陥落したマシュートスの王子「ハレル」だ。コイツは上物だぞ。さぁ~ハレル王子、捕虜の身分はここまでだ。洋服や装飾品はすべて没収させてもらうよ」

「余は王子だぞ?何を寝ぼけたことを…うわっ!」

半ば強引にハレルの身ぐるみを剥がすクリフの父親。やがてハレルを全裸姿にすると、ボロ布の中心に穴を開けた物をハレルに被せ、お腹の部分を安っぽい紐で結び、ギリギリ服に見えるような格好にする。

「こ、これは…」

「それが今日からお前の服だ。ハレル。そして、この子がお前のご主人様のクリフだ。しっかり誠心誠意尽くすのだぞ。それじゃ、私は戦後処理などで忙しいから指令部にもどるぞ。じゃあな、クリフ」

「え、お父さん……はぁ、行っちゃったよ」

慌ただしくハレルを置いて去っていた父親に、少し呆れるクリフ。屋敷の玄関先には使用人として連れてこられた少年が、顔を俯かせて呆然と立ち尽くしていた。

「まいったなぁ…」

とりあえず、クリフは俯いている少年に話しかけてみることにする。

「あ、あのぉ…僕はクリフ、クリフ・アンダーソン、これからよろしくねv」

クリフが少年に微笑みかけると、俯いていた少年が顔を上げる。やがて、少年は偉そうな口調でクリフにこう言った。

「…余の名は、ハレル・リラ・マシュートス。世話になるぞクリフとやら。ところで、この薄汚い服はなんだ?無礼であろう?スグにそれなりに着替えを用意するのだ」

「え?…君は僕の使用人なんだよね?」

ハレルの偉そうな態度に困惑するクリフだが、上下の関係はしっかり教え込もうと考え、ハレルを修正しようとする。

「余がお主の使用人だと?何を…痛い!」

「…あんまり調子に乗ってると、父さんを電話で呼ぶよ、ハレル。それに、僕のことはご主人様って言ってくれないと」

クリフは、先月もらった調教用の鞭でハレルの体を叩くと、父親の名を出してハレルを脅かした。

「さぁ、ご主人様って言ってごらん?」

「うぅ……痛っ!」

「さっさと言え!もっと鞭で痛めつけられたいのか!」

中々自分の思うように命令を聞かないハレルを、クリフは容赦なく鞭で叩きつける。やがて痛みと恐怖に耐えられなくなったハレルは、自身の置かれている状況を受け入れ、クリフに降った。

「…や、やめてぇ……ご、ご主人様ぁ…」

「ふう、やっと言えたね。…さぁ、僕の部屋に案内するから付いておいで」

「…は、ハイ」

ハレルはトボトボとクリフの後について裸足で歩き出す。

二人は幾つかの部屋を通り過ぎ、やがてクリフの部屋に到着した。部屋に入るや否や、早速ハレルの寝どこがクリフの部屋の隅に用意される。

「ここでいいだろ?」

クリスが指差すのは、段ボールが一枚半ほど置かれた場所で、元王族のハレルにとっては屈辱的なスペースだった。

「無茶を言うな!なんで余があんな…痛っ!」

「口の利き方には気を付けろ!僕は君のご主人様なんだよ?当然だろ?」

「は、ハイ!も、申し訳ありませんでした…でも、ご主人様ぁ!余はベットでしか寝られないのです。だから余を…痛っ!」

「「余」じゃなくて私にしろ!それと、ベットじゃなきゃ寝られないだと?だったら寝るな!」

ハレルを「使用人」として厳しく叱りつけるクリフ。一方ハレルは、何かある度に叩かれる鞭の恐怖と、自身に与えられる恥辱に涙する。

「うぅ…酷いよぉ…」

泣き出すハレルに、クリフは呆れかえっていた。

(はぁ、なんで僕が一々コイツを調教しなきゃいけないんだ…あぁ、こんなじゃしばらく使い物にならないよぉ…)





この日から、元王子の使用人とクリフとの奇妙な生活が始まった。



さらに新作です。(ドウシヨウ…
こっちはソフト責めで行こうかと…

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