兄の行方 ※番外編
「あの、お兄ちゃんが捕まったって聞いたんですが…何か知らないでしょうか?」
ドゴラ監獄の入り口で、捕まった兄の安否を確認しに来た1人の少年の姿があった。
少年の身なりは見窄らしく、保護者も同伴していない。
そんな少年を受付の看守は冷たく足らい、少年が探している兄のことも「知らない」の一点張りで、相手にもしようとしない。
寧ろ、早く帰れと言わんばかりの様子だ。
そんな時、受付の奥から大柄の男がやってきた。
その男が現れるや否や、周囲の看守達は揃って一斉に敬礼を行う。そう、その男こそドゴラ監獄の局長、キサラギ・ダルトーンだった。
「おやおや可哀想に…ワシが話だけでも聞いてあげよう。さぁ、坊や中にどうぞ」
キサラギは少年にそう告げると、自らの権限を行使して少年を監獄の中に招き入れる。
「あ、ありがとうございます!」
何も知らない少年は、兄の手掛かりが掴めると思い素直に誘いを受け入れ、監獄の中に足を踏み入れた。
「さっさと帰ればいいものを…多分あの子も難癖つけられて帰れなくなるな。兄貴はSSS区画に収監されてるんだし…」
「マジかよ…確かにパッとみ女の子みたいに可愛い子だったしな」
「あぁ、いかにもキサラギの好みの顔だったからな。そんであいつ、看守カメラで見つけて飛んできたんだろう…あの変態野郎」
「ちゃんと追い返せばよかったんだが、バレたら俺らでも強制収容所行きだからな。イカれてんだよこの国は…」
キサラギと少年が奥に消えた直後、看守達は小声でそんなことを話し始めた。
どうやら、彼等が少年を追い返そうとしたのは善意だった様だ。しかし、それも今となっては水の泡だろう。
少年の姿は底知れぬ闇の中に消えていった…
「それで君の名は?」
「は、はい。僕はティオ・ラ・ボーチェと申します」
少年の正体はアルフレッドの弟、ティオだった。
ティオは局長室まで案内されると、二人はそれぞれ大きなソファーに腰掛けながら話し始める。
「ティオくんね…そうそう、最近家具を新調したんだが座り心地はどうかね?」
「え、いや…僕はあまりこういうのは分からなくて…いいもだとは思います」
キサラギは話し始めるや否や、部屋の装飾品や家具について自慢話を始めた。
それに適用に返事をするティオだが、アンティークやブランドなどに疎いティオにはどうでもいい話だった。
だが、今自分が腰掛けているソファーには少し違和感を感じていたい、なんとも言えない感触が少し不気味に感じられたのだ。
そのままキサラギは聞いてもいない監獄のことなどを語り始め、1時間もするといよいよティオにも苛立ちの表情が浮かんできた。
だが次の瞬間、ついにアルフレッドのことについて語り始めるキサラギ。
「で、本題なんだが…えーと…お兄さんのあアルフレッドだが、ここに収監されているよ」
「えっ…やっぱりここにお兄ちゃんは居るんですね!」
キサラギからアルフレッドのことを聞かされ、安堵の表情を浮かべるティオ。そして、アルフレッドの刑期について尋ねる。
「その、それで…お兄ちゃんはいつ頃釈放されるのでしょうか?」
「…うーむ…非常に言いにくいんだが、君のお兄さんは20年は監獄から出られないんだよ」
「20年!?そんな…それはー」
キサラギからアルフレッドの刑期を聞かされ衝撃を受けるティオ。
兄が居なくなってから1週間も探し回り、ようやく地元の警官からドゴラ監獄のことを聞き出して駆けつけたティオはキサラギの回答に絶望する。
「辛いねぇ…でも、私なら君のお兄さんを助けられるかもよ?…君がワシの従順な性奴隷になればね」
「…は?…アナタは何を…」
不意にキサラギが持ち出した提案内容の意味が分からず、その場で混乱するティオ。
すると、キサラギはニヤニヤ笑みを浮かべながら数枚の写真をティオに提示する。
そこにはアルフレッドが辱めを受けている写真や、犬の様に食事をさせられる写真など、どれもティオにとっては見るに耐えないモノばかり写っていた。
「お、お兄ちゃん!?なんでこんな…どういうことなんですか…うっ…ゴホゴホ」
あまりのショックに咳き込むティオ。
元々病弱なティオは、本来であれば今すぐにでも病院で静養しなければいけない程に弱っていたが、兄に会いたい一心で無理をして監獄までやってきたのだ。
「こらこら、無理はいかんよ。君は病弱だとお兄さんから聞いているよ」
「そうです…僕の薬を手に入れるためにお兄ちゃんは…あんな目に???」
自分が原因で兄が酷い目にあっていると思ったティオは、その場で頭を抱え込んで蹲ってしまう。
その様子に、キサラギは追い討ちをかけるようにこう告げた。
「まぁ、そういうことだ。だったら結論は出ているんじゃないのかな?」
「……僕が……奴隷になれば、お兄ちゃんを助けてくれるんですよね?」
この時点でティオには選択肢などなかった。
理不尽な扱いを受ける兄を助けるには、この人間のクズの様な男の奴隷になるしか方法が無かったのだ。
「もちろんだとも!」
「アナタ達は最低だ…でも、僕はお兄ちゃんを助けたい……奴隷に……なります」
全てが思惑通りに進み、上機嫌になるキサラギ。
対照的にティオは、物凄い形相でキサラギを睨みつけながら理不尽な要求を受け入れることに。
「ククク、ならこれにサインを…」
キサラギはサインすると法的に効力のある誓約書をティオに差し出し、サインを迫った。
「……わかりました…」
ティオは知らなかったが、この書類の効力は絶対的であり、一度サインしてしまえば国家公認の誓約書になってしまうのだ。
つまり、ティオはサインが完了した瞬間にキサラギの所有物となる。
ティオはその書類がそこまでの効力があるとも知らず、アルフレッドを助けたい一心で誓約書のサインを行った。
「ククク…さぁ、お前は今からワシのモノだ!」
「あっ…くっ…!?」
そしてサインが完了した瞬間、キサラギはティオの頭を鷲掴みにすると、誓約書をティオから奪い取り早速その醜悪な本性を剥き出しにする。
「だが、調教する前に身体を治してやらないとな。さぁ、こっちに来るんだ」
「ちょっと待って!お兄ちゃんはいつ解放してくれんですか!?」
キサラギの下衆な対応はある程度覚悟していたティオだが、それだけは譲れないと思い、交換条件であるアルフレッドの解放について尋ねた。
「…解放?ワシは助けると言っただけだが?」
「なっ!?ふざけるな…っ!?」
監獄からアルフレッドが釈放されるものだと思っていたティオは、キサラギの屁理屈に怒りを露にする。
しかし、それを聞いたキサラギは詫びるどころか鬱陶しそうな顔でこう言い返した。
「屑のクセに調子に乗るな。お前ら兄弟は揃ってワシのコレクションになるんだよ」
最初からティオとまともに取り引きする気が無かったキサラギは、幼いティオを騙して奴隷契約を結び、まんまと兄弟を自らの所有物に。
「嘘つき!許さないからな!誰がお前の…うっ!」
「喚くな奴隷の分際で、少し眠っていろ。次に目覚めた時はワシの忠実な奴隷に仕上がってるだろうがな」
激昂するティオだが、後頭部に強い衝撃を感じた瞬間、ティオの意識はそこで途切れた。
そして、意識を失ったティオはドクターオメガの研究室に連れ込まれることに…
「どうだドクター、何か問題はあるか?やっかいな持病などはどうなんだ?」
「これは唯の栄養失調だぞい。催眠投薬と同時に栄養補給もしておくから問題なかろう」
薄暗い研究室の中、謎の装置を取り付けられ、台の上に全裸で眠っているティオ。
その様子をキサラギとオメガは、何やら怪しげな話し合いをしながら見つめていた。
「なら処置を続けてくれ。オーダー内容は問題ないな?」
「しかし珍しいのぉ。局長が催眠洗脳を利用するなんて、いつ以来だぞい」
「ふん、今回はちょっと複雑な趣向なんでな。片方は手っ取り早く性奴隷にしておきたいだけだ」
ティオに取り付けられた装置は、ティオを洗脳するための機械であり、特定の記憶を脳に上書きする恐ろしく非道な代物だった。
そして、キサラギの出したオーダーは下記の3つ。
①キサラギを義父として認識し、どんな命令にも従うようにする。
②アルフレッドに対しての愛情を歪ませ、自分の所有物にしたいと思わせる。
③洗脳が解けそうになった際の2重催眠として、特定のワードを発言することで一時的に思考レベルを低下させる。
上記の内容でティオの記憶操作は行われ、その洗脳作業は二ヶ月間にも及んだ。
「ここは…!?そうだ、僕はお兄ちゃんを…あれ、なんだか身体が軽い???」
目覚めると、そこは見知らぬ部屋の中だった。
確か僕はお兄ちゃんを助けに来たハズなのに…なんでこんな豪華なベッドで寝ていたんだろう。
「目が覚めたかティオ」
僕を呼ぶ声がする。声のする方向に振り向くと、そこには大好きなパパの姿があった。
そうだ、病気で弱った僕はキサラギ様に拾われて養子にして頂いたんだ…パパには絶対逆らえない…言われたことは…どんな命令でも聞かないと…そして僕はー
「!?…あ…お義父様!!あの、お兄ちゃんのことなんですけど…いつ頃僕の【モノ】にできそうですか?」
そう、僕にはやらなきゃいけないことがある。
それはお兄ちゃん…アルフレッドを僕だけのモノにすることだ。今、お兄ちゃんは僕のせいで投獄されていて躾を受けている。
犯罪者なんだから罰を受けるのは当然だ。でも、他のやつに汚されるぐらいならいっそ僕が…僕がお兄ちゃんを躾けたい。
「慌てるなティオ、さぁいつもの様にワシにご奉仕してごらん」
「は、はい!すぐにでも!」
パパがズボンを脱いで僕を呼んでる…あれ、これをどうすれば…そうだ…気持ちよくさせないと…僕はパパの性奴隷なんだから…いつか、お兄ちゃんと一緒にパパにご奉仕したいなぁ…
あれ?ホントにそれでいいのかなー
こうしてキサラギに洗脳されたティオは、キサラギを義父と認識させられ、どんな命令にも従う肉人形にされてしまった。
しかも、兄であるアルフレッドを救うという目的も、兄を【支配】するという歪んだ目的に完全に差し替えられ、ドクターオメガの洗脳処置は【ほぼ】完成したのだ。
やがて、キサラギに一通りの性調教を受けたティオは看守としてドゴラ監獄のSSS区画で働くことになり、ついに念願の兄との再会を果たすのだがー
ドゴラ監獄の入り口で、捕まった兄の安否を確認しに来た1人の少年の姿があった。
少年の身なりは見窄らしく、保護者も同伴していない。
そんな少年を受付の看守は冷たく足らい、少年が探している兄のことも「知らない」の一点張りで、相手にもしようとしない。
寧ろ、早く帰れと言わんばかりの様子だ。
そんな時、受付の奥から大柄の男がやってきた。
その男が現れるや否や、周囲の看守達は揃って一斉に敬礼を行う。そう、その男こそドゴラ監獄の局長、キサラギ・ダルトーンだった。
「おやおや可哀想に…ワシが話だけでも聞いてあげよう。さぁ、坊や中にどうぞ」
キサラギは少年にそう告げると、自らの権限を行使して少年を監獄の中に招き入れる。
「あ、ありがとうございます!」
何も知らない少年は、兄の手掛かりが掴めると思い素直に誘いを受け入れ、監獄の中に足を踏み入れた。
「さっさと帰ればいいものを…多分あの子も難癖つけられて帰れなくなるな。兄貴はSSS区画に収監されてるんだし…」
「マジかよ…確かにパッとみ女の子みたいに可愛い子だったしな」
「あぁ、いかにもキサラギの好みの顔だったからな。そんであいつ、看守カメラで見つけて飛んできたんだろう…あの変態野郎」
「ちゃんと追い返せばよかったんだが、バレたら俺らでも強制収容所行きだからな。イカれてんだよこの国は…」
キサラギと少年が奥に消えた直後、看守達は小声でそんなことを話し始めた。
どうやら、彼等が少年を追い返そうとしたのは善意だった様だ。しかし、それも今となっては水の泡だろう。
少年の姿は底知れぬ闇の中に消えていった…
「それで君の名は?」
「は、はい。僕はティオ・ラ・ボーチェと申します」
少年の正体はアルフレッドの弟、ティオだった。
ティオは局長室まで案内されると、二人はそれぞれ大きなソファーに腰掛けながら話し始める。
「ティオくんね…そうそう、最近家具を新調したんだが座り心地はどうかね?」
「え、いや…僕はあまりこういうのは分からなくて…いいもだとは思います」
キサラギは話し始めるや否や、部屋の装飾品や家具について自慢話を始めた。
それに適用に返事をするティオだが、アンティークやブランドなどに疎いティオにはどうでもいい話だった。
だが、今自分が腰掛けているソファーには少し違和感を感じていたい、なんとも言えない感触が少し不気味に感じられたのだ。
そのままキサラギは聞いてもいない監獄のことなどを語り始め、1時間もするといよいよティオにも苛立ちの表情が浮かんできた。
だが次の瞬間、ついにアルフレッドのことについて語り始めるキサラギ。
「で、本題なんだが…えーと…お兄さんのあアルフレッドだが、ここに収監されているよ」
「えっ…やっぱりここにお兄ちゃんは居るんですね!」
キサラギからアルフレッドのことを聞かされ、安堵の表情を浮かべるティオ。そして、アルフレッドの刑期について尋ねる。
「その、それで…お兄ちゃんはいつ頃釈放されるのでしょうか?」
「…うーむ…非常に言いにくいんだが、君のお兄さんは20年は監獄から出られないんだよ」
「20年!?そんな…それはー」
キサラギからアルフレッドの刑期を聞かされ衝撃を受けるティオ。
兄が居なくなってから1週間も探し回り、ようやく地元の警官からドゴラ監獄のことを聞き出して駆けつけたティオはキサラギの回答に絶望する。
「辛いねぇ…でも、私なら君のお兄さんを助けられるかもよ?…君がワシの従順な性奴隷になればね」
「…は?…アナタは何を…」
不意にキサラギが持ち出した提案内容の意味が分からず、その場で混乱するティオ。
すると、キサラギはニヤニヤ笑みを浮かべながら数枚の写真をティオに提示する。
そこにはアルフレッドが辱めを受けている写真や、犬の様に食事をさせられる写真など、どれもティオにとっては見るに耐えないモノばかり写っていた。
「お、お兄ちゃん!?なんでこんな…どういうことなんですか…うっ…ゴホゴホ」
あまりのショックに咳き込むティオ。
元々病弱なティオは、本来であれば今すぐにでも病院で静養しなければいけない程に弱っていたが、兄に会いたい一心で無理をして監獄までやってきたのだ。
「こらこら、無理はいかんよ。君は病弱だとお兄さんから聞いているよ」
「そうです…僕の薬を手に入れるためにお兄ちゃんは…あんな目に???」
自分が原因で兄が酷い目にあっていると思ったティオは、その場で頭を抱え込んで蹲ってしまう。
その様子に、キサラギは追い討ちをかけるようにこう告げた。
「まぁ、そういうことだ。だったら結論は出ているんじゃないのかな?」
「……僕が……奴隷になれば、お兄ちゃんを助けてくれるんですよね?」
この時点でティオには選択肢などなかった。
理不尽な扱いを受ける兄を助けるには、この人間のクズの様な男の奴隷になるしか方法が無かったのだ。
「もちろんだとも!」
「アナタ達は最低だ…でも、僕はお兄ちゃんを助けたい……奴隷に……なります」
全てが思惑通りに進み、上機嫌になるキサラギ。
対照的にティオは、物凄い形相でキサラギを睨みつけながら理不尽な要求を受け入れることに。
「ククク、ならこれにサインを…」
キサラギはサインすると法的に効力のある誓約書をティオに差し出し、サインを迫った。
「……わかりました…」
ティオは知らなかったが、この書類の効力は絶対的であり、一度サインしてしまえば国家公認の誓約書になってしまうのだ。
つまり、ティオはサインが完了した瞬間にキサラギの所有物となる。
ティオはその書類がそこまでの効力があるとも知らず、アルフレッドを助けたい一心で誓約書のサインを行った。
「ククク…さぁ、お前は今からワシのモノだ!」
「あっ…くっ…!?」
そしてサインが完了した瞬間、キサラギはティオの頭を鷲掴みにすると、誓約書をティオから奪い取り早速その醜悪な本性を剥き出しにする。
「だが、調教する前に身体を治してやらないとな。さぁ、こっちに来るんだ」
「ちょっと待って!お兄ちゃんはいつ解放してくれんですか!?」
キサラギの下衆な対応はある程度覚悟していたティオだが、それだけは譲れないと思い、交換条件であるアルフレッドの解放について尋ねた。
「…解放?ワシは助けると言っただけだが?」
「なっ!?ふざけるな…っ!?」
監獄からアルフレッドが釈放されるものだと思っていたティオは、キサラギの屁理屈に怒りを露にする。
しかし、それを聞いたキサラギは詫びるどころか鬱陶しそうな顔でこう言い返した。
「屑のクセに調子に乗るな。お前ら兄弟は揃ってワシのコレクションになるんだよ」
最初からティオとまともに取り引きする気が無かったキサラギは、幼いティオを騙して奴隷契約を結び、まんまと兄弟を自らの所有物に。
「嘘つき!許さないからな!誰がお前の…うっ!」
「喚くな奴隷の分際で、少し眠っていろ。次に目覚めた時はワシの忠実な奴隷に仕上がってるだろうがな」
激昂するティオだが、後頭部に強い衝撃を感じた瞬間、ティオの意識はそこで途切れた。
そして、意識を失ったティオはドクターオメガの研究室に連れ込まれることに…
「どうだドクター、何か問題はあるか?やっかいな持病などはどうなんだ?」
「これは唯の栄養失調だぞい。催眠投薬と同時に栄養補給もしておくから問題なかろう」
薄暗い研究室の中、謎の装置を取り付けられ、台の上に全裸で眠っているティオ。
その様子をキサラギとオメガは、何やら怪しげな話し合いをしながら見つめていた。
「なら処置を続けてくれ。オーダー内容は問題ないな?」
「しかし珍しいのぉ。局長が催眠洗脳を利用するなんて、いつ以来だぞい」
「ふん、今回はちょっと複雑な趣向なんでな。片方は手っ取り早く性奴隷にしておきたいだけだ」
ティオに取り付けられた装置は、ティオを洗脳するための機械であり、特定の記憶を脳に上書きする恐ろしく非道な代物だった。
そして、キサラギの出したオーダーは下記の3つ。
①キサラギを義父として認識し、どんな命令にも従うようにする。
②アルフレッドに対しての愛情を歪ませ、自分の所有物にしたいと思わせる。
③洗脳が解けそうになった際の2重催眠として、特定のワードを発言することで一時的に思考レベルを低下させる。
上記の内容でティオの記憶操作は行われ、その洗脳作業は二ヶ月間にも及んだ。
「ここは…!?そうだ、僕はお兄ちゃんを…あれ、なんだか身体が軽い???」
目覚めると、そこは見知らぬ部屋の中だった。
確か僕はお兄ちゃんを助けに来たハズなのに…なんでこんな豪華なベッドで寝ていたんだろう。
「目が覚めたかティオ」
僕を呼ぶ声がする。声のする方向に振り向くと、そこには大好きなパパの姿があった。
そうだ、病気で弱った僕はキサラギ様に拾われて養子にして頂いたんだ…パパには絶対逆らえない…言われたことは…どんな命令でも聞かないと…そして僕はー
「!?…あ…お義父様!!あの、お兄ちゃんのことなんですけど…いつ頃僕の【モノ】にできそうですか?」
そう、僕にはやらなきゃいけないことがある。
それはお兄ちゃん…アルフレッドを僕だけのモノにすることだ。今、お兄ちゃんは僕のせいで投獄されていて躾を受けている。
犯罪者なんだから罰を受けるのは当然だ。でも、他のやつに汚されるぐらいならいっそ僕が…僕がお兄ちゃんを躾けたい。
「慌てるなティオ、さぁいつもの様にワシにご奉仕してごらん」
「は、はい!すぐにでも!」
パパがズボンを脱いで僕を呼んでる…あれ、これをどうすれば…そうだ…気持ちよくさせないと…僕はパパの性奴隷なんだから…いつか、お兄ちゃんと一緒にパパにご奉仕したいなぁ…
あれ?ホントにそれでいいのかなー
こうしてキサラギに洗脳されたティオは、キサラギを義父と認識させられ、どんな命令にも従う肉人形にされてしまった。
しかも、兄であるアルフレッドを救うという目的も、兄を【支配】するという歪んだ目的に完全に差し替えられ、ドクターオメガの洗脳処置は【ほぼ】完成したのだ。
やがて、キサラギに一通りの性調教を受けたティオは看守としてドゴラ監獄のSSS区画で働くことになり、ついに念願の兄との再会を果たすのだがー