偽りの欲情
アルフレッドがドゴラ監獄に収監され、半年の月日が経過していた。
病弱な弟のために盗みを働き、捕らわれたアルフレッド。だが、その罪以上の代価を少年は支払う羽目になっていた…
「んっ…ハァ…ハァ」
薄暗い室内に響く少年の喘ぎ声、全裸で木製の椅子に縛られた状態で座らされ、今日も看守から性的な調教を受けていたアルフレッド。
「うぅ…ギース様…お願い…します…」
「あら?まだ調教は始まったばかりよ。…でも、ドクターが開発したこの薬は凄いわねー」
そう言いながら、苦しむアルフレッドの眼前で紫色の液体が入った怪しい小瓶をチラつかせるギース。
そして、手に持った小瓶を近くのテーブルに置きながら、調教のアシスタントとして呼び出していた少年に語りかけるー
「ねぇ、貴方もそう思うでしょうルミナルス」
なんと、アシスタントとしてギースの側に立っていた少年は、アルフレッドの親友のルミナルスだった。
「……はい」
ルミナルスは極力アルフレッドが視界に入らない様に俯き、渋々返事を返す。
アルフレッドとルミナルスが出会ってから既に半年。二人は独房の位置が向かい合わせだったのも理由で仲良くなり、地獄のような日々も支え合って凌いできた。
そんな関係だからこそ、ギースはアルフレッドの調教にルミナルスを呼び出すことで、実質二人分の調教を行なっているのだ。
ただ、ルミナルスもアルフレッド同様に一糸纏わぬ姿だったが、この日は調教のアシスタントであったため、直接痛ぶられることは無かった。
しかしー
「あの…ギース様…アルをイかせていただけないでしょうか」
親友の調教に同席させられ、長時間アルフレッドの苦しそうな姿を目の前で見せつけられ、思わず震えた声で許しを懇願してしまう。
「始まったばかりって言ったわよね。そんな簡単に気持ちよくさせちゃったら調教にならないでしょ?」
ギースはルミナルスの発言を即座に一蹴すると、再び苦しむアルフレッドを恍惚の眼差しで見つめる。
その日の調教は、ドクターオメガが開発した新型媚薬の投与実験だった。
この媚薬は効果の即効性に優れ、投与された人間を瞬時に発情させるという劇薬。
実験そのものは成功であり、媚薬を投与されたアルフレッドの下半身のソレは見事に肥大化し、ビクビクと淫らにガマン汁を垂れ流しながら自らの主人がシゴいてくれるのを今か今かと待っていた。
しかし、アルフレッド自身は椅子に身体を固定されているので自身の手で込み上げてくる性的な衝動を発散させることができず、少年に出来るのは僅かに動く身体を揺らしながら、ギシギシと荒縄の食い込む音を立たせるか、看守のギースに口頭で助けを乞うことぐらいだった。
「…でも、もう2時間は経ってますし…んぐっ!」
「何言ってるの?だからまだって言ってるわよね」
再びギースに意見するルミナルスだが、今度は意見を言い終わる前にギースに口をギュッと掴まれ阻まれる。
実際のところ、調教が始まって30分も経過はしていなかったのだが、時間の経過が確認できない囚人には何倍にも体感で感じられていた。
その内容が地獄の様な調教であれば尚更だー
「それにしてもアンタ達、ホントにいつも仲良しよねぇ。今までだって結構危ない時もあったけど、なんだかんだでフォローし合う姿勢には感激しちゃうわ」
「…ぐっ…かはっ!…ゲホゲホ」
ギースはそう告げると、口元も掴んだ手を乱暴に離し、ルミナルスを解放した。
「まぁ、独房の位置が近い囚人同士が仲良くなるケースは結構あるけど…まさかアンタ達、変な関係になってないでしょうね?」
「俺とアルはそんなんじゃない!…あっ…」
ギースの同性愛指摘にムキになったルミナルスはそれを強く否定するが、咄嗟に出てしまった反抗的な姿勢は明確な懲罰行為であり、一瞬ハッとした表情浮かべる。
「フーン、久々に素が出たわねルミナルス。そういう反抗的な態度…嫌いじゃないわよ」
ルミナルスの反応を見逃さなかったギースはすぐにそれを指摘し、新たな懲罰のネタとしてルミナルスの態度を歓迎した。
無論、それはお仕置きという名目でそれなりの罰が私的権限で行使できるからである。
そもそもこの展開は、ルミナルスが最初にギースに口答えした時点で確定していたのだ…というよりワザと反抗させるように誘導した可能性すらあった。
「それじゃ、早速で悪いけど罰を受けてもらうわ」
「くっ…」
ギースはそう言いながら媚薬の小瓶を再び手に取ると、そっとルミナルスの側によって瓶の蓋を開ける。
「さぁ、召し上がれ」
「!!まっ…」
妖しく紫色に輝く粘液が、ゆっくりと傾けられた小瓶の口から溢れ出し、ツーっと粘着質に糸を引きながらルミナルスの股間に垂らされていく。
「ソレは!くっ…うぅ…ハァ…あぁああ」
乱れ苦しむアルフレッドの姿を散々見せつけられていたルミナルスは、媚薬の恐ろしい効果を知らない訳では無かったが、看守の命令を黙って受け入れるしかなかった。
「っ!あぁあああああ!!」
そして、媚薬の効果は一瞬でルミナルスのソレにも現れ、瞬時に勃起と性欲を誘発させる。
想像を絶する効果に思わずルミナルスの手が股間に伸びるが、それよりも早くギースの手がそれを阻み、ルミナルスの両手は一瞬で後手に縛り上げられてしまった。
「効果バツグンじゃない。でも、自分だけ先にイこうとするのはどうかしら?」
「あっあああ…」
止めどない快楽欲に平静を失うルミナルス、ガクガクと身体を震わせ、その身体は全身の毛穴から噴き出した汗によって、アルフレッド同様にびっしょりに濡れていた。
「あぁ…ルミナぁ…」
自分を助けようとして同じく媚薬の餌食になってしまったルミナルスに、媚薬の効果で意識が朦朧としながらも、その身を案じるアルフレッド。
その声に反応し、ギースは放置していたアルフレッドの方に振りかえる。
「さて、放置しちゃってごめんなさいね。アナタはもう限界をとっくに超えてるでしょ」
ギースは椅子に拘束されているアルフレッドにそう言いながら近づくと、椅子に固定していた縄を解き、ルミナルス同様に改めて両手を後手に縛り直しアルフレッドをその場に立たせた。
「さぁ、アルフレッド、ルミナルス。ここからは二人で実験に付き合って貰うわよ…」
「あっ…あぁ…」
「ぐっ…んんんんっ!!」
二人は媚薬の効果に悶えながらギースに誘導され、向かい合うように立たされる。
お互い、ビンビンに勃起させられた状態で顔を合わせるのは恥ずかしいのか、無意識に二人はそれぞれの姿が見えないように視線を逸らした。
「いつも裸なのに不思議ね…そんなに発情している姿を見られるのが嫌なの?」
二人の様子を小馬鹿にして楽しむギース。その声に二人はピクッと身体を反応させ揃って俯く。
「くっ…うぅうぅ」
「うぅ…」
ルミナルスは悔しさで顔を歪ませ、逆にアルフレッドはギュッと目を閉じてプルプル小刻みに震える。
「さーて、お楽しみの実験の続きだけど…そうね…これから二人には射精して貰らおうかしら」
「っ!!」
「えっ…」
ギースからの思わぬ射精許可に驚き、二人揃って驚きの表情を浮かべながらギースの方に顔を向ける。
何故なら、てっきり徹底的に言葉責めを受けながら、永遠と焦らされ続けると二人は思っていたからだ。
だが、この後ギースから発せられた一言で二人は再び絶句することにー
「ただし、条件付きでの射精よ…フフ。それはね…お互いの肉棒を擦り付け合いながらイくの」
「うぁ…なっ!そんな…うぅ…あぁ」
「ルミナのと…んっ…」
ギースの意地の悪い条件提示に思わず顔を顰めるルミナルス。
つまり、射精したければお互いの下半身を擦り付け合い、かぶとあわせをしながら性欲を発散しろと言うのだ。
「悪い話じゃ無いでしょ?実は私ね、アンタ達の様に仲がいいカップルをセットで調教する機会をずっと待ってたのよ。でも、中々そんなカップルができなくてね…」
ギースの告白に表情を歪ませる二人。
しかし、アルフレッドの方は既に長時間媚薬の効果を受け続けているせいなのか、ギースの条件に満更でもない反応を示す。
「あぁ…僕は…いいよぉ…ルミナのだったらぁあ…それにぃ…もう…苦しいぃよぉ!」
そう言いながら、ルミナルスの方に向かって擦り寄るアルフレッド。
「アル…うっ、ならぁ…すぐに終わらせるからぁ…」
辛うじて意識を保っていたルミナルスも、アルフレッドの言葉が引き金となり、必死に押さえ込んでいた欲情が一気に解き放たれた。
「素直でよろしい♪さぁ、友情オナニーショーの開幕ね。満足イくまで楽しみなさい」
二人はギースに嘲笑されながら、ゆっくりと距離を詰めていく。
そして、まず最初にお互いの膨張したモノがツンっと優しく重なり合い、室内に少年二人の絶叫混じりの喘ぎ声が響き渡ったー
「あぁあぁ!ルミナぁ…ぁあぁ…もっとぁ!」
「うっ…アルぅ!アルぅ!」
そこからはタガが外れた様にクチュクチュとイヤらしい音をたてながら、直立姿勢で互いのモノを狂った様に擦り付け合う二人の少年。
まだまだ未成熟で皮膚に保護された可愛らしいモノは、時折り擦れた衝撃でピンク色の本体を外界に晒しながらぶつかり、キスをするように重なり合う。
「あらら、まるで愛し合ってるみたいじゃない。さぁ、遠慮しないでもっと強く絡み合いなさい」
二人の少年の、下半身の接吻姿に上機嫌になるギース。
一方、既にギースの言葉責めなど気にもせず互いのモノを夢中になって刺激し合う二人の絡み合いはどんどん激しさを増していく。
「アルぅ!んっんんんぁ…んっ…」
「ルミナぁ…気持ちいいぃ…もっと」
次第に腰を前後させたり、互いに乳首を舐め始めなど、監獄で仕込まれてきた淫らな知識が無意識に披露され始める。
「ごめん…でも、これ気持ちいいでしょ…あぁっ!」
「ルミナぁ!そこぉ気持ちいいぃ…口にも欲しいぃ!」
「んっ…んぅ…ハァ…」
アルフレッドの甘いおねだりに、ルミナルスは舌を突き出しながらアルフレッドの口内に躊躇なく舌先をねじ込み、二人は互いに求め合う様に繋がった口内で舌を絡ませ合う。
そして、その動きに合わせて下半身の絡み合いもさらに激しさを増し、室内に粘着質な音が響き渡りー
「あぁ素敵ねぇ…こうやって目覚めさせ、片方をもう片方の前で頂く…下準備に時間はかかるけど…」
悍ましい想像を膨らませながら、一心不乱に求め合う二人を眺めるギース。
二人は媚薬の効果で求め合っているだけなのだが、ギースは直感的にそれだけでは無いと感じとっていたのだ。
やがて、限界まで高められた欲求がついに限界に達し、二人は同時に一度目の絶頂を迎えた。
「あっ…出るぅ!ルミナぁ…ルミナぁああああ!」
「うっ!俺もぉ…アルぅうううううう!」
二人の少年は、互いの名前を大声で叫びながら密着した状態で果て、ビュルビュルとモノから吐き出される大量の白濁液は、瞬時に互いの身体を汚し合い、ねっとりと絡み合いながら混ざり合う。
その様子は暫く収まらず、二人のモノは絶え間なく小刻みにビクビクとヒクついていた。
「あら、本当に好き勝手に楽しんでくれたわね。お互い精液塗れでドロドロじゃない…でも、まだ終わりじゃないでしょ?」
強烈な射精の反動でその場にしゃがみ込んだ二人に向かって、ギースは満足げな表情を浮かべながらそう告げる。
だが、その言葉を裏付けるかの様に二人のモノは勃起状態を維持していた。
「はぁ…そ、そんな…戻らない…うぅ…もっと…」
「アル…俺もぉ…もっと欲しい…ぐっ」
二人はガクガクと脚を震わせながらも、ゆっくりと立ち上がって再び求め合う。
そして、勃起したモノを再度擦り付け合い始めたのだ。
この時、二人は媚薬の効果に完全に意識を支配され、互いの性的欲求を解消するためだけの肉人形と化していた。
「だめぇ…ルミナぁ…ごめ…んっ…あぁ…」
「もっとぉ強く…押し…てぇ…アルぅ…」
その後も何度か射精が繰り返され、やがて二人は自分達の分泌物で汚れた床の上に倒れ込む。
だが、身体の芯から溢れ出る性欲は全く衰えず、二人はそのまま寄り添うようにして、自らが撒き散らした白濁液にコーティングされながら行為を続けたー
後編に続く。
病弱な弟のために盗みを働き、捕らわれたアルフレッド。だが、その罪以上の代価を少年は支払う羽目になっていた…
「んっ…ハァ…ハァ」
薄暗い室内に響く少年の喘ぎ声、全裸で木製の椅子に縛られた状態で座らされ、今日も看守から性的な調教を受けていたアルフレッド。
「うぅ…ギース様…お願い…します…」
「あら?まだ調教は始まったばかりよ。…でも、ドクターが開発したこの薬は凄いわねー」
そう言いながら、苦しむアルフレッドの眼前で紫色の液体が入った怪しい小瓶をチラつかせるギース。
そして、手に持った小瓶を近くのテーブルに置きながら、調教のアシスタントとして呼び出していた少年に語りかけるー
「ねぇ、貴方もそう思うでしょうルミナルス」
なんと、アシスタントとしてギースの側に立っていた少年は、アルフレッドの親友のルミナルスだった。
「……はい」
ルミナルスは極力アルフレッドが視界に入らない様に俯き、渋々返事を返す。
アルフレッドとルミナルスが出会ってから既に半年。二人は独房の位置が向かい合わせだったのも理由で仲良くなり、地獄のような日々も支え合って凌いできた。
そんな関係だからこそ、ギースはアルフレッドの調教にルミナルスを呼び出すことで、実質二人分の調教を行なっているのだ。
ただ、ルミナルスもアルフレッド同様に一糸纏わぬ姿だったが、この日は調教のアシスタントであったため、直接痛ぶられることは無かった。
しかしー
「あの…ギース様…アルをイかせていただけないでしょうか」
親友の調教に同席させられ、長時間アルフレッドの苦しそうな姿を目の前で見せつけられ、思わず震えた声で許しを懇願してしまう。
「始まったばかりって言ったわよね。そんな簡単に気持ちよくさせちゃったら調教にならないでしょ?」
ギースはルミナルスの発言を即座に一蹴すると、再び苦しむアルフレッドを恍惚の眼差しで見つめる。
その日の調教は、ドクターオメガが開発した新型媚薬の投与実験だった。
この媚薬は効果の即効性に優れ、投与された人間を瞬時に発情させるという劇薬。
実験そのものは成功であり、媚薬を投与されたアルフレッドの下半身のソレは見事に肥大化し、ビクビクと淫らにガマン汁を垂れ流しながら自らの主人がシゴいてくれるのを今か今かと待っていた。
しかし、アルフレッド自身は椅子に身体を固定されているので自身の手で込み上げてくる性的な衝動を発散させることができず、少年に出来るのは僅かに動く身体を揺らしながら、ギシギシと荒縄の食い込む音を立たせるか、看守のギースに口頭で助けを乞うことぐらいだった。
「…でも、もう2時間は経ってますし…んぐっ!」
「何言ってるの?だからまだって言ってるわよね」
再びギースに意見するルミナルスだが、今度は意見を言い終わる前にギースに口をギュッと掴まれ阻まれる。
実際のところ、調教が始まって30分も経過はしていなかったのだが、時間の経過が確認できない囚人には何倍にも体感で感じられていた。
その内容が地獄の様な調教であれば尚更だー
「それにしてもアンタ達、ホントにいつも仲良しよねぇ。今までだって結構危ない時もあったけど、なんだかんだでフォローし合う姿勢には感激しちゃうわ」
「…ぐっ…かはっ!…ゲホゲホ」
ギースはそう告げると、口元も掴んだ手を乱暴に離し、ルミナルスを解放した。
「まぁ、独房の位置が近い囚人同士が仲良くなるケースは結構あるけど…まさかアンタ達、変な関係になってないでしょうね?」
「俺とアルはそんなんじゃない!…あっ…」
ギースの同性愛指摘にムキになったルミナルスはそれを強く否定するが、咄嗟に出てしまった反抗的な姿勢は明確な懲罰行為であり、一瞬ハッとした表情浮かべる。
「フーン、久々に素が出たわねルミナルス。そういう反抗的な態度…嫌いじゃないわよ」
ルミナルスの反応を見逃さなかったギースはすぐにそれを指摘し、新たな懲罰のネタとしてルミナルスの態度を歓迎した。
無論、それはお仕置きという名目でそれなりの罰が私的権限で行使できるからである。
そもそもこの展開は、ルミナルスが最初にギースに口答えした時点で確定していたのだ…というよりワザと反抗させるように誘導した可能性すらあった。
「それじゃ、早速で悪いけど罰を受けてもらうわ」
「くっ…」
ギースはそう言いながら媚薬の小瓶を再び手に取ると、そっとルミナルスの側によって瓶の蓋を開ける。
「さぁ、召し上がれ」
「!!まっ…」
妖しく紫色に輝く粘液が、ゆっくりと傾けられた小瓶の口から溢れ出し、ツーっと粘着質に糸を引きながらルミナルスの股間に垂らされていく。
「ソレは!くっ…うぅ…ハァ…あぁああ」
乱れ苦しむアルフレッドの姿を散々見せつけられていたルミナルスは、媚薬の恐ろしい効果を知らない訳では無かったが、看守の命令を黙って受け入れるしかなかった。
「っ!あぁあああああ!!」
そして、媚薬の効果は一瞬でルミナルスのソレにも現れ、瞬時に勃起と性欲を誘発させる。
想像を絶する効果に思わずルミナルスの手が股間に伸びるが、それよりも早くギースの手がそれを阻み、ルミナルスの両手は一瞬で後手に縛り上げられてしまった。
「効果バツグンじゃない。でも、自分だけ先にイこうとするのはどうかしら?」
「あっあああ…」
止めどない快楽欲に平静を失うルミナルス、ガクガクと身体を震わせ、その身体は全身の毛穴から噴き出した汗によって、アルフレッド同様にびっしょりに濡れていた。
「あぁ…ルミナぁ…」
自分を助けようとして同じく媚薬の餌食になってしまったルミナルスに、媚薬の効果で意識が朦朧としながらも、その身を案じるアルフレッド。
その声に反応し、ギースは放置していたアルフレッドの方に振りかえる。
「さて、放置しちゃってごめんなさいね。アナタはもう限界をとっくに超えてるでしょ」
ギースは椅子に拘束されているアルフレッドにそう言いながら近づくと、椅子に固定していた縄を解き、ルミナルス同様に改めて両手を後手に縛り直しアルフレッドをその場に立たせた。
「さぁ、アルフレッド、ルミナルス。ここからは二人で実験に付き合って貰うわよ…」
「あっ…あぁ…」
「ぐっ…んんんんっ!!」
二人は媚薬の効果に悶えながらギースに誘導され、向かい合うように立たされる。
お互い、ビンビンに勃起させられた状態で顔を合わせるのは恥ずかしいのか、無意識に二人はそれぞれの姿が見えないように視線を逸らした。
「いつも裸なのに不思議ね…そんなに発情している姿を見られるのが嫌なの?」
二人の様子を小馬鹿にして楽しむギース。その声に二人はピクッと身体を反応させ揃って俯く。
「くっ…うぅうぅ」
「うぅ…」
ルミナルスは悔しさで顔を歪ませ、逆にアルフレッドはギュッと目を閉じてプルプル小刻みに震える。
「さーて、お楽しみの実験の続きだけど…そうね…これから二人には射精して貰らおうかしら」
「っ!!」
「えっ…」
ギースからの思わぬ射精許可に驚き、二人揃って驚きの表情を浮かべながらギースの方に顔を向ける。
何故なら、てっきり徹底的に言葉責めを受けながら、永遠と焦らされ続けると二人は思っていたからだ。
だが、この後ギースから発せられた一言で二人は再び絶句することにー
「ただし、条件付きでの射精よ…フフ。それはね…お互いの肉棒を擦り付け合いながらイくの」
「うぁ…なっ!そんな…うぅ…あぁ」
「ルミナのと…んっ…」
ギースの意地の悪い条件提示に思わず顔を顰めるルミナルス。
つまり、射精したければお互いの下半身を擦り付け合い、かぶとあわせをしながら性欲を発散しろと言うのだ。
「悪い話じゃ無いでしょ?実は私ね、アンタ達の様に仲がいいカップルをセットで調教する機会をずっと待ってたのよ。でも、中々そんなカップルができなくてね…」
ギースの告白に表情を歪ませる二人。
しかし、アルフレッドの方は既に長時間媚薬の効果を受け続けているせいなのか、ギースの条件に満更でもない反応を示す。
「あぁ…僕は…いいよぉ…ルミナのだったらぁあ…それにぃ…もう…苦しいぃよぉ!」
そう言いながら、ルミナルスの方に向かって擦り寄るアルフレッド。
「アル…うっ、ならぁ…すぐに終わらせるからぁ…」
辛うじて意識を保っていたルミナルスも、アルフレッドの言葉が引き金となり、必死に押さえ込んでいた欲情が一気に解き放たれた。
「素直でよろしい♪さぁ、友情オナニーショーの開幕ね。満足イくまで楽しみなさい」
二人はギースに嘲笑されながら、ゆっくりと距離を詰めていく。
そして、まず最初にお互いの膨張したモノがツンっと優しく重なり合い、室内に少年二人の絶叫混じりの喘ぎ声が響き渡ったー
「あぁあぁ!ルミナぁ…ぁあぁ…もっとぁ!」
「うっ…アルぅ!アルぅ!」
そこからはタガが外れた様にクチュクチュとイヤらしい音をたてながら、直立姿勢で互いのモノを狂った様に擦り付け合う二人の少年。
まだまだ未成熟で皮膚に保護された可愛らしいモノは、時折り擦れた衝撃でピンク色の本体を外界に晒しながらぶつかり、キスをするように重なり合う。
「あらら、まるで愛し合ってるみたいじゃない。さぁ、遠慮しないでもっと強く絡み合いなさい」
二人の少年の、下半身の接吻姿に上機嫌になるギース。
一方、既にギースの言葉責めなど気にもせず互いのモノを夢中になって刺激し合う二人の絡み合いはどんどん激しさを増していく。
「アルぅ!んっんんんぁ…んっ…」
「ルミナぁ…気持ちいいぃ…もっと」
次第に腰を前後させたり、互いに乳首を舐め始めなど、監獄で仕込まれてきた淫らな知識が無意識に披露され始める。
「ごめん…でも、これ気持ちいいでしょ…あぁっ!」
「ルミナぁ!そこぉ気持ちいいぃ…口にも欲しいぃ!」
「んっ…んぅ…ハァ…」
アルフレッドの甘いおねだりに、ルミナルスは舌を突き出しながらアルフレッドの口内に躊躇なく舌先をねじ込み、二人は互いに求め合う様に繋がった口内で舌を絡ませ合う。
そして、その動きに合わせて下半身の絡み合いもさらに激しさを増し、室内に粘着質な音が響き渡りー
「あぁ素敵ねぇ…こうやって目覚めさせ、片方をもう片方の前で頂く…下準備に時間はかかるけど…」
悍ましい想像を膨らませながら、一心不乱に求め合う二人を眺めるギース。
二人は媚薬の効果で求め合っているだけなのだが、ギースは直感的にそれだけでは無いと感じとっていたのだ。
やがて、限界まで高められた欲求がついに限界に達し、二人は同時に一度目の絶頂を迎えた。
「あっ…出るぅ!ルミナぁ…ルミナぁああああ!」
「うっ!俺もぉ…アルぅうううううう!」
二人の少年は、互いの名前を大声で叫びながら密着した状態で果て、ビュルビュルとモノから吐き出される大量の白濁液は、瞬時に互いの身体を汚し合い、ねっとりと絡み合いながら混ざり合う。
その様子は暫く収まらず、二人のモノは絶え間なく小刻みにビクビクとヒクついていた。
「あら、本当に好き勝手に楽しんでくれたわね。お互い精液塗れでドロドロじゃない…でも、まだ終わりじゃないでしょ?」
強烈な射精の反動でその場にしゃがみ込んだ二人に向かって、ギースは満足げな表情を浮かべながらそう告げる。
だが、その言葉を裏付けるかの様に二人のモノは勃起状態を維持していた。
「はぁ…そ、そんな…戻らない…うぅ…もっと…」
「アル…俺もぉ…もっと欲しい…ぐっ」
二人はガクガクと脚を震わせながらも、ゆっくりと立ち上がって再び求め合う。
そして、勃起したモノを再度擦り付け合い始めたのだ。
この時、二人は媚薬の効果に完全に意識を支配され、互いの性的欲求を解消するためだけの肉人形と化していた。
「だめぇ…ルミナぁ…ごめ…んっ…あぁ…」
「もっとぉ強く…押し…てぇ…アルぅ…」
その後も何度か射精が繰り返され、やがて二人は自分達の分泌物で汚れた床の上に倒れ込む。
だが、身体の芯から溢れ出る性欲は全く衰えず、二人はそのまま寄り添うようにして、自らが撒き散らした白濁液にコーティングされながら行為を続けたー
後編に続く。
偽りの欲情②
あれから何度二人は果てたのだろうか、既に出すモノを出し切り、潮吹きするだけの行為が続いていた。
「んっ…ハァ…んっ…」
だが、それでも二人の発情は収まらず互いを求め合っている。
「ふーん、私のことは眼中にも無いってことね」
その光景を傍で楽しそうに観察していたギースだったが、流石に面白みも無くなってきたのかそう呟いた。
「まぁいいわ。媚薬の効果も十分検証できたし、日頃から色々と尽くしてくれているご褒美に今日は好きなだけイキなさいよ…」
ギースは呆れた顔で吐き捨てるよう二人にそう告げると、変わり映えしない状況に飽きたのか、お互いに吐き出しあった体液でベトベトになったまま絡み合う二人の両手を拘束していた縄を解き、そのまま二人を残して調教室を後にする。
「…」
残された二人は、ポカンとした表情で一瞬ギースの方に視線を向けるが、既にその姿は閉まりかけた扉の奥だった。
コツコツとブーツの音を響かせながら、一人廊下を歩くギース。
「…効果は抜群でも、一度タガが外れるとコントロールが出来ないわね…」
休憩室にもなっている囚人を監視する看守室を目指して長い廊下を進みながら、ギースはブツブツと独り言を漏らしながら媚薬について考えをまとめていた。
「ゴードンの様に肉便器にするだけなら問題ないかもしれないけど…あたし好みじゃ無いし」
元々ギースは、少年達の羞恥心をコントロールするプレイを好む趣向があり、過剰な薬の力で強制的に屈服させる行為を楽しむことができなったのだ。
そして、新型媚薬の効果が自分好みの責め具では無いと結論付けたと同時に看守室の前まで辿り着く。
ギィと鈍い金属音をたてながら、重厚な金属の扉を開けるギース。
中に入ると、そこには小柄な別の看守がジッと大量に設置された監獄の監視モニターを見つめていた。
「あら、アナタ来てたの?声かけてくれれば良かったのに」
ギースの不意の呼びかけに、看守は一瞬ビクっと身体を反応させると、ゆっくりとギースの方に振り返ってこう告げた。
「いえ、お楽しみ中でしたし…でも、あの卑しい犬どもは放っておいていいんですか?」
小柄な看守が先程から見ていたモニターには、アルフレッドとルミナルスの卑猥な姿が映し出されていた。
どうやら二人はまだ媚薬の影響下にあるのか、自由になった両手でお互いを抱きしめ合い、先程と同じ様な卑猥な行為を繰り返している。
「あら、監修カメラで覗き?それに、お兄さんに向かって犬は可哀想でしょう」
ギースの言葉に小柄な監修の表情が曇る。
「…ギース先輩。あれはもう兄でも何でもありません。ただの奴隷です。僕を見捨てて…あんなヤツと仲良くなって…」
小柄な監修はそう言いながら、モニターの方に振り返りギュッと拳を握って振るわせる。
その様子にギースは笑みを溢しながらこう答えた。
「ふふ♪軽蔑しながらも、やっぱりお兄さん好きなんじゃない…ティオ」
なんと、アルフレッドの姿をモニター越しに見つめるもう一人の看守の正体はアルフレッドの弟であるティオだった。
「…」
その容姿はアルフレッドと若干の差異はあるものの、誰が見ても兄弟であると疑わないモノである。
だが、どうして彼がドゴラ監獄の看守になっているのかは謎のままだ。
一方、同時刻ー
独房に残されたアルフレッド達はやっと媚薬の効果が切れ始めたのか、少しづつ落ち着きを取り戻し始めていたー
「アル…大丈夫か?」
「うん、大丈夫。……ごめん…ルミナ。僕のせいで君まで酷い目に」
先に起き上がっていたルミナルスに向かって、ゆっくりと起き上がりながら申し訳なさそうに謝罪するアルフレッド。
「き、気にするなよ!俺たち…友達だろ?困ってる時はお互い様だって」
「ありがとうルミナ…」
ルミナルスに励まされ、アルフレッドの表情に笑みが戻る。
「にしても、俺たち酷い様だな…身体がベトベトだ…ギースもいつの間にか消えてるし…今日はこれで終いなのかな…」
「あ、そういえばギースは好きにしろって…」
「そう言われてもな…」
なんの指示もなく、調教部屋に取り残された二人は対応に困り果てる。だが、その次の瞬間…
「あら?やっと満足したみたいね」
天井のスピーカーから突然、部屋中にギースの声が響き渡った。その声に条件反射でビクつく二人。
「ギース!?…様」
「さっきから会話は全部筒抜けよ。看守を呼び捨てにするなんていい度胸ね…まぁ、いいわ」
その放送は看守室から送られてきたモノであり、ギースは調教室に残してきた二人に指示を与え始める。
「それよりアンタ達、その身体の汚れを浴槽室で落としてきたらどうなの?臭くてかなわないわ」
「え?……あ、ありがとうございます!」
「特別よ。30分あげるからさっさと行ってきなさい。ちゃんとキレイにしてから檻に戻してあげるから♪」
ギースからの指示に、そろって思わず喜びを露わにする二人。
浴槽室とは囚人用の入浴施設なのだが、まず普通に利用することは許されない。
入浴時もみ水責めといった拷問に近い乱暴な方法で身体の汚れを除去させられ、身体の汚れを落とせる以外のメリットは一切ないのだ。
ただ、個別調教が実施された際にのみ、稀に看守の指示で指定時間だけか貸切で自由入浴ができる。
「聞いたからアル!自由入浴だぞ!」
「うん!僕ここに来て初めてだよ!いつも無理やりお湯に漬けられてたし…自由に身体を洗えるなんて久しぶりだなぁ」
二人は1秒でも時間が惜しかったのか、駆け足で浴槽室に向かった。
幸い、調教室からの距離もそう遠くなかったので二人は久方ぶりの自由時間を満喫することに。
「気持ちー!自由に使えるって最高だよな」
「そうだよね!いつものシャワーは痛いけど、これなら全然大丈夫!」
浴槽室に到着するや否や、無邪気にはしゃぎながら、備え付けのシャワーで身体の汚れを落とし始める二人。
普段は拘束されたまま、家畜を洗う様に列になってただ冷水の中を通り過ぎるだけのシャワーだが、自由に使用できるというだけで少年達の反応は全く異なるものになっていた。
だが、結局は本当の意味で自由など無く、細やかな喜びは一瞬で奪い去られることにー
「はぁーこれずっと浴びてられるけど、そろそろ浴槽に移動する?…ん?どうしたアル?」
「…ルミナぁ…このシャワー…変だよぉ…うぅ…はぁあぁああ…」
「どうしたアル!?」
そう言って突然その場にしゃがみ込むアルフレッド。
ルミナルスからは見えていなかったが、この時アルフレッドの股間は先程の様にムクムクと肥大化し始めていた。
「これ、さっきの薬ぃ…また変にぃ…うぅ」
どうやらアルフレッドが利用したシャワーに細工がしてあったのか、再び全身に媚薬を浴びて悶えるアルフレッド。
「クソ!ギースのやつ!ハメやがったなぁ…アルにだけあのエロい薬を浴びせたのか」
同じくシャワーを浴びていたルミナルスだったが、なぜか彼は何ともない。
ただ、ほんのり媚薬の香りの様な匂いがシャワー室に充満していたことには気が付いた。
「こっちだアル!とりあえず浴槽で洗い流そう!」
ルミナルスはよく考えもせず、強引にアルフレッドを引っ張って、透明な水が張られた浴槽に勢いよく飛び込む。
「っ!なんだ…コレ…ネチョネチョするぅ…クソォ…」
だが、浴槽に張られていたのは水では無く、なんと大量のローションだった。
シャワー室の罠から、冷静に考えれば浴槽も警戒すべきだったのだが、焦ったルミナルスはまんまとギースの罠にハマってしまったのだ。
「あははははは!お馬鹿さんね!こんなに簡単に罠にハマってくれるなんて思わなかったわ」
スピーカー越しに響くギースの声。
どうやら浴槽室も漏れなく監視されており、あっさり仕掛けた罠にハマった二人見て爆笑するギース。
「さぁ、媚薬入りのローションプールで踊り狂いなさい。勿論そこで30分間どんな風に過ごすかはアナタ達次第だけどね♪」
自分達が浸かっているのが媚薬入りのローションプールだと聞かされ、急いで浴槽から這い出ようとする二人。
「あぁあ…ルミナぁ…またさっきのぉ…」
「やめろアル!我慢するんだ!」
だが、アルフレッドは脱出よりも性欲の発散を優先させ、先程の様にルミナルスに抱きついた。
「ルミナぁ!耐えられないよぉ…」
「アル!ダメだって…こらぁ…うぅ」
ヌチャヌチャと纏わりつく粘着性の高いローション越しにアルフレッドの勃起したモノを押し付けられたルミナルスはビクんと身体を震わせる。
「ルミナのだってぇ…大きくなってる…」
「こ、コレは…このネトネトしたのにも薬が…アル触らないでぇ」
いつの間にかルミナルスの勃起したモノの亀頭をツンツンと指で触るアルフレッド。
ローション越しのなんとも言えない刺激に甘い声を漏らす。そして、完全にスイッチが入ったアルフレッドは積極的にグイグイ迫りー
「だったらいいよね?」
「うっ…アルぅ…くっあぁああ!」
自らのモノの亀頭を、先程の様にルミナルスの亀頭に擦り付け、勝手にかぶとあわせを楽しみ始める。
「気持ちいい?僕も気持ちいいよぉ…」
「んっ…ふっんっ…」
最初は抵抗していたルミナルスだったが、その内快楽に屈指始め、自らもアルフレッドを求めて積極的に身体を擦り付け始める。
「ダメだよぉ…アル…こんな…せっかくの自由時間なのにぃ…はぁ…んぁあああぁ!」
「ルミナぁ…無理やりじゃないのは…ダメ…?」
「……アルならぁ…いい…」
誰に強制された訳でもなく、二人の少年はお互いの身体を絡ませ合いながら、時間の許す限りお互いを求め合う。
やがて、二人は看守達に強引に開発された肛門を自らの意思で開き、お互いのモノを交互に受け入れ底なしの欲情を発散する。
もはやギースに覗き見されていることなど気にもせず…
「ぁあ…アルぅ…俺…アルと…」
「ルミナぁ…もっと奥まだ…うぅ…」
この時、既に二人の関係は恋人に近い状態にまで発展しており、まんまとギースの計画通りに進行する結果となってしまっていた。
その頃、看守室ー
「あらら…とうとうカップルになっちゃったわね。ここまで計画通りにことが進むなんてなんだか怖いわ…まぁ、素養があったから仕込んでみたんだけど」
モニター越しに、恍惚の眼差しで二人の絡み合う姿を凝視するギース。一方、その傍らで怒りの感情を露わにするもう一人の看守。
「わざわざこんなものを見せて何が目的なんですか?また例の媚薬まで使って」
浴槽室での二人の行為をモニター越しに監視していたのはギースだけでは無かった。
その場にはアルフレッドの弟でもあるティオも同席していたのだ。
ティオの不機嫌そうな物言いに、ギースは無表情でこう答えた。
「ふふ…使ってないわよ媚薬」
「!?そんな…だってあの二人…」
ギースの発言に驚くティオは、再びモニターを凝視して絡み合う二人を見つめた。
「シャワー室にリラックスできるアロマを焚いて、ローションプールを用意しただけよ」
「そんな馬鹿な!お兄ちゃ…アルフレッドには媚薬を盛っただろ!」
ティオはそんな訳はないと反論し、ギースに詰め寄る。もし、ギースの発言に偽りがなければ自分の兄が自らの意思であんなことをしていると認めることになるからだ。
だが、ギースはスッと片手をティオにむけて開き、激昂するティオを静止する。
「そんなに怒らないでよティオ。お兄さんは雰囲気に乗せられやすいんじゃない?まぁ、媚薬の効果が残っていた可能性も、体質的な理由であるかもだけど」
「ぐっ…だったらアイツらは…」
「まぁ、普通にイチャついてるカップルってことかしらね。でもねティオ、ここでは生きていくために必要な手段でもあると思うのよ」
「くっ…」
ギースの発言から媚薬を本当に使っていないのかは定かでは無かったが、ティオは黙ってその光景を眺め続ける気は無かった。
「ギース先輩…特別調教の申請を出してもいいですか」
暫くの沈黙の後、何を思ったのかティオは特別調教の要請をギースに申し出る。
コレは、特定の個人を対象とした特別調教であり、本来は反抗的な囚人を個人調教により躾ける目的で設けられたメニューなのだが、稀にお気に入りの囚人をオモチャにするために使用する看守もいる。
今回のギースの調教がまさにそのケースだった。
「別にいいわよ。そろそろデビューだと思っていたし、局長からも打診がきてるから」
「義父様が?…だったら、アルフレッドの単独調教を申請します」
なんと、ティオは調教の相手に自らの兄であるアルフレッドを指名する。
また、同時にティオが局長であるキサラギの養子になっていたことも判明した。
なぜこんな状況になっているのかはまだ定かではないが、ギースは何やら事情を把握しているのか、ニヤニヤ笑みを浮かべながらティオにこう告げる。
「どうぞ♪久しぶりの兄弟の再会楽しみなさい。
色々と話すこともあるだろうしねぇ。まぁ、その様子はモニターでたっぷり鑑賞させてもらうけど」
「お好きにどうぞ…では」
ティオはギースの挑発もとれる発言をスルーすると、専用の鞭をケースから取り出し、それをギュッと握りしめながら足速に看守室を後にした。
そして、アルフレッドとルミナルスが戯れ合っている浴槽室へ向かって小走りに歩き出した。
「んっ…ハァ…んっ…」
だが、それでも二人の発情は収まらず互いを求め合っている。
「ふーん、私のことは眼中にも無いってことね」
その光景を傍で楽しそうに観察していたギースだったが、流石に面白みも無くなってきたのかそう呟いた。
「まぁいいわ。媚薬の効果も十分検証できたし、日頃から色々と尽くしてくれているご褒美に今日は好きなだけイキなさいよ…」
ギースは呆れた顔で吐き捨てるよう二人にそう告げると、変わり映えしない状況に飽きたのか、お互いに吐き出しあった体液でベトベトになったまま絡み合う二人の両手を拘束していた縄を解き、そのまま二人を残して調教室を後にする。
「…」
残された二人は、ポカンとした表情で一瞬ギースの方に視線を向けるが、既にその姿は閉まりかけた扉の奥だった。
コツコツとブーツの音を響かせながら、一人廊下を歩くギース。
「…効果は抜群でも、一度タガが外れるとコントロールが出来ないわね…」
休憩室にもなっている囚人を監視する看守室を目指して長い廊下を進みながら、ギースはブツブツと独り言を漏らしながら媚薬について考えをまとめていた。
「ゴードンの様に肉便器にするだけなら問題ないかもしれないけど…あたし好みじゃ無いし」
元々ギースは、少年達の羞恥心をコントロールするプレイを好む趣向があり、過剰な薬の力で強制的に屈服させる行為を楽しむことができなったのだ。
そして、新型媚薬の効果が自分好みの責め具では無いと結論付けたと同時に看守室の前まで辿り着く。
ギィと鈍い金属音をたてながら、重厚な金属の扉を開けるギース。
中に入ると、そこには小柄な別の看守がジッと大量に設置された監獄の監視モニターを見つめていた。
「あら、アナタ来てたの?声かけてくれれば良かったのに」
ギースの不意の呼びかけに、看守は一瞬ビクっと身体を反応させると、ゆっくりとギースの方に振り返ってこう告げた。
「いえ、お楽しみ中でしたし…でも、あの卑しい犬どもは放っておいていいんですか?」
小柄な看守が先程から見ていたモニターには、アルフレッドとルミナルスの卑猥な姿が映し出されていた。
どうやら二人はまだ媚薬の影響下にあるのか、自由になった両手でお互いを抱きしめ合い、先程と同じ様な卑猥な行為を繰り返している。
「あら、監修カメラで覗き?それに、お兄さんに向かって犬は可哀想でしょう」
ギースの言葉に小柄な監修の表情が曇る。
「…ギース先輩。あれはもう兄でも何でもありません。ただの奴隷です。僕を見捨てて…あんなヤツと仲良くなって…」
小柄な監修はそう言いながら、モニターの方に振り返りギュッと拳を握って振るわせる。
その様子にギースは笑みを溢しながらこう答えた。
「ふふ♪軽蔑しながらも、やっぱりお兄さん好きなんじゃない…ティオ」
なんと、アルフレッドの姿をモニター越しに見つめるもう一人の看守の正体はアルフレッドの弟であるティオだった。
「…」
その容姿はアルフレッドと若干の差異はあるものの、誰が見ても兄弟であると疑わないモノである。
だが、どうして彼がドゴラ監獄の看守になっているのかは謎のままだ。
一方、同時刻ー
独房に残されたアルフレッド達はやっと媚薬の効果が切れ始めたのか、少しづつ落ち着きを取り戻し始めていたー
「アル…大丈夫か?」
「うん、大丈夫。……ごめん…ルミナ。僕のせいで君まで酷い目に」
先に起き上がっていたルミナルスに向かって、ゆっくりと起き上がりながら申し訳なさそうに謝罪するアルフレッド。
「き、気にするなよ!俺たち…友達だろ?困ってる時はお互い様だって」
「ありがとうルミナ…」
ルミナルスに励まされ、アルフレッドの表情に笑みが戻る。
「にしても、俺たち酷い様だな…身体がベトベトだ…ギースもいつの間にか消えてるし…今日はこれで終いなのかな…」
「あ、そういえばギースは好きにしろって…」
「そう言われてもな…」
なんの指示もなく、調教部屋に取り残された二人は対応に困り果てる。だが、その次の瞬間…
「あら?やっと満足したみたいね」
天井のスピーカーから突然、部屋中にギースの声が響き渡った。その声に条件反射でビクつく二人。
「ギース!?…様」
「さっきから会話は全部筒抜けよ。看守を呼び捨てにするなんていい度胸ね…まぁ、いいわ」
その放送は看守室から送られてきたモノであり、ギースは調教室に残してきた二人に指示を与え始める。
「それよりアンタ達、その身体の汚れを浴槽室で落としてきたらどうなの?臭くてかなわないわ」
「え?……あ、ありがとうございます!」
「特別よ。30分あげるからさっさと行ってきなさい。ちゃんとキレイにしてから檻に戻してあげるから♪」
ギースからの指示に、そろって思わず喜びを露わにする二人。
浴槽室とは囚人用の入浴施設なのだが、まず普通に利用することは許されない。
入浴時もみ水責めといった拷問に近い乱暴な方法で身体の汚れを除去させられ、身体の汚れを落とせる以外のメリットは一切ないのだ。
ただ、個別調教が実施された際にのみ、稀に看守の指示で指定時間だけか貸切で自由入浴ができる。
「聞いたからアル!自由入浴だぞ!」
「うん!僕ここに来て初めてだよ!いつも無理やりお湯に漬けられてたし…自由に身体を洗えるなんて久しぶりだなぁ」
二人は1秒でも時間が惜しかったのか、駆け足で浴槽室に向かった。
幸い、調教室からの距離もそう遠くなかったので二人は久方ぶりの自由時間を満喫することに。
「気持ちー!自由に使えるって最高だよな」
「そうだよね!いつものシャワーは痛いけど、これなら全然大丈夫!」
浴槽室に到着するや否や、無邪気にはしゃぎながら、備え付けのシャワーで身体の汚れを落とし始める二人。
普段は拘束されたまま、家畜を洗う様に列になってただ冷水の中を通り過ぎるだけのシャワーだが、自由に使用できるというだけで少年達の反応は全く異なるものになっていた。
だが、結局は本当の意味で自由など無く、細やかな喜びは一瞬で奪い去られることにー
「はぁーこれずっと浴びてられるけど、そろそろ浴槽に移動する?…ん?どうしたアル?」
「…ルミナぁ…このシャワー…変だよぉ…うぅ…はぁあぁああ…」
「どうしたアル!?」
そう言って突然その場にしゃがみ込むアルフレッド。
ルミナルスからは見えていなかったが、この時アルフレッドの股間は先程の様にムクムクと肥大化し始めていた。
「これ、さっきの薬ぃ…また変にぃ…うぅ」
どうやらアルフレッドが利用したシャワーに細工がしてあったのか、再び全身に媚薬を浴びて悶えるアルフレッド。
「クソ!ギースのやつ!ハメやがったなぁ…アルにだけあのエロい薬を浴びせたのか」
同じくシャワーを浴びていたルミナルスだったが、なぜか彼は何ともない。
ただ、ほんのり媚薬の香りの様な匂いがシャワー室に充満していたことには気が付いた。
「こっちだアル!とりあえず浴槽で洗い流そう!」
ルミナルスはよく考えもせず、強引にアルフレッドを引っ張って、透明な水が張られた浴槽に勢いよく飛び込む。
「っ!なんだ…コレ…ネチョネチョするぅ…クソォ…」
だが、浴槽に張られていたのは水では無く、なんと大量のローションだった。
シャワー室の罠から、冷静に考えれば浴槽も警戒すべきだったのだが、焦ったルミナルスはまんまとギースの罠にハマってしまったのだ。
「あははははは!お馬鹿さんね!こんなに簡単に罠にハマってくれるなんて思わなかったわ」
スピーカー越しに響くギースの声。
どうやら浴槽室も漏れなく監視されており、あっさり仕掛けた罠にハマった二人見て爆笑するギース。
「さぁ、媚薬入りのローションプールで踊り狂いなさい。勿論そこで30分間どんな風に過ごすかはアナタ達次第だけどね♪」
自分達が浸かっているのが媚薬入りのローションプールだと聞かされ、急いで浴槽から這い出ようとする二人。
「あぁあ…ルミナぁ…またさっきのぉ…」
「やめろアル!我慢するんだ!」
だが、アルフレッドは脱出よりも性欲の発散を優先させ、先程の様にルミナルスに抱きついた。
「ルミナぁ!耐えられないよぉ…」
「アル!ダメだって…こらぁ…うぅ」
ヌチャヌチャと纏わりつく粘着性の高いローション越しにアルフレッドの勃起したモノを押し付けられたルミナルスはビクんと身体を震わせる。
「ルミナのだってぇ…大きくなってる…」
「こ、コレは…このネトネトしたのにも薬が…アル触らないでぇ」
いつの間にかルミナルスの勃起したモノの亀頭をツンツンと指で触るアルフレッド。
ローション越しのなんとも言えない刺激に甘い声を漏らす。そして、完全にスイッチが入ったアルフレッドは積極的にグイグイ迫りー
「だったらいいよね?」
「うっ…アルぅ…くっあぁああ!」
自らのモノの亀頭を、先程の様にルミナルスの亀頭に擦り付け、勝手にかぶとあわせを楽しみ始める。
「気持ちいい?僕も気持ちいいよぉ…」
「んっ…ふっんっ…」
最初は抵抗していたルミナルスだったが、その内快楽に屈指始め、自らもアルフレッドを求めて積極的に身体を擦り付け始める。
「ダメだよぉ…アル…こんな…せっかくの自由時間なのにぃ…はぁ…んぁあああぁ!」
「ルミナぁ…無理やりじゃないのは…ダメ…?」
「……アルならぁ…いい…」
誰に強制された訳でもなく、二人の少年はお互いの身体を絡ませ合いながら、時間の許す限りお互いを求め合う。
やがて、二人は看守達に強引に開発された肛門を自らの意思で開き、お互いのモノを交互に受け入れ底なしの欲情を発散する。
もはやギースに覗き見されていることなど気にもせず…
「ぁあ…アルぅ…俺…アルと…」
「ルミナぁ…もっと奥まだ…うぅ…」
この時、既に二人の関係は恋人に近い状態にまで発展しており、まんまとギースの計画通りに進行する結果となってしまっていた。
その頃、看守室ー
「あらら…とうとうカップルになっちゃったわね。ここまで計画通りにことが進むなんてなんだか怖いわ…まぁ、素養があったから仕込んでみたんだけど」
モニター越しに、恍惚の眼差しで二人の絡み合う姿を凝視するギース。一方、その傍らで怒りの感情を露わにするもう一人の看守。
「わざわざこんなものを見せて何が目的なんですか?また例の媚薬まで使って」
浴槽室での二人の行為をモニター越しに監視していたのはギースだけでは無かった。
その場にはアルフレッドの弟でもあるティオも同席していたのだ。
ティオの不機嫌そうな物言いに、ギースは無表情でこう答えた。
「ふふ…使ってないわよ媚薬」
「!?そんな…だってあの二人…」
ギースの発言に驚くティオは、再びモニターを凝視して絡み合う二人を見つめた。
「シャワー室にリラックスできるアロマを焚いて、ローションプールを用意しただけよ」
「そんな馬鹿な!お兄ちゃ…アルフレッドには媚薬を盛っただろ!」
ティオはそんな訳はないと反論し、ギースに詰め寄る。もし、ギースの発言に偽りがなければ自分の兄が自らの意思であんなことをしていると認めることになるからだ。
だが、ギースはスッと片手をティオにむけて開き、激昂するティオを静止する。
「そんなに怒らないでよティオ。お兄さんは雰囲気に乗せられやすいんじゃない?まぁ、媚薬の効果が残っていた可能性も、体質的な理由であるかもだけど」
「ぐっ…だったらアイツらは…」
「まぁ、普通にイチャついてるカップルってことかしらね。でもねティオ、ここでは生きていくために必要な手段でもあると思うのよ」
「くっ…」
ギースの発言から媚薬を本当に使っていないのかは定かでは無かったが、ティオは黙ってその光景を眺め続ける気は無かった。
「ギース先輩…特別調教の申請を出してもいいですか」
暫くの沈黙の後、何を思ったのかティオは特別調教の要請をギースに申し出る。
コレは、特定の個人を対象とした特別調教であり、本来は反抗的な囚人を個人調教により躾ける目的で設けられたメニューなのだが、稀にお気に入りの囚人をオモチャにするために使用する看守もいる。
今回のギースの調教がまさにそのケースだった。
「別にいいわよ。そろそろデビューだと思っていたし、局長からも打診がきてるから」
「義父様が?…だったら、アルフレッドの単独調教を申請します」
なんと、ティオは調教の相手に自らの兄であるアルフレッドを指名する。
また、同時にティオが局長であるキサラギの養子になっていたことも判明した。
なぜこんな状況になっているのかはまだ定かではないが、ギースは何やら事情を把握しているのか、ニヤニヤ笑みを浮かべながらティオにこう告げる。
「どうぞ♪久しぶりの兄弟の再会楽しみなさい。
色々と話すこともあるだろうしねぇ。まぁ、その様子はモニターでたっぷり鑑賞させてもらうけど」
「お好きにどうぞ…では」
ティオはギースの挑発もとれる発言をスルーすると、専用の鞭をケースから取り出し、それをギュッと握りしめながら足速に看守室を後にした。
そして、アルフレッドとルミナルスが戯れ合っている浴槽室へ向かって小走りに歩き出した。
残酷な再会
「ここは…どこ?…僕は確かルミナと浴槽室で…あれ…腕が…それにこれは木馬?」
いつの間にか意識を失っていたアルフレッドは、気が付いた時には全裸で三角木馬に跨がされ、両手には天井から伸びる鎖に繋がれた手枷を嵌められていた。
だが、両手がバンザイの姿勢で固定されているので木馬にかかる重量はそれほど負荷にはならず苦痛を感じる程では無かった。
「気がついた?」
「!?」
意識を取り戻したアルフレッドに、薄暗い暗闇から聴きなれた声が聞こえてきた。
「そんな…まさか…その声は」
その声の正体に確信は無かったが、コツコツと足音を立てながら近寄ってくる人物の顔が蝋燭の灯りで照らされた瞬間、アルフレッドの疑念は確信となった。
「…ティオ?ティオなのか!」
「久しぶりだね…お兄ちゃん…ずっと会いたかった」
半年前に投獄されて以降、一度も消息が掴めていなかった弟のティオの登場に驚くアルフレッド。
しかも、以前の弟の雰囲気とは若干異なり、何処か気品すら感じる様な装いだった。
「なんでお前がここに…それにその服…どういうことなんだ?」
状況が理解出来ずに困惑するアルフレッド。
弟との再会は嬉しく感じていたのだが、見慣れた看守の服を着込んで片手には鞭を持つ弟の姿に戸惑う。
そんなアルフレッドの様子をあざ笑様にティオは笑顔でこう答えたー
「僕はねぇ、この監獄の看守になったんだよ。そして今はキサラギ局長の息子になったんだ♪」
「なっ!?いきなり何を言って…」
突然の報告に絶句するアルフレッド。弟が看守になり、あの薄汚いキサラギ局長の息子になった聞いて表情が歪む。
だが、その直後にティオから更に衝撃の事実が伝えれれる。
「それで急な話なんだけど…僕ね…今からお兄ちゃんを調教しなきゃいけないんだ」
「ティオ!さっきから…あっ!」
アルフレッドの発言を遮る様にティオの放った鞭が勢いよくアルフレッドを襲い、思わず声を上げるアルフレッド。
「ティオ様だろ?僕は看守でお兄ちゃんは服役囚…これからたっぷり再教育してあげるね♪」
拘束された実の兄目掛けて容赦なく鞭を振るうティオ。そこに歪んだ兄への愛情が見え隠れしていた。
「そんな…嘘だ…ティオ!」
豹変した弟の様子が信じられず、再度名前を叫ぶアルフレッド。
しかし、その声は無常にも再びティオが振り下ろした鞭によってかき消された。
「あぁあああああ!!」
「ティオ様と呼べ!」
「いや…だぁ…あっあああ!!!」
歯向かう度に仕置きとして振り下ろされる鞭の応酬。
見た目ほどのダメージは無かったが、実の弟に鞭で調教されるという状況は、寧ろ精神的なダメージのほうが大きかった。
そして、いつに間にかアルフレッドの身体には無数の鞭の跡が刻まれる。
「…これ以上は叩かせないで欲しいなぁ。それとも本気で叩かれたいのかな?もしかして…お兄ちゃんマゾになっちゃった?今日もいっぱいイってたしね…」
ニヤニヤしながらアルフレッドにそう告げるティオ。
「今日もって…いつからここに…」
「んー、先月からかな…あのルミナルスってやつと随分仲がいいんだね。エッチまでしてさぁ」
「ル、ルミナとのことも見てたのか!?」
媚薬で発情していたのもあるが、ルミナルスとの行為を観察されていたことを知って赤面するアルフレッド。
「ほんと…見ていて不快だったよ!」
ヒュッと空を割いて数発の鞭打ちがアルフレッドを襲う。それは、ルミナルスとの関係に嫉妬したティオの憂さ晴らしでもあった。
「ぐぅ…どうしてこんな…僕は…ティオのために…あんな…」
弟からの謂れのない辱めや仕打ちに涙目を浮かべるアルフレッド。その様子にティオはー
「薬を盗んだって言うんだろ!なんでそんなことをしたんだ!…そんなことしたから…お兄ちゃんは捕まって…あんなヤツと仲良くして…」
逆ギレに近い勢いで激昂し、今度は鞭打ちではなく頭を抱えながらその場にしゃがみ込む。
「…ティオぉ…どうしたの?」
「だからティオ様だって言ってるだろ!」
「ぐっうううぅ!」
不安定な様子を心配するアルフレッドを他所に、再び起き上がり鞭を振るティオ。
「僕がすぐに模範囚にしてあげるね…そしたら僕のペットにしてあげるから」
「何をされたんだ…正気に戻って…ティオ…」
明らかに以前の弟とは思えない言動や、先程からの不安定な様子に、アルフレッドはキサラギが弟に何かしたのを確信する。
「あーもぉ!だから何回言わせんだよ!」
「あぁああっ!」
だが、何度呼びかけても弟からは鞭打ちの返事しかなく、ついに疲労が蓄積して徐々に意識が朦朧になるアルフレッド。
「お兄ちゃん!?大丈夫?…あぁ…そんな…傷つける気はなかったんだよ!でも、お兄ちゃんが素直になってくれないから…あれ?僕は何を…」
力なく項垂れるアルフレッドを目にし、ティオは先程とは打って変わって兄を心配する素振りを見せ、アルフレッドを抱きしめる。
「……ティオ…正気に…」
薄れゆく意識の中、かつての弟の面影を感じて安堵するアルフレッド。
「あぁ…お兄ちゃん!?そんな…僕はなんて酷いことを…でも、僕は何で…あれ…????」
三角木馬に掲げられ、無数の鞭打ち跡が残る鎖で繋がれた兄を見つめながらティオは自問自答を始める。
この時、ティオの意識は正気に戻りかけていた。しかし、次の瞬間ー
「ティオ。今日はその辺にして戻りなさい。…ワシの可愛い【息子】よ」
調教室のスピーカーからティオを呼ぶキサラギの声が響いた。
そして、その声を聞いた瞬間、ティオの瞳から輝きが薄れ、まるで意識のない人形の様な状態になってしまった。
「…あ…はい。承知いたしましたお義父様…」
ティオは独り言の様にそう呟くと、アルフレッドを抱きしめていた手を離し、何事もなかったかの様に調教室を後にした。
「どうだアルフレッド?愛しい弟との再会は?」
暫くの沈黙の後、再びスピーカーから漏れるキサラギの声。その声にアルフレッドの身体はピクッと反応を示す。
「お前ぇ…ティオに…何をぉ…」
ギッと表情を歪ませ、声のする方に向かって力なく問いかけるアルフレッド。
「ククク、ワシに感謝するがいい。ヤツの病気を治療してやったんだからな。まぁ、少し副作用がでたようだが…元気ならよかろう?」
「ふざけるな…絶対に許さない…殺してやる!!!」
普段は温厚で優しいアルフレッドだが、ドゴラ監獄に投獄されてから初めて殺意を見せる。
今の地獄の様な生活は、元々自分が引き起こした盗難事件が原因だったため、到底受け入れられる仕打ちでは無かったものの、幼いながら罪の贖罪として受け入れていたアルフレッド。
しかし、全く関係のない大切な弟が洗脳され、キサラギのオモチャにされてしまった事実は到底受け入れられるものでは無かったのだ。
だが、そんなアルフレッドの様子にキサラギはー
「ハハハ…調子に乗るなよクズが!貴様らはただの性処理玩具…ワシに逆らえば弟が地獄に堕ちてもいいのかな?」
弟の身柄を盾にし、逆らえば弟を監獄に収監するとも取れる発言でアルフレッドを脅す。
「くっ!下衆野郎…」
「さてと、アルフレッド。早速だが模範囚になれるチャンスをやろう」
そして、唐突にキサラギから模範囚になれる機会が与えられた。
そもそもドゴラ監獄での模範囚とは、精神・心身共に看守に完全に服従した一部の囚人がなれるものであり、今よりも良質な暮らしができる制度だ。
だが、その反面。生活の全てを性奉仕に捧げる必要があり、表面上の忠誠ではとてもじゃないが勤まらずに脱獄を試みる囚人も多い。
ドクターオメガの助手であるルータなどの特例もあるが、基本的に順応できる者は少ない。
「模範囚…」
かつて、まだ投獄されて間もないことに目にした模範囚達の公開懲罰の光景を思い出すアルフレッド。
一瞬、ルミナルスの顔が脳裏に浮かぶ。だが、それはキサラギの不快な声によって遮られた。
「ティオとセットで飼ってやると言ってるんだ。悪い話じゃなかろう?ワシの忠実な性奴隷になると誓いを立てろ」
「…くっ…」
弟のティオを人質に取られ、逆らえないアルフレッド。
もはや選択肢などなく、大人しくキサラギの軍門に下る以外の道は残されていなかった。
「どうすれば…模範囚に…」
「ククク、簡単なことだ」
こうして模範囚になることになったアルフレッドだが、キサラギから提示された条件はとんでもない内容でー
いつの間にか意識を失っていたアルフレッドは、気が付いた時には全裸で三角木馬に跨がされ、両手には天井から伸びる鎖に繋がれた手枷を嵌められていた。
だが、両手がバンザイの姿勢で固定されているので木馬にかかる重量はそれほど負荷にはならず苦痛を感じる程では無かった。
「気がついた?」
「!?」
意識を取り戻したアルフレッドに、薄暗い暗闇から聴きなれた声が聞こえてきた。
「そんな…まさか…その声は」
その声の正体に確信は無かったが、コツコツと足音を立てながら近寄ってくる人物の顔が蝋燭の灯りで照らされた瞬間、アルフレッドの疑念は確信となった。
「…ティオ?ティオなのか!」
「久しぶりだね…お兄ちゃん…ずっと会いたかった」
半年前に投獄されて以降、一度も消息が掴めていなかった弟のティオの登場に驚くアルフレッド。
しかも、以前の弟の雰囲気とは若干異なり、何処か気品すら感じる様な装いだった。
「なんでお前がここに…それにその服…どういうことなんだ?」
状況が理解出来ずに困惑するアルフレッド。
弟との再会は嬉しく感じていたのだが、見慣れた看守の服を着込んで片手には鞭を持つ弟の姿に戸惑う。
そんなアルフレッドの様子をあざ笑様にティオは笑顔でこう答えたー
「僕はねぇ、この監獄の看守になったんだよ。そして今はキサラギ局長の息子になったんだ♪」
「なっ!?いきなり何を言って…」
突然の報告に絶句するアルフレッド。弟が看守になり、あの薄汚いキサラギ局長の息子になった聞いて表情が歪む。
だが、その直後にティオから更に衝撃の事実が伝えれれる。
「それで急な話なんだけど…僕ね…今からお兄ちゃんを調教しなきゃいけないんだ」
「ティオ!さっきから…あっ!」
アルフレッドの発言を遮る様にティオの放った鞭が勢いよくアルフレッドを襲い、思わず声を上げるアルフレッド。
「ティオ様だろ?僕は看守でお兄ちゃんは服役囚…これからたっぷり再教育してあげるね♪」
拘束された実の兄目掛けて容赦なく鞭を振るうティオ。そこに歪んだ兄への愛情が見え隠れしていた。
「そんな…嘘だ…ティオ!」
豹変した弟の様子が信じられず、再度名前を叫ぶアルフレッド。
しかし、その声は無常にも再びティオが振り下ろした鞭によってかき消された。
「あぁあああああ!!」
「ティオ様と呼べ!」
「いや…だぁ…あっあああ!!!」
歯向かう度に仕置きとして振り下ろされる鞭の応酬。
見た目ほどのダメージは無かったが、実の弟に鞭で調教されるという状況は、寧ろ精神的なダメージのほうが大きかった。
そして、いつに間にかアルフレッドの身体には無数の鞭の跡が刻まれる。
「…これ以上は叩かせないで欲しいなぁ。それとも本気で叩かれたいのかな?もしかして…お兄ちゃんマゾになっちゃった?今日もいっぱいイってたしね…」
ニヤニヤしながらアルフレッドにそう告げるティオ。
「今日もって…いつからここに…」
「んー、先月からかな…あのルミナルスってやつと随分仲がいいんだね。エッチまでしてさぁ」
「ル、ルミナとのことも見てたのか!?」
媚薬で発情していたのもあるが、ルミナルスとの行為を観察されていたことを知って赤面するアルフレッド。
「ほんと…見ていて不快だったよ!」
ヒュッと空を割いて数発の鞭打ちがアルフレッドを襲う。それは、ルミナルスとの関係に嫉妬したティオの憂さ晴らしでもあった。
「ぐぅ…どうしてこんな…僕は…ティオのために…あんな…」
弟からの謂れのない辱めや仕打ちに涙目を浮かべるアルフレッド。その様子にティオはー
「薬を盗んだって言うんだろ!なんでそんなことをしたんだ!…そんなことしたから…お兄ちゃんは捕まって…あんなヤツと仲良くして…」
逆ギレに近い勢いで激昂し、今度は鞭打ちではなく頭を抱えながらその場にしゃがみ込む。
「…ティオぉ…どうしたの?」
「だからティオ様だって言ってるだろ!」
「ぐっうううぅ!」
不安定な様子を心配するアルフレッドを他所に、再び起き上がり鞭を振るティオ。
「僕がすぐに模範囚にしてあげるね…そしたら僕のペットにしてあげるから」
「何をされたんだ…正気に戻って…ティオ…」
明らかに以前の弟とは思えない言動や、先程からの不安定な様子に、アルフレッドはキサラギが弟に何かしたのを確信する。
「あーもぉ!だから何回言わせんだよ!」
「あぁああっ!」
だが、何度呼びかけても弟からは鞭打ちの返事しかなく、ついに疲労が蓄積して徐々に意識が朦朧になるアルフレッド。
「お兄ちゃん!?大丈夫?…あぁ…そんな…傷つける気はなかったんだよ!でも、お兄ちゃんが素直になってくれないから…あれ?僕は何を…」
力なく項垂れるアルフレッドを目にし、ティオは先程とは打って変わって兄を心配する素振りを見せ、アルフレッドを抱きしめる。
「……ティオ…正気に…」
薄れゆく意識の中、かつての弟の面影を感じて安堵するアルフレッド。
「あぁ…お兄ちゃん!?そんな…僕はなんて酷いことを…でも、僕は何で…あれ…????」
三角木馬に掲げられ、無数の鞭打ち跡が残る鎖で繋がれた兄を見つめながらティオは自問自答を始める。
この時、ティオの意識は正気に戻りかけていた。しかし、次の瞬間ー
「ティオ。今日はその辺にして戻りなさい。…ワシの可愛い【息子】よ」
調教室のスピーカーからティオを呼ぶキサラギの声が響いた。
そして、その声を聞いた瞬間、ティオの瞳から輝きが薄れ、まるで意識のない人形の様な状態になってしまった。
「…あ…はい。承知いたしましたお義父様…」
ティオは独り言の様にそう呟くと、アルフレッドを抱きしめていた手を離し、何事もなかったかの様に調教室を後にした。
「どうだアルフレッド?愛しい弟との再会は?」
暫くの沈黙の後、再びスピーカーから漏れるキサラギの声。その声にアルフレッドの身体はピクッと反応を示す。
「お前ぇ…ティオに…何をぉ…」
ギッと表情を歪ませ、声のする方に向かって力なく問いかけるアルフレッド。
「ククク、ワシに感謝するがいい。ヤツの病気を治療してやったんだからな。まぁ、少し副作用がでたようだが…元気ならよかろう?」
「ふざけるな…絶対に許さない…殺してやる!!!」
普段は温厚で優しいアルフレッドだが、ドゴラ監獄に投獄されてから初めて殺意を見せる。
今の地獄の様な生活は、元々自分が引き起こした盗難事件が原因だったため、到底受け入れられる仕打ちでは無かったものの、幼いながら罪の贖罪として受け入れていたアルフレッド。
しかし、全く関係のない大切な弟が洗脳され、キサラギのオモチャにされてしまった事実は到底受け入れられるものでは無かったのだ。
だが、そんなアルフレッドの様子にキサラギはー
「ハハハ…調子に乗るなよクズが!貴様らはただの性処理玩具…ワシに逆らえば弟が地獄に堕ちてもいいのかな?」
弟の身柄を盾にし、逆らえば弟を監獄に収監するとも取れる発言でアルフレッドを脅す。
「くっ!下衆野郎…」
「さてと、アルフレッド。早速だが模範囚になれるチャンスをやろう」
そして、唐突にキサラギから模範囚になれる機会が与えられた。
そもそもドゴラ監獄での模範囚とは、精神・心身共に看守に完全に服従した一部の囚人がなれるものであり、今よりも良質な暮らしができる制度だ。
だが、その反面。生活の全てを性奉仕に捧げる必要があり、表面上の忠誠ではとてもじゃないが勤まらずに脱獄を試みる囚人も多い。
ドクターオメガの助手であるルータなどの特例もあるが、基本的に順応できる者は少ない。
「模範囚…」
かつて、まだ投獄されて間もないことに目にした模範囚達の公開懲罰の光景を思い出すアルフレッド。
一瞬、ルミナルスの顔が脳裏に浮かぶ。だが、それはキサラギの不快な声によって遮られた。
「ティオとセットで飼ってやると言ってるんだ。悪い話じゃなかろう?ワシの忠実な性奴隷になると誓いを立てろ」
「…くっ…」
弟のティオを人質に取られ、逆らえないアルフレッド。
もはや選択肢などなく、大人しくキサラギの軍門に下る以外の道は残されていなかった。
「どうすれば…模範囚に…」
「ククク、簡単なことだ」
こうして模範囚になることになったアルフレッドだが、キサラギから提示された条件はとんでもない内容でー
新たな生活
「模範囚の条件…拒否したらティオまで投獄されるかも…僕はどうしたら…」
キサラギから聞いた模範囚になるための条件。それは弟であるティオの性奴隷になるというものだった。
厳密には特定の看守の専属奴隷になることが模範囚になるための一つの条件なのだが、アルフレッドの場合はティオがその対象なのだ。
「ホントに最低なやつだ…卑劣でキモくて…意地悪…変態で」
長い一日が終わり、牢に戻されたアルフレッドはブツブツと呪詛の言葉を呟く。
そんなアルフレッドを心配してか、先に牢に戻されていた向かいのルミナルスが話しかける。
というよりも、実は浴槽室での一件もあったのでルミナルスは話しかけるタイミングを先程から伺っていたのだ。
「あ、あのさ…アル、さっきからどうした?」
「あ、ごめん!うるさかったよね…」
アルフレッドはハッとした表情でルミナルスに反応する。
「いや、そうじゃなくて…あの後何があったんだよ…その鞭跡とか…俺は浴槽室で気絶してたみたいで、気づいたら牢に戻されてたけど」
「…色々あって…あ、それと今日はゴメンね。浴槽室でも変なことしちゃって…」
「あ…そ、それは気にするなよ!こんな生活してたらあんなこともあるだろ…それにアルなら別に俺は…」
「ルミナ…僕もルミナとなら…あはは。すっかり変態にされちゃったよね僕ら」
二人は先程の行為を思い出し、顔を赤面させながら気まずそうに俯く。
だが、ルミナルスはそれ以上に浴槽室で別れた後のことが気になり、あらためてアルフレッドに問いかけた。
「…で、もっかい聞くけどさぁ、あの後何があったんだよ」
「…」
やがて、アルフレッドは重い口調で先程の出来事を語り始める。
そして、それを聞いたルミナルスはプルプルと身体を震わせながら激昂した。
「キサラギのやつ最低だ…クソ!アルの弟までオモチャにしやがって!しかも、弟の奴隷になれだ?イカれてるよアイツ」
「でも、僕は…模範囚になるよ…多分、それしかティオを助けられない」
怒るルミナルスに、アルフレッドは弟を助ける決意を伝える。
「アル…でも…」
「ルミナともお別れなのかな…模範囚になったら住む場所も変わるんだよね?脱走した人達しか見たことないし…」
「…模範囚は専用の檻に入れられるってギースから聞いたことがある…でも、逃げ出すぐらいだからロクでもない場所だろうけど…ホントに模範囚になるの?」
「ごめん…」
「…」
出来ればアルフレッドを引き止めたかったルミナルスだが、弟を助けたいというアルフレッドの意思を尊重し、それ以上引き止めはしなかった。
この半年、ずっと弟の様子を気にかけていたアルフレッドのことを知っていたから尚更である。
「…ルミナ…今日までありがとう…ルミナが居たから頑張れたんだ」
「アル…俺…いや、弟をちゃんと助けるんだぞ!アルは兄貴なんだからさ!それに、きっと正気に戻ってくれるって」
「うん!頑張るよ僕!」
その後、軽いこれまでの昔話を始めた二人。
いつもであれば私語のお仕置きにギースが駆けつけてくるぐらい話し込んだが、その日は何故かギースが現れることも無かった。
そして、蓄積していた疲労もあってか、いつの間にか二人は深い眠りにつく。
翌朝ー
ルミナルスが目覚めると、既に向かいの牢にアルフレッドの姿は既に無かった。
「ホントに行っちゃったんだ…んっ?」
ボソッとそう呟やくと、何者かの足音がルミナルスに迫る。
同時刻ー ドゴラ監獄局長室
「模範囚に…なります」
かつて、二度も屈辱を味わった局長室。
一度目は理不尽な判決で囚人に堕とされ、二度目は人間椅子として奉仕させられた場所。
そして、三度目となる今回もアルフレッドにとっては耐え難い屈辱を受ける場となっていた。
「ほぉ、弟の奴隷になる決心がついたか」
「…はい」
アルフレッドは全裸姿で土下座を強要され、模範囚になるためキサラギと弟ティオの目の前で屈辱的な誓をたてさせられていた。
「ククク…賢い選択だアルフレッド。なぁティオ、私の可愛い【息子】よ」
「はい…んっ…お義父様…お兄ちゃんは…はぁん…僕がぁ…はぁあああん!」
しかも、看守であるハズのティオも全裸になり、
座ったままのキサラギの股間に股がる様にして腰を振っていた。
状況的にはティオに性行させながら、その目の前でアルフレッドに弟の奴隷になる誓を立てさせていたのだ。
「ぐっ…」
見るに耐えない光景に、土下座の姿勢のまま怒りで身体を震わせるアルフレッド。
弟を守るためのハズが、その弟は目の前で洗脳された状態で犯されている。
だが、逆らい抵抗すれば弟の身が危うい。
アルフレッドはキサラギの鬼の様な所業にただ耐えるしか無かったのだ。
「さぁ、そろそろ出すぞティオ!」
「は、はいぃいいぃぃ!!!」
やがて、キサラギはティオにそう告げると、ギュッとティオの身体を抱きしめたまま小刻みに震えてそのままティオの中で果てた。
「さぁ、卑しい犬ども…ご主人様のモノを二人で綺麗にしろ」
キサラギは果てた直後にそう告げる。
それと同時に、キサラギの勃起した性器がティオから勢いよく引き抜かれ、ティオの肛門からトロトロと白濁した粘液がこぼれ落ちた。
ティオは疲労感からその場に倒れ込む様に項垂れるが、キサラギの指示に従ってヨロヨロとキサラギの股間を目指して這いつくばる。
「…ハァ…ハァ…はぁい♪今すぐに!ほら、お兄ちゃんもさっさとコッチに来てよ!」
「は、はい…」
ティオの指示に慌てて反応するアルフレッド。
その後、二人はキサラギの目の前で跪きながら、兄弟揃ってキサラギの性器を舐め掃除させられる羽目になり、キサラギが二度目の射精を終えるまで解放させることは無かった。
「お義父様ぁ…僕らのご奉仕はいかがだったでしょうか?」
「ティオは流石と言ったところだが、アルフレッドはまだ駄目だな。弟としてダメな兄をしっかり調教するんだぞ」
「はい!かしこまりました!お任せください」
「…」
キラキラ目を輝かせながら、キサラギにそう答えるティオに絶句するアルフレッド。
その後、アルフレッドは看守服に着替えたティオに連れられ局長室を後にし、ティオの部屋に向かうことになった。
その間、アルフレッドは終始無言でティオの後について行く。
局長室を出て暫くすると、無機質な監獄の様子は徐々に煌びやかな内装に変化していき、やがて豪華な装飾の施された扉の前にたどり着くと、二人はその中に入っていった。
どうやらその部屋がティオの部屋の様だ。
アルフレッドは弟が裕福な環境で暮らせている事実を確認すると、少しホッとする。
「はぁ、やっと一緒に暮らせるねお兄ちゃん♪」
「…えっ!?…あ…うん」
部屋に入るや否や、バッと振り返り不意にアルフレッドに抱きつきそう告げるティオ。
そんなティオの無邪気な反応に、一瞬かつての弟の姿を見たアルフレッドだが、淡い希望は一瞬でかき消された。
「返事は?嬉しくないの?」
そこに居たのは弟ではなく、あくまでも自分の主人になった少年だったからだー
「はい…嬉しい…です」
ティオの問いに、覇気なく答えるアルフレッド。その様子にティオは表情を曇らせる。
「ふーん。なんか全然そんな感じしないけど…さっきも何あれ?嫌そうに舐めてて…不愉快なんだけど」
「…お前…あんなのがホントに嫌じゃないのか…っ!」
思わず本音で返答するアルフレッドに、ティオは咄嗟にアルフレッドを突き放し、呆れた顔でこう告げた。
「またお仕置きされたいの?初日だから許すけど、お兄ちゃんは僕の性奴隷なんだよ?色々気をつけてよね」
「……」
再び弟の性奴隷になったことを自覚させられ落ち込むアルフレッド。そんなアルフレッドをよそに、ティオは何かを棚から取り出しそれをアルフレッドに差し出す。
「まぁいいや……それよりさぁ!お兄ちゃんの服届いてるよ!さっそく着てみてよ♪」
そう言って渡されたのは模範囚専用の囚人服だった。
ドゴラ監獄に収監されてから、一度も衣類の着用をさせてもらえなかったアルフレッド。模範囚になったことで服の支給が行われたのだ。
「え、服?そっか…模範囚になると…」
「じゃーん!可愛いでしょ!」
「なっ!…それ…」
久しぶりの服だが、ティオが嬉しそうに広げた【ソレ】はどう見てもまともな服ではなかった。
首回りは革製で首輪の様になっていて、前側には鎖を繋ぐためのリングが取り付けられている。
服本体は白縁で覆われ、青いヒラヒラとした薄いシルク生地でできていた。イメージとしては側面のないワンピースのようなデザインだ。
そして、最もアルフレッドが気になったのは背面側の生地の末端にあるビーズが数珠繋ぎで取り付けられた細長い棒の存在だ。
前側の端にも穴が空いていて、その穴に留め具としてハメるためのモノにも見える。
「はい着てみて♪……早く!」
絶句するアルフレッドに着用を促すティオ。
だが、服と呼んでいいのか分からないモノの着用方法が分からないアルフレッドは困惑する。
「これ、どうやって着れば…」
「もぉーしょうがないなぁ。僕が着せてあげるからちゃんと覚えてね」
ティオはそう言うと、慣れた手つきで囚人服をアルフレッドに着せていく。
首輪の装着までは問題なく進んだのだが、前側の生地を股間越しに引っ張り、端にあるリングのついた穴に背面側のビーズの棒を通すとー
なんと、ティオはその棒をアルフレッドの肛門にグイグイ押し当て始めたのだ。
「ひゃっ!そ、それ…入れるの!?」
「そうだよ!お尻でキュッと固定するの…柔らかい素材だから痛くないでしょ。それに…お兄ちゃんのお尻は開発済みなんだから楽勝だよ♪」
驚くアルフレッドに、ティオはそう言いながらズブズブと棒を挿入していく。
「あっ…んっ…」
ビーズの玉が一つ肛門に挿入される度に漏れるアルフレッドの喘ぎ声。
悔しいが、この半年間の生活ですっかり異物の挿入に慣れてしまったアルフレッドの肛門は、難なくビーズを飲み込んでゆき、同時にその身を駆け巡る快感に身を震えさせる。
「んっ…はぁぁあああぁん!」
ティオは可愛らしい兄の反応に興奮しながら、
ゆっくりと挿入を続け、やがて全てのビーズがアルフレッドの肛門に吸い込まれることでやっと着替えは完了した。
そう、この服は留め具としての役割を肛門にさせる、責め具も兼ねた卑猥な囚人服だったのだ。
「あっ…あぁ…」
「終わったよお兄ちゃん?どう、着心地は?お尻気持ちいいでしょ?」
ティオはニヤニヤしながら悶えるアルフレッドを意地悪く言葉責めする。
「はうぅ…うぅ…恥ずかしぃよぉ…」
モジモジしながら股間を手で覆い隠すアルフレッドを見て、ティオは更に追い討ちをかける。
「あれれ?なんか前側ギンギンだね〜。お兄ちゃんの変態♪」
弟であるティオにオモチャにされ、繰り返される言葉責めに恥ずかしで身を震わせるアルフレッド。
それに連動して布の上に浮かび上がった性器のシルエットがぴくぴくと反応する。
「うぅ…」
「さてと…着替えも終わったし、そろそろ行こっか」
着替え終わるや否や、再び何処かにアルフレッドを連れ出そうとするティオ。
「ど、どこに…」
全裸の時よりも恥ずかしい格好にされ、冗談じゃないと言った顔をするアルフレッド。
ティオはそんな兄の反応すらも楽しんでいるのか、上機嫌で行き先を伝える。
「ふふ、模範囚の顔見せパーティだよ♪まぁ、今回の追加模範囚はお兄ちゃんだけなハズだけど」
「…パーティ…」
かつて、歓迎会と称して大勢の前でキサラギに責められた思い出が蘇り、顔を引き攣らせるアルフレッド。
「さぁ、これ履いて裸足も卒業だよ」
今度はヒールを取り出すと、それをアルフレッドに履かせるティオ。
「これ、歩きにくいよぉ」
無論、ヒールなど履いたことがないアルフレッドは歩くのも四苦八苦することに。これも責めの一環で、歩行速度を意図的に落とす目的で模範囚に履かせるものだ。
そして、もとから拒否権などないアルフレッドは、否応なしにティオに連れられパーティの会場へ向かうことにー
「お兄ちゃん!もっと早く歩けないの?鞭で叩くよ」
「だってこれ…歩きにくいし…お尻も気になって…あっ…」
なんとか勃起は抑えたアルフレッドだが、慣れないヒールでの移動に加え、道中もティオに弄ばれながら二人は会場に向かった。
「さぁ、着いたよお兄ちゃん」
「…!」
やがてパーティ会場にたどり着くと、そこは大きな広間になっており、豪華な装飾が施された内装と、複数並べられたテーブルには見たこともない豪華な食事が並んでいた。
そして、会場内にはアルフレッドの見知った看守達や、自分と同じ服を着た模範囚達が給仕や調教をされている姿も目に入る。
アルフレッドはティオに先導されるままその中を進む最中、聞き覚えのある声に呼び止められた。
「あら、アルフレッドじゃない。トントン拍子で模範囚なんて凄いわね」
声の主はギースだった。だが、それよりも衝撃的な情報が振り向いたアルフレッドの視界に入る…
「ギース様…っ!?え…ルミナ!?」
そこにはなんと、アルフレッド同様に模範囚の服を着たルミナルスの姿があったのだ。
昨日、別れを告げたルミナルスの姿を見つけたアルフレッドは思わず駆け寄ろうとするのだがー
それを遮るようにティオが物凄い剣幕でギースに食ってかかる。
「ギース先輩!どういうことですか?なんでソイツが…ルミナルスが居るんですか!?」
「あら、どうしたのティオ?そんなに怒って?この子は私の模範囚よ。まぁ、急な話だったから貴方は知らなかったでしょうけど」
「なっ…そんな…」
アルフレッドとルミナルスの関係をよく思っていなかったティオは、ギースからルミナルスが模範囚になったと告げられ絶句する。
そして、ルミナルスと話したさそうにしているアルフレッドを強引に連れてその場を離れた。
一部始終を見ていたルミナルスも心配そうにアルフレッドを見つめている。逆にギースはその光景をニヤニヤと笑みを浮かべながら静観していた。
「くっ!やっとお兄ちゃんから離せたのに…お義父様は何をお考えなんだ…」
「痛いよ!どうしてそんなに怒ってるの?」
「うるさい!僕はお兄ちゃんのために怒ってるんだ!いいか、アイツとちょっとでも会話したらお仕置きするからね!」
アルフレッドの手を握り、ギース達とは反対方向に移動するティオ。
「そ、そんな…」
アルフレッドはどんどん小さくなっていくルミナルスの姿を何度も振り返りながら見つめていた。
そして、いよいよパーティが始まる…
キサラギから聞いた模範囚になるための条件。それは弟であるティオの性奴隷になるというものだった。
厳密には特定の看守の専属奴隷になることが模範囚になるための一つの条件なのだが、アルフレッドの場合はティオがその対象なのだ。
「ホントに最低なやつだ…卑劣でキモくて…意地悪…変態で」
長い一日が終わり、牢に戻されたアルフレッドはブツブツと呪詛の言葉を呟く。
そんなアルフレッドを心配してか、先に牢に戻されていた向かいのルミナルスが話しかける。
というよりも、実は浴槽室での一件もあったのでルミナルスは話しかけるタイミングを先程から伺っていたのだ。
「あ、あのさ…アル、さっきからどうした?」
「あ、ごめん!うるさかったよね…」
アルフレッドはハッとした表情でルミナルスに反応する。
「いや、そうじゃなくて…あの後何があったんだよ…その鞭跡とか…俺は浴槽室で気絶してたみたいで、気づいたら牢に戻されてたけど」
「…色々あって…あ、それと今日はゴメンね。浴槽室でも変なことしちゃって…」
「あ…そ、それは気にするなよ!こんな生活してたらあんなこともあるだろ…それにアルなら別に俺は…」
「ルミナ…僕もルミナとなら…あはは。すっかり変態にされちゃったよね僕ら」
二人は先程の行為を思い出し、顔を赤面させながら気まずそうに俯く。
だが、ルミナルスはそれ以上に浴槽室で別れた後のことが気になり、あらためてアルフレッドに問いかけた。
「…で、もっかい聞くけどさぁ、あの後何があったんだよ」
「…」
やがて、アルフレッドは重い口調で先程の出来事を語り始める。
そして、それを聞いたルミナルスはプルプルと身体を震わせながら激昂した。
「キサラギのやつ最低だ…クソ!アルの弟までオモチャにしやがって!しかも、弟の奴隷になれだ?イカれてるよアイツ」
「でも、僕は…模範囚になるよ…多分、それしかティオを助けられない」
怒るルミナルスに、アルフレッドは弟を助ける決意を伝える。
「アル…でも…」
「ルミナともお別れなのかな…模範囚になったら住む場所も変わるんだよね?脱走した人達しか見たことないし…」
「…模範囚は専用の檻に入れられるってギースから聞いたことがある…でも、逃げ出すぐらいだからロクでもない場所だろうけど…ホントに模範囚になるの?」
「ごめん…」
「…」
出来ればアルフレッドを引き止めたかったルミナルスだが、弟を助けたいというアルフレッドの意思を尊重し、それ以上引き止めはしなかった。
この半年、ずっと弟の様子を気にかけていたアルフレッドのことを知っていたから尚更である。
「…ルミナ…今日までありがとう…ルミナが居たから頑張れたんだ」
「アル…俺…いや、弟をちゃんと助けるんだぞ!アルは兄貴なんだからさ!それに、きっと正気に戻ってくれるって」
「うん!頑張るよ僕!」
その後、軽いこれまでの昔話を始めた二人。
いつもであれば私語のお仕置きにギースが駆けつけてくるぐらい話し込んだが、その日は何故かギースが現れることも無かった。
そして、蓄積していた疲労もあってか、いつの間にか二人は深い眠りにつく。
翌朝ー
ルミナルスが目覚めると、既に向かいの牢にアルフレッドの姿は既に無かった。
「ホントに行っちゃったんだ…んっ?」
ボソッとそう呟やくと、何者かの足音がルミナルスに迫る。
同時刻ー ドゴラ監獄局長室
「模範囚に…なります」
かつて、二度も屈辱を味わった局長室。
一度目は理不尽な判決で囚人に堕とされ、二度目は人間椅子として奉仕させられた場所。
そして、三度目となる今回もアルフレッドにとっては耐え難い屈辱を受ける場となっていた。
「ほぉ、弟の奴隷になる決心がついたか」
「…はい」
アルフレッドは全裸姿で土下座を強要され、模範囚になるためキサラギと弟ティオの目の前で屈辱的な誓をたてさせられていた。
「ククク…賢い選択だアルフレッド。なぁティオ、私の可愛い【息子】よ」
「はい…んっ…お義父様…お兄ちゃんは…はぁん…僕がぁ…はぁあああん!」
しかも、看守であるハズのティオも全裸になり、
座ったままのキサラギの股間に股がる様にして腰を振っていた。
状況的にはティオに性行させながら、その目の前でアルフレッドに弟の奴隷になる誓を立てさせていたのだ。
「ぐっ…」
見るに耐えない光景に、土下座の姿勢のまま怒りで身体を震わせるアルフレッド。
弟を守るためのハズが、その弟は目の前で洗脳された状態で犯されている。
だが、逆らい抵抗すれば弟の身が危うい。
アルフレッドはキサラギの鬼の様な所業にただ耐えるしか無かったのだ。
「さぁ、そろそろ出すぞティオ!」
「は、はいぃいいぃぃ!!!」
やがて、キサラギはティオにそう告げると、ギュッとティオの身体を抱きしめたまま小刻みに震えてそのままティオの中で果てた。
「さぁ、卑しい犬ども…ご主人様のモノを二人で綺麗にしろ」
キサラギは果てた直後にそう告げる。
それと同時に、キサラギの勃起した性器がティオから勢いよく引き抜かれ、ティオの肛門からトロトロと白濁した粘液がこぼれ落ちた。
ティオは疲労感からその場に倒れ込む様に項垂れるが、キサラギの指示に従ってヨロヨロとキサラギの股間を目指して這いつくばる。
「…ハァ…ハァ…はぁい♪今すぐに!ほら、お兄ちゃんもさっさとコッチに来てよ!」
「は、はい…」
ティオの指示に慌てて反応するアルフレッド。
その後、二人はキサラギの目の前で跪きながら、兄弟揃ってキサラギの性器を舐め掃除させられる羽目になり、キサラギが二度目の射精を終えるまで解放させることは無かった。
「お義父様ぁ…僕らのご奉仕はいかがだったでしょうか?」
「ティオは流石と言ったところだが、アルフレッドはまだ駄目だな。弟としてダメな兄をしっかり調教するんだぞ」
「はい!かしこまりました!お任せください」
「…」
キラキラ目を輝かせながら、キサラギにそう答えるティオに絶句するアルフレッド。
その後、アルフレッドは看守服に着替えたティオに連れられ局長室を後にし、ティオの部屋に向かうことになった。
その間、アルフレッドは終始無言でティオの後について行く。
局長室を出て暫くすると、無機質な監獄の様子は徐々に煌びやかな内装に変化していき、やがて豪華な装飾の施された扉の前にたどり着くと、二人はその中に入っていった。
どうやらその部屋がティオの部屋の様だ。
アルフレッドは弟が裕福な環境で暮らせている事実を確認すると、少しホッとする。
「はぁ、やっと一緒に暮らせるねお兄ちゃん♪」
「…えっ!?…あ…うん」
部屋に入るや否や、バッと振り返り不意にアルフレッドに抱きつきそう告げるティオ。
そんなティオの無邪気な反応に、一瞬かつての弟の姿を見たアルフレッドだが、淡い希望は一瞬でかき消された。
「返事は?嬉しくないの?」
そこに居たのは弟ではなく、あくまでも自分の主人になった少年だったからだー
「はい…嬉しい…です」
ティオの問いに、覇気なく答えるアルフレッド。その様子にティオは表情を曇らせる。
「ふーん。なんか全然そんな感じしないけど…さっきも何あれ?嫌そうに舐めてて…不愉快なんだけど」
「…お前…あんなのがホントに嫌じゃないのか…っ!」
思わず本音で返答するアルフレッドに、ティオは咄嗟にアルフレッドを突き放し、呆れた顔でこう告げた。
「またお仕置きされたいの?初日だから許すけど、お兄ちゃんは僕の性奴隷なんだよ?色々気をつけてよね」
「……」
再び弟の性奴隷になったことを自覚させられ落ち込むアルフレッド。そんなアルフレッドをよそに、ティオは何かを棚から取り出しそれをアルフレッドに差し出す。
「まぁいいや……それよりさぁ!お兄ちゃんの服届いてるよ!さっそく着てみてよ♪」
そう言って渡されたのは模範囚専用の囚人服だった。
ドゴラ監獄に収監されてから、一度も衣類の着用をさせてもらえなかったアルフレッド。模範囚になったことで服の支給が行われたのだ。
「え、服?そっか…模範囚になると…」
「じゃーん!可愛いでしょ!」
「なっ!…それ…」
久しぶりの服だが、ティオが嬉しそうに広げた【ソレ】はどう見てもまともな服ではなかった。
首回りは革製で首輪の様になっていて、前側には鎖を繋ぐためのリングが取り付けられている。
服本体は白縁で覆われ、青いヒラヒラとした薄いシルク生地でできていた。イメージとしては側面のないワンピースのようなデザインだ。
そして、最もアルフレッドが気になったのは背面側の生地の末端にあるビーズが数珠繋ぎで取り付けられた細長い棒の存在だ。
前側の端にも穴が空いていて、その穴に留め具としてハメるためのモノにも見える。
「はい着てみて♪……早く!」
絶句するアルフレッドに着用を促すティオ。
だが、服と呼んでいいのか分からないモノの着用方法が分からないアルフレッドは困惑する。
「これ、どうやって着れば…」
「もぉーしょうがないなぁ。僕が着せてあげるからちゃんと覚えてね」
ティオはそう言うと、慣れた手つきで囚人服をアルフレッドに着せていく。
首輪の装着までは問題なく進んだのだが、前側の生地を股間越しに引っ張り、端にあるリングのついた穴に背面側のビーズの棒を通すとー
なんと、ティオはその棒をアルフレッドの肛門にグイグイ押し当て始めたのだ。
「ひゃっ!そ、それ…入れるの!?」
「そうだよ!お尻でキュッと固定するの…柔らかい素材だから痛くないでしょ。それに…お兄ちゃんのお尻は開発済みなんだから楽勝だよ♪」
驚くアルフレッドに、ティオはそう言いながらズブズブと棒を挿入していく。
「あっ…んっ…」
ビーズの玉が一つ肛門に挿入される度に漏れるアルフレッドの喘ぎ声。
悔しいが、この半年間の生活ですっかり異物の挿入に慣れてしまったアルフレッドの肛門は、難なくビーズを飲み込んでゆき、同時にその身を駆け巡る快感に身を震えさせる。
「んっ…はぁぁあああぁん!」
ティオは可愛らしい兄の反応に興奮しながら、
ゆっくりと挿入を続け、やがて全てのビーズがアルフレッドの肛門に吸い込まれることでやっと着替えは完了した。
そう、この服は留め具としての役割を肛門にさせる、責め具も兼ねた卑猥な囚人服だったのだ。
「あっ…あぁ…」
「終わったよお兄ちゃん?どう、着心地は?お尻気持ちいいでしょ?」
ティオはニヤニヤしながら悶えるアルフレッドを意地悪く言葉責めする。
「はうぅ…うぅ…恥ずかしぃよぉ…」
モジモジしながら股間を手で覆い隠すアルフレッドを見て、ティオは更に追い討ちをかける。
「あれれ?なんか前側ギンギンだね〜。お兄ちゃんの変態♪」
弟であるティオにオモチャにされ、繰り返される言葉責めに恥ずかしで身を震わせるアルフレッド。
それに連動して布の上に浮かび上がった性器のシルエットがぴくぴくと反応する。
「うぅ…」
「さてと…着替えも終わったし、そろそろ行こっか」
着替え終わるや否や、再び何処かにアルフレッドを連れ出そうとするティオ。
「ど、どこに…」
全裸の時よりも恥ずかしい格好にされ、冗談じゃないと言った顔をするアルフレッド。
ティオはそんな兄の反応すらも楽しんでいるのか、上機嫌で行き先を伝える。
「ふふ、模範囚の顔見せパーティだよ♪まぁ、今回の追加模範囚はお兄ちゃんだけなハズだけど」
「…パーティ…」
かつて、歓迎会と称して大勢の前でキサラギに責められた思い出が蘇り、顔を引き攣らせるアルフレッド。
「さぁ、これ履いて裸足も卒業だよ」
今度はヒールを取り出すと、それをアルフレッドに履かせるティオ。
「これ、歩きにくいよぉ」
無論、ヒールなど履いたことがないアルフレッドは歩くのも四苦八苦することに。これも責めの一環で、歩行速度を意図的に落とす目的で模範囚に履かせるものだ。
そして、もとから拒否権などないアルフレッドは、否応なしにティオに連れられパーティの会場へ向かうことにー
「お兄ちゃん!もっと早く歩けないの?鞭で叩くよ」
「だってこれ…歩きにくいし…お尻も気になって…あっ…」
なんとか勃起は抑えたアルフレッドだが、慣れないヒールでの移動に加え、道中もティオに弄ばれながら二人は会場に向かった。
「さぁ、着いたよお兄ちゃん」
「…!」
やがてパーティ会場にたどり着くと、そこは大きな広間になっており、豪華な装飾が施された内装と、複数並べられたテーブルには見たこともない豪華な食事が並んでいた。
そして、会場内にはアルフレッドの見知った看守達や、自分と同じ服を着た模範囚達が給仕や調教をされている姿も目に入る。
アルフレッドはティオに先導されるままその中を進む最中、聞き覚えのある声に呼び止められた。
「あら、アルフレッドじゃない。トントン拍子で模範囚なんて凄いわね」
声の主はギースだった。だが、それよりも衝撃的な情報が振り向いたアルフレッドの視界に入る…
「ギース様…っ!?え…ルミナ!?」
そこにはなんと、アルフレッド同様に模範囚の服を着たルミナルスの姿があったのだ。
昨日、別れを告げたルミナルスの姿を見つけたアルフレッドは思わず駆け寄ろうとするのだがー
それを遮るようにティオが物凄い剣幕でギースに食ってかかる。
「ギース先輩!どういうことですか?なんでソイツが…ルミナルスが居るんですか!?」
「あら、どうしたのティオ?そんなに怒って?この子は私の模範囚よ。まぁ、急な話だったから貴方は知らなかったでしょうけど」
「なっ…そんな…」
アルフレッドとルミナルスの関係をよく思っていなかったティオは、ギースからルミナルスが模範囚になったと告げられ絶句する。
そして、ルミナルスと話したさそうにしているアルフレッドを強引に連れてその場を離れた。
一部始終を見ていたルミナルスも心配そうにアルフレッドを見つめている。逆にギースはその光景をニヤニヤと笑みを浮かべながら静観していた。
「くっ!やっとお兄ちゃんから離せたのに…お義父様は何をお考えなんだ…」
「痛いよ!どうしてそんなに怒ってるの?」
「うるさい!僕はお兄ちゃんのために怒ってるんだ!いいか、アイツとちょっとでも会話したらお仕置きするからね!」
アルフレッドの手を握り、ギース達とは反対方向に移動するティオ。
「そ、そんな…」
アルフレッドはどんどん小さくなっていくルミナルスの姿を何度も振り返りながら見つめていた。
そして、いよいよパーティが始まる…
兄の行方 ※番外編
「あの、お兄ちゃんが捕まったって聞いたんですが…何か知らないでしょうか?」
ドゴラ監獄の入り口で、捕まった兄の安否を確認しに来た1人の少年の姿があった。
少年の身なりは見窄らしく、保護者も同伴していない。
そんな少年を受付の看守は冷たく足らい、少年が探している兄のことも「知らない」の一点張りで、相手にもしようとしない。
寧ろ、早く帰れと言わんばかりの様子だ。
そんな時、受付の奥から大柄の男がやってきた。
その男が現れるや否や、周囲の看守達は揃って一斉に敬礼を行う。そう、その男こそドゴラ監獄の局長、キサラギ・ダルトーンだった。
「おやおや可哀想に…ワシが話だけでも聞いてあげよう。さぁ、坊や中にどうぞ」
キサラギは少年にそう告げると、自らの権限を行使して少年を監獄の中に招き入れる。
「あ、ありがとうございます!」
何も知らない少年は、兄の手掛かりが掴めると思い素直に誘いを受け入れ、監獄の中に足を踏み入れた。
「さっさと帰ればいいものを…多分あの子も難癖つけられて帰れなくなるな。兄貴はSSS区画に収監されてるんだし…」
「マジかよ…確かにパッとみ女の子みたいに可愛い子だったしな」
「あぁ、いかにもキサラギの好みの顔だったからな。そんであいつ、看守カメラで見つけて飛んできたんだろう…あの変態野郎」
「ちゃんと追い返せばよかったんだが、バレたら俺らでも強制収容所行きだからな。イカれてんだよこの国は…」
キサラギと少年が奥に消えた直後、看守達は小声でそんなことを話し始めた。
どうやら、彼等が少年を追い返そうとしたのは善意だった様だ。しかし、それも今となっては水の泡だろう。
少年の姿は底知れぬ闇の中に消えていった…
「それで君の名は?」
「は、はい。僕はティオ・ラ・ボーチェと申します」
少年の正体はアルフレッドの弟、ティオだった。
ティオは局長室まで案内されると、二人はそれぞれ大きなソファーに腰掛けながら話し始める。
「ティオくんね…そうそう、最近家具を新調したんだが座り心地はどうかね?」
「え、いや…僕はあまりこういうのは分からなくて…いいもだとは思います」
キサラギは話し始めるや否や、部屋の装飾品や家具について自慢話を始めた。
それに適用に返事をするティオだが、アンティークやブランドなどに疎いティオにはどうでもいい話だった。
だが、今自分が腰掛けているソファーには少し違和感を感じていたい、なんとも言えない感触が少し不気味に感じられたのだ。
そのままキサラギは聞いてもいない監獄のことなどを語り始め、1時間もするといよいよティオにも苛立ちの表情が浮かんできた。
だが次の瞬間、ついにアルフレッドのことについて語り始めるキサラギ。
「で、本題なんだが…えーと…お兄さんのあアルフレッドだが、ここに収監されているよ」
「えっ…やっぱりここにお兄ちゃんは居るんですね!」
キサラギからアルフレッドのことを聞かされ、安堵の表情を浮かべるティオ。そして、アルフレッドの刑期について尋ねる。
「その、それで…お兄ちゃんはいつ頃釈放されるのでしょうか?」
「…うーむ…非常に言いにくいんだが、君のお兄さんは20年は監獄から出られないんだよ」
「20年!?そんな…それはー」
キサラギからアルフレッドの刑期を聞かされ衝撃を受けるティオ。
兄が居なくなってから1週間も探し回り、ようやく地元の警官からドゴラ監獄のことを聞き出して駆けつけたティオはキサラギの回答に絶望する。
「辛いねぇ…でも、私なら君のお兄さんを助けられるかもよ?…君がワシの従順な性奴隷になればね」
「…は?…アナタは何を…」
不意にキサラギが持ち出した提案内容の意味が分からず、その場で混乱するティオ。
すると、キサラギはニヤニヤ笑みを浮かべながら数枚の写真をティオに提示する。
そこにはアルフレッドが辱めを受けている写真や、犬の様に食事をさせられる写真など、どれもティオにとっては見るに耐えないモノばかり写っていた。
「お、お兄ちゃん!?なんでこんな…どういうことなんですか…うっ…ゴホゴホ」
あまりのショックに咳き込むティオ。
元々病弱なティオは、本来であれば今すぐにでも病院で静養しなければいけない程に弱っていたが、兄に会いたい一心で無理をして監獄までやってきたのだ。
「こらこら、無理はいかんよ。君は病弱だとお兄さんから聞いているよ」
「そうです…僕の薬を手に入れるためにお兄ちゃんは…あんな目に???」
自分が原因で兄が酷い目にあっていると思ったティオは、その場で頭を抱え込んで蹲ってしまう。
その様子に、キサラギは追い討ちをかけるようにこう告げた。
「まぁ、そういうことだ。だったら結論は出ているんじゃないのかな?」
「……僕が……奴隷になれば、お兄ちゃんを助けてくれるんですよね?」
この時点でティオには選択肢などなかった。
理不尽な扱いを受ける兄を助けるには、この人間のクズの様な男の奴隷になるしか方法が無かったのだ。
「もちろんだとも!」
「アナタ達は最低だ…でも、僕はお兄ちゃんを助けたい……奴隷に……なります」
全てが思惑通りに進み、上機嫌になるキサラギ。
対照的にティオは、物凄い形相でキサラギを睨みつけながら理不尽な要求を受け入れることに。
「ククク、ならこれにサインを…」
キサラギはサインすると法的に効力のある誓約書をティオに差し出し、サインを迫った。
「……わかりました…」
ティオは知らなかったが、この書類の効力は絶対的であり、一度サインしてしまえば国家公認の誓約書になってしまうのだ。
つまり、ティオはサインが完了した瞬間にキサラギの所有物となる。
ティオはその書類がそこまでの効力があるとも知らず、アルフレッドを助けたい一心で誓約書のサインを行った。
「ククク…さぁ、お前は今からワシのモノだ!」
「あっ…くっ…!?」
そしてサインが完了した瞬間、キサラギはティオの頭を鷲掴みにすると、誓約書をティオから奪い取り早速その醜悪な本性を剥き出しにする。
「だが、調教する前に身体を治してやらないとな。さぁ、こっちに来るんだ」
「ちょっと待って!お兄ちゃんはいつ解放してくれんですか!?」
キサラギの下衆な対応はある程度覚悟していたティオだが、それだけは譲れないと思い、交換条件であるアルフレッドの解放について尋ねた。
「…解放?ワシは助けると言っただけだが?」
「なっ!?ふざけるな…っ!?」
監獄からアルフレッドが釈放されるものだと思っていたティオは、キサラギの屁理屈に怒りを露にする。
しかし、それを聞いたキサラギは詫びるどころか鬱陶しそうな顔でこう言い返した。
「屑のクセに調子に乗るな。お前ら兄弟は揃ってワシのコレクションになるんだよ」
最初からティオとまともに取り引きする気が無かったキサラギは、幼いティオを騙して奴隷契約を結び、まんまと兄弟を自らの所有物に。
「嘘つき!許さないからな!誰がお前の…うっ!」
「喚くな奴隷の分際で、少し眠っていろ。次に目覚めた時はワシの忠実な奴隷に仕上がってるだろうがな」
激昂するティオだが、後頭部に強い衝撃を感じた瞬間、ティオの意識はそこで途切れた。
そして、意識を失ったティオはドクターオメガの研究室に連れ込まれることに…
「どうだドクター、何か問題はあるか?やっかいな持病などはどうなんだ?」
「これは唯の栄養失調だぞい。催眠投薬と同時に栄養補給もしておくから問題なかろう」
薄暗い研究室の中、謎の装置を取り付けられ、台の上に全裸で眠っているティオ。
その様子をキサラギとオメガは、何やら怪しげな話し合いをしながら見つめていた。
「なら処置を続けてくれ。オーダー内容は問題ないな?」
「しかし珍しいのぉ。局長が催眠洗脳を利用するなんて、いつ以来だぞい」
「ふん、今回はちょっと複雑な趣向なんでな。片方は手っ取り早く性奴隷にしておきたいだけだ」
ティオに取り付けられた装置は、ティオを洗脳するための機械であり、特定の記憶を脳に上書きする恐ろしく非道な代物だった。
そして、キサラギの出したオーダーは下記の3つ。
①キサラギを義父として認識し、どんな命令にも従うようにする。
②アルフレッドに対しての愛情を歪ませ、自分の所有物にしたいと思わせる。
③洗脳が解けそうになった際の2重催眠として、特定のワードを発言することで一時的に思考レベルを低下させる。
上記の内容でティオの記憶操作は行われ、その洗脳作業は二ヶ月間にも及んだ。
「ここは…!?そうだ、僕はお兄ちゃんを…あれ、なんだか身体が軽い???」
目覚めると、そこは見知らぬ部屋の中だった。
確か僕はお兄ちゃんを助けに来たハズなのに…なんでこんな豪華なベッドで寝ていたんだろう。
「目が覚めたかティオ」
僕を呼ぶ声がする。声のする方向に振り向くと、そこには大好きなパパの姿があった。
そうだ、病気で弱った僕はキサラギ様に拾われて養子にして頂いたんだ…パパには絶対逆らえない…言われたことは…どんな命令でも聞かないと…そして僕はー
「!?…あ…お義父様!!あの、お兄ちゃんのことなんですけど…いつ頃僕の【モノ】にできそうですか?」
そう、僕にはやらなきゃいけないことがある。
それはお兄ちゃん…アルフレッドを僕だけのモノにすることだ。今、お兄ちゃんは僕のせいで投獄されていて躾を受けている。
犯罪者なんだから罰を受けるのは当然だ。でも、他のやつに汚されるぐらいならいっそ僕が…僕がお兄ちゃんを躾けたい。
「慌てるなティオ、さぁいつもの様にワシにご奉仕してごらん」
「は、はい!すぐにでも!」
パパがズボンを脱いで僕を呼んでる…あれ、これをどうすれば…そうだ…気持ちよくさせないと…僕はパパの性奴隷なんだから…いつか、お兄ちゃんと一緒にパパにご奉仕したいなぁ…
あれ?ホントにそれでいいのかなー
こうしてキサラギに洗脳されたティオは、キサラギを義父と認識させられ、どんな命令にも従う肉人形にされてしまった。
しかも、兄であるアルフレッドを救うという目的も、兄を【支配】するという歪んだ目的に完全に差し替えられ、ドクターオメガの洗脳処置は【ほぼ】完成したのだ。
やがて、キサラギに一通りの性調教を受けたティオは看守としてドゴラ監獄のSSS区画で働くことになり、ついに念願の兄との再会を果たすのだがー
ドゴラ監獄の入り口で、捕まった兄の安否を確認しに来た1人の少年の姿があった。
少年の身なりは見窄らしく、保護者も同伴していない。
そんな少年を受付の看守は冷たく足らい、少年が探している兄のことも「知らない」の一点張りで、相手にもしようとしない。
寧ろ、早く帰れと言わんばかりの様子だ。
そんな時、受付の奥から大柄の男がやってきた。
その男が現れるや否や、周囲の看守達は揃って一斉に敬礼を行う。そう、その男こそドゴラ監獄の局長、キサラギ・ダルトーンだった。
「おやおや可哀想に…ワシが話だけでも聞いてあげよう。さぁ、坊や中にどうぞ」
キサラギは少年にそう告げると、自らの権限を行使して少年を監獄の中に招き入れる。
「あ、ありがとうございます!」
何も知らない少年は、兄の手掛かりが掴めると思い素直に誘いを受け入れ、監獄の中に足を踏み入れた。
「さっさと帰ればいいものを…多分あの子も難癖つけられて帰れなくなるな。兄貴はSSS区画に収監されてるんだし…」
「マジかよ…確かにパッとみ女の子みたいに可愛い子だったしな」
「あぁ、いかにもキサラギの好みの顔だったからな。そんであいつ、看守カメラで見つけて飛んできたんだろう…あの変態野郎」
「ちゃんと追い返せばよかったんだが、バレたら俺らでも強制収容所行きだからな。イカれてんだよこの国は…」
キサラギと少年が奥に消えた直後、看守達は小声でそんなことを話し始めた。
どうやら、彼等が少年を追い返そうとしたのは善意だった様だ。しかし、それも今となっては水の泡だろう。
少年の姿は底知れぬ闇の中に消えていった…
「それで君の名は?」
「は、はい。僕はティオ・ラ・ボーチェと申します」
少年の正体はアルフレッドの弟、ティオだった。
ティオは局長室まで案内されると、二人はそれぞれ大きなソファーに腰掛けながら話し始める。
「ティオくんね…そうそう、最近家具を新調したんだが座り心地はどうかね?」
「え、いや…僕はあまりこういうのは分からなくて…いいもだとは思います」
キサラギは話し始めるや否や、部屋の装飾品や家具について自慢話を始めた。
それに適用に返事をするティオだが、アンティークやブランドなどに疎いティオにはどうでもいい話だった。
だが、今自分が腰掛けているソファーには少し違和感を感じていたい、なんとも言えない感触が少し不気味に感じられたのだ。
そのままキサラギは聞いてもいない監獄のことなどを語り始め、1時間もするといよいよティオにも苛立ちの表情が浮かんできた。
だが次の瞬間、ついにアルフレッドのことについて語り始めるキサラギ。
「で、本題なんだが…えーと…お兄さんのあアルフレッドだが、ここに収監されているよ」
「えっ…やっぱりここにお兄ちゃんは居るんですね!」
キサラギからアルフレッドのことを聞かされ、安堵の表情を浮かべるティオ。そして、アルフレッドの刑期について尋ねる。
「その、それで…お兄ちゃんはいつ頃釈放されるのでしょうか?」
「…うーむ…非常に言いにくいんだが、君のお兄さんは20年は監獄から出られないんだよ」
「20年!?そんな…それはー」
キサラギからアルフレッドの刑期を聞かされ衝撃を受けるティオ。
兄が居なくなってから1週間も探し回り、ようやく地元の警官からドゴラ監獄のことを聞き出して駆けつけたティオはキサラギの回答に絶望する。
「辛いねぇ…でも、私なら君のお兄さんを助けられるかもよ?…君がワシの従順な性奴隷になればね」
「…は?…アナタは何を…」
不意にキサラギが持ち出した提案内容の意味が分からず、その場で混乱するティオ。
すると、キサラギはニヤニヤ笑みを浮かべながら数枚の写真をティオに提示する。
そこにはアルフレッドが辱めを受けている写真や、犬の様に食事をさせられる写真など、どれもティオにとっては見るに耐えないモノばかり写っていた。
「お、お兄ちゃん!?なんでこんな…どういうことなんですか…うっ…ゴホゴホ」
あまりのショックに咳き込むティオ。
元々病弱なティオは、本来であれば今すぐにでも病院で静養しなければいけない程に弱っていたが、兄に会いたい一心で無理をして監獄までやってきたのだ。
「こらこら、無理はいかんよ。君は病弱だとお兄さんから聞いているよ」
「そうです…僕の薬を手に入れるためにお兄ちゃんは…あんな目に???」
自分が原因で兄が酷い目にあっていると思ったティオは、その場で頭を抱え込んで蹲ってしまう。
その様子に、キサラギは追い討ちをかけるようにこう告げた。
「まぁ、そういうことだ。だったら結論は出ているんじゃないのかな?」
「……僕が……奴隷になれば、お兄ちゃんを助けてくれるんですよね?」
この時点でティオには選択肢などなかった。
理不尽な扱いを受ける兄を助けるには、この人間のクズの様な男の奴隷になるしか方法が無かったのだ。
「もちろんだとも!」
「アナタ達は最低だ…でも、僕はお兄ちゃんを助けたい……奴隷に……なります」
全てが思惑通りに進み、上機嫌になるキサラギ。
対照的にティオは、物凄い形相でキサラギを睨みつけながら理不尽な要求を受け入れることに。
「ククク、ならこれにサインを…」
キサラギはサインすると法的に効力のある誓約書をティオに差し出し、サインを迫った。
「……わかりました…」
ティオは知らなかったが、この書類の効力は絶対的であり、一度サインしてしまえば国家公認の誓約書になってしまうのだ。
つまり、ティオはサインが完了した瞬間にキサラギの所有物となる。
ティオはその書類がそこまでの効力があるとも知らず、アルフレッドを助けたい一心で誓約書のサインを行った。
「ククク…さぁ、お前は今からワシのモノだ!」
「あっ…くっ…!?」
そしてサインが完了した瞬間、キサラギはティオの頭を鷲掴みにすると、誓約書をティオから奪い取り早速その醜悪な本性を剥き出しにする。
「だが、調教する前に身体を治してやらないとな。さぁ、こっちに来るんだ」
「ちょっと待って!お兄ちゃんはいつ解放してくれんですか!?」
キサラギの下衆な対応はある程度覚悟していたティオだが、それだけは譲れないと思い、交換条件であるアルフレッドの解放について尋ねた。
「…解放?ワシは助けると言っただけだが?」
「なっ!?ふざけるな…っ!?」
監獄からアルフレッドが釈放されるものだと思っていたティオは、キサラギの屁理屈に怒りを露にする。
しかし、それを聞いたキサラギは詫びるどころか鬱陶しそうな顔でこう言い返した。
「屑のクセに調子に乗るな。お前ら兄弟は揃ってワシのコレクションになるんだよ」
最初からティオとまともに取り引きする気が無かったキサラギは、幼いティオを騙して奴隷契約を結び、まんまと兄弟を自らの所有物に。
「嘘つき!許さないからな!誰がお前の…うっ!」
「喚くな奴隷の分際で、少し眠っていろ。次に目覚めた時はワシの忠実な奴隷に仕上がってるだろうがな」
激昂するティオだが、後頭部に強い衝撃を感じた瞬間、ティオの意識はそこで途切れた。
そして、意識を失ったティオはドクターオメガの研究室に連れ込まれることに…
「どうだドクター、何か問題はあるか?やっかいな持病などはどうなんだ?」
「これは唯の栄養失調だぞい。催眠投薬と同時に栄養補給もしておくから問題なかろう」
薄暗い研究室の中、謎の装置を取り付けられ、台の上に全裸で眠っているティオ。
その様子をキサラギとオメガは、何やら怪しげな話し合いをしながら見つめていた。
「なら処置を続けてくれ。オーダー内容は問題ないな?」
「しかし珍しいのぉ。局長が催眠洗脳を利用するなんて、いつ以来だぞい」
「ふん、今回はちょっと複雑な趣向なんでな。片方は手っ取り早く性奴隷にしておきたいだけだ」
ティオに取り付けられた装置は、ティオを洗脳するための機械であり、特定の記憶を脳に上書きする恐ろしく非道な代物だった。
そして、キサラギの出したオーダーは下記の3つ。
①キサラギを義父として認識し、どんな命令にも従うようにする。
②アルフレッドに対しての愛情を歪ませ、自分の所有物にしたいと思わせる。
③洗脳が解けそうになった際の2重催眠として、特定のワードを発言することで一時的に思考レベルを低下させる。
上記の内容でティオの記憶操作は行われ、その洗脳作業は二ヶ月間にも及んだ。
「ここは…!?そうだ、僕はお兄ちゃんを…あれ、なんだか身体が軽い???」
目覚めると、そこは見知らぬ部屋の中だった。
確か僕はお兄ちゃんを助けに来たハズなのに…なんでこんな豪華なベッドで寝ていたんだろう。
「目が覚めたかティオ」
僕を呼ぶ声がする。声のする方向に振り向くと、そこには大好きなパパの姿があった。
そうだ、病気で弱った僕はキサラギ様に拾われて養子にして頂いたんだ…パパには絶対逆らえない…言われたことは…どんな命令でも聞かないと…そして僕はー
「!?…あ…お義父様!!あの、お兄ちゃんのことなんですけど…いつ頃僕の【モノ】にできそうですか?」
そう、僕にはやらなきゃいけないことがある。
それはお兄ちゃん…アルフレッドを僕だけのモノにすることだ。今、お兄ちゃんは僕のせいで投獄されていて躾を受けている。
犯罪者なんだから罰を受けるのは当然だ。でも、他のやつに汚されるぐらいならいっそ僕が…僕がお兄ちゃんを躾けたい。
「慌てるなティオ、さぁいつもの様にワシにご奉仕してごらん」
「は、はい!すぐにでも!」
パパがズボンを脱いで僕を呼んでる…あれ、これをどうすれば…そうだ…気持ちよくさせないと…僕はパパの性奴隷なんだから…いつか、お兄ちゃんと一緒にパパにご奉仕したいなぁ…
あれ?ホントにそれでいいのかなー
こうしてキサラギに洗脳されたティオは、キサラギを義父と認識させられ、どんな命令にも従う肉人形にされてしまった。
しかも、兄であるアルフレッドを救うという目的も、兄を【支配】するという歪んだ目的に完全に差し替えられ、ドクターオメガの洗脳処置は【ほぼ】完成したのだ。
やがて、キサラギに一通りの性調教を受けたティオは看守としてドゴラ監獄のSSS区画で働くことになり、ついに念願の兄との再会を果たすのだがー